恋雨~重装護衛艦『倭』~   作:CFA-44

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これにて改変投稿は終了です。

それにしてもTwitterで私と妖鵞様と正憲様によるドタバタ劇を現在作成中の最新話以降のネタとして放り込むのが楽しいです。正直、唐突な憲兵ネタで謎のノリが発生するとは思いませんでしたがwww

では本編へGO!


無慈悲な戦艦とハプニング

倭side

 演習は俺の勝利で終わった。だがそれは自分にとって(合流して間もない夜雨を演習に急きたてる等の)比較的有利な状況を構築出来た事で得られた勝利であり、少々不満が残る原因になった。

(勝ち負けなんて競った所で何になるのやら・・・勝って優越感に浸りたいなら周辺海域にうろついている深海棲艦(虫ケラ共)でやってくれ・・・・・・)

 今回の演習は執り行う必要があったのかと聞かれたら正直に言って全く必要ない。演習は実戦形式で戦い、後で意見交換も出来て互いの足りない部分を克服出来る。そりゃメリットは沢山あるが演習は【相手が死なない】から存分に出来るのだ。

だが実戦は想定外の事態が発生する事が多々あり、それは何度演習を繰り返しても乗り切るのは難しい。そういう場合は実戦経験の有無で差が出てくる。何より【生き残る為に手を汚す覚悟】と【殺し、殺される覚悟】を持たぬ者が戦場に居てはならない。周りに居る味方の命まで危険に晒す事にも繋がるからだ。尤も、軍艦の魂が人型を成した艦娘としてそれくらいの覚悟は持っていて当たり前の筈だが。

 様々な理由で戦いを望まない者も居る事は知っているが、そんな願いを深海棲艦が聞いてくれるわけが無い。個人の願いだけで止まる戦争があるのなら是非教えて欲しいが。

 ふと大浴場の鏡を見ると、嫌でも俺は同族と何千何万の屍の上に立っているのだと思い知らされる。普通の人には俺がどう見えるだろう?俺の目は大量の返り血を浴びて全身が朱に染まった自分の姿を見続けている。時々自分の手が血でべっとり汚れているように見える時もある。鏡に映る黒、紅、黒の順に色付いた眼は禍々しく、怒りと絶対的な憎悪を宿していながら、口元は不気味に笑っている。

「・・・・・・っ!!」ガシャン!

 備え付けられている鏡に盛大なヒビが入り、破片と接触した皮膚が傷付き、そこから滲み出た赤い液体が重力に引かれて滴り落ちる。柄にも無く落ち着きがなくなっていると思いながら服を脱ぎ、タオルを巻いて大浴場の扉を開ける。

 手の傷は浅かった為、すぐさま完治して痕が残る事は無かったが、割ってしまった鏡は修繕しなくてはならない。後で修繕しておこう。

「何をやっているんだ俺は・・・・・・」ガラッ

「お待ちしていましたよ倭さん。」

「待ってた・・・・・・」

「お!待ちくたびれたぜ倭兄貴!」

 何だろう、眼の錯覚だろうか。海風と山風と江風が大浴場に居るように見える。大浴場に立ち込める湯気が彼女等を包んでいた為、最初は何も身に着けていない様に見えたが、ちゃんとバスタオルを身に着けていた。

「今は俺専用の時間帯の筈だが?」

「細かい事は気にすンなって!」

「あの・・・せ、背中、流してあげようって・・・・・・私は江風に無理矢理・・・連れて来られた、だけだから・・・・・・」

「何時も助けられてばかりですし、何かお返しできないかと考えていたら江風の提案で背中を流しに来ました♪」

 正直に言おう。俺は彼女等を助けた事は一度も・・・・・・高い所にある荷物を代わりに取ったりした事はあるが・・・・・・彼女等なりの恩返しを無碍にするわけには行かない。

「・・・・・・俺は髪を洗う。その間に背中を洗いたければ洗うと良い。」

「江風に任しとけって!綺麗にしてやるよ♪」ニシシ

「江風?背中流しは私にやらせてくれるんじゃなかったかしら?」

「海風の姉貴、自分のおっぱいで洗う気だろ?」

「そ、そんな事はしたない事しないわ//////」

 海風と江風の会話が長引きそうになった所で、背後から石鹸の匂いと共に山風が抱き付いてきた。身体に巻いたタオルを外す手間を省く為なのだろうが、動きにくいような・・・・・・いや、明らかにタオルとは違う感触がしている。何故そんな事をしているのか不思議だ。

