模型部室
チーンと項垂れる黒髪の少年。
「ま~だGPベースが見つからんのか?」
そう言い、ガンプラを弄りながら聞く。
この部の副部長、茶髪の女子学生名前はカツラバ・ナナ
「ハイ後日行くと、忘れ物は無かったそうです…
迂闊だった!」
ハァーと、ため息をつく。
「ふーん、まぁガンプラは忘れなかっただけでも良しとしようや…
でもこのガンダムの斬られ方、かなりの腕の相手と戦ったんやな?
どんなあいてやったん?」
と聞かれたので…。
「サンダーボルト版のGMの上にFAZZかフルアーマーZZの
武装をのせてました、その上腕にはアレックスのような
隠しガドリング内臓、サブアームシールドの裏にも、ガドリングでしたかね?
それの一機だけで、対戦相手の殆どはやられてましたよ…70機位?」
あの時戦った黒いジム。
確実に途轍もない程の高みにいた。
「ほーほー面白そうな改造やな?」
「正直最初は遊ばれていた感覚があったんで、最初から本気で格闘戦されたら
負けてました、ええ…デブリミサイルの準備も間に合ってませんでしたし…」
「ヒカルがそう言うなら、奴さん相当強かったんやな?
噂のパーツハンターやったりしてな?」
クルクルとニッパーを軽快に回し…パーツを繋げ…
ハサミで、布を切り…
あるガンプラを改造いや強化修復をしている。
今ではかなり作れる方になった、ヒカルだが
彼女の手捌きを見て、まだまだだと思うぐらい…
彼女のビルダーとしての実力が凄い…無駄がなく速く
洗練された技で、パーツを作っていく。
それは自分のガンプラ、ガンダム
先日の戦闘で左腕が潰された、ダメージレベルAだった為だ。
GPベースを無くして落ち込んでいたが、改めてその傷を見ると。
埋め込みの接続部分のあの丸い奴が、そのものが斬られていた為
どう修理するか悩み彼女に相談したのが、3日前。
で…何故か押し切られる形でで、左腕はスクラッチし
後の部分を直してくれると言われた、本来なら自分がするのだが…
ビルダーとしてもフルスクラッチ技術でも彼女が上だ。
ここは、甘えて自分のガンダムを預けて、もう直ぐ治るので
昼休みに来た次第だ。
「あと、そのガドリングの弾か知らんけど、右目もひしゃげてたで」
右目のアイカメラ?確かかすったような覚えが…
「だから、こっちも改造して置いたんや~
左腕も、眼もジオンのガンプラ系列にしておいたわー
なおうちの独断で!」
眼はジオン系列ということはモノアイか?
見ると、眼帯のようになっており、十字に目が動く仕組みになっており、
左肩は、ゲルググのショルダーに似た物に改造され
そして腕だ…。
「ズゴックのクローアーム?」
「正式名称はアイアンネイルや!最初は簡単にゲルググの肩と
合体させようと、思ってたんやけど…
使っている、プラモじゃ合わなくてな!
だから接続できるように、肩の部分は1から作った!
流石に三日ぐらいじゃ、アイアンネイルを再現すんのには
時間がなかったから、赤いロリコン専用のズゴックから流用したで
で、このモノアイは、ご神体のゾッグみたく後ろにも目が行くように
眼帯みたいなの、後ろにも回るようになっておるんや…
そしてこのマント、アイアンネイルを隠すために且つ
防御できるように、ABCマントなんや、時系列設定?
んなもん捨てちまえ!後はさっき話してた、その重武装のGM
から参考にして、サンダーボルトのサブアーム付きランドセルを
装備したら、完成や…
ランドセルと、ネイルのカラーリングをこのガンダムに合わせれば
ガンダムヴレイブの完成や!」
改造施されたガンダムの解説を聞いてると
最後の部分でうん?となった。
「な、ナナさんこのガンダムの後に何て?」
「ガンダムヴレイブやけど?」
「ド、どうしてそんな名前を?」
「ヒカル、三代目メイジン・カワグチのファンて言うか
憧れてるんやろ?それにメイジンになる前の
彼も知ってるんやったら、使っていた機体の名前も知ってるやろ?
