Infinite Fairys《IS×FAIRY TAIL》   作:ネヘモス

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前回までのあらすじ、ゴア・マガラ、暴走。


一夏、黒兎の過去を知る

 

「コードDF(ドラゴンフォース)、起動!!」

 

金色の炎が炎龍王を包み込む。そして、それらは集約し、金色の龍の形を成した。

 

まるで、咎の炎を喰らった時のように。

 

「あれは…?」

 

千冬が驚嘆の声を上げた。そして、両耳に手を当てると、魔水晶のイヤリングが消えていることに気がついた。

そう言えば、金色の何かがナツの体を包んでいたような、と思った所で忘れていたことを思い出す。

 

ナツは異世界の魔導士だ。つまり、あれこそが滅竜魔導士としてのナツの本領なのであると悟った。

 

(負けないでくれ、ナツ!)

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

ナツが「コードDF」を使用すると同時に、黒い竜の元に新たな影が飛び込んでくる。

その影の色は「白」、そして、両の手に二振りの刀が握られていた。

 

「加勢します、ナツさん!」

 

白い影、織斑一夏は右の刀をゴア・マガラに向ける。

 

『教官ノ、恥。コロス!!』

 

ゴア・マガラは姿を変え、千冬を模した姿になる。その姿形を一瞥するなり、

 

「お前は千冬には成れねえ!」

 

「千冬姉の誇りを取り戻す!」

 

ナツの炎は勢いを増し、一夏は「零落白夜・双式」を発動させる。

 

『クタバレェェェェェェ!!』

 

大上段に振りかざした雪片の模造品を振り下ろすVTシステム。だが、この二人にそんな大振りすぎる攻撃は当たらない。

 

「所詮、偽物は偽物だ!滅竜奥義『不知火型』…!」

 

ナツは回避した後全身を炎で包み込み、

 

「全て斬り伏せる!」

 

一夏は左の小太刀で雪片の模造品を切り裂き、回転の勢いをそのまま利用して、右の刀でVTシステムの胴体部分を斬りつけた。

 

「紅蓮鳳凰劍!!」

 

「旋風龍閃!!」

 

金色の炎を纏った竜と旋風の如き一太刀がVTシステムを襲い、そして、切り裂かれた。中にいた少女ーラウラは一夏によって救出され、VTシステムも止まるだろうと誰もが思っていた。

 

 

 

だが、現実は残酷だった。

 

 

千冬の模造品だったそれは再び黒い竜に戻り、二人にブレスを吐いてきた。

 

(身体が、動かない!?)

 

万事休す、そう思われたその時、

 

「天竜の、咆哮ぉぉぉぉ!!」

 

「どわっ!?」

 

「何だ!?」

 

ナツと一夏、ラウラは間一髪でそこから十メートル近く吹き飛ばされた。

 

「ナツさん、一夏さん。離脱します!」

 

「ウェンディ!?けど、ゴア・マガラは…!?」

 

「大丈夫です。だって…」

 

ゴア・マガラのいる方角を見る。最初に目に入ったのは緋色の長髪だった。そして、二対の金属の翼を纏って、二本の剣を握る女性。間違いない、ナツや一夏がそれを見間違えるわけがない。

 

妖精女王(ティターニア)の最終調整が終わりましたから!」

 

元の世界(アースランド)での、妖精の尻尾のS級魔導士の1人、そして、現状最も怒らせてはいけないであろう女性。

 

天輪の鎧を模したISを纏ったエルザ・スカーレットがゴア・マガラに立ち塞がった。

 

「散々私の仲間を傷つけてくれたな?だが…」

 

エルザの頭上に更に六本の剣が現れる。

 

「私を怒らせるのは、少々やりすぎたな!その罪、貴様の(コア)で償ってもらう!!」

 

現れた剣が円を描くように回転を始め、ゴア・マガラに向かっていった。

 

「天輪・繚乱の剣(サークルソード)!!」

 

六本の剣がゴア・マガラを切り裂き、黒い胴体から漆黒に輝く何かが弾き出された。その瞬間、黒い竜だったISは大破したシュバルツェア・レーゲンへと姿を変えた。

 

こうして、VTシステム騒動は幕を閉じたのだった。

 

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何も無い、真っ暗な空間で私は目を覚ました。

私は所謂試験管ベビーという奴で、主に戦闘に関して言えばスペシャリストと言ってもいい程そのセンスに長けていた。

だが、それはISが出現したことで変わってしまった。自身にIS適正が無いと判断したドイツの上層部は私の左目にヴォーダン・オージェを埋め込むも失敗、軍からは出来損ないの烙印を押された。

そんな私を絶望のドン底から救ってくれたのが織斑教官だった。教官が私を励ましたから、私は教官を目標にする事にした。

 

『教官は、どうしてそんなに強いのですか?』

 

ある日、教官の強さについて本人に聞いたことがある。だが、それを聞いた途端、教官は悲しそうな顔でこう答えた。

 

『私は、まだ弱い。自分の家族()すら守れないようなら尚更な。それに、私より強い人間も存在するぞ?最も、そいつは男だがな』

 

私はこの時から織斑一夏を認めないと誓った。だが、同時に教官よりも強い男の存在のことが気になった。クラリッサにあの事件のことについて調べさせると、二人目の男性IS操縦者のナツ・ドラグニルの存在が浮上した。私は直感で悟った。この男こそが教官の言っていた強い人間だと。だから、ナツ・ドラグニルに倒されるなら本望だと心の底で思っていた。

 

だが、現実はどうだ。教官の弟である織斑一夏は自分よりも遥かに強いではないか。二刀流剣術を使い、AICの弱点を即座に見破り強行突破、そして、私は深層意識にいたと思われる何かの誘惑に負けた。

 

これで無関係の人間が死んだのなら私のせいか。だが、もしそうなれば誰が私を止められるのだ?

そんな事を考えて、初めて両眼から涙が出てきた。

 

「誰か、助けてくれ…」

 

 

 

 

 

「あぁ、助けてやるさ」

 

私の祈りに答えたのは、私が憎んでいた織斑一夏の声だった。

その声が響くと同時に周りが光に満ち溢れる。

 

「教えてくれ。どうして、お前はそこまで強いのだ?」

 

私は知りたい。織斑一夏の、強さの秘密を。

 

「そんなもん、守りたい人がいるからに決まってんだろーが」

 

一夏はそれだけ言うとラウラをそっと抱きしめた。

 

「ききき、貴様!!何をして…」

 

「辛かったんだな」

 

私は一夏の言葉に驚きを隠せなかった。自然と涙が出てくる。

 

「お前は、千冬姉に追いつこうと必死だったんだな。だから、俺の存在が許せなかった。第二回モンド・グロッソで千冬姉の二連覇を止めてしまった俺が」

 

だがな、と言って一夏は続ける。

 

「俺はあの時以降誓ったんだ。もう、守られるだけの存在であるのはやめようって。だからひたすら剣を振るった。だから俺は強くなれた。守りたい存在ができたから」

 

私は一夏のことを分かっていなかったのか。ただ一方的に向こうが悪いと決めつけ、勝手に決闘を申し込んでおいて、負けそうになったから自らの心の闇に負けた。

 

今なら分かる。織斑一夏は強い。それも、自分よりも遥かに強いだろう。

 

「それに、眼帯は取ってもいいと思うぞ。折角綺麗な左目になんだからさ」

 

顔が熱くなるのを感じたところで私の意識は現実へと引き戻された。




エルザ、降臨。やっと出たよ、おせーよホセ(違う

次回からやっとタッグトーナメントの前準備に入れるかな?
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