ソウルイーター~呪われし武具は狂気を超える~   作:三元新

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8話 妖刀

―無 side―

 

ここは死武専……死神がいる部屋である。

 

そんな部屋には2人の人物がいた。

 

死神とブラック☆スターのパートナー、椿である。

 

 

「妖刀マサムネ……彼もこのままでは【鬼神】になっしまう」

 

椿に話す死神

 

「………本当にやるのかい?つらい戦いになるよ…」

 

「…はい!!」

 

死神の言葉に強く返事をする椿。

 

「妖刀マサムネは妹の私がこの手でとめます!!」

 

強く宣言した椿の瞳は覚悟の炎が宿っていた。

 

「ブラック☆スターは何て?」

 

「「私に魂を預ける」と言ってくれました」

 

「うん。いいパートナーを持ったね♪」

 

「はい♪」

 

死神の言葉に嬉しそうに返事をした椿。その顔はとても笑顔だった。

 

――――――――――――――――――――――

 

椿とブラック☆スターが妖刀の魂狩りに行った後、死神の部屋にはシュタイン博士が一緒にいた。

 

「それで行かせたんですか?ブラック☆スターと椿を……」

 

そんな中、シュタインが死神と話をしていた

「相手は妖刀…"鬼神の卵"ですよ。僕と戦った補習とはワケが違います…。妖刀は僕かもしくはフィアがたたくべき相手です。」

 

シュタインの顔はとても険しくなっており、冷や汗のようなものがひたいから流れていた。

 

「そうだね…」

 

いっぱくおいて死神が話し出す。

 

「でもね……マサムネは死武専の敵である前に椿ちゃんの兄だ…。あの子は衝動的に物事を決める子じゃない――…死ぬ覚悟だってできている!!」

 

死神のその一言によりシュタインは黙るのだった。

 

――――――――――――――――――――――

 

東アジア『針の村』。ここは村のあちこちに長い白色の針が飛び出ている文字通りの針の村なのだ。

 

そんな場所に、ブラック☆スターと椿の2人が訪れていた。

 

「ひゃっはぁああ☆」

 

「…………壊さないでよ…」

 

ブラック☆スターは村の中心に置かれていた謎の像の頭の上に乗り、いつもの如く叫んでいた。そんなブラック☆スターを心配そうに見ている椿である。

 

「こんなド田舎に俺様のようなスターが来てやったぞ!!ありがたく思え!……それにしても、こんな村が何で妖刀のターゲットになったんだ?」

 

「ここの村人は魂の質がいいのよ」

 

ブラック☆スターの疑問に答える椿。

 

「コラ!!村の守護神に乗るな!! バチあたりめが!!」

 

するとそこへ1人の村人と思われるハゲのオッサンがやって来た。

 

「む?」

 

ブラック☆スターが大人しく降りると……

 

「なんだジジィ!!さてはお前が妖刀か!!」

 

村人に突っかかっていた。

 

「早速オヤジ狩りかよ!!都会者はこわいのうぅ〜」

 

「私の兄がこんなにお年よりなワケがないでしょ!」

 

椿がブラック☆スターを止めると今度はオッサンが2人を見ながら腰を振り出した。

 

「何を言う!!俺はまだ昼も夜も現役だぞ!!」

 

腰を振りながらそう言う村人。

 

「ほれ見ろ!こいつが妖刀だぜ!!」

 

「………」

 

ブラック☆スターは指を指しながらそう言って、椿は沈黙していた。

 

「どうしたの?じいちゃんの客人?」

 

すると、そこへまた別の村人が来た。それも、頭にバンダナを巻いた目つきの鋭い少年だ。

 

「お前が妖刀かぁ!!」

 

「私の兄よ!どう見ても私より年下でしょ…」

 

「あらあら♪リョクちゃんのお友達かね?」

 

すると、今度はまた別の村人がきた。体格の大きなオバサンだ。

 

「もしやお前が―…モゴモゴ」

 

「もういいって……」

 

椿は、叫ぶブラック☆スターの口を強制的にふさいだ

 

