孤独が嫌いな修行馬鹿   作:ヴァニフィア

16 / 19
国の名前は適当です。
本編に出てない名前を
選んだつもりですが…


木の国

「…サヨリ、あそこに町が見える。」

 

町が?ここしばらく見てなかったけどもしかして…

 

「…ええ、あれが我々の国ですね。

ようこそ、木の国へ。歓迎いたします。」

 

「へぇ、木の国っていうのか。

はじめに聞くの忘れてて結局聞いてなかったから

知らなかったぜ。」

 

「まぁ、若干の皮肉も混ざった名ではありますが。

見ての通り木造建築の古い家ばかり、

みなさんの住む里とは大違いですよ。」

 

確かに石造りの建物とか見た感じないなぁ。

…けど、

 

「…私、あんな感じのところ好きかも。

すごく落ち着けそうで。」

 

「なんかサヨリらしくなくないか?」

 

「そんなことないよ。私だって、

ちょうちょぐらいわかるんだからね。」

 

「うん?…あ、情緒か?」

 

「ああ、それそれ。それに、

集中して修行もできそうだしね。」

 

「やっぱいつものサヨリだな。安心した。」

 

もちろん、修行は欠かせないからね。

私から修行とその結果をとったら、

自分で言うのもなんだけど

ただのアホの子になっちゃうよ。

 

「そう言っていただけると国の人間の

一人として光栄ですね。」

 

「…サヨリ、アキラ、降りる準備。

…特に先生を早く起こして…」

 

あ、忘れてた。そういえばずっと寝たまんまだ。

 

「…ふふー…ラーメン…塩…」

 

寝言…だよね。ラーメン食べてる夢かな?

 

「…当たり前だよ〜…みかんにはムーンサルトが…

条件を満たして…」

 

…なんの夢?

 

「…とりあえず起こすか。

なんかよくわからんこと言ってるが…」

 

「そうだね…」

 

ーーーーーー

 

ワイワイガヤガヤ…

 

「わぁ、すごい活気だね。」

 

「ああ、まるで祭りみたいだな。」

 

「…少し苦手かも…」

 

「いつもこれぐらい賑やかなのかしらね〜。」

 

「ええ、特別なことがなくても、

このように毎日賑やかですよ。

ここの皆はこういうのが好きなのですよ。」

 

毎日こんな感じなんだ。

貧乏な国だってシスさんとかが

言ってたから少し暗い感じなのかなって

思ってたけどそんなことはなかったや。

 

ドン

 

「ぅわっ!」

 

「おっと、すまねぇな。」

 

もう、ちゃんと前を向いて歩いたらいいのに…

そしたらぶつからないはずなのにな。

 

「そこの方、待たれよ。」

 

「ああ?なんだお前は。」

 

ん?さっきの人と…あの人は?

 

「先ほど、そこの少女から財布を

抜き取ったな?」

 

え?…うわっ!

私の財布本当になくなってる!

 

「う…」

 

「それと、某はそういうことをする輩を

取りしまらねばならぬ身でな。

こちらについてきてもらおう。」

 

「こんなとこで捕まりたく…

くそっ、くたばりやがれ!」

 

あ、危ない!

 

「…お気の毒に…」ボソ

 

「え?」

 

シスさん、今なんて言ってたの?

 

パシッ

 

「なっ…?」

 

あれっ?

 

「…ずいぶん早い…かなりの手練れね。」

 

先生がそこまで言うなんて珍しい…

 

「そちらから来てくれて助かった。

追いかける手間が省けたのでな。

それでは向かおう。」

 

「あっ、ちょっ………くそっ…」ズルズル

 

「…む、その前にそこの君。」

 

「え、あ、はい。」

 

「これは君のものだからな。返しておこう。

先ほどのようなことはこの国の中では残念ながら

少なくない。気をつけて過ごしてくれ。」

 

あ、私の財布!

…中身はあんまり入ってないけどね。

 

「は、はい。ありがとう、ございます…」

 

なんていうか、かっこいい人だったな…

それにすごく強そう。あの連れてかれた人の

パンチを特に力も入れずに止めてたし…

ルルト先生も手練れだって呟いてたみたい。

 

「シスさん、あの人知ってますか?」

 

「ええ、もちろん知っていますよ。

まあ、今は説明する必要はないでしょう。

後で分かることですから。」

 

「え?それってどういうこと…」

 

「目的地に着けばわかるということですよ。

とにかく、改めて向かいましょうか。

広めの道とはいえ、こんな真ん中で

馬車を止めていては迷惑に

なってしまいますしね。」

 

……………

 

「着きました。ここが私の屋敷です。

一旦お入りください。

詳しい話をお聞かせします。」

 

「…荷物は一旦置いていても?」

 

「ああ、構いませんよ。」

 

「ここがあんたの家なのか。」

 

へぇ、ここがシスさんの家なんだ。

他の家よりちょっと大きいぐらいだね。

 

「お邪魔します。」

 

中も普通の家と変わらないみたい。

でも、掃除とかちゃんと行き届いてて

清潔感があるね。ここで働いてる人も

何人かいるみたいだし、その人たちのおかげかな。

 

「む?」

 

「あ、さっきの…」

 

さっきのあの人だ。ここにいるってことは

この家の人ってことなのかな?

