孤独が嫌いな修行馬鹿   作:ヴァニフィア

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感想欄でかなりシンプルですが
応援のメッセージをもらいました。
やっぱりすごく嬉しいものです。


彼女の特技

あれからまた時間がすぎて2年、

今私は11歳、周りのみんなは9歳か

10歳になった。ホントなら私の年齢なら

アカデミーをそろそろ卒業する試験を

受け始める時期ぐらいだけどね。

この年になっても相変わらず私の背は

ほぼ伸びず、いいとこ140ぐらいだ。

…正直な話戦いで不利になりそうだから

もうちょっと伸びてほしいんだけど…

まあ体質だし仕方ないよね…私泣かないもん。

それにしても今日はなんだか周りの人が

いつもよりざわざわしてるなぁ…

午後から何かあったっけ…?

 

「ねぇヨミちゃん。

今日の午後の授業ってなぁに?」

 

「…はぁ………はぁぁ………」

 

えっ?なんでいきなりため息なの?しかも2回…

私別になにもおかしなことは言ってな…

 

「…サヨリ、今日の午後は演習。

初めての実戦形式で行う…

…もう昨日攻撃側と守備側も決められた。

…昨日1人テンションがおかしかったのは誰?」

 

「あ、そうだった。

…私が一番楽しみにしてただろうに…

どうして忘れてたんだろ…」

 

「…どうせ修行。」

 

それは言わない約束だよ?ヨミちゃん。

今に始まったことでもないんだから。

 

「よ!サヨリにヨミ。なんの話してんだ?」

 

「あ、アキラ君。なんだか久しぶりだね。

元気だった?」

 

「はっはっは!

俺が元気じゃないわけがないだろ!」

 

私の友達(少なくないよ?…たぶん…)

の道野アキラ君が私とヨミちゃんがお昼ご飯を

食べてるところに乱入してきた。

 

「単馬鹿…何の用?…うるさいんだけど。」

 

「相変わらずつれねぇな。

ってか単馬鹿ってなんだよ。」

 

「…単純馬鹿のこと。…あとうるさい。」

 

「説明しなくてもわかるけどよ…

それとうるさいって言いすぎだろ?」

 

「ま、まぁまぁ2人とも落ち着いて。ね?」

 

「…わかった。」

 

「いや、俺は別に敵視とかはしてねぇんだが…」

 

相変わらずヨミちゃんはアキラ君が嫌いだなぁ。

まあ静のヨミちゃん、動のアキラ君って

かんじの真逆の性格だからね。

ヨミちゃんにとってはうるさいんだろうなぁ。

私はどちらかといえば動寄りの性格なのかな?

…でも意外と瞑想的なのも好きだし

どっちとも言えないかも。

 

「俺は用っていうか頼みごとだよ。ヨミにな。」

 

「私に?…意外…用件は?」

 

「今日の演習の相談だよ。

確か2人とも守備側だっただろ?」

 

守備側というのは今回の演習においての

グループ分けのうちの片方のことだ。

実戦的な演習ってことで今回は

生徒を2つのグループ、攻撃グループと

守備グループに分けられて、2つのグループで競う。

攻撃側は決められた場所に設定された

守備側の拠点を見つけて、そこにある旗を

演習場の入り口まで持ち帰れば勝利、

守備側は旗を一定時間守りきれば勝利だ。

拠点場所は地図に書いてあるが、

守備側にしか地図は配られない。

攻撃側には探索の練習も兼ねているらしい。

生徒は縄で縛られたり、自力で身動きが

とれなくなったりしたら行動不能として

その場で演習終了まで待機ということになる。

ただし、守備側は待ち伏せすることになるので、

バランスを取るために守備側の生徒は

動けなくなったら、ではなく

攻撃側の生徒に札を貼られたら脱落という

ことになるそうだ。ちなみに実戦形式ということで

クナイと手裏剣の使用は許可される。

さすがに授業なので急所を狙うのはだめだけど。

それに私にとっては多少残念だが、

一番使い慣れてる刀は使用できない。

…まあクナイならともかく刀なんか当たったら

致命傷だし、しょうがないよね。

医療忍術が使える人が数人

待機してるそうで一応は安心らしい。

それでも少しだけ不安は残るけどね…

まあ忍者なんて危ない仕事だし、

そろそろ危険なことを

おぼえていく時期でもあるんだろうな。

さて、アキラ君の言う通り私とヨミちゃんは

守備側の生徒になっている。

どうやらアキラ君も守備側らしいね。

 

「…相談?」

 

「ああ。ヨミ、罠とか張る気だろ?」

 