「!!」

 

すると、少年…リョクの瞳がブラック☆スターの右肩の刺青に気がつき驚きに染まったと思えば、目つきがするどくなった。

 

「"星族"がこの村に何の用だ!!――また俺たちを殺しに来たのか!!」

 

「「!?」」

 

「その肩の刺青!!お前"星族"の生き残りか!?」

 

リョクに続きオッサンの叫び声で次々と集まってくる村人。その瞳は全てブラック☆スターの肩にある星形の刺青にいっていた。

 

「星族…?」

 

椿が疑問そうにブラック☆スターを見ると……

 

――ヒュッ! パシッ

 

「金――…?」

 

ブラック☆スターは飛んできた五〇と書かれたお金を掴んだ。

 

「お前ら"星族"は金のためなら何でもやるんだろ!そいつをやるからとっとと出てけ!!」

 

リョクがブラック☆スターに対して睨みながら叫んだ。

 

「……チッ。この村もかよ…」

 

「出てけ!!」「出てけ!!」

「来んな!!」「死ね!星族!!」

 

ブラック☆スターと椿に対して石を投げる村人達。

 

「ふんぬぅ!!」

 

すると、リョクの次にきたオバサンが、大岩を持ち上げながらブラック☆スターを睨み、慌てて逃げるのだった。

 

――ポツ…ポツポツ―ザザァーー!

 

ブラック☆スターと椿が逃げ切ると、すぐに雨が降ってきた。そんな中、村を見渡せるほどの大きな木の枝に座っておりブラック☆スターと椿はそこで雨宿りをしながら村々を見渡していた。

 

「クソ……雨が降ってきやがった…。俺はマカみたいに"魂反応"を感知できないからな…。妖刀の存在を確認するには五感に頼るしかない。でも…こう雨だとねぇ〜。五感が鈍っちまう」

 

「……」

 

「……さっきの村でのコトが気になってんのか?」

 

「エ!?いや…別に…そんなんじゃ――…」

 

「グダグダ長ぇ昔話すんの好きじゃねぇんだよ…」

 

「はい…もう聞きたそうな顔はしません…」

 

その言葉を最後に静かになる2人。

 

「……」

 

「……」

 

ブラック☆スターは椿の顔を見ると、椿はしょんぼりとした顔をしていた。

 

「あ〜もう!!わかったよ!! 俺様ぐらいのスターになると聞こえて来るんだよ客の声が!!『くだらねぇ回想入れんじゃねぇーぞ!!』ってな!!」

 

ブラック☆スターが叫び、ぽつりぽつりとしゃべり出す。

 

「前にもあっただろ?肩の星の刺青を見て知らねぇオッサンが急につかみかかってきたことが――…」

 

「はい」

 

「俺の一族は"星族"って言ってな、金のためなら何だってやる有名な殺し屋の一族だったらしい……。

いろんな人間を殺し回ったあげく、ついには力を求めて人間の魂にまで手を出した……」

 

「……」

 

「俺はその"星族"の唯一の生き残りだ」

 

「知らなかった……じゃあ、今その一族って…?」

 

「13年前…全員魂を取られたよ。死武専にな…」

 

「――…!!」

 

「俺はまだ赤子だったからなそのまま死武専に引きとられたってワケ…はい!!おしまい!!」

 

「…ブラック☆スターは死武専を恨んでいるの?」

 

「別に。俺にまだちょっとしかスター性がなかったトキの話だぜ!?知ったコトかよ!オヤジもオフクロもとんだ超えちゃいけない所まで超えた、悪党だった…で 殺された…それだけの話さ…」

 

「だけどそのせいで関係のないブラック☆スターが恨まれるのって…私…何かイヤだわ…」

 

「ぷっバカかお前♪そのおかげでさっき目立ってたじゃねェかよ☆」

 

「…」

 

「ひゃははははは☆」

 

「クス♪(ウソばっかり…ブラック☆スターは憎まれるコトで目立ちたいワケじゃないのに…)」

 

「!……雨が強くなってきやがった…」

 

―……その頃、針の村にて、1人の男が訪れていた。

 

ザァァァァ――

 

「我思ふ 寝る? 遊ぶ?――いな。喰う!!」

 

ピシャーン!!

