ただのゲーマー高校生のハイスクールD×D   作:unat

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第19話:舎弟GETの巻

 どういうことだ? この写真にいる人は、何処をどう見ても御影さんだ。いや、でも先輩達は天野夕麻さんの話をしている――――ってことは

 

 御影さんの正体は……レイナーレさん!?

 

 いや、しかしそれにしても謎が多過ぎる。何でわざわざあの時、レイナーレさんは姿を変えて偽名まで使っていたんだ? 確かあの料理、俺と一緒につくったヤツ以外には毒が入っていた。堕天使が痙攣する程度の毒。

 間違いなく俺が食ったら死んでいたであろうが、それはわざわざ、姿を変えないといけない程の事だったか? だが現に、御影さんの容姿と天野夕麻さんの容姿は完全に一致している……駄目だ、これは本人に聞いてみないと俺にはさっぱりだ。

 

「彼女は確かに、存在していたわ」

「何処でこれを……!?」

 イッセー先輩が焦ってリアス先輩に食いついている間に、写真を手に取り、まじまじと写真を見てみる……これ、盗撮か。いやまぁ撮以外ありえないけど。しかしよくまぁレイナーレさんも気付かなかったもんだ。いや、でもいちいちそんなの気にしてる訳ないか。

 

「あの子は、いやあの者は堕天使、昨日貴方を襲った者と同質の者ね」

 リアス先輩がそう説明すると、イッセー先輩は納得がいかないのか、かなり焦った様子でその説明に反論する。

「で、でもっ! 松田や元浜だって夕麻ちゃんの事を覚えてなかったし、携帯のアドレスだって……!」

 レイナーレさん、ケータイ持ってたんだ……お金がどこから出てるとか、どういうケータイとか突っ込んだら負けなのか……もしかして、カラワーナさんとかテルミット反応も持ってたりして。

 

「力を使ったのよ……私が貴方のご両親にしたように、ね」

 リアス先輩はイッセー先輩の反論をさも当たり前のように、こう一言で完結させてしまった。けれどその一言は何か、それが当たり前だと思ってしまうような一言だった。……これがリアス先輩の言っていた力なんだろうか。

 

「夕麻ちゃん……」

 そうボソッ、と一言呟く先輩の顔は、何処か愛おしんでいるような、切なそうな、複雑な顔をしていた。

 それを見たのか見ていないのか、リアス先輩は話を進め始めた。

 

「それで目的終えた彼女は自分の居た記憶を周囲の人から消したり、証拠を隠滅させた訳ね」

「目的……?」

「貴方を殺す事。貴方の体に物騒なものが宿っているかどうか確認するために近づいて、それが確認されたから貴方は殺されたのよ。光の槍に貫かれてね」

「そういえば――――夕麻ちゃん、確かあの時セイ何とかって言って……」

「……セイクリットギア」

「特定の人間が持つ規格外の力。歴史上の人物の多くがその力を所有したと言われていますわ」

 

 ここで姫島先輩が、ご丁寧に神器の解説をしてくれた。しかし、そんなもんがイッセー先輩にあるっていっても、結構身近にいたはずなんだけど、全然実感が湧かない。まぁ、一番驚いているのはイッセー先輩だろうけどさ。

 そういえば、COMPはこの世界でどういう物なのか……後でじーさんに聞いてみよう。もしかして、セイクリットギアだったりするかも……いや、無いか。

 

「時には、私達悪魔や堕天使の存在を脅かすモノすらあるの。イッセー、左手を上に挿頭して頂戴」

 ここで何故かリアス先輩の呼び方がさっきとは違って、いきなり親しげになった……まぁ、俺もいきなり君から貴方に昇格したし気にすることでもないか。

 

「こ、こうですか?」

「そう。目を閉じて、自分が一番強いと感じる何かを、思い浮かべて頂戴」

 いきなりのリアス先輩の無茶振りが始まった。それに対してイッセー先輩は、急なことの連続に少し戸惑っているようだ。

 

「きゅ、急にそんなこと言われても……」

「集中してイッセー」

 リアス先輩に少し窘められて、イッセー先輩はまた集中し始める。

 

 一番強いと感じる何か……ねぇ。やっぱ”閣下”かな、あの人、”ベル神”すら倒せそうだ。でもいきなり一番強いと感じる何かを思い浮かべるのは、かなり難しいんじゃないか?