ならそれに肖って、ヴレイブをつけたんや!」
「ちょちょ!恐れ多いですよそれ!」
「フーン作ったのは君やけど、修復して強化改造を任せたのは君
名称をつける権利はうちにある!嫌ならうちが貰っていくけど?」
ゲスイ顔で、無茶苦茶な理論を言ってくる彼女を
「う…ヴレイブでいいです…」
渋々名前をそれにする…。
「その改造ちょっと待った!」
行き成り乱入してきた少年、オレンジ色の髪をした男だった。
「なんやグフバカやないか」
ナナは小ばかにした顔でその少年を見る、一応
ナナとヒカルは高1で彼は高2なので先輩だ。
「グフを馬鹿にするな!こいつには足りない物がある!」
「あ、あの、ハイネお落ち着いて」
彼の名はニシカワ・ハイネ、ハイネと呼ばれている少年。
彼も模型部の部員であるが、幽霊部員だ
「ヒカル!左腕がズゴック風になったら、もう右腕もいっその事ジオンにって
思わないか!」
「いや思わないけど」
「その話、詳しく聞かせろや!」
あ、あの僕を置いて話を進めないで…
「このいかつい左肩のジオン製…そしてこのモノアイもジオンぽい!
ならいっその事、全部ジオンにした面白くないか?
と言うわけで!このグフの腕を」
と何故かあるグフの右腕を出す
「ふむー、グフなのは気に障るけど…せやな…
よし、マントをジオンかネオジオンマーク入りの礼装用のマントぽくして
右腕も取り外しや!右腕なら、ヒートロッドもつけれるからな!
グフバカ!グフのガドリングシールドとヒート剣は?」
「ふははは、この俺が忘れるわけがなだろ!
しかも、この右腕はノリス大佐のグフから
かっぱらってきた!なので、ヒートロッドではなく
ヒートワイヤーで、かなりのトリッキーな攻防が可能だ!」
おーい!みんな僕を置いていかないで!
「ホウホウ、ラル大尉の一般的なグフと、008小隊のカスタム機は
結構改良されたりしてるからな、まぁ其処ら辺は
お好みやけど…ヒカルなら、ノリス・パッカードの
ヒートワイヤーなら使いやすいやろな…サブアームもジオン系列にしようか
ならランドセルはサイコザク系列でも、いいかもしれんな
クッククうちの腕が成るな…」
「ちょっと待って、サイコザク装備ってあんな重装備をつけるの?
あれは宙間戦闘だったから、行けたからなんだし」
「そうやな、まんまやと取り回しはきついからな
せやせや、ならあれが使えるかもしれん
そこら辺はだいじょうや安心し」
と親指を立ててガッツポーズをするナナを見て安心できない
と項垂れる。
「御嬢さん、御嬢さん」
「なんやグフバカ?」
小声でハイネがナナに耳打ちをする、因みに先輩だが未だに名前を言わない
「右肩塗らないんですかい?」
「お、お前塗りたいのか!?」
おーい僕を放っていかないでー
≪3バトル目ヴレイブという名…≫
その同時刻
一人の少年は走る、緑色の髪で小柄な少年。
彼の名は、イシカワ・アキラ
ごく普通の少年である…。
ある先生を探していた、話すと少し長くなる。
ある日、少年は父の紹介で武術を習っていった。
幼い頃から、体が弱かったのもあるが…。
その武術は、師も兄弟子たちも優しく
頼りになる人たちなのだが、1番上の兄弟子はガンプラでファイターを
しているらしいと聞き、そして歳が近い兄弟子も最近はまったと…
電話越しで聞いて、この間東京で師匠や、セカイ兄さんやミライ姉さん達とで
憧れの一人、イノセ・ジュンヤの試合を見て…
自分の中に、ガンプラバトルに火がついたのだ。
そもそも、自分はいや自分の親である父は…大のガンプラ好きで
ガンプラバトルは三度の飯より大好きな人だ。
父と一緒に見たGガンダムは忘れられないくらい
好きなのだが…
はっきりいって、機動武道伝Gガンダムと友達に誘われて
OOという物以外(OOは飛び飛びしか見て無い)ガンダムは知らない。
病弱だったのもあるが、ガンプラバトルはやった事も無い。
武術を始めてからは、文武両道を常に続けてたのもあるし
父が忙しいのもあったため、その時は興味もなかった。
ただ2年前突如、先輩で友人で兄弟子のセカイ兄さんが
本当にいきなり、ガンプラバトルを始めたと聞き。
その当時、海外にいた自分もネットで試合を応援していたから
興味を持っていたのだが…何と言うかガンプラって敷居が高い
イメージがあって、手が出せなくなっていたが…
そのイメージもあの熱いバトルを見て吹っ飛び…。
ガンプラバトルをしたくなったのだ。
そして、そう言えばここの学園…かなりでかい割には
模型部があるのに…ガンプラバトル部は無い。
ならいっその事作ってもいいのでは?
