後、また前回予告を無視しましした。
だが、私は謝らない。
拓人「いや、謝れよ。」
雲が少しあるが、青空が垣間見え、とても過ごしやすい今日。そんな日のUTX学院の屋上には拓人が仰向けに寝そべり、考えごとをしていた。
「朝から陰鬱だな。」
天気とは裏腹に拓人の心は曇っていた。朝早くからUTXから連絡が入り、オーガの出現し、既に被害者が出でいると伝えられた。自分が何もできなかったことへの後悔。そして、メールに添付された被害者の遺体写真の同時パンチで拓人の心は痛めたのだ。
「こんなところで何をしてるのかしら?」
「ツバサ……。」
仰向けの拓人の顔を覗き込むようにツバサが見る。その何も知らないその瞳が、拓人にとって羨ましく思えた。。
「いや、朝から嫌なことがあってさ。」
「朝の占いで最下位にでもなったの?」
「まぁ、そんな感じ。」
なら、良かったのにと心の中で呟く。といっても、いつまでもウジウジとしてはいけないと思い、とりあえず起き上がる。
「そう、それじゃあ、嫌な気分を吹き飛ばすようなことでも教えてあげるわ。」
胸を張り、得意げな表情で構えるツバサ。その姿があまりにも子供じみていて、なんだか微笑ましい気持ちになる。
「それで、一体何なんだ?」
待ってましたと言うばかりにツバサは直様答える。
「スクールアイドルの頂点を決める祭典、ラブライブが開かれるってことかしら。」
「ラブライブ?」
聞きなれない単語で何がなんだかさっぱりわからず、頭を悩ませる。そこでツバサが丁寧に説明する。
「簡単に言えば、スクールアイドルの全国大会ね。スクールアイドルのサイトのランキングで上位20位以内に入れば出場権を獲得できるわ。因みに来月に開催されるわ。」
「うん、大体わかった。20位か……。」
拓人は不安の募らせる。あと1ヶ月で20位以内というのは少々厳しいかもしれない。確か、μ’sの現在の順位は100位前後だったはず。これは本気で行かないとと焦燥感に駆られたのだった。
♢♢♢
「みんな、何してんだ?」
放課後、拓人がμ’sの部室を訪れると、メンバーがパソコンに集まって何やら画面を見つめていた。
「たっくん!ラブライブだって!ラブライブが開かれるんだよ!」
「あぁ、知ってる。全国大会だろ。噂で聞いた。」
「流石たっくん!情報が早い!」
どうやら、ラブライブについて調べていたようだった。
「こうしちゃいられないです!ですよね、にこ先輩!」
「そうね!チケットは逃すわけには行かないわ!」
その瞬間、パソコンが誰かの手によって電源が落とされる。電源を落としたのは拓人と電源を抜いたのは穂乃果だった。その行動に花陽とにこは大きな声で問い詰める。
「2人とも何のつもり?ドルオタなら絶対に見逃せないイベントなのよ!」
「そうです!人気のスクールアイドルが一堂に会する祭典なんですよ!」
しかし、穂乃果と拓人は耳を傾けず、ただ一言、バッサリと言う。
「「甘〜い!」」
2人の声が重なり、あまりの息の良さに周りが驚く。しかし、驚いくのはそれだけではなかった。
「何言ってるの!私もラブライブに出るんだよ!チケットなんてとっても無駄になっちゃうんだよ!」
「そうだ。それに、ただ観客席で応援してるだけでいいのか?あのARISEと一緒のステージでパフォーマンスが出来るチャンスなんだぞ!」
「確かに2人の言うことはわかりますが……」
穂乃果と拓人はラブライブに出る気でいた。穂乃果は純粋に踊りたいという思いから。拓人はみんなを大舞台に連れていき、そしてARISEに勝ちたい思いからであった。
しかし、反対に大半のメンバーは前向きではなかった。
「でも、凛達がラブライブなんて出れるのかな?」
「だいじょうぶ。みんなならやれる。それに俺も手助けするから。」