「・・・どう?//////」

「タオルで洗った方が早くないか?」

まぁ自由にしろと言ったのは自分である為、3人に任せておこうと思う。

(う~ん・・・・・・山風姉貴のお色気攻撃でも大きくなってねぇな・・・・・・やっぱこういうのは時雨姉貴がやった方が効果あるンじゃねぇのか?って海風姉貴が顔真っ赤じゃン。)

「あ、あぅぅ・・・//////」

「そういや兄貴の身体って傷だらけだよな。これって所謂名誉の負傷ってやつだろ?」

「・・・・・・少なくとも名誉の負傷では無いな。」

「じゃあ何なンだ?」

「・・・・・・さぁな・・・・・・」

 名誉の負傷?この傷はそんなものでは片付けられない重い意味がある。途方も無い代償を払い続けながら超兵器を斃し続けた結果、こんなに傷だらけになった。それだけだ。

 

 

 

 

夜雨side

「「「・・・・・・」」」

「・・・・・・(わ~空気が重い・・・)」

 演習後の夜雨艦内(特にCIC)は重苦しい空気が立ち込めていた。敗北した原因を追究したくてもどういうメカニズムで超大口径砲弾を命中させたのかが分からない。演習開始時は、

『超大口径砲搭載艦相手なら遠距離戦で勝てる(かもしれない)』

と私も、妖精達もそう思っていた。初弾が至近距離に落ちて、次弾が命中するまでは。

 大まかなスペックを見る限り倭に命中精度を高める装置の類は見当たらない。予測神でも居るというのだろうか。

「やっぱり慢心ですかね・・・・・・想定外の事があったとはいえ、対処出来た筈でしょうし・・・・・・」

「・・・・・・多分、向こうは・・・本気で殺りに来ていなかった・・・だけ・・・・・・」

 若干、恐ろしい言葉が混じっていた気もしましたけど、この際気にしたら負けですね。

「・・・・・・意味分かりませんよ・・・何なんですかあの命中精度。GPS/INS誘導されてるわけでもないのに・・・・・・」

龍奈さんの発言は全乗組員が思っている事だった。本当にあの命中精度はどうやったら叩き出せるのか知りたい。多分『機密事項だ』で終わる可能性は否めない。

 少なくとも命中精度を除いてもあの防御力とステルス能力はかなり厄介だ。硬い上に赤外線以外の反応は極めて微弱であり、そこにあの火力と命中精度も相俟って要塞戦艦と化している。構造上、真上と水中は弱いだろうからそこを攻めるべきだったのかもしれない。

それに加えて急加速しただけで160ktを発揮する高速性、艦橋に付いていたレーダー類も左舷側だけ壊しても残った右舷側だけで射撃を継続していたという報告も纏めると、

 

・主砲の命中精度維持にはレーダーが不可欠。

 

・倭の艦橋に取り付けられた対水上レーダー及び対空レーダーは対になっているのではなく、それぞれが独立して稼動。

 

 最低でも此処までは推測出来る。そこから少し出来た対策は、

 

・120km以上の距離を取れば艦載機による索敵で発見次第ミサイルを叩き込んで艦橋に破壊判定を与え、主砲の脅威度を下げる。

 

 これくらいしか出なかった。超重力電磁防壁の防御重力場が使えるなら電磁撹乱式ステルスも出来る上に倭に出鱈目な電磁波を浴びせて無力化する事が出来るのだが、それが出来ない以上、次の演習で出来るかは分からない。倭は百戦錬磨の猛者である以上、私達が想像する以上の出来事は経験しているはず。想定外の事態が発生してもどう対処すれば良いかは分かりきっているだろう。

 取り敢えずもう一回倭を見学に行きたい。前みたいな事が起きないと良いけど・・・・・・しかし、ここで私はふと思い出した。

「あ、そういえば倭って点検中だっけ・・・・・・」

 そう、倭は定期点検を終えたのに別途点検を行っているらしく、春島に増設された大型ドックに居る様でこの戦艦泊地には居なかった。代わりに雨月が・・・・・・10分前に哨戒任務に出て行ったばかりだった。

