あれから、はや数日。私は今日、死武専に来て初めての任務をしている。ちなみに、任務の内容は『鬼神の卵の魂狩り』系統の任務だよ。
「なぁ、姉さん。えらく今日は機嫌がいいんだな。珍しく」
すると、隣にいた近衛一誠。改めイッセーが私を見ながらそう言った。ついでに瞳が何故か微笑ましいものを見る親のような目をしているのはきっと気のせいだと思う。
「まぁーね〜♪今日は死武専に来てから初めての任務だからね。だから、やる気満々なんだよ!」
私の言葉に、イッセーが不思議そうな顔をした。
「でもさぁ、確か姉さんはここにきて死神様にあいつらのの補習と言う名の修行を頼まれたんじゃなかったっけ?」
「あぁ、あれか?いやね、あれは頼まれごとだし、まだ正式には入って無かったから、カウントに入れてないの。」
「へぇー。そうだったんだな。」
「あと、イッセー。いつも言ってるけど私は姉さんじゃなく兄さんだからね?何度いえばわかるのかな・・・?」
「そんなことを言われましても、姉さんは前世でもそうだったけど、見た目美少女じゃん。しかも、今世はさらにその美少女に磨きがかかってるし。これで兄さんなんて、しっくり来ないぜ!」
笑顔で言うイッセーにイラッときた私はとりあえず殴った。それも全力で。
案の定、イッセーは『ぐべらぁ!?』と言いながら吹っ飛んだ。5mほどだけど。
「―――〜っ!?イッテェーーーーー!!!!」
イッセーは殴られた顔を抑えながら地べたでのたうち回っていた。チッ・・・その程度でしたか。相変わらず頑丈だけが取り柄だね。
「い、いきなりなりするんだよ!姉さん!?」
「・・・・・・いや、なんか、さっきのイッセーの笑顔がイラッてしたから――つい」
「つい、じゃないからな!?酷すぎないかその理由!」
「ごめ〜んね☆」テヘペロ☆
私は、キラーン!と音がなったかのような感じで舌を出してウインクした。すると、それを見たイッセーが何故か鼻を抑えだした。・・・え、なんで?
「・・・・・・ねぇ、イッセー」
「な、何かな姉さん」
「なんで鼻を抑えてるの?・・・・しかも―――」
私はある一点に視線が集中した
「そんなに”大きくして”・・・・」ジー
「へ?・・・・・・・・・・・・おほァ!?」
イッセーは慌てて大事な所を隠した。そう。イッセーは何故か鼻血を出すだけじゃなく、男の象徴でもあるあそこを立てていたのだった。
イッセー・・・・・・
「ドMの変態さんだったの?」
「違う!!」
私の言葉に一瞬で否定してきた。・・・でも、ねぇ
「だって・・・・・殴った後に、いきなり鼻血出したと思えばそんな所を立てて―――言い訳できる?」
「無理ですすみませんでしたぁーー!!」
イッセーは空中土下座という披露をしていた。
「・・・・・・ふぅ。まぁ、いいです。イッセーが昔から変態さんだったのは知っていますから」
「ねぇさぁ〜ん」ガクッ
イッセーはかなり精神的ダメージを受けたのか、項垂れていた。
「ほら、そんなくだらないことしてないでさっさと目的の人物を探しますよ。イッセー」
「お、おう!」
とりあえず、イッセーいじりを楽しんだ私は地面で項垂れているイッセーを立たせて、今回の任務の目的の討伐対象人物である『殺人魔アレン』という伝説の殺人鬼だ。
この人物は、なんと50年も前の人物であり、本名はエレスーダン。警察署で無限罪の刑で牢屋に入ってたらしい。それも、ろくな食事も睡眠を与えず、毎日の様に拷問の苦痛の毎日を受けた中をずっと50年も生き続けたのだ。それもそのはず、既に魂喰らいの化け物になっていたのだから、その程度で死ぬはずがない。そして、つい最近捕まっていた警察署の人物を皆殺ししその魂を喰らい強くなりすぎて、死武専に討伐依頼がきたのだ。―――で、今回その討伐依頼を私が受けたんだけども・・・・・・イッセーは何故か付いてきた。理由は『姉さんだけじゃいろんな意味で危ないからついていくぞ!(絶対、ナンパされるからな)』って言って付いてきた。なんか、別の考え事をしていたきがしたけども、気にしないで結局ついてくるなら勝手にして――と言って今にいたるのです。
「ほら、イッセーはやk―――」
私は殺気を感じて、感じた方に視線を向ける。そこには一つの人影があった。
「くけけけけ・・・・・生きのいい魂が二つ。うまそぉうだなぁ」
背中に巨大な包丁の様なものを背負った囚人服の男が立っていた。おそらくこいつが目的の討伐対象なのだろう。