 

――――――――――――――――――――――

 

一方その頃、死武専の死神の間にて。マカとソウルが死神に詰め寄っていた。

 

「どういう事ですか!死神様!どうしてあの2人を行かせたのですか!!」

 

「ちょちょ、ちょぉっと落ち着きなさいよ! てゆぅか、誰が呼んだのぉ?」

 

「……」

 

すると、シュタインが手と首を横に振り知らないとアピール。

 

「死神武器職人専門学校、校則第118条。緊急の場合は生徒も入っていいや…の決まりがあります!」

 

「えぇ!そうだっけ?」

 

死神がマカに顔を近づけながら困った様な声を出した。

 

「妖刀ってのはどんな奴なんだい?父上」

 

「「ん?」」

 

そこへ、キットとトンプソン姉妹がきた。

 

「キット…君もかい」

 

「まさか、魔剣みたいな奴じゃないだろうなぁ」

 

「魔剣…」

 

「妖刀に魔女はついていません。逆に1人だからこそタチが悪いと言えます。妖刀は人の心にある恐怖に付け込み自分を手にしたものの魂に憑依し、その肉体を操る。そして魂を食い尽くす。――このままでは、彼も鬼神に…」

 

「……そう。妖刀というのは、それほど危険な者なのです。はっきり言いますと、人口的に造られたあの時の魔剣と違い遥かに危険だと言えますね。」

 

すると、そこへシュタインの後ろからフィアとイッセーが来た。

 

「フィアちゃんにイッセーくん。君たちまで来たんだねぇ……」

 

「えぇ、そうですよ死神様。……で、話を戻しますが、妖刀と言うものの多くは、何かしらの理由で力を求めるため魂を喰らい尽くす事で、妖刀となったものが多いいです。ですが、妖刀の中にも悪人と善人がいます。悪人がいま椿とブラック☆スターの2人が追っている妖刀。そして善人と呼ばれるのが私のお母様です」

 

『え!?お母様!?』

 

すると、死神とシュタイン以外が驚いていた。

 

「フィアちゃんのお母さんは生まれついての妖刀でね〜。妖刀と呼ばれるのは二種類あってねぇ。先天的な妖刀と後天的な妖刀の事なんだよ。そうでしょぉフィアちゃん?」

 

「はい。死神様の言う通りです。妖刀として生まれ持った先天的な妖刀と、最初は普通の刀だったが魂を喰らいすぎて妖刀となった妖刀の二種類です。

先天的な妖刀がお母様で、後天的な妖刀が今回のターゲットです。

先天的な妖刀と後天的な妖刀の大きな違いは"純粋的な強さ"にあります。後天的な妖刀は魂を喰らうことで力を増しましましたが、先天的な妖刀は生まれた時にはすでに、武器でいいますと"デスサイズ"並の力を持っているのです。それこそ、名のある"妖刀"となれば神様すらも殺すことができる程の力を持っているほどです。

まぁ、それで有名なのが"五大妖刀"と呼ばれているのがそうですね」

 

『五大妖刀?』

 

今度は死神様以外のメンバーが首を傾げる。

 

「はい。妖刀 村雨・村正・紅桜・虎徹・砕月の5つで、そのうちの1人、村正こと『村正このは』が私のお母様になります」

 

『…………』

 

フィアの衝撃の一言に、声も挙げれずただ唖然とする一同。

 

「そう。フィアちゃんの母親はデスサイズの1人でねぇ。それも、デスサイズの中でも1番力を持っているのよねぇ。で、そこパートナーであるフィアちゃんの父親。夜知昴くんもかなりの実力者でねぇ。そこにいるシュタイン君の先輩でもあるんだよ」

 

そこへ、死神が説明を付け足した。

 