「私ちょっと上陸してきますね。何かあったらすぐ連絡します。」

「いってらっしゃ~い。」

 春島へ向かうと、港の端の方に大型艦用ドックが見え、資材搬入用の扉が開いている。近付いていくと、丁度笹川提督が工廠の人達と何か話していたのでそちらへ歩を進める。

「あれ、夜雨ちゃん。何か用かしら?」

「いえ・・・「倭を幾ら見学しても分からない事が余計に増えるだけよ。」はい?」

「倭はね、分からない部分の多い戦艦なのよ・・・・・・外見から想像出来ないくらい狭いし内部構造も迷路みたいに入り組んでて表示も無いから道に迷うし、トラップが仕掛けられてたり艦内警備用のT-1が巡回してるし。」

 何だろう、後半は分からないじゃなくて危ない様な・・・・・・

「倭がここ(トラック泊地)へ来てから未だに分からない事と言えば【時雨と春風にだけは甘い】って所くらいね。転位前の世界で轟沈するまで戦い続けた同士の縁かも知れないけどね。」

 同じ海域で轟沈・・・・・・つまり超兵器と戦って返り討ちに?いやそれは無いだろう。6個艦隊規模すら軽く粉砕する超兵器と同等のスペックを有している倭が返り討ちにあったとは考えにくい。

「あの・・・」

「倭の過去に関しては私が言う事は出来ないの。プライバシーの問題ってやつもあるけど、本人に聞いた方が一番手っ取り早いと思うわ。」

「それは話してもらえないパターンじゃないですか・・・・・・」

「ま、気長に待ちなさいな。もし待てないというなら春風に聞くと良いわ。あの娘が倭の過去に詳しいから。・・・・・・そろそろ大浴場も解放される頃だから行って来たら?もう倭は上がった頃だし丁度良い時間よ。」

 あ、一緒に風呂に入れって言うのは冗談だったんですね。流石に年頃の男女(?)が一緒に入浴したらナニが起こりかねないでしょうし・・・・・・

「じゃあお言葉に甘えさせてもらいますね。あ、私と後3人も巫女が居ますけど宜しいですか?」

「大丈夫よ。素っ裸―ニバル真っ最中でも百合百合しくても変人でもまな板娘でも良いからちゃちゃっと入って頂戴な。」

 この提督、頻繁に変な言いますね・・・・・・大丈夫でしょうか?まあ細かい事を気にしても仕方ないわね。というかまな板娘て・・・・・・喧嘩売ってるんですかね?私もちょっとはありますよ?

「大丈夫、まな板は私も同じだから。」

「?!」

 読まれた?!何で?!というか自分でそう言っておきながらそれなりに出ているその胸部装甲は何ですか?!

「あれ?顔に出てましたか?」

「何となく、ね。あ、倭の眼は見ない方が良いわよ。恋愛関係以外で考えてる事は一瞬で見抜かれるから。」

 意外と鋭い人ね・・・・・・って何で目を見ただけで分かるんですかね・・・・・・変態ですか?

 そんな事はさて置き、龍奈さん達と共に大浴場まで来ると、海風、山風、江風の3人と一緒に倭が居た。

「今から入るんですか?」

「いや、さっき出た所だ。一緒に入ったは良いんだが、海風と山風が逆上せてしまってな。それを江風が笑った、という訳だ。」

「騒がしかったのはそういう事ですか。(一緒に入ったって・・・・・・変態ですかね?)」

「・・・・・・(変態だね~)」

「「・・・・・・変態。」」ボソッ

「彼女等がお返しをしたいと言ったんだ。それに付き合っただけだが何か問題があったか?」

 何だろう、良く言えばマイペース。悪く言えば自己中心的な人だと思う。ある意味この人()は変人と言われてもおかしくない。

「4人で風呂に入っただけで他人にどうこう言われる覚えはないが・・・・・・ここの連中は皆家族同然だし・・・・・・時雨や春風とは何時も一緒に入っているが。」

(((え?そんな扱い?って時雨姉さんズルイ!)))

 女性に関して然程興味が無い、という事は無さそうだけど・・・・・・意外とツンデレだったりするのかも?・・・・・・そんなわけないか。

「・・・・・・」ガクブル←夜雨の後ろに隠れた鈴奈

「ここは広いからゆっくりして行くと良い。ではな。」

「あの、後でそちらにお邪魔しても良いですか?」

「別に構わんが、1・2時間くらい経ったら来てくれ。T-1達に君等の事をプログラミングしておかねばならんのでな。」

 倭はそれだけ言うと大浴場から離れて行ったが、服を脱ごうと思ったが視線の先に大きな姿見が割れているのが確認出来た。何故か殴った跡と血痕も付いている。少なくとも私達が初めて来た時には割れていなかったから、つい最近、それも今日出来たような感じがする。

(もしかしなくても倭が割ったのかしら?だとしたら何の為に?)

