艦隊これくしょん〜ブラック提督(笑)の奮闘   作:SKYアイス

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今更ながら評価やお気に入り登録をして下さる皆様に感謝の意を込めまして、近々この小説にてスペシャルな話を書かせていただきたいと思います。
今はまだ構想が練れてないのですが、実は話自体をアンケートしたいと思います。自由よし日常よしヤンデレよしなので、もし良い案があればアンケートの方に書き込んで下さい。因みにそれは番外編ではなく、新しい小説として書く予定です。

そっちは展開によってはシリアスですが、基本ほのぼの?です。

後今回は胸糞展開が結構あります…自分で書いててクソッタレと思った程です。


第11話

海の色は相変わらず青い…提督は海を見つめながらそんな感想を抱く。

自分の中のどす黒い感情

 

そんな感情を浄化してくれるようだと思う。

 

提督は海の色が好きだ。それが何色であっても

海はその周りの人間によってどんな色にも染まる。自然によって赤く染まる事があれば、地球を染める青色にも、そして人の手によって汚れた色にも…様々な色になる。

 

だからこそ、彼は海が…海という存在が好きだ。それは自分の名前に海が入っているからかもしれないが…

 

そして今の自分の色は…どす黒い、汚れた海の色だと思っている。だがそれは自分が望んで歩んだ道。だからこそ…非情になれる、感娘に対して非情な宣告を告げる事もできる。だが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女はきっと喜んでそれを受け入れるだろう、何よりそれは自分が良く知っているから。

一番付き合いが長い彼女だ。戦場も共にした、慣れない自分の秘書にもなってくれた。彼女は自分に全てを教えてくれた。

 

戦いの中の休息の大切さを

 

戦いにおいて何が重要かを

 

戦いで自分はどう立ち回るかを

 

そして…

 

 

 

 

 

 

轟沈の悲しさを、彼女は身を持って教えてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コワレテル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分にとっての初めての彼女は、あの日を境にいなくなった。

 

自分にとっての初めての少女

兵器だと聞かされても、兵器だと思っていても、彼女だけは特別だった。故に…

 

 

 

オレハキットコワレテル

 

 

 

 

 

 

ブラック鎮守府になったのは、ささいなきっかけ。荒んだ心を癒すために間宮に当たった。単純にこう言ったんだ。「あいつがいなくなったこんな世界なんてどうでもいい。今日が俺の命日だ、死体は海に流してくれ」

 

そう言ったら鬼のような表情を浮かべ、彼女は自分の頬を叩いて死ぬなと言った。

その時の間宮の言葉は今でも記憶している…けどその時は俺はまだ死に囚われ続けていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女が海から帰ってくるまでは

 

 

 

 

 

 

 

 

『司令官、○○帰還しました!』

 

 

 

 

涙が止まらなかった…自分が唯一愛した感娘が、帰ってきてくれたんだ。

 

 

 

 

たとえ彼女がどんな姿になっていたとしても、それが嬉しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

勿論彼女は練度も最高だ、10強最強の時雨でも彼女には敵わないだろう。俺が唯一、カッコカリじゃない、本当の結婚を望んだから

 

 

 

 

 

 

 

アア、オレハモウクルッテル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからだ。俺は彼女のような犠牲を出さない為に、あえて修羅の道を歩く事にした。

感娘を兵器と思い、日夜訓練付け、遠征の為のスケジュール、そして待機中の感娘の行動の徹底管理を。

それについて来れる感娘を全鎮守府から集めた。同じブラック鎮守府から…自分が付いて来れると判断した者のみを。その中でも特に優秀であり、恐ろしい目にあってきた者がいる。それが10強だ

 

彼女を旗艦とした部隊が全滅。その際に鎮守府の提督に見放され、口では言えない位の酷い仕打ちを受け、最後に解体すらされずに海に捨てられた時雨。

 

駆逐艦というだけで姉妹艦全員を捨て艦戦法のために轟沈させられ、彼女自身は放置させられていたが、やがて自分の番が来た時に、その鎮守府から逃げ出した響。

 

空母を捨て駒扱いとした出撃の際に、姉に庇われ唯一生き残ったは良いが、その後生きる意味、目的を失っていた瑞鶴。

 

その鎮守府に所属していた全員を文字通り犯され、姉妹艦全員の精神を崩壊させた提督を殺し、行き場を無くしていた大井。

 

度重なる出撃、無茶な戦闘、入渠もさせず、海域に赴き、後一歩のところで轟沈…する筈だったが、自分達の第一艦隊に救われた阿武隈。

 

ウザいから。好みじゃないから。それだけの理由で他の鎮守府に押し付けられ、挙げ句の果てにその鎮守府の提督に犯され、生きる希望を失っていた漣。

 

海域攻略中に提督に見放され、孤立…それでも最後まで戦い抜き、鎮守府に帰還するが…その鎮守府の提督から使えないという理由だけで解体命令を下された日向。

 

その情報収集能力のせいで、日夜働き詰め。寝ることなど許されない、一秒でも睡眠すれば一日拷問を受け、また働かされる。過酷な生活を送っていた青葉。

 

潜水艦というだけで二週間補給も無し、入渠も無し、鎮守府に帰ることを許されず常にオリョールを潜り、一人だけの孤独な任務を遂行していた168。

 

戦艦として活躍し、栄光も手にしていたが…提督による感娘同士の殺し合いを命令、拒否はしたが、その場合にどうなるか分かるか?と脅され、全ての感娘のバトルロワイアルに生き残り…心を壊した霧島。

 

 

10強全員が自分の方針に文句を言わないのは、自分がいた所よりはマシと考えているからだろう…多分。

 

とりあえずあの日から、俺は徹底的なブラック鎮守府、そしてそれを統べる提督へとなった。

全ては深海棲艦を殲滅する為に…………

 

そう提督は…海色海都は改めて決意した。

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「なんだこれは?」

 

提督が鎮守府に帰還した時に目にしたのは、水着を来た響が帽子の代わりに鍋を被って此方を見ている姿だった。

ツッコミ所を探すのは簡単だが…先ず最初に言いたいのがあった。それは

 

「何故…水着が男物なんだ?」

「間違えたのさ」

「普通…間違えないと思うが…」

「そんな事はどうでもいいさ、それより司令官…お帰り」

 

ふわり、と優しく微笑んだ彼女に、思わず見惚れてしまうが

 

「その前に…その…前を隠せ」

「つれないな」

 

そんなこんなで、提督は鎮守府に戻ってきた。




今回は提督の過去を少しだけ振り返ってみました。勿論これだけじゃありません。
10強の感娘は嫌いじゃないです。寧ろ大好きです。

提督の前に現れた鍋響、彼女はただ…自由なだけさ


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