hells school idol   作:みーずー

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第11話「見つけるさ」

謎の声に導かれ洞窟を進む二人、洞窟の中はというと不気味という他なく洞窟の壁に吊らされてる蝋燭の火のみが、暗闇を頼りなく照らしていた

 

ホノ「…やっぱり怖いよ~」

 

ヤシャの服の裾をつまみながら後ろを歩くホノはやはり怯えていた

 

ヤシャ「うわ~先の見える範囲はすべて真っ暗だね。さすがに僕も怖いかも」

 

ホノ「ヤシャ~私もう無理~」

 

ヤシャ「ホノ、ファイトだよ。まだまだ先はあるんだから………ん?」

 

ふと何かの気配を感じとり顔をしかめるヤシャ

 

ホノ「なに!?なにかいるのヤシャ!?」

 

ヤシャ「うん、…あ!これは…あのねホノ――――」

 

と、ヤシャが言う前に前方からコウモリのようなモンスターがバサバサとこちらに向かってきた

 

ホノ「わ、わーーーー!!」

 

ヤシャ「あ…」

 

コウモリはそのまま二人を素通りしどこかへ飛んでいった

 

ホノ「…」

 

ヤシャ「えーと。前からコウモリが来るから避けた方がいいよ」

 

ホノ「遅いよ!」

 

そんな事をしつつ二人は洞窟を奥へ奥へと進んでいった。しばらくするとまたあの声が聞こえた

 

『お姉ちゃん達楽しそうだね』

 

ホノ「ふぁ!?」

 

ヤシャ「ホノのリアクションが段々おかしくなっていく」

 

『仲がいいんだね…』

 

ホノ「う、うん!もちろん!ヤシャはすごく頼りになるんだ!」

 

ヤシャ「ホノはとても安心できる人だからね!」

 

ホノもそろそろこの声にも慣れ始め会話くらいは出来るようになっている。二人はお互いのパートナーのいいところを打ち明けた。すると声はこんなことを言った

 

『ほしいなそんな友達』

 

ヤシャ「え…?」

 

ホノ「…あなたは、いないの?お友だち…」

 

『…』

 

謎の声は黙ってしまった。NPC だから答えることができないのか、それともただ悲しくて黙っているのか。二人は分からなかった

 

ホノ「あの……」

 

ヤシャ「ホノ、先へ行こう」

 

ホノ「ヤシャ…でも」

 

ヤシャ「質問は見つけてからでも遅くないよ、今はこのエリアから出ることを考えなくちゃ」

 

ホノ「うん…そうだね」

 

ヤシャはいつになく謙虚だったホノもそれに同意する

 

『ここから出るには僕を見つけないといけないんだよ?』

 

ヤシャ「見つけるさ、君を見つけてここから出るさ」

 

ホノはヤシャの言葉に強い意志があるのを感じた

 

ホノ(ヤシャ?どうしてそんなに…)

 

その瞬間二人の前にモンスターが現れる、さそりが人並みの身長に巨大化したような見た目をしており両手のハサミをカチカチと鳴らしていた

 

ホノ「モンスター!?」

 

ヤシャ「ついに来たね、ホノやろう!」

 

ホノ「うん!」

 

『やって見てよ僕を見つけてみてよ、お姉ちゃん達はできる?』

 

そう言い残しこの声は静かになる。それと同時にヤシャは地面を蹴る、そしてそのモンスターと目の前まで距離をつめる。が、さそりのモンスターは体の上半身を持ち上げヤシャよりも身長が高くなる

 

ヤシャ「……っ!」

 

突然の事にヤシャも一瞬怯むがすぐに冷静になり短剣を構え、まずは隙を作ろうとモンスターの体に突き刺す

 

モンスター「ガァァァ!」

 

モンスターの動きが鈍くなりヤシャはすぐさまソードスキルのモーションをとる。それを見ているホノは

 

ホノ「うわ~やっぱり強いなーヤシャは。私の出番無さそうだね」

 

と、わりと呑気に見ていた。そしてソードスキルが発動しさそりのモンスターに容赦なく打ち込む

 

ヤシャ「…はぁ!!」

 

1連撃ソードスキル『アーマー・ピアス』を放ちモンスターをぶっ飛ばす

 

モンスター「グキャャャ!!」

 

悲鳴をあげるモンスター、だがまだHPはレッドゾーンだが残っており、さそりのモンスターは起き上がる。そしてまた体の上半身を持ち上げる

 

ヤシャ「うそ、まだ倒せてなかったの?」

 

ホノ「ヤシャ、私もやるよ!」

 

ヤシャ「ホノ…大丈夫!これくらい一人で出来るよ」

 

ホノ「え…でも…!」

 

ヤシャ「もう少しだから、お願い。僕にやらして」

 

ホノ「ヤシャ…うん、わかった…」

 

ヤシャ「ありがとう、ホノ」

 

ヤシャの言葉になにも返せないホノは、うなずくしかなかった。そこでふと思う

 

ホノ(ヤシャはどうしてこんなに必死なんだろう。そりゃこの洞窟から抜けたいっていうのもあるけど…それだけじゃ無い気がする)

 

そしてヤシャは走りながらすぐに間合いを詰め、ソードスキルを発動させる。

 

ホノ「でもね、ヤシャ」

 

しかし

 

ホノ「例えどんな理由でも、パートナーなのに一人で戦わせるなんて――」

 

 

ギン!と高い音がした。ヤシャのソードスキルはさそりのモンスターの左のハサミによって掴まったのだ

 

ヤシャ「うそ!?そんな…くっ…、離れない!なんて力…」

 

驚く暇もなく必死に掴まれた短剣を引きはなそうと試みるが短剣はびくとも動かない。そしてモンスターはこれを待っていたと言わんばかりに、右のハサミでヤシャを掴もうとした

 

ヤシャ「な、やめ…!やめて!!」

 

さそりのモンスターのかなりの握力で捕まったらまず無事ではいられないだろう、ハサミが迫ってくる。だが次の瞬間、カァン!!とさっきよりも高い音が響く。そしてモンスターの右のハサミが弾かれていた。それをしたのは―――

 

ホノ「――そんな事、私にはできないから!」

 

そう言いヤシャの短剣を掴んでいる方のハサミも、モンスターの胴体を蹴ることで離された。ヤシャはその場にぺたんと座り込んでしまう

 

 

ホノ「ヤシャ!?大丈夫!?」

 

ヤシャ「うん…」

 

ホノ「…ほら、あのモンスター倒さないと、もちろん二人で!」

 

ヤシャ「……!わかった…よ。ホノには敵わないな」

 

そして再び襲ってくるさそりのモンスターの攻撃をホノが受け止める…そしてヤシャは放つ

 

ホノ「ヤシャ!今だよ!」

 

ヤシャ「うん!はぁぁーーー!!」

 

渾身の短剣5連撃ソードスキル『インフィニット』を使い次々と短剣を、突き刺した。その瞬間

 

モンスター「ガァァァ!!!」

 

断末魔の声をあげたモンスターはついにその体を消滅させた

 

ホノ「やった、やったよーー!!」

 

ヤシャ「ふぅ~…ホノ」

 

ホノ「なに?ヤシャ」

 

ヤシャ「ありがとう…また、ホノに助けられてしまったね」

 

ホノ「ええ!?ヤシャの方が頑張ってたよー!……でも、えへへ♪ありがとう♪」

 

と、ここで謎の声が話し出す

 

 

 

『そんな…あれを倒すなんて…。この人たちならもしかしたら…』

 

 

『僕を見つけることができるかも知れない』

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