 考えても仕方が無いと思い、なるべくゆっくりお風呂に入って、身体の汚れをキレイサッパリ落として着替えていると1時間くらい余裕が出来ていた。

「だいぶ早いけど行きましょうかね。」

「本当に行くんですか?」

「行かなければ分からない事だってありますよ。」

龍奈さんが何か嫌そうな顔をしているんですけど・・・・・・諺で例えるなら【温故知新】という所ね。何とか龍奈さんを説得して渋々倭まで向かうと、機銃のシールドを交換している最中だった。

「・・・・・・何て言うか見れば見るほど古臭い見た目ですね。」

「ハイテク機能てんこ盛りのお前等目線で見ればな。俺から言うのもアレだが、お前等は見た目通りにかなり脆弱な感じがするがな。」

 いきなり声がしたからビックリした。何処に居るのかと思えば私達に背を向けて甲板に立っていた。

「・・・・・・どういう事ですか。」

「さっき俺の事を『古臭い』と言っただろう?そのお返しみたいなものだ。そちらの世界とこちらの世界では勝手が違う事は先の演習で分かったと思うが?」

勝手が違う、と言われて思い出すのは先程行われた演習。結局ボコボコにされた訳だけど・・・・・・私としてはある程度納得が行く答えが出ている。多分鈴奈ちゃんも分かってるはず・・・・・・凪紗ちゃんは・・・楽観的だから何とかなるけど、一番理解出来ないのが龍奈さんだろう。ワンサイドで決める筈が、訳も分からない間に戦闘不能に追い込まれて轟沈判定を叩き出されたのだから。

「分からないから聞いてるんじゃないですか!」

「・・・・・・あれで分からないか。アナログを見下す人間共が言いそうな言葉だな。」

「は?アナログ?まだそんなもの使ってるんですか?だからそんな古臭いままなんですよ。」

 この龍奈さんの発言で倭の甲板上でメンテナンスをしていた妖精達の目が一斉に攻撃的なものに変わった。その所為で一瞬だけ手が止まった事に気付いた班長らしき妖精が他の妖精達を怒鳴りつけた。

「おい、誰が手を止めて良いと言った。」

「ですが・・・「黙って作業を続けろ。此処から先は艦長達の話だ。俺等は全て聞き流せば良いんだよ。」・・・分かりました。」

 何とか妖精達から攻撃的な目で見られるだけに終わるかと思えば、言われた本人が言い返さないわけがなかった。ずっとこちらに背を向けたままバインダーに挟んだ紙を捲っているけど。

「・・・・・・では、言わせて貰うが、古い事の何が悪い。」

「それに固執する考え方がおかしいって言ってるの。何か間違ってる?」

「別に間違ってはいない。新しい技術に手を付ける事は良い事だと思う。だがそれをどう使うかは俺が決めた事じゃない。文句があるなら俺の世界に行って俺の設計技師に言ってくれ。」

 明らかに倭の言葉には拒絶の意思が篭っている。これは謝ってから出直さないと不味い事になる・・・・・・

「へぇ、逃げるんですか。ついでに『対超兵器戦艦』の肩書きも降ろしたらどうです?」

 そう思って謝ろうとした時、爆弾発言が出てしまった。完全に倭の妖精達の動きが止まった。先程怒鳴りつけていた班長までも動きを止めている。

「あ、あの「ふざけんなよ小娘。」?!」

「あちゃ~・・・」

「・・・・・・」

 妖精班長の凄まじい怒りが私達に向けられた。その目は怒りに染まっていた。龍奈さんの発言で堪忍袋の尾が切れたのはバカでも分かる。

「古臭い?逃げる?肩書き降ろせ?・・・・・・テメェ等は遠距離から相手の顔も見ねーで何千何万もぶっ殺すだけで罪悪感の欠片もねぇだろうが。こっちは嫌でも相手の顔が見える距離で殺し合いやってきてんだよ。」

「性能と世代差ってのがあんのよ。それすら分かんないの?顔が見える距離で殺し合いとかおかしいと思わないの?」

「それはテメェの考えだ!ゲーム感覚で戦争やる奴等が俺等よか格上?ふざけんな!テメェ等みたいに安全地帯に居る奴に目の前で上官や部下が殺された奴の気持ちが解って堪るか!」