「あなたがエレスーダン・・・・・・いや、アレン?」
「くけけ・・・いかにも俺が殺人鬼アレンだ。さて、お前達は誰だ?」
「私の名前は『フィア・キューブロック』死武専の生徒だよ。そして、あなたの魂をいただく者です」
「同じく死武専生徒の『近衛一誠』だ。そして、隣にいるフィアの相棒だぜ!てめぇの魂いただくそ!!」
私は優雅に、イッセーは堂々としながら自己紹介をした。
「けキャキャキャキャ!!そうかそうか!死武専の奴らか!この俺の魂を取りにきたのか?ええ?なら取ってみろよ。テメェらガキ程度に負けるほど弱かねぇよ!逆にテメェらの魂喰らってやる!!」
「キジャーー!!」
鋭い獣の様な歯をむき出しにして涎を垂らしながら、こっちに走ってきた。
「いくよイッセー!」
「おう!」
私はイッセーに合図を送るとイッセーは頷いた。
「こい!『赤龍帝の篭手』」
一瞬腕が光ったと思えば左手に赤い篭手が出てきた。これは、イッセーが前世の時から持っていたものだ。
「今日もよろしくなドライグ!」
『おうよ、相棒』
せると、篭手の手の甲の部分に付いていた大きな宝玉の様な所から声が聞こえてきた。
これは、イッセーが前世持っていた神滅具(ロンギヌス)と呼ばれた武器の一つだ。その中には赤龍帝ドライグという二天龍と呼ばれたとっても強いドラゴンがいるんだよ。で、イッセーとドライグはとっても仲良しで相棒と呼ばれるぐらいの信頼度と絆で結ばれているんだよ。普通なら死ねばどこかの別の所持者に移り変わるんだけども、神様は特別に許可をくれたみたいで、いまも一緒にいるみたいなんだ。
「いくぞ!はぁ!」
ドウッ!
イッセーはアレンに一瞬で詰め寄った。どうやら生前でよく使っていた縮地を使ったようだ。そのおかげか、アレンは面を食らったのかのような顔をして固まりスキが出た。もちろんイッセーがそれを見逃すわけもなく容赦なく拳を振り上げアレンの顔面にパンチをくらわした。アレンはその全体重がかかった重いパンチをくらい、すごく吹っ飛んでいった。
「へへ。どうよオレの実力は!見直したか?姉さん」
イッセーがこっちを向きながらVサインをしてニカッ!と笑ってきた。
ほんと、イッセーのあのエロエロな思考を除けば物凄くカッコイイのにね。もったいない。
「でもまぁ、関係ないっか。」ボソッ
「どうしたんだよ?姉さん」
「なんでもないよ。それよりも、確かに少しだけ認めてあげる。でもね――」
すると、吹っ飛ばされた所から爆発と煙が舞い上がり、瓦礫が飛んできた。それを私が弾きイッセーが砕き難を逃れた。
そして、そこから現れたのはアレンだった。見た目はボロボロなのに、何故かその表情は余裕そうだった。
「くけキャギャ・・・。これは流石に効いたなぁ。だがまぁ、俺には関係ないものだがなぁ!」
グジュボキッベキバキグチャブチンッ!
アレンの体は不快な音をたてながら元の姿に変形していく。見ているだけでとてもトラウマになる様な光景が目の前で起こってる。正直いって気持ち悪い。
「話の続きだけども、ちゃんと私に認めてもらいたいなら―――」
そうしながら私は『二十番機構・斬式大刀態《凌遅の鉈》――禍動』と小さく言い、いわゆる巨大な鉈(ナタ)を取り出した。
「あの程度・・・一撃で沈めなさい」
フッ―――ズバンッ!!
そう言った私は元の体型に戻ったアレンの背後に一瞬で現れそれに気づかないアレンを容赦なく切り裂く。
「―――断罪、完了」
シャンっ・・・・・・と音をたてながら手元にあった鉈は小さなルービックキューブに変わった。
そんな様子を見ていたイッセーは、相変わらずだなと言いたげな表情をしながら苦笑していた。
「はぁ・・・俺もまだまだ修行が足りないかぁ」
「・・・・・・まぁ、頑張りなよ。イッセーは私の・・・その・・・・自慢の弟なんだから、それぐらい余裕でしょ?」
「・・・・・姉さん――ああ、そうだよな。俺は姉さんの弟、イッセーなんだ。それに俺には相棒のドラゴンがいる。もっともっと強くならなくちゃいけない。いや強くなって、いつか姉さんを守れる存在になるんだ!」
イッセーが拳を握りながらそう宣言した。
「ふふ、うん。楽しみにしてる。早く強くなって私を守ってね?」
「おう!任せろ!!」
私が言うと、イッセーはとてもいい笑顔で答えた。うん、イッセーならもう大丈夫だね。
「んじゃ、さっさとこの魂を回収して死武専に戻ろうぜ」
すると、イッセーがそういいながら魂を持って、ポケットの中に入れた・・・・・・ってえ?