「……え?そうだったんですか?……とと。話が逸れていました。で、話を戻しますが今回の相手は妖刀の後天的な奴です。後天的な妖刀の多くが今回の敵の様に、力を求める為に善人の魂を喰らった奴です。そのためかなりの危険人物となっています。ですので、ブラック☆スターと椿が勝てるかわかりません。正直いいますと勝てる見込みは低いです。でも、私は信じます。あのふたりが必ず勝って来ることを……

皆さんはそうではないんですか?」

 

「いや。フィアちゃんの言う通りだね。私達が信じなくてどうするって言うのよね。」

 

「あぁ、ブラック☆スターと椿があんな奴に負けるはずがねぇ。」

 

「確かに。あのふたりは必ず勝ってくるだろうな」

 

「あぁ、だてにスターなんてさけんでないしな。実力は本物だし」

 

「あははは!絶対に勝ってくるよ〜!」

 

それぞれが感想を言っていたのだった。

 

「(…………あれ?俺ってなんでついてきたんだ?)」

 

そんな中、イッセーが出番の無さになぜついて来たのかわからなくなっていたのだった。

 

「イッセー?どうしたの?」

 

「……え?あ、いや。なんでもないよ姉さん。ただ、なんで付いてきたんだろうなぁなんて思ってただけだからさ。」

 

「……あぁ〜。ほんとだね。いま初めて喋ったもんね。」

 

「まぁ、いっか。それに、どうやらあっちは展開がすすんだみたいだしな」

 

「ん?……おぉ、ほんとだ」

 

みんなの視線の先、等身大の大きな鏡があった。鏡には映像が映っていて、そこにはブラック☆スターと椿が村の少年リョクと戦っていた。リョクの様子はおかしく、目は黒く瞳は赤くなっており、顔には紫色の線の不気味の模様が出ていた。そして手には不気味な刀を持っていた。おそらくそれが妖刀なのだろう。

 

ブラック☆スターと椿が戦っており、雨の中ブラック☆スターが滑って股を強打した所だった。そのシーンを見た男性陣は思わず手で股を隠し内股になってしまったのだった。

 

『時代が俺に追いつけねぇとはな…俺が生まれるのが早すぎたってことか…。速☆星(スピードスター)…ディープだぜ』

 

ブラック☆スターはどうやら、スピード勝負に望んだが天候は雨。そのためスピードの出しすぎで足を滑らせ男にとって重大なダメージを負ってしまったようだ。

 

「……ブラック☆スターはなにをしてるんだ?」

 

「……それは言わないであげてよイッセー。彼だって頑張ってるんだから」

「そうは言ってもなぁ……まぁ、まだ諦めてないようだし?えらいボロボロだけども大丈夫と信じようか」

 

「そうだね。まぁ、仕方が無いよ。妖刀のほとんどが影を操ることができるもん。それも、あれほど影を操れる程の実力を持ったヤツんだ。ただでさえ格上の相手なのにさらに実体化した影のせいで2対1になってるんだもの。苦戦するのはしかたがないよ」

 

そう2人が話をしている中、ブラック☆スターと椿の戦いは展開を進め、技の一つで決めたブラック☆スターのスキを狙い椿が妖刀の意思の中に入った。そんな椿を見守るようにブラック☆スターはドカッと胡座をかいて座り、椿と妖刀の行く末を見ていたのだった。

 

そんなブラック☆スターをリョクとは別の村の少年が木の棒を持って頭を殴っていた。殴られた所からはダラダラと血が流れてくるが、ブラック☆スターは眼中にないかのように無視していた。

 

「ははは。ブラック☆スターの"眼中にない"っぷりがすごいねぇ〜」

 

「妖刀と椿ちゃんが兄妹だったなんて……」

 

「でも、ブラック☆スターはその事を知らないんだろ?」

 

「うん。ブラック☆スターは椿ちゃんのコトを信じてるからねぇ。」

 

「椿ちゃん…大丈夫なのかな……」

 

「父上…椿がさっきから動いてないけど……何やってるんだい?」

 

すると、キットが死神に質問をしていた。

 

「うん…椿ちゃんはねぇ〜………」

 

すると鏡が変わり、後ろで弁当を食べていたシュタインに変わる。

 