「それはいいけど、現実は厳しいわよ。」
確かに、今の順位では正直言って難しいだろう。だが、拓人はみんなになら出来ると信じていた。根拠はない。強いてあげるなら、μ’sだからという理由。μ’sには惹きつけられる何かを持っている。それさえあれば、出場も夢ではないと思っていた。
「わかってる。だからこそ、地道な努力が……」
「見て。順位が上がってる。」
穂乃果に言われ、もう一度開かれたパソコンを見る。そこにはμ’sのページがあり、そして順位が45位に上がっていた。
「コメントも付いてる!えーと、数が……193人!」
「それに、この前のPVの評価が75.3点。悪くはないね。」
穂乃果が元気良くコメントを読み上げ、ことりはPVの評価に胸を撫で下ろす。この時、拓人は確信した。出場は夢じゃない。十分、射程圏内だと思った。
「もしかして、凛達人気者?」
拓人は凛の一言であることを思い出す。今思えばあれは人気が出たからこその出来事だと気付いた。
「……そういえば真姫。この前、女子中学生と一緒に撮ったよな。」
「あ、あれは……そうね。撮ったわ。」
髪をクルクルと巻き、少し照れながら真姫は答える。それを聞いた、穂乃果は大きな声で驚く。
「嘘!真姫ちゃん、出待ち⁉︎」
「ぐぬぬぬ、にこだっていつかはたくさんに人に出待ちされるんだから。」
「しょうがないです。アイドルは残酷な格差社会ですから。」
にこは悔しそうに呟き、花陽は苦笑いを浮かべながら事実を言う。そしては凛は真姫を少しだけおちょくる。
「でも、真姫ちゃんが写真だなんて変わったにゃー。」
「あ、あれは……」
「拓人君が撮ってあげなよって言われたから?」
すると、真姫の顔みるみるうちに赤くなっていく。どうやらことりの言ったことが図星だったようだ。
「真姫は本間さんのことになると、途端に変わりますからね。」
「真姫ちゃんチョロいにゃー。」
真姫はプクッと顔を膨らませ、凛のおでこに軽いチョップが与える。その突然に凛は頭を押さえ尻餅をつく。
「そんなことより、どうやって許可を取るつもりなの?」
話を切り替え、真姫は新たな問題を突き出す。その問題に気付いたは拓人以外のみんなの表情が曇っていく。
「許可って?」
「確か。部活で大会等に出る際は一旦生徒会を通して許可を貰わないといけなかったですね。」
この学院の仕組みがわからない拓人に海未は簡単に説明する。それを聞いて、拓人はあの金髪が脳内にチラつき不快な気分になる。
「生徒会って……あいつか。許可をくれなそうな気が……」
「学校の許可ァ?ミトメラレナイワァ‼︎」
「凛ちゃん……」
「おっ、凛。似てるじゃないか。」
だか、凛のモノマネに心が少し綻ぶ。
「それならもう、勝手にエントリーしちゃえばいいんじゃない?」
にこの言うことも一理あった。確かに許可が降りないとなれば強行手段をとるのは十分あり得る。しかし、あくまでもそれは最終手段だと全員が考えていた
「私に考えがあるわ。」
真姫の力強い一言に視線が集中する。
「生徒会よりも上の人、つまり理事長に直接言いに行く。そのために……ことり先輩の力が必要なの。」
その瞬間、全視線がことりへと移り変わった。そういえば、この学院の理事長はことりの母親だと拓人は思い出した。
♢♢♢
「だから、生徒会にも単独で行動する権利をお願いします!」
「前から言ってますが、それは認められません。」
「何故ですか!」
理事長室で絵里が声を荒げる。その声は廊下にまで響き渡っていた。
「ちょっと、落ち着いてエリチ。」
「でも!」
絵里は焦燥感に駆られていた。後数週間もすれば、オープンキャンパスが開催される。そこでの評価が廃校の決定を左右する。即ち、オープンキャンパスの失敗は廃校の決定と言ってもおかしくはやち。