 

「集中集中……っ!」

 そういいながらイッセー先輩は目を閉じて必死にうんうん唸っているけど……これ、絶対リアス先輩の胸見てるだろ。薄目でちょっと見ている所がスケベさを物語っている……が、途中から目すら閉じなくなってるぞ。流石にそれはセクハラの極みだと思うんだが。

 

 

「小猫さん……あれ、どう思います?」

「サイテーです」

 さり気なく、アウトかセーフか審査員の小猫さんから聞いてみると、審議の余儀なくアウトのジャッジが下った。だけど、どうもこの場を邪魔すると流石に不味いと思うので、とりあえずこの場は見てるだけにしておく。絶対リアス先輩も気づいてるだろうけど、気にしてないし、いい……のか?

 

「集中集中……!」

 今度はイッセー先輩の視線が下に行き始めた。この角度からして……スカートの中か?

「ちょっとちょっと、見ました奥さん? イッセー先輩ったら何処見てるんですかねぇ」

「ケースケさん、静かにしてください」

 

 近所によくいそうな、ちょっとウザイ若奥さん風に話しかけられたら五月蝿がられてしまった……俺が原因ではなく、明らかにイッセー先輩の顔を見て怪訝な顔をしているから主な原因はイッセー先輩だろうけど。

 

「集中集中っ…………ッハァ~、これ以上無理っす!」 

 どうも集中が切れ始めたのか、へなへなとイッセー先輩は膝をついてしまった。そこまで体力を使うものなんだろうか……絶対、集中が切れたのはイッセー先輩のスケベ心のせいだろうな。

 

「まぁ、仕方ないわね。初めてなんだから」

「やっぱり先輩、何かの間違いじゃあ……?」

 そうイッセー先輩が弱気になるのも、仕方ないかもしれない。悪魔になったからてっきり他の所でもかなりパワーアップしてるかと思ったら、実際はそんな事がなかったとか結構悲しいことだろうな……。

 レベル1上がって強くなったと思ってボスに突っ込んだら見事に惨敗した時とかと似たような気持ちかもしれない。なんとなくだけど。

 

「いいえ、イッセー、貴方は堕天使にその身に宿した力を恐れられて殺されたのは事実よ」

「でもそれじゃあ今俺が生きていること自体に矛盾が……!」

「それは貴方がこれを使って私を召喚したからよ」

 そう言ってリアス先輩は、一枚の紙を取り出した。見出しには”貴方の願い叶えます”と書いてあり、如何にも怪しい感じっていうか、宗教臭いというのか、悪魔らしい感じのビラだ。

 

 最初になまこを食べた人は偉いというが、最初にこのビラを信じた人は……いや、何も言うまい。

 

「これを通して貴方は私を召喚して契約し、この私、リアス・グレモリーの眷属になったのよ」

 そう言ってリアス先輩は、腕を組んだ状態で悪魔の羽を出し、イッセー先輩を見下ろす。

 

 見事に決まってますね、そのドヤ顔といい決めポーズといい。これでリアス先輩をイジるネタが増えた気がする。この姿をこっそり撮って後で、リアス先輩に見せてみたらどういう反応するんだろうか。まぁ、撮らないけどさ、撮ったらあとが怖そうだし。

 

 

                    ※

 

 

 結局、俺の立場はわけの分からないまあで集まりは終わり、あの後俺と小猫さんで軽くイッセー先輩をしばき倒した後、俺はバイトへGO。

 久しぶりに会ったオヤジさんに挨拶をして配達も終え、一応今日のノルマはクリアーし、今居るのはじーさんが紹介してくれたあの廃教会。

 今日も今日とて悪魔と契約して仲魔になるように強要する作業が始まった。いやまぁ、毎日悪魔と契約してるわけじゃないけどさ。

 

 とりあえず、本日一体目の仲魔は地霊ドワーフ。女神様を要求する代わりに武器を作ったりしたけど、結局石化しちゃった有名な職人さんだ。この職人さんには、後で色々と仕事を頼みたいから仲魔にしたんだけど……正直その仕事を請け負ってくれるかどうか不安だ。頑固おやじだったらどうしようか。

 

「さて、次の悪魔は……」

 例のごとく頭の中にイメージをし、悪魔を召喚する。これが意外に手を抜いてはいけないもので、シルエットとかをはっきりとさせてないと、たまに失敗して外道スライムが呼び出されたりする。

 もし間違えて召喚しちゃったのがスライム程度だったら、焼却処分すればいい話なんだけど、仮に”ご立派様”とか間違えて召喚した日には、俺は帰らぬ人になるから、やっぱりそういうのは極力避けたい。

 

「オウ、俺を呼んだのはお前か」

 何処からか声が聞こえ、例の目に悪い紫の光の中から、悪魔が召喚された。赤い体に青い服を着たモヒカンへアーで、角角一本、筋骨隆々の男。コイツは妖鬼オニだ。

 一応初めてのカオス悪魔召喚になる……のかもしれない。夜魔っていう種族は、たまにカオスだったりニュートラルだったりするからよく分からない。

 