「アキラ君よくわかったね。

2人はあんまり話したことなかったよね?」

 

「サヨリの言う通り俺は手裏剣やらクナイやらの

投げ方を相談されてるからサヨリとはよく話すけど

ヨミとは2人で話したことはほぼねぇな。

…俺が罵倒されるだけだし。」

 

「ああ…ヨミちゃんは知り合いじゃない人とか

嫌いな人には容赦ないからなぁ…」

 

「まあそれはともかくとして、

俺もその罠を張るの手伝おうと思ってな。」

 

「…いきなり…どうして?」

 

「アキラ君、あんまりヨミちゃんに

いい思い出はないはずでしょ?」

 

会いに行けば罵倒されるだけなんてかなりきつい。

…特にヨミちゃんは少しだけSっ気あるしなぁ…

 

「ま、まあ罵倒された思い出しかないが…」

 

ですよね〜。

 

「だが、ヨミの頭の良さはよくわかってる。

それに性格もそこそこな。だから、

ヨミなら絶対に効果的な罠を張っていくだろうし

それに協力すれば勝利への可能性が

増えると思ったんだよ。」

 

「…そこまでして…なぜ勝ちたいの?」

 

「それもそうだよね。

別に試験ってわけでもないんだし。」

 

「なんだそんなことか。

俺はただ全力でやりたいだけだ!

俺のモットーは何事にも全力で、だ!」

 

「あはは、相変わらず熱いねぇ。

ん?どうしたの?ヨミちゃん。」

 

「…考え事…アキラが協力する時の罠の配置…」

 

そう言いながらヨミちゃんは

守備側のみに配られた演習場の地図に

印を書き加えて…ってなんだこれ。

もう地図じゃなくて落書きみたいになってる…

 

「なんだこれ?メモのしすぎで

もう地図の役割果たしてねぇじゃん。」

 

「…問題ない…地形は頭に入ってる。」

 

さすがというべきか、恐るべしヨミちゃん…

小さめの演習場とはいえ

直径が1キロメートルはある森だったはず

だけど高低差とかも覚えてるのかな…

 

「…ってかこれ全部元々張る気だった罠か?

どんだけやる気だったんだよ…

軽く100はあるじゃねぇか。」

 

「…43種142個…まだ増やせる…」

 

「こんなのどうやって用意すんだ?

一応希望した分だけ物は貰えるけど

持ち運びとか大変だろうに。」

 

「…体力仕事はサヨリの仕事…」

 

「…そういうことになってたんだ。」

 

「サヨリ1人でこの数の

罠の資材を運ぶ予定だったのかよ…」

 

まあ運べなくはないけど

確かにかなりしんどい量だ。

…正直不気味なほどにギリギリすぎるぐらい。

…なんかヨミちゃんに自分のことが

どれだけわかられてるのか怖くなってきた…

 

「ほら、この量だろ?サヨリ持てるのか?

ピアノ線や縄とかならともかく、かかしとか…

かかし?なんに使うんだ?これ。」

 

「…全て罠のため…」

 

「…よくここまで罠を思いつけるな…

罠を張るのを許可されててもほとんどのやつは

自分から止めに行く気まんまんだってのに…」

 

「…体力じゃ勝てない…」

 

「それでも過剰だと思うんだがな…

とにかく俺が手伝えるのは運ぶことだけか?」

 

「…アキラには罠の作動の手伝い。

…私の合図で手裏剣でロープを切る…

私としては助かる…」

 

へぇ、アキラ君が協力してくれるなら

遠距離から手動で作動できるから

罠のレパートリーも広まるんだね。

ん?私は何をすればいいの?

手裏剣とか狙ったとこに投げられないけど…

 

「ねぇ、ヨミちゃん。私の役割は?」

 

「…囮…餌とも言う。」

 

…なんだかヨミちゃんの

私の扱いが酷いような気がするなぁ…

 

「と、とにかくせっかくだから

演習、頑張って勝とうね!」

 

「ああ、もちろんだ!」

 

「…敵を無様に罠に嵌める…フフフ…」

 

「「…」」

 

…やばっ。今背中がゾクってした…

 

ーーーーーー

 

イルカさん…助けて…このままじゃ…

う、腕が…足腰が…

 

「ヨ…ヨミちゃん…まだ、なの?