「ねぇ、イッセー。そう言えばイッセーはなんで魂回収してるの?私は自分でも食べれるし、相棒は何人?かいるからその子達に食べさせたりしてるけど、イッセーはどうやって?ドライグは勿論だけど魂なんて食べないよね?」
すると、私の質問にまるで思い出したかのように両手をポンッと合わせて『そうだった。やっと思い出した』なんて言いながらこっちを向いてきた。
「それは勿論ドライグは魂なんて食べないさ。ただ、姉さんにはいま思い出したんだけども、ドライグは転生特典に元々入っていなくて、別のものを頼んでいるんだよ。ちなみにこれがその武器ね」
イッセーが取り出したのは1本の剣と2丁の赤い――いや紅い拳銃だった。
「これは・・・・・・片方はあの『魔帝剣グラム』とわかるけど、その2丁拳銃はなに?」
「それは―『主よ、それは私が自分で話そう』――とそえか?なら頼むよ」
突然拳銃が喋り出したので私はびっくりして拳銃を二度見した。
『初めましてだな主の姉よ。私の名前はヴラド。今回の制約者――つまり主となった近衛一誠に忠誠を誓ったものだ。以後主共々よろしく頼む』
その声はまるで、どこぞの吸血鬼狩りの吸血鬼”〇ルシングのアーカー〇”さんだった。
「そうなんだね。ならヴラド?って言ったかな。イッセーを・・・弟を頼めるかい?」
『わかせておけ。私が責任をもって主を守ろう』
力強い声でそう宣言するヴラド
「うん。よろしくね。・・・・・・あ、そう言えば、ヴラドは人形になれるの?」
『なれるぞ?』
そう言うとヴラドが――紅い2丁拳銃が光だしたと思えば、そこには長身の男が立っていた。
「(うん。やっぱりヘ〇シングのア〇カードさんじゃないですか)――うん。ありがとう、ヴラド」
『もういいのか?なら私は主の中に戻るとしよう』
そう言うと、ヴラドは霧のように消えた。
「そんじゃ〜帰ろうぜ?姉さん」
「そうだね。イッセー」
イッセーの言葉に頷いた私は帰ろうとした。
―――しかし
「「――っ!?」」
突然の事態に驚いた私とイッセーは同じ方向を見た。
「イッセー・・・・いまのは一体」
「わからない。でも何か良からないことが起きてるのは確かだ。だって―――”100人近くいた人間の魂の反応が一瞬にして消える”なんてありえないことだろ?」
そう、イッセーの言う通り、突然の事態と言うのは100人近くいた筈の魂反応がほんの一瞬で一度に消えたのだ。そんなものを感じて驚かないわけがなかった。
「・・・・・・イッセー。とりあえず魂反応が消えたあそこにいこ。いつでも戦闘ができるようにしてね」
「ああ、わたかった」
お互いの目と顔を見て頷いた私達ふたりは急いでその場所へと向かうのだった。
―――――――――――――――――――――――
「あそこだ!」
イッセーが叫んだ。例の反応が消えた場所に到着したようだ。どうやらそこは教会。それもけっこう大きなほうだ。
「ソウル・・・ソウルーーー!!」
すると、中からマカの悲痛な叫び声が聞こえてきた。
「――っ!?イッセー!急ぐぞ!!」
「おう!」
ドガァン!!
私とイッセーは扉を蹴り破り、前方にいた奴に向けて扉を吹き飛ばす。前方にいた何者かはそのまま吹っ飛んだ。
「――マカっ!大丈夫!?」
「・・・・フィ、フィア」
すると、マカは私に気がついたのかこちらを見た。すると、マカの目の前には身体を斜めに切られ血だらけになったソウルが横たわっていた。
「そ、ソウル!?急いで応急処置をしなくちゃ!」
私は慌ててソウルの傷口に手作り回復薬をかけた。ソウルは痛みで叫んでいたが、私が無理やり抑えて大人しくさせ傷口を閉じた。そのソウルには包帯を巻き、そのまま安静にしてと言って、マカに任せ、さらにこの状況の話を聞いた。
どうやらマカとソウルもこの街に任務で来ていてその帰りだったらしい。ただ、突然多くの魂反応が無くなり、元凶であるこの教会に来ると、クロナと言う人物がいたそうだ。その人物がラグナロクという名前の剣を使って攻撃してきて、いろいろあって、私を庇ったソウルが大怪我を負ったということだった。
ザシュ――ドンッ!