「え〜とですね…、簡単に言うと…椿とマサムネは魂の引っ張り合いをしてるワケです……

椿は妖刀の特殊能力…"魂憑依"で魂。乗っ取りに来たところを逆に吸収してやろうと奮闘しているようですね。」

 

「ミイラ取りがミイラになるか……しかし椿に勝算はあるんですか?」

 

「……難しいですね…。戦いの場は相手の箱庭ですし、魂の引っ張り合いは妖刀の十八番…椿が勝てる確率は極めて低いですね。この戦い…無謀としか……」

 

「お〜んお〜ん!兄妹で殺し合いだなんて…私はパティーなしの人生なんて考えられないってのによぉ〜〜…」

 

「人生なんとなかなるもんよ♪おねェちゃん」

 

「あんたみたいにカワイイ娘いないからね!!変な男に騙されない様に…おねぇちゃんがしっかり守ってやるからね!!」

 

「よしよし」

 

泣きながら抱きしめる姉の頭を撫でる妹。立場が逆転しているきがする。

 

「心の弱さが鬼神への道を選ばせる……初代鬼神は"死"の恐怖から開放かれるために"力"を求めた……妖刀マサムネは何故"力"を求めこの道を歩んでしまったのか…」

 

そんな中でシュタインが呟いた。

 

「……ねぇさん。これは俺の勘だけどさ。妖刀マサムネが妖刀としての道を選んだのって…もしかして家の関係なんじゃ……」

 

すると、イッセーが隣にいたフィアに小声で喋りかけていた。

 

「――うん。そうだよイッセー。椿ちゃんの一族はね、代々伝わる特殊な武器一族なんだよ。その家の初子(ショシ)はね先代の能力を全て受け継がれるの。その能力こそ、『手裏剣』『けむり玉』『変わり身』『忍者刀』そして『日本刀』。この五つの能力を全て、家の初子であるあのマサムネが受け継がれるはずだったんだけども、突然変異なのかマサムネに与えられたのが『日本刀』だけ。他の能力は全て椿ちゃんに受け継がれたワケなの。

その後、どういう経緯で妖刀になったのかは知らないけれど、確実に言えることは家での関係なんじゃないかな。じゃないと、こうして戦ってないしね。」

 

「……なるほどな。ようするに兄妹喧嘩ってやつか」

 

「……う〜ん。ちょっと違うけれども…まぁそんな感じじゃないかな」

 

『椿――…死武専の入学式…あの時やった俺様のステージおぼえてるか!?俺はおぼえてる!!』

 

「あのトキお前は俺様のステージを最後まで見届けてくれた!!

今度は俺が見届ける番だ!!」

 

子供「何だ?この女(ツバキではない)…さっきから全然動かないぞ…

お前もこの村から出てげェ!!」

 

子供は持っている棒を振り下ろした…だが

 

パンガシッ

★君は棒の本体を受け止め、私は棒の先を受け止め…

 

★『オイ…ガキ… 今度 椿の戦い(ステージ)の邪魔しやがったら…』

 

――メキメキ……バキッ

 

おもいっきりおり…

 

『殺すぞ。』

 

ブラック☆スターはおもいっきり睨んだ

 

『う…』

 

『黙ってそこで見てろ!!』

 

『うるせェ!!星族!!』

 

子供は棒をブラック☆スターに投げつけた

 

「ブラック☆スター……男だねぇ〜」

 

「あぁ、確かにな。でもねぇさん。いまのアイツの場合"男"って言うより"漢"だな」

 

「……ふふ。まぁ、そうかもね」

 

フィアとイッセーが呑気に笑いあってると……

 

「確かに椿は"多変型高性能武器"だけど相手が悪すぎます…。勝てるハズがない……。死神様に止められても僕が行くべきだったんです」

 

「……」

 

シュタインが諦めたかのような声でそう言うと、死神は小さく嘆息した。

 

「椿ちゃんの魅力は確かに"多変型"という特殊なものにあるかもしれない…。だけど彼女の強さなそこじゃない――…」

 