特に、このかかし…重いんだけど…」

 

「…かかしは私たちの待機場所…

つまり最後まで…頑張って…」

 

「…この、量…は、予想外、だった、な…」

 

私とアキラ君は大量の罠の資材を持って

ヨミちゃんに付いて行っていた。

アキラ君が協力することで

さらに罠の量が増えたようだ。

 

「…一度ストップ…ここに2つ罠を張る…」

 

「はぁ…休憩できる…」

 

ふぅ、なんとかこれで息抜きができ…

…何かなヨミちゃん…その

無言で差し出されたスコップは…

 

「…落とし穴…掘って…」

 

「…はい…」

 

やっぱり息抜きなんてできなかったのか…

 

「…アキラも…」

 

「…わかった…」

 

正直な話、私もアキラ君も

嫌がる元気もない。今はまだ体力に

余裕があるけどあと1時間はこのままだろうし…

 

「…お願い…頑張って…」

 

そんな顔されちゃあやるしかないね。

さて、頑張りますかぁ!

いやぁ、ホントにヨミちゃんは可愛いなぁ。

 

「…計画通り…」

 

「ん?なにか言った?」

 

「…別に。」

 

…うん?気のせいかなぁ…

まあいいや。とにかく、一生懸命頑張って勝つぞ!

 

ーーーーーー

 

お、開始の銅鑼の音が聞こえてきたね。

…どこから持ってきたんだろ?あれ。

アカデミーにあんなのあったかな…まあいいか。

とりあえず私たちはヨミちゃんとアキラ君が

見える位置の木の上に隠れて人が来るのを待つ。

…ちなみにヨミちゃんは罠を張った付近には

近寄らないように他のみんなには言ったらしい。

そうすれば手薄になってると思ったこっちにも

相手が流れてくるからみんなには他のところを

任せればいいとかなんとか。

 

「…フフフ…」

 

それにしてもさっきからヨミちゃんが怖いなぁ…

いったいどんな罠を仕掛けたんだろ?

体力仕事以外は全部1人でやってたしなぁ。

 

「…ぅゎぁ…」

 

あ、さっそく掛かったみたい。

少し遠くから落ちたっぽい音が聞こえてきた。

 

「…よし…」

 

ヨミちゃんがガッツポーズ…だと…⁉︎

…人が変わりすぎてない…?

 

「うおっ⁉︎なんだってばよ⁉︎」

 

…守備側の人の声が聞こえた気がしたけど

無視しとこう…危険地帯に足を

踏み入れたのが悪いね…うん。

向こうに両足を縛られた状態で

ぶら下げられてるナルト君が見える気が

するけど気のせいだよ。幻視だよ。

…とにかく、あと数分もすれば

ここまで来る人もいるだろうな。

ヨミちゃんが仕掛けたのはここの近く以外は

全部使い捨ての自動発動の罠だからね。

数が少なくなると取り逃がしも増えるはず。

 

「…2人とも…準備…予測、8分後…」

 

ヨミちゃんが罠に連動して巻き取られていく

ピアノ線を見ながら私たちに知らせた。

…よくあんな仕掛け思いつくね…

減り具合からすると、予想よりは

かなりの時間持つようだ。

まあ、早めに準備を終わらせて損はないね。

私も確認しておこう。えっと…クナイ2本…

よし終了!…私はクナイを投げないし

弾かれても拾いに行く気もないから

ホントにこれぐらいしかないんだよね…

…手裏剣?知らない子ですね。

………おっと、軽く現実逃避してたら

けっこう時間が過ぎてたか。

いよいよ目視できるとこまで近づいてきたね。

しばらくは私の出番はないけど。

ヨミちゃんの方を見ると片手でアキラ君に

合図を送っていた。…よく見ると

もう片手でピアノ線を引っ張ってるね…

…お、かかし出現だ。…あらら。

不用意に近づいちゃったよ…

ヨミちゃんが口を吊り上げて合図を出したね。

…正直あの顔怖いね…まあいいか。

それからアキラ君が仕掛けた糸を切っていた。

 

「うわぁ⁉︎こんなとこにも⁉︎

…くそっ…動けないか…」

 

罠が作動して網で捕まった彼は

そのまま行動不能みたいだね。

ヨミちゃんの罠の標的になったのが運の尽きだよ…

少なくても3重トラップは当たり前だからね…

さっきの罠だって近づかなくても

結局はヨミちゃんが操るたくさんの罠が

代わりを果たしてくれるだろうし…

さて、そんなヨミちゃんの罠だけど、

おそらく彼には疲労を与えるぐらいで

捕らえることは難しいだろうな…

っと、噂をすれば影ってやつかな?

うん、わかってるヨミちゃん。私の出番だね…

 

あの、うちはサスケ君だ。




実践演習編(仮)後半へ続きます。
アカデミー編はこの辺りで
次かその次ぐらいで終わるかも
しれません。予定は未定ですが。
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