「ああ。単刀直入に言うと、お前の力が欲しい」

 オニの問いに対してスッパリと、言いたいことだけ言う。これがカオス悪魔、主にオニとかそういう野郎共と上手く渡り合う秘訣だと思う。ややこしい話なんざ後でいくらでもできるからな。

 

「なるほど、そりゃあ早い話だな……じゃ、ちょいと試させてもらうぜ」

 そう言うとオニは持っている薙刀の様なモノを振りかざし、俺の胴体めがけて大振りに横に振ってきた。正直言って、分かりやすい動きだ。これならナイフを持ち出されたほうがかなり厄介だ。何せ1mぐらいしか離れてないこの距離で、薙刀なんて振るわれても驚異でもなんでもない。

 

「お前、真面目にやってるか?」

 そう一言だけ言うと、俺はオニの軸足を蹴ってバランスを無理やり崩すと、オニの体勢は片膝を付いた状態になった。

 

「おっ……!?」

「そんな事悠長に言ってると、死ぬぞ?」

 刃物を持った近距離戦では、体制を崩されることは死を意味するということをアメリカでは嫌というほど学んだからな、そういった物を恐れる分対処の仕方もよくわかっているつもりだけど……そういうのも教える必要があるな。

 

「せいっ!!」

「ア……グガァッ」

 掛け声と共に俺は、片膝をついたオニの丁度いい高さにある顎に思い切り蹴り上げると、オニは空中で半回転し、地面にセルフスープレックスをかけたように後頭部を強打し、床に叩きつけられた音が中に響いた。

 

「ウ……グゥ、ニンゲンにここまでされたのは久しぶりだ。俺は妖鬼オニ、よろしく頼むぜアニキ」

「おう、よろしくなオニ!」

 ダメージはそこまででもないのか、ゆっくりと起き上がるとオニは俺を上と認めたらしく、契約成功だ。

 俺とオニはスパァン! という音がするほど強く互いの手を叩き、握り合う。何か青春漫画のワンシーンみたいなことをしているが、それとは違った爽やかさというものがある。お互いがお互いの強さを称え合うこの素晴らしさ。

 

「さぁて、それじゃあオニ。最初に一仕事行くか」

「あいよアニキ。何処までも付いて行くぜ」

「あ、でも途中での道のりはお前居たらマズイからCOMPにな」

 流石にこんなコワモテじゃ済まされないような顔したオニが道端にいたら、深夜徘徊とかしてるおじーさんが見たら心停止しそうだし、それ以前に普通の人ですら驚いた拍子に気絶しそうだし。

 

「まぁ……別に構わねぇけどよ、他に誰か居るのか? 例えばよ、スケとか……」

「んー? えっと……」

 他に居る仲魔と言えば、エンジェルとピクシーとケットシーとガルムとリリムと、さっき契約したドワーフだ。

 女と呼べるのは……エンジェルだけだけど、LとCだから折り合いが少し悪そうだ。流石にピクシーとかに手を出すほどロリコンじゃないだろ、もしそうだったらフルボッコ確定だがな。

 

「性別でいったら3人ぐらいか、ピクシーとエンジェルとリリム」

「なるほど……アニキ、男だったらお気に入りの女の一人や二人はいるってもんだぜ?」

 それを聞いて何か納得したのか、オニはニヤニヤと少しニヤけ始めた……コイツ。流石にアニキ分に対しての接し方がなってないと思うんだが。

 

「オイコラ、俺の本命は別だよ、別。ピクシーに手を出す程俺だって変態じゃねーよ!」

「そんな無理に否定すんなって! 俺もガキに興味はねーしな!」

 ゲラゲラと笑いこけながらオニはCOMPに戻っていった――――あの野郎、覚えてろよ? さっきまでの軽口を後悔させちゃる。

 

 ――――と、まぁこんないきさつでで一人、いや一匹の舎弟が出来た。目指すははぐれ悪魔が多分いるであろう洋館だ。




どうも。

今回は結構短めになってしまいました……元が元なんで、推敲して膨らませるのも結構難しいです。

さて、今回は妖鬼オニを仲魔にしましたね、舎弟という感じで。これからケースケ君は漢道を突き進んでいく事でしょう……。

そして、いよいよ3日ずつの投稿で騙し騙しやっていきましたが、最新話も近くなってきました……おそらく最新話を投稿したら、更新未定とはいきませんが、かなり更新が遅れます。

何せ、全く何も書いていませんので。まだ執筆をしてすらいません……ご了承ください。
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