「"魂"だよ」

 

死神は最後の方だけ強く言った。

 

「死神様の言う通りですよシュタイン先生。椿ちゃんを…自分の生徒を信じてあげましょうよ。私は信じます。だって、椿ちゃんが負けるはずがありませんから。」

 

とてもいい笑顔で言い切ったフィア。その様子に驚くシュタイン。

 

「あなたもそう思うでしょ?イッセー」

 

「あぁ、俺だってあの2人が負けるはずがねぇと思ってる。あの2人なんだ。簡単にくたばったりしねぇよ」

 

フィアに聞かれたイッセーも、フッ…とキザっぽくそう言って笑っていた。

 

「……ほら。この子たちもこう言ってるんだしシュタイン君も自分の生徒を信じなくちゃねぇ。き〜っと大丈夫だよぉ〜。あのふたりならねぇ」

 

『!!!――椿!!』

 

すると突然ブラック☆スターが叫ぶ。

 

「椿ちゃんが妖刀の中に入っていっちゃう!!」

 

マカが叫ぶ。そう、椿が妖刀の中に肉体ごと吸い込まれたのだ。その唐突な出来事に一同は驚きで固まっていた。

 

しかし、その中でもフィアとイッセーは落ち着いていた。…なぜなら――…

 

「……どうやら、決着がついたみたい」

 

「――あぁ、だな。」

 

――――――――――――――――――――――

ここは、妖刀の中。そこでは1組の男女がいた。椿とマサムネである。先程まで激しい攻防戦をおこなっていて、いままさに決着がついた所だった。

 

マサムネの持つ日本刀が椿の胸に深く刺さっていた。

 

――だが

 

「お前の気持ち…見せてもらった…。椿の花…"香りのない花"か……」

 

マサムネが手に椿の花を持ち、匂っていた。

 

「否。」

 

そして、手に持っていた日本刀をすこし手放した

 

「お前の魂に触れて気づいたよ…」

 

「兄さん…」

 

マサムネの体は徐々に消えかけており、椿はマサムネの手を取りそれを見届けていた。

 

そして――…

 

「いい香りだ」

 

マサムネの体が消滅し、魂だけとなり、その魂は椿の胸にへと吸い込まれ消えていった。

 

「兄ぃ…さん……」

 

椿は優しく、そして悲しそうにそっと強く胸を抱いたのだった。

――――――――――――――――――――――

 

一方その頃、妖刀の外では……

 

「…ジジィ!その棒よこせ!!」

 

――パシッ!

 

「ひぃいい」

 

ブラック☆スターはオッサンから木の棒を横取り妖刀をつつき始めた

 

「オイ!!椿!!椿なんだろ!!!出てこい!!コラ!!負けてねェよな!!お前のステージはこんな終わり方じゃねェだろ!!」

 

つんつんとひたすらつつくブラック☆スター。

 

「アンコール!!アンコール!!アンコール!!」

 

ひたすら妖刀に棒でつんつんしているブラック☆スターだったが突然妖刀に反応があった。

 

――ボン

 

「うわぁあ!!?」

 

妖刀が突然、煙をあげて破裂。モクモクと煙が晴れるとそこには――…

 

「!! 椿…?」

 

「ただいま…ブラック☆スター…」

 

椿が立っていた。

 

「兄さんに会ってきました」

 

「そうか…おう!!おかえり!!大丈夫か?」

 

「はい」

 

「本当に平気か?」

 

「エエー…平気よ♪」

 

ブラック☆スターの質問に答える椿。

 

しかしブラック☆スターは椿をじっと見つめる。そんな椿は無意識なのか目を逸らして表情は暗かった。

 

「ほら、来な!!ブラック☆スターがだっこしてやるよ!!」

 

「…!!」

 

ブラック☆スターが"にかッ"と笑顔で手を広げた。

 

椿は突然のことで驚いていたが……次第に涙が溢れてきて――…

 

「うっ おっ おっ へっく うっ――うわぁぁん!」

 

ブラック☆スターに抱きつく椿。そんな椿の頭をポンポンと軽く叩くブラック☆スター。

 

「おっおっ……ごべんね。ブラック☆スター血だらけだよ…大丈夫?」

 

「俺のコトはいいから……」

 

ブラック☆スターが喋っている瞬間――

 

――ゴンッ!