「止めろ班長。」

「そんな距離で戦闘やる方がおかしいって言ってんの。いい加減分かんないの?」

「このクソガキ『止めろと言ったのが聞こえなかったのか班長。』?!」

ヒートアップしていた論争(ほぼ言い争い)に艦長自ら終止符(ピリオド)を打った。

「冷静になれ。お前等がやるべき事は自分の仕事を完璧に熟す事だろう。それを疎かにするとは関心しないな。」

「・・・・・・申し訳ありません・・・・・・持ち場に戻ります。おい、作業再開だ。」

「「「「「「了解。」」」」」」

「・・・・・・」

「俺の部下がとんだ失言をしてしまったな。これでは他の連中に示しが付かんな・・・・・・すまなかった。」

「い、いえ・・・謝るのはこちらの方ですから・・・・・・すみませんでした・・・・・・」

 何で私が・・・と思ったけど部下である龍奈さんを止めるのは艦全体を指揮する艦長()の役目だ。部下を纏められない様では自分が恥を掻くだけでなく、相手に失礼だし、所属している鎮守府の世間体も悪くなる。

「・・・・・・まぁそれはさて置き、俺を見学するんだろう?もうT-1達にプログラミングは済ませてある。こっちだ。」

「いやさて置かれても困りますけど・・・・・・」

 強引というか半ば場の空気を無視して私達を艦内へ案内しようと動き出した倭の後を追って私達4人は近くに設けられた橋を通じて開け放たれた防水・防弾ハッチに向かう。見れば、そこは人一人通るのがやっとなほどの狭さで、設けられた階段もかなり急な造りだった。

「狭いですね・・・・・・」

「居住スペースは潜水艦並だからな。それに色々増設したりするから艦内構造が迷路の様になってしまった。一番広いのは食堂くらいだ。」

狭すぎる・・・・・・倭の体格が窮屈に見えてしまうほど狭い艦内通路だが、倭はサクサク進んでいく。流石に自分自身だからこそ、でしょうね。そう思いながら倭の後を追い掛けていた私は、この後とんでもない事が起こるなど想像していなかった。

 何の前触れもなく倭が急階段を降りた為、つい急に立ち止まってしまった。

 

当然だけど、私の後ろを歩いていた鈴奈ちゃんが止まれるわけがなく―――

 

「きゃ・・・・・・」ドンッ

 

「え?きゃっ!」グラッ

 

―――追突された私は階段を降り切ろうとしていた倭目掛けて落下してしまった。

 

 悲鳴すら上げる間も無く落下した私は、私達の声に反応して見上げる格好になっていた倭に覆い被さる様に激突。

 咄嗟に倭が受け止めてくれた様で大した衝撃は無かったけど・・・・・・目の前に倭の顔がある・・・・・・そして口に何か柔らかくて暖かいのが触れて・・・・・・

「?!?!」

「・・・・・・」ジー

 何かの間違いだと信じたい。でもこれは現実・・・・・・どうしよう、事故とは言え、私は倭とキスをして・・・しまった・・・・・・

「・・・・・・/////」プシュ~

「・・・・・・おい、大丈夫か?・・・・・・聞いてないな。」

 倭が何か言っているけどそれが聞こえない。それくらいボーっとしていたようだ。

(わ、わた、私のファーストキス・・・・・・倭にあげちゃった・・・・・・//////)

(何故女という生物はこうも顔色の変化が激しいんだ?まるで信号機みたいだ・・・・・・)

 

事故にあった両名がそんな事を考えている間、事故の原因を作ってしまった鈴奈は―――

 

(・・・・・・何・・・・・・この気持ち・・・・・・分からない・・・・・・分からない・・・・・・けど・・・・・・不快・・・・・・)

 

―――眼下の2人に起きた事態に訳の分からない不快感を感じていた。それは後ろに居た龍奈と凪紗の2人にも伝わっていた。

 

 

 

 

 

 




倭「・・・・・・・・・・・・お前、死に足りないらしいな・・・・・・」

ゑ、俺がナニをしたと言うんだ。

倭「他作者様の艦娘に迷惑かけるなって何度言えば理解出来る。その脳は何も入っていないのか?」

ちょちょちょちょちょ!これは俺が冗談で言った事を妖鵞さんが許可(?)してくれたから実現したんだって!

倭「・・・・・・御託は聞き飽きた。さっさとくたばれ。」E.61cm砲

ギャァァァァァァァ←消し飛ばされた



誤字脱字等ありましたら報告の程願います。


次話:噴煙は突風に揺れる



あくまでタイトル通りになるとは限りませんのでご了承ください(ヲイ)
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