 

「君たちがなぜここに…

いや、なるほど。シス殿の依頼を

受けてくれたのは君たちだったということか。」

 

「ええ、そういうことになります。」

 

「これはシス殿…ご苦労様です。」

 

「私の留守の間ありがとうございました。」

 

「いえ、某は当然のことをしたまで。

それに見回りにも出なければならぬ身ゆえ、

ここの守りを常にできていたわけでは…」

 

「気にしないでください。十分に

助かっていますから。

今からこちらの皆様に、

改めて依頼の内容を説明するので、

一緒に来てもらってもよろしいですか?」

 

「もちろんです。

シス殿の頼みであれば

断るわけには行きませぬ。」

 

「それでは、客間はこちらの部屋です。

どうぞお入りください。」

 

おお、純和風の部屋だ。

木の葉の里ではあんまり見ない気がするな。

…あれ?私が修行に夢中で知らないだけかな?

 

「それで、私たちは何をどこまで

すればいいのかしら〜?」

 

「詳しい内容と言っても、

大まかにやっていただきたいことは

元の依頼内容と同じく、倉の警備となります。

防衛目標はすでにお分かりかと思いますが、

例の刀となります。そして、

刀の封印準備が整うまで、

具体的には約二週間ほど、奪取されないよう

警備をお願いしたいのです。

警備時間は昼過ぎから夜中までお願いします。」

 

「それ以外の時間は〜?どの時間でも

襲撃される危険はあると思うけどー。」

 

「他の時間はこちらの…そういえば

彼の紹介はまだでしたね。

せっかくですので自身からしてもらいましょう。

よろしいですか?」

 

「了解した。某の名はストル。

この国の犯罪を取り締まる組織の長と、

今は訳あってシス殿の手伝いをしている。

よろしく頼む。」

 

「それで、彼の言う訳というのが、

今回の件ということです。

それと、刀の話は内密にお願いします。

皆を不安にはさせたくはありませんから。」

 

「この話は誰が知っているんだ?」

 

「某の部下数人とこの場にいる者だけだ。

話が広まればあの刀を利用せんという輩が

出るかもしれんからな。」

 

けっこう少ない人数だな…

大丈夫…?でも、ストルさんは

かなり強いみたいだし問題ないって

思っていいのかな?

 

「ではさっそく警備を…と言っても、

ここまでくるのでお疲れでしょうし

準備もあるでしょう。

これからあなたたちに使っていただく

宿があります。今日の所は

そこでお休みください。

私の名を出せばすぐに入れてくれるはずです。

ああ、もちろん観光をしていただくのも

けっこうですよ。今日は

休暇だと思ってください。それでは、

私の話はこれで終わりです。

明日からよろしくお願いいたします。」

 

……………

 

「…ということらしいけど、二人はどうするの?

先生は早々に宿に向かったみたいだけど。」

 

「先生はまたなのか…どんだけ寝るんだよ…」

 

「…さぁ。昼寝が好きなのは前からだから…

私は特に予定はない…二人で決めて。」

 

「そう言われても知らないとこだ。

宿に行かないってんなら

ぶらぶら歩くしかねぇんじゃねぇの?」

 

「確かにそうだね。でも、こんなに

露店がたくさんあるんだから、

それも楽しいと思うよ。

祭りみたいな雰囲気だしね。」

 

「ま、それもそうだな。

ヨミはそれでいいか?けっこう

騒がしいとこだけど。」

 

「…サヨリが行くなら…

あとついでにアキラも…」

 

「そか。じゃ、行くか。」

 

「…」

 

「ん?どうしたんだ、サヨリ。」

 

「…ううん、何でもないよ。」

 

とうとうついでとか言われても

反応しなくなったんだね…

 

……………

 

「改めて見ても、やっぱり賑やかだよね〜。」

 

「ああ、うちの里もけっこう活気があるが、

それと同じくらいある。

言われなきゃ貧乏な国だとかわからねぇな。」

 

「…食べ物が多い…」

 

「せっかくだからいろいろ食べていこうよ!」

 

「あれ?サヨリってそんなに

金持ってきてたか?」

 

「あっ…」

 

あんまりないの忘れてた…

いや、だって仕方ないじゃん。

そこまで使うことがあると思わないし、

そもそも今月は少し苦しかったし…

 

「はぁ、仕方ねぇなぁ。

とりあえず俺の金使っていいぜ。

ま、当然後で返してもらうがな。

…ってか、今いくら持ってんだ?」

 

「…三十両…」

 

「遠足に持っていくお菓子かよ…」

 

「…サヨリの財布の中身としては

入っている方…ひどい時は

ゴミしか入ってない…」

 

「サヨリって金遣い荒かったか?」

 

「…欲しいものがあったら

我慢できない…かな…?」

 

「ダメなパターンじゃねぇか…

やっぱ貸すのはやめといてもいいか?」

 

「そんな殺生な…」

 

「まぁ、百両ぐらいなら貸してやるから

元気出せよ。」

 

「…」クイクイ

 

「ん?どうした、ヨミ。」

 

「…私も…」

 

「ヨミもか?そりゃ珍しいな。

本でも買ったのか?」

 

「そう。…だから今日は三十両しか…」

 

「そっちもかよ…いや、まあ

一応あるけどよ。少なくても百両は

持ち歩いてた方がいいぞ?」

 

はい、ごもっともです…

 

「…欲しいものあってもすぐ買えないもんね…」

 

「いや、急遽なんか買わないと

いけなくなるかもしれないからだ。

今回は遊びだけどな。

それだからサヨリは金欠になるんじゃないのか?」

 

「…そうだね…うん、わかってる。」

 

…でも、欲しくなるものは仕方ないじゃない…




ナルト世界の地図のどこにあるかも
決めていないオリジナルの国が
少しの間の舞台となります。
本編ストーリーに絡むのが見たい方は
今しばらくお待ちください…
ちなみに今回オリジナルで出てきている
人物の名前と、性格の一部はとあるゲームを
参考にさせていただいていますが、
気がつく人はいるんでしょうかね?
ほぼ別人なのでクロスタグはつけませんが。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。