 

「!!」

 

ブラック☆スターは後ろから思いっきり木の棒でなぐられた。

 

「うへへ」

 

殴ったのは最初に木の棒で殴って椿をも殴ろうとした鼻水の垂れまくった坊主の少年だった。

 

「てめェ〜はよォオオ!!!」

 

とうとうブラック☆スターの堪忍袋は切れてしまい……

 

「死ね!!」

 

――ゴッ

 

「エエ…!?」

 

思いっきり蹴飛ばした。そんな様子を見てしまった椿は思わず驚く。

 

「ぼっちゃ〜〜ん!」 グシャ!

 

遠くでは蹴飛ばされた少年が地面に落ち、それを大岩を投げていたオバサンが拾いに行く。

 

すると、しばらく気を失っていたリョクが目を覚ました。

 

「生きてたか…よかったな…」

 

「!!」

 

すると、また村人たちが集まってくる。

 

「星族最悪…」「あんなカワイイ子供を…」

「人間じゃない」 「出てけ」「出てけ!」

 

次々に罵倒を繰り返す村人。そんな村人に対してブラック☆スターは耳をほじりながら嘆息していた。

 

「あ~あ~この村の負け犬どもはいつまでもしつこくケツでほざきやがって

うるせェーんだよタマなしがよォ…!!

お前らの過去なんか興味ねーんだよ俺は過去なんか気にせず前へ進むぜ!!」

 

――ブチッ

 

そんな音が村人全員から聞こえた気がした。

 

「ふざけんな出てけ!!」「出てけ!!」「2度と来るな!!」

 

「こんなド田舎誰か来るかよ!!さっさと滅びちまえバーカ!!」

 

「ごめんなさい…ホントはいい子なんです…」

 

村人に石や岩や木の棒などを投げられながらも、最後まで挑発するブラック☆スター。

 

そんな場面を見ていたリョクは……

 

「あいつは星族じゃなくても好きになれないな…」

 

すこし笑いながらそう言うのだった。

 

――――――――――――――――――――――

その頃、死武専にて……

 

「――ほらね。シュタイン先生、私の言った通りでしょ?」

 

「あぁ、確かにそうですね。どうやら僕の検討違いでした。教師としてまだまだですね」

 

フィアがドヤ顔でシュタインに言っていた。そんなフィアを苦笑しながらもシュタインは嬉しそうに言うのだった。

 

―side out―

 

―フィア side―

 

ハロハロ皆様ごきげんよ〜。……って誰に挨拶してるんだろう?……ま、いっか。

 

「そろそろ帰って来ますかね。あの2人は……」

 

隣にいたイッセーが死神様に聞いていた。……すると、遠くから2つの足音が聴こえてくる。どうやら帰って来たようだ。

 

「なぁ椿…?妖刀を倒して過去の決着はついたけど俺の武器を続けるか」

 

――聞き耳を立てているとブラック☆スターの話し声が聞こえてきた。どうやら椿ちゃんに今後のコトを聞くようだ。

 

「え…!?」

 

一瞬驚いた声を上げる椿ちゃん。すると、目を閉じすこし考える様な仕草をしていた。

 

(私はブラック☆スターと前へ進んで行きたい…)

 

目を開けた椿ちゃんは、とてもいい笑顔になって――

 

「はい♪」(この子が相手だと素直になれる…)

 

とても元気に返事をしていた。

 

「オウ!!」

 

そんな椿を見たブラック☆スターもいい笑顔になっていた。

さて…皆も揃ってるし、あちらがまだ気づいていないようだしいいかな?

