「ふぇ?」
僕が気持ちよく寝ていると、急に謎の浮遊感に襲われて目が覚めた。
あれ?そういえば何してたっけ...?学校にきてそれから...。あっ、雷ちゃんに甘えていたら寝ちゃったんだった!というかなんで僕そんな子供みたいに甘えちゃってたの!?
「あら?起きたかしら」
不意に上から声がかかる。少し高めの声だけど妙に穏やかなしゃべり方で嫌な感じはひとつもしない。
まだ焦点の合っていない目でその人を見る。きん...ぱつ?なんだか美人というよりは可愛い顔をした女性だった。
「じゃあおはようの挨拶を......ぱんぱかぱーん!」
「へ?......ぎゃっ!?」
おはようの挨拶とか言いながら両手を大きく広げて謎の呪文を言った女性を、僕は不思議な目で見る事も出来ずに謎の浮遊感に襲われた。その直後ドサッとお尻に衝撃が走り、まるで地面に落とされたかのような痛みが僕を襲った。
「いった~ぃ...!」
「あぁ!?ご、ごめんねぇ~!!?」
「うぅ...」
痛い、痛いよ、すごく腰が痛い。寝ぼけたまま地面に落とされるって、思ってたよりも痛みが凄いんだね...。
あまりにもの痛さに女性が謝っていることにも気づかずに自分の世界に入ってしまう僕。なぜこうも人に傷つけられやすいのかと疑問に思っている。
「大丈夫?」
「え...ひゃぁぁああ!」
「えぇ!?」
心配そうな顔をしながら近づいてくる女性と目を会わせること約3秒。僕は変な声をあげながら3メートルほど後ずさった。その事に女性は驚きを隠せないでいる。
さ、さっきまで寝ぼけてたから気にしてなかったけど、この人知らない!誰?誰!?やだ、いやだよぉ...怖いよ司令官。女性が知らない人だと理解すると、体が震えだし、まともな思考が出来なくなっていった。
「えぇ!?私怖がられてる!?」
僕が膝を抱えて震えていると、女性も今の状況がどういうものか理解できたようだ。そんなに自分が怖がられるのが以外だったのかな?
「響!学校終わったわよ~って響ぃぃい!?」
がらがらと勢いよく扉を開けて元気な声でそう言ってきたのは雷ちゃんだった。
「ちょっ、愛宕さん一回部屋から出て!」
「えぇ...まぁわかったわ。私じゃ余計に怖がらせるだけみたいだし、たのんだわよ」
なんだか残念な雰囲気を出しながら出ていく愛宕さんを雷ちゃんはドアまで送る。出ていったことを確認すると、僕の方へと近づいてきた。
「大丈夫?」
「うぇぇぇ...目が覚めたら、変な挨拶されて...地面に、落とされたよぉ...」
「え!?愛宕さん、響を抱いたままそれやったの!?」
僕がさっき起きたことを泣きながら話すと、雷ちゃんは心底驚いた。普通に考えて抱いている状態から手を広げるなんて明らか落とすに決まってるのに、なぜやったのかと驚いているのだろう。もう誰だって驚くよね普通。
結局今回も泣き止むまで慰められ続けた僕なのであった。
誤字、脱字等があればよろしくお願いします。