Infinite Fairys《IS×FAIRY TAIL》 作:ネヘモス
ドイツの冷氷、最強の弟に宣戦布告する
ゴールデンウィーク開けのIS学園1年1組にて2人の転入生が現れた。1人はルーシィと同じブロンドの髪の少女、ナツたちが救った元デュノア社社長の娘だった。
「フランス代表候補生のシャルロット・ハートフィリアです。ルーシィ姉さんとは生き別れの姉妹で、今日からこのクラスでお世話になります。よろしくお願いします」
とてもよく出来た自己紹介だと一夏は思った。デュノアが復興中の今はハートフィリアの姓を名乗ってそれを回避するのが一番だからだ。
問題なのがもう1人の方だった。左の眼帯に銀色の髪、軍人を彷彿とさせるような制服、そして何より、こちらに対する異常なまでの殺気。
「ラウラ、自己紹介をしろ」
「はい、教官」
「ここでは織斑先生だ」
教官、なるほど。こいつは千冬姉が担当した部隊の一員であると思われる。
「私はラウラ・ボーデヴィッヒ、以上だ」
そして、ズカズカと俺の元に歩み寄ってきて、
「貴様が…!」
パァン!
乾いた平手打ちの音が聞こえる。だが、
「ボーデヴィッヒ。お前、ちゃんと織斑先生に教わらなかったか?殺気は上手く隠せって?」
ラウラは自分の失態に気づくも時既に遅し。その細い首元に一夏の小太刀があてがわれていた。更に、ビンタをかました筈の右手は一夏によって掴まれていた。
「そこまでにしろ、織斑、ボーデヴィッヒ」
ここで千冬が仲裁に入った。
「認めん、認めんぞ。貴様があの人の弟などと…!」
捨て台詞が三下のそれにしか聞こえなかったのは黙っておこう。
「さて、今日は1年総出のIS合同訓練だ。全員第四アリーナまで10分後までに来るように」
俺は堂々と眠っていたナツさんを起こして男子更衣室のある第一アリーナまでショートカット(飛び降り)で向かっていった。
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同時刻、1年3組の教室。ここでとてつもない黄色い歓声が上がっていた。今日から編入する2人の転入生のうち1人は男性IS操縦者だったからである。黒髪で小さな十字架を下げている少年は名を名乗る。
「フェアリーテイル企業候補生のグレイ・フルバスターだ。よろしく頼む」
ちなみに、彼ともう1人の転入生、ジュビア・ロクサーはこの日、耳栓を持ってくればと後の祭り状態で後悔していた。
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IS学園第四アリーナ。1年がこぞって集まり、何をするのかと思えば、
「本日からISの実践訓練に入る。オルコットと凰は前に出ろ」
千冬の号令と同時に前に出るセシリアと鈴。とりあえず、各々の専用機を身に纏う。
「そう言えば、あなたとは一度戦ってみたかったのですの」
「奇遇ね、アタシもそう思ってたところよ」
「勝手に話を進めるな、お前らの相手は…お、来たか」
「避けてくださぁぁぁぁい!!」
何事かと思い上空を見ると、ラファールを纏った山田先生が制御不能でこちらに向かってきた。誰もがぶつかると思ったその時、
「誰か受け止めようとくらいしろよ。来い、
グレイの十字架が光を放ち、クリスタルの様なISに変わる。確かにフェアリーテイルの機体は性能が未知数の物が多いが、この時ばかりはこの場にいたフェアリーテイルと一夏、千冬を除く全員の心が一つになった。
何と綺麗なISだろう…と。
こればかりはラウラも驚かざるを得なかった。自分が見たい機体はフェアリーテイルの炎龍王だが、あの機体もなかなかどうして素晴らしい、素直にそう思った。
そして、グレイが山田先生を受け止めるとまたもや黄色い悲鳴。ナツ、グレイ、一夏は心が一つになった。
もう慣れた……と、