すると、何かを切る音と共に誰かが出てきた。おそらくマカの言ってたクロナという人物だろう。
「あれがクロナ・・・」
「また人が増えてるよラグナロク。もう、僕どう接したらいいのかわかんないよぉ」
「とりあえずぶっ殺せばいいんだよ!お前は鬼神だろ、しゃんとしろしゃんと!」
クロナとラグナロクと呼ばれた剣が喋っていた。てか、真っ黒の剣に赤い唇の口が付いてるって、なんかシュールだね。
「そうか、殺せばいいのか。気が付かなかったよ・・・ラグナロク。悲鳴共鳴」
「グピ、ピギャああああああ!!」
ラグナロクから、黒い波動の様な口の様なものがついた斬撃が飛んできた。
「八番機構・砕式円環態《フランク王国の車輪刑》――禍動!」
私は立方鎖で繋がれた車輪を出した。これは進行ルートを砕きながら進む道具だ。そして、繋がれた立方鎖を使いコントロールをする。
「はぁ!」
私はそれを斬撃に向かい投げた。車輪は地面を砕きながら斬撃に向かい当たった。斬撃はそのまま霧散してなくなったが、車輪はお構い無しに地面を砕きながらクロナに向かう。流石にこれには驚いたのか止まっていたが、ラグナロクにより慌てて回避した。
「イッセー!」
「おう!いくぞドライグ!!」
『任せろ』
「『禁手化(バランス•ブレイク)赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)!!』」
そう叫んだイッセーは紅い全身鎧を纏って立っていた。
「ドラゴンショット!!」
ドウッ!
人ひとりを飲む込むくらいの大きさの赤い玉を撃ったイッセー。クロナはそれをラグナロクで防ぐが飲み込まれた。そして教会の奥に行き爆発した。
「大丈夫か!」
すると、シュタイン先生とマカのお父さんが来た。どうやら助けに来たようだ。
それから、シュタイン先生がクロナと戦ってなんとか勝利した。
すると、クロナが苦しみだし体から針のように突き出てきてトゲトゲしい身体となっていた。
「拒絶反応がおこっている・・・」
どうやら何かの拒絶反応とやらが働いているようだ。
すると、突然外から別の気配が感じた。
「―――この気配、魔女か!?」
シュタイン先生がそう叫んだ。・・・え?あれが魔女?・・・・・・パチュリーさんや魔理沙さんやアリスさんの方が断然強いね。会ったことあったけど。
「・・・あれは強大だよ。ソウルプロテクトが入っていたんだろう。魂をカモフラージュする魔法だ」
・・・へぇ〜。あれがソウルプロテクトってやつなのかな?お父様やお母様がよく言ってたっけ。・・・と言うことは、私がいまもしているお母様に教えてもらったこれはソウルプロテクトってやつなのかな?
「ネークスネークコブラコブブラ・・・あなたたちもお仕置きよ。ベクトルアロー」
すると、魔女と思われし人物が蛇の様な形をした黒い矢印を飛ばしてきた。
「――てい」
ズバンッ!
とりあえず切ってみた。するとあっさり切れてちょっとびっくり。もっと特殊な何かと期待したのに・・・
「ふん!」
イッセーは掴んで殴った。流石にこれには驚いたかな。相手の魔女もなんかイッセー見て固まってるし。
「魔女狩り!」
シュタイン先生は鎌職人大技を出して防いだ。
「今日のところはこの辺にて失礼するわ」
そういいながら、クロナを担いで闇に消えていった。いきなり現れいきなり消えてって・・・・・・忙しい魔女だね。
「(まぁ、あのふたりの”血の匂い”と気配を覚えたからいつでも探せるけど)」
そう思いながら、イッセーを見ると頷いていた。どうやらイッセーも匂いを覚えたようだ。
前世でもそうだが、私達一族はもともと神龍を守護神として奉っていたせいか、ドラゴン並みの身体能力があるのだ。何故か。理由はわからない。その中でも特に嗅覚と聴覚と視覚が発達していて、体臭や血の匂いで相手を特定判別することぐらい簡単なのだ。
「さて、いろいろありましたが急いで死武専に戻って報告をしましょう。話はそれからです」
こうして、私達は一旦死武専に戻ることとなったのだった。