と思い、友人の女子に相談したら
何故か最初にため息をつかれて…
少し考え込まれて…間が開いて
顧問の先生を見つけては?バルドフェルド教授なら
ガンプラに詳しいわよ
と言われたので、ダッシュで教授を探して
経緯を話すと…
『ハッハハハハ!まさかこの学園でまだそんなことを言う
生徒がいるとわ!やはりあの方が言う通り、まだ魂は死んではいないね!』
何故か大爆笑されて、今自分はラグビー部の顧問をしているから
ちょっとできないが、ある先生ならたぶん快くオッケーしてくれるだろう!
と知らない先生の名前が出て、特徴を教えてもらい。
次に行く(←今ここ)
紅い髪の後姿を見つけて
「カイラ先生!」
「コーラ、廊下は走んじゃねーうんで
なんだ?」
「中等部2年D組のイシカワ・アキラです!
先生…ガンプラバトル部を作りたいんです!」
「…はぁ?」
放課後模型部室
「フフフできたで!ア・バオア・クーでのシャア・アズナブルとの
死闘で、大破したガンダムを、アナハイムが回収し
裏取引で、コアファイターのデータ事残骸をジオン残党に渡し
ジオンの脅威の科学力により修復し組み上げそのままネオジオンに渡り、
完成したのがこの強襲突貫に改造された設定のガンダム・ブレイヴや!
本来なら、追加改造及び、サイコザクのバックブースターに
しようと思ったやねんけど
アイデアが降ってきてな急遽1から作って改造に加え、
3日かかるが…うちが昼休みから授業サボって、数時間でマントや色等の工程を仕上げました
どや!この埋もれた天才ナナさんの驚異のメカニズムを!」
組みあがった物を見て、ハイネ二人でオオーと言いながら
拍手をする。
素組みのガンダムで銀色にカラーリングした物だったが…
後ろに禍々しいサイコザクの黒い大型ブースターに似てるが
背中の中央に巨大なランドセル型になっており外から見たら何が搭載されてるのかは解らない。
巨大なブースターユニットがついており
その両サイドにブースターユニット
上各部に、ジャイアントバズとシュツルムファウスト、ビームライフル、ビームマラサイを
取り付け、そのブースターユニットの両左右に、グフのシールドをつけ
シールドの下には小型ブースターをつけさらに加速と小回りを強化、
腕には銀色にスプレーをされたメイス、左腰にはヒート剣を携え
そして、左肩スクラッチされたゲルググの肩は銀色、ズゴックのネイルクロ―も
銀色だが、肩から下ネイルクロ―を隠すかのように
赤と黒を強調した、ネオジオンの旗が描かれた礼装のマントをつけた(ABCマントは没だそうです。)
更に右は右肩はなぜか真紅色にし、腕はグフの右腕(ヒートワイヤー装備)で色は銀色にし
右目は、十字と後ろに向く、モノアイになっている。
「凄いんですけどなんて言うか原型が無いですね…
えっと宇宙世紀版、エクシアリペアですねまるで」
あれは、生き残った刹那が走り回って、有り合わせのパーツを繋ぎまくって
できたのがあれである。
これは完全に鹵獲した物を俺流にしましたという感が凄い。
「アー言われるとそうやな、モノアイはティエレンから持ってきてるし
胴体部分、一応修理技術は覚えてるやろうけど専門職じゃないのに
良くつなげたわーって思うわ」
「こっちは改良型だからな、よしこれからガンダムビルで
久々にバトルしようぜ、俺のグラップラーグフを使いたくてな
ヒカル今日はバイトや仕事は無いんだろう?」
ハイネはそう言う、ああそうだ今日は仕事は何もない。
この間の大会の時は、使用人達の大事な会議の為で…
あんな長期戦をするとは、思わなかったからだ。
だが…
「すいません、ハイネ…僕今GPベースが無いんですよ」
「ああ…そうだったな」
「せやったら、うちの貸すよ?」
どうしようか、迷っている。
何故なら自分は、ガンプラバトルは好きだが…
家の仕事がある。
それは、何十年も長く、自分の父・祖父・母・祖母等
何代も渡って、続く受け継がれる仕事だ…。
事実我が姉も、ユウキ家の長男タツヤ様のサポートをしている。
そして自分も例外じゃない…。
ここで辞め時なのかな…?
