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第十三・五章〝世界の声、疑心の言葉〟
その日、世界を繋ぐネット上に、一つの映像が流れた。
それは戦いの映像。囚われた大切な人を救わんと、組織にさえも逆らって戦った青年の映像。
ただ、それだけだったなら、自主映画の一つとして片付けられただろう。
――だが、その映像はあまりにもリアルだった。
そして何より、ファイム・ララウェイという執務官が、その映像の通りの道を歩んでいるという事実が存在している。
戦いは、一つ。
操られた女性と、青年たちの戦い。
そして……青年の末路。
人を救いながら、罪人となった哀れな青年。
その青年の言葉が、世界に問いかける。
【つかさ、これ本物だと思う?】
【この執務官知ってんだけど】
【てか、操られてる奴の顔がわからない】
【管理局が質量兵器使ってるのって本当?】
【とりあえず上層部が腹立つな】
【執務官強い(笑)】
【本気で書き込むと、まずこれはありえないでしょう。これほどのことがあったなら、報道されてないのがおかしい】
【情報規制だろ。無知か】
【『ソルトルージュ』って世界で何かあったのは事実。避難勧告が出たんだと】
【この執務官ってあいつじゃないの? ほら、ミッドチルダの地上本部壊滅の時、真竜倒したとかいう】
【えっ、じゃあこれマジ?】
【わからんけど、もしマジならあれだな。管理局ってクソだな】
そして、世界は一つの疑問に辿り着く。
〝管理局って、必要か?〟