ちなみにその後、山田先生に見事にコテンパンにされる金髪縦ロールと貧乳ツインテールがいたとかいなかったとか…おい、何をするやめ(ry<ギャアアアアアアア
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その後の昼休み、一夏はラウラに呼び出され、屋上に来ていた。まあ、呼び出された理由は分からんでもないが。
「織斑一夏、今すぐ私と勝負しろ」
「断る」
バッサリと切るように断る一夏。すると、自分にレールカノンの銃口が向けられているのに気がついた。
「……何のつもりだ?」
「次に同じ台詞を吐くようならば撃つ」
隻眼の右眼から濃密な殺気。これは、ダメなやつかと諦め、渋々白式を展開する。面倒になるから最初から本気で行かせてもらおう。
「零落白夜・ゼロ式、発動!!」
雪片双型が一体となった長刀から巨大なエネルギー刃を放出する。更に、スラスターから一気にシールドエネルギーを放出する。
「一撃で、終わらせる!!」
ナツに教えて貰った連続瞬時加速を使い、一気に距離を詰める。だが、
「甘い!」
突然、身体が動かなくなった。自分はラウラの目の前で静止している。ということは、
「ドイツ御用達の
「ご名答!!」
ラウラのコンバットナイフが白式のシールドエネルギーを削りにかかる。てか、これはまずい。
「零式解除、転換、『鎌型』!!」
雪片零式を解除して小太刀の部分を太刀の刃にあてがい、新たな力を使用する。その見た目はさしずめ死神の鎌を想起させる。
「単一仕様能力『零落白夜・死神』!!」
鎌の刃に当たる場所からエネルギー刃が展開する。それはラウラのAICをいとも容易く破った。
「何!?」
咄嗟の事で距離を置いたラウラ。そして、現在の白式のシールドエネルギーは半分以下、ならば、
「AICの弱点を突く!それも、
「フン!正攻法で敗れる訳が…」
ラウラはまだ知らない、一夏にとんでもない切り札があることを。
ラウラはまだ知らない、実は千冬よりも強いIS操縦者がいることを。
彼らはまだ知らない、一夏の行動が悪夢の引き金になる事を。
そう、AICを破るのは不可能。だが、それは相手を視認できていればの話である。何が言いたいのかというと、
相手が幻影だったり、複数の相手をする場合はAICは上手く起動しない。だから、
『ダメージレベルB、警告、これ以上の戦闘行為は不可能』
「え?」
レールカノンが壊されることすら気が付かなかった。
「
一夏の声で目の前の一夏が偽者だと気がつく。
既に後ろを取られている。
負けるのか、私は?
教官が認めたあの男ではなく、教官の誇りを奪った弟などに?
嫌だ、負けたくない。
力が欲しい、アイツを殺せるだけの圧倒的な力が!
『汝、力ヲ欲スルカ?』
心の中で何かがラウラに語りかける。
寄越せ、力を!その為なら私は、狂った悪魔にでも何にでもなってやる!!
『イイダロウ』
ドス黒い何かを纏ったそれはラウラを包み込み、侵食を始めた。
「アアァァァァァァァァァ!!!!」
『警告、周囲に高エネルギー反応!』
「何だと!?」
ラウラが目に見えて変化を始める。ラウラのISが粘土のように彼女を包み込み、別の人型を成した。
それは、まるで「織斑千冬」の様であった。
一夏はこれを束に教えて貰った事がある。
「
それは、答えない。代わりに雪片もどきの黒い刀を振りかざしてきた。
間一髪避けられたが、妙な感覚に襲われた。
(何だ…身体が、動か…ねえ…)
身体の力が抜けていく。いや、何かに身体を蝕まれている。意識が、遠のく。
薄れゆく意識の中、一夏は千冬をまねた何かが変化し出したことに気がついた。ぐにゃりと変化したそれは、黒い蓑を纏った四肢を持つドラゴンのようだった。
一夏、大ピンチ。一体どうなる?
今作品のVTシステムは若干上方補正がかかっています。ついでにモンハン要素が含まれています。
4または4Gまでやってる人なら察しがつくでしょう、行き過ぎるとマジでイライラしてくるアレです。