 

皆-「「「「「「「おかえりなさい!!!」」」」」」」

 

「「!!/!?」」

 

「オ…オウ…お前らもな…」

 

「御心配おかけしました!!」(ペコリン

 

珍しく照れてるブラック☆スターに、お辞儀をする椿ちゃん。みんな無事に帰ってきてくれて嬉しいね。

 

「お〜すっ。おつかれさ〜ん♪」

 

死神様が労いをいい。

 

「すごいよ二人とも!!」

 

「ついに"魂"1個ゲットしたな!」

 

続いてマカとソウルが言う。

 

「本当に無事で何よりだよ。椿ちゃんも、本当に無茶をするよねぇ〜。見てるこっちはヒヤヒヤしたよ。……でもまぁ、これだけはちゃんと言わないとね。

お帰りなさい、そしておつかれ様。二人とも♪」

 

「おつかれ様だな。ほんとうに凄いぜお前ら!流石だよな!」

 

私とイッセーがサジを送った。

 

しばらく、わいのわいのとしていると、シュタイン先生と死神様のしゃべり声が聞こえてきた。

 

「死神様…僕はあの子たちを過小評価していたかもしれませんね」

 

「みなさん育ちざかりの若人だからねェ」

 

……確かにね。本当に成長って早いものだよねぇ〜。

 

「オイ!!お前らに見せるモノがある!!」

 

……おろ?なんか気づいたらブラック☆スターが鏡の上に乗って叫んでいた。何してるんだろう?

 

「なんとォ!!椿に新しいモードが追加されたァ!!」

 

『!?』

 

ブラック☆スターの言葉に驚くみんな。私もまさか、そう来るとは思ってなくてすこし驚いていた。

 

「行くぞ!!椿!!」

 

「はい!!」――ポンッ

 

椿ちゃんが煙になる。

 

「モード『妖刀』!!」

 

ブラック☆スターが叫ぶと煙がブラック☆スターの右手に集まり徐々に形を形成していき……

 

「おぉ おおぉおおおおぉ!!!」

 

日本刀がブラック☆スターの手元に形作った。

 

……あれ?でも妖刀ってかなり力を使うんじゃぁ

 

――ぱた

 

……あ、やっぱり倒れた。

 

『…………』

 

全員があまりにも唐突で拍子抜けな出来事に言葉が出なく固まっていた。

 

「ブラック☆スター!!」

 

「あわわ。"魂の波長"を一気に持っていかれた…」

 

元に戻った椿が慌ててブラック☆スターを抱えるとブラック☆スターはぐで〜っとしていた。

 

「今のブラック☆スターにはまだ扱えないようですね。しかし…驚いた…兄の力まで受け継ぐとは…」

 

「……それに関しては私も同じです。椿ちゃんの家。中務家の事は知っていましたが、まさかあのような形で受け継ぐなんて思ってなかったです。時に人間ってわからなくなるものですよねぇ〜」

 

「ホホホだけどこれで鬼神を1人止められたし…

ホントおつかれさ~ん♪」

 

膝枕をしながらパタパタと団扇でブラック☆スターをあおぐ椿ちゃん。……はたからみれば、仲のいい恋人みたいだなぁ。

 

「ふむ、これにて一件落着!――ってね♪」

 

「だな!」

 

私は懐から出した"一件落着"と書かれた扇でそう叫んだ。イッセーも続いて叫ぶのだった。

 

二人とも……本当におつかれ様でした♪

 




ちなみに、砕月はオリジナルです。村雨は八犬伝〜東方八犬異聞〜。紅桜は銀魂。虎徹はC3-シ-キュ-ブ-の虎徹ちゃんです。村正はまぁ〜、誰だかわかるよね?

ちなみに、村雨ですが、八犬伝での仮の姿である鴉のほかにも、擬人化ができます。見た目は、モバゲーの「妖刀〜あらしとふぶき〜」略して『あらふぶ』に出てくる村雨ちゃんです!

あと、今回は戦いのシーンを作ろうとしましたが失敗し、諦めて観戦バージョンにしました。誠に申し訳ないです。

そして最後に、フィアが最後に取り出した扇は、分かる人にはわかります。ヒントは、女性しか使えないiSの扱う学園の、水色の髪のシスコンにして学園最強の生徒会長さんのもってる扇です。
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