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武偵殺し編弾装填
目覚ましのアラームがけたたましく鳴り俺は目を覚ました
「ん…もう時間か…朝飯は・・・あいつの分はおかずだけ作っておけばいいか…」
そう言ってキッチンへと入って行き朝食の支度を始めた
今日のメニューは鮭の塩焼きとお豆腐の味噌汁ほうれん草のおひたし…と見事な出来栄えの和食が完成した
と、その時
ピン、ポーン
と玄関のベルが鳴ったとほぼ同時にもう一つの部屋からワイシャツをはおり制服のズボンを穿いた同い年の少年が出てきた
「よォ、キンジおはよう、誰か来てるぞ、出なくて大丈夫か?」
「マジ?ちょっと様子見てくる」
今出てきた少年-遠山キンジ-と俺-斎藤幸一-は東京武偵高校1年強襲科の時にバディを組んで以降一緒に行動してきた
しかしその学年末とある事件がきっかけでキンジは突如探偵科に転科してしまった
それで友情に罅…なぞ入る訳もなく
いつも通りの付き合いであった
「ところでキンジ、来た人誰だった?白雪さんかい?」
「分かってるなら聞くなよ…」
「そうだ、キンジ朝飯、おかずだけ作っておいたからゆっくり食事しなよ、部屋にいるからさ、食い終わったら呼んでくれ」
「悪いな、幸一」
「何、気にする必要はない」
「おじゃまします、幸君」
「いらっしゃい、白雪さん」
玄関から戻ってきたキンジに茶々入れたり来室した少女-星枷白雪-に挨拶をしつつ部屋に戻り、制服に着替え愛用銃ソーコムMARK23とその予備カートリッジを確認しおわって、ふと時計を見上げてこうつぶやいた…
「あ、58分のバス間にあわねぇ……」
しかし幸一とキンジは知らない
その行為自体がフラグであるという事を・・・
そして彼女ー神崎・H・アリア-との出会いが彼らの運命を変えることになるとはまだ誰も知らない