そう思っていた時だった…。
「クラモチ・ヒカルってのは此処にいるかい?」
と、そこに一人入ってきた人がいた。
紅い長髪、黒いスーツを着た人。
眼は吊り上がって鋭い眼光
確か始業式で、3人ほど入ってきた新任の…
「誰だったけナナ?」
「ここの学園、クラスもセンコーも多すぎるから覚えてへんで!」
二人とも…新任の先生でも、一応高等部の先生だから覚えようよ…。
「えーと高等部の受け持ちの社会科の、コシナ・カイラ先生
ですよね?クラモチは僕ですが」
鋭い眼光が自分を射抜く。
「フーンお前がな…ヤナの姉さんに似てるな」
ひょんな所から、とんでもない名前が出てくる。
「ヤナ…って姉さんの事を知ってるんですか!?」
「ああ、ガンプラ塾の時から世話になった
それと、ユウキ・タツヤもな…」
ガンプラ塾の名前に、僕を含めて驚く三人。
「ガンプラ塾って…ガンプラ学園の前身の!?
てか、ヤナってヒカルのねーちゃんで
あのユウキグループの御曹司の、メイジンの御付きの人だろ?
その同期ってことは化け物じゃねーか!」
「あの二代目の爺が、創設したリアル虎の穴の人間かいな
先生は?その先生がヒカルに何の用やねん?」
「関西弁、おまえ二代目に会ったことがあるのか?
まぁいいか…センコーとして来たわけじゃない…。
この間、お前イシカワカンパニー主催の
100人規模の大バトルロワイヤル、それに出場していたな?
ハイパーカノンやら重武装した、黒いジムと言えばわかるか?」
そう言いながらカバンから、黒いジムを取り出す…
「あの時のフルアーマーは先生!?」
「ああ、そうだ…何であの時バトルを止めやがったといいたいが…
お前が姉さんの、弟なら話は解る。
後これ忘れもんだ」
更にカバンから投げ渡される、物を受け取る
それは
「自分のGPベース!?」
「確かに渡したでだ…アタシも今日は早上がりでな…
あの時の雪辱を晴らしたい…今度はあんな手ぬるい奴じゃねー
本気のガンプラで…相手をできるが?
お前もあんな消化不良は、本意じゃないだろ?」
ああ、確かにあのバトルは自分も本意ではなかったし…。
何より、相手に失礼だった気持ちが大きかった。
そんな時先生の後ろからひょこと、中等部だろか?
高等部の人間は全員名前と顔は把握している、
それに現れた彼は少し自分より背が低い…。
それに緑色の髪は珍しい…あれ彼はもしかして
お嬢様の…?
「ど、どうも…中等部二年在籍の!イシカワ・アキラです!」
やはり、あのイシカワ、そして…
「どうも、高等部一年のクラモチ・ヒカルです
何の御用ですか?アキラさま?」
仕事モードに入る、彼はユウキ家にとってもVIPのお方になる。
失礼が無いようにしなければ
「あ、えーとクラモチ先輩大丈夫ですよ、まだ決まったわけじゃないんで
敬語はいいんで」
「お、イシカワってあの名物社長ウルベの?
おっと、俺は高等部二年でニシカワ・ハイネだ」
「は、はい…それは父です」
「へーすごいボンボンやん、うちの名前はカツラバ・ナナや」
「おおっと、お前の件を先にした方がいいな…」
どうやら先生と一緒に来たみたいだが…。
何のようだろうか?
「え、えっと模型部のみなささん!僕とガンプラバトル部を作ってください!」
その言葉に全員衝撃を受ける。
これが始まりである。
天才ビルダー…関西弁…ガンプラ心形流…うっ頭が!