さらに失敗すれば終わり。そして、次は無い。焦るには十分な理由であった。
「失礼します。」
そして、絵里のイラつきはさらに増す。
「あなた達は!」
穂乃果を筆頭にμ’s全員、そしてコーチである拓人も理事長室へと招かれる。ただでさえ思い通りにならず、不機嫌かにもかかわらず、問題のメンバーが現れ、絵里はさらに不機嫌になる。
「理事長に話があってきました。」
「あなた達、今は私が理事長と話してるのだけど。」
「絢瀬さん。あなたは少し下がってくれないかしら。」
「何故です⁉︎」
穂乃果に高圧的な態度で接し、部屋から追い出そうと試みるも理事長の一言で失敗に終わる。
「今のあなたは熱くなりすぎているわ。そんな状態で話し合っても懸命な案は出ないと私が判断したの。」
「くっ!」
苦虫を潰したような表情を浮かべ、悔しそうに拳を握りしめながら絵里は一歩後ろへと引き下がる。
「それで高坂さん。用件は何かしら。」
「私たち、μ’sにラブライブへの出場許可を貰えませんか?」
「ラブライブ?」
「はい。スクールアイドルの全国大会のことです。もし、このラブライブに出場出来れば、きっと名前を知られる良い機会になると思います。」
絵里は穂乃果をキッと睨みつける。この後に及んでもまだ活動続けるのかと憤りを覚える。あんな人様に見せられないようなパフォーマンスを今度は全国に披露するなんて甚だしかった。
「私は反対です。」
「会長の意見は聞いてないんだけど。」
「真姫ちゃん、上級生だよ!」
真姫の敬いの欠片もない言葉に、花陽は直様フォローへと入る。だが、絵里は聞く耳を持たず、淡々と自論を述べる。
「私はスクールアイドルなんてもののために学校生活を無駄にして欲しくはないと思ってます。」
「あんたが言えることかよ。」
「拓人君!」
絵里の屁理屈に今まで耐えかねていた拓人がいよいよ反撃に出る。2人の仲の悪さを知るμ’sメンバーは拓人を引き止めようと試みるが、拓人は制止を振り切る。
「あんただって、生徒会であんた自身の学校生活を無駄に費やしてるじゃないか!だったらあんたの言う俺たちと同じだろ。」
「無駄ですって!」
反論された挙句、自分を蔑められ絵里の怒りがさらに上昇する。さらに拓人の言葉が、火にガソリン注ぐはめになる。
「事実、あんたはこの問題はどうにか出来てるのか?出来きてないだろ!」
「だから、そのために単独で行動する権利が必要なのよ!」
「結果を出してないのに都合のいいこと言うな!」
「あなた達だって、大した結果を残してないくせに!」
「何を!」
誘発する爆弾のように、拓人と絵里が互いに罵り合う。見かねた希と海未は2人の間を遮るように立ち、止める。
「本間さん!落ち着いてください!」
「そうだよ!エリチも落ちつき!」
2人の制止に拓人と絵里はやっと気づき、睨み合いながらもその罵り合いを止めた。
「2人の話は終わりかしら?」
頃合いを見た理事長は何事もなかったように話を戻す。
「そうね、私はエントリーするくらいならいいと思うわ。」
その言葉を聞いたμ’sメンバーはハイタッチしたり等をして、ただ純粋に喜んだ。それが絵里には認められず、ならばと同様に単独行動の許可を貰わおうとした。
「なら、生徒会にも!」
「それとこれとは違うの。」
「意味がわかりません。」
しかし、こちらの答えは変わらず、絵里の怒りは限界寸前だった。だが、μ’sだけが順調だとは限らなかった。
「ただし、学生の本分は勉強です。絶対に疎かになってはいけません。次のテストで誰も赤点を取らなければ、出場を認めましょう。」
「よし、ほぼ決まったもんだな。良かったなみ……」
拓人はあまりにも緩い条件に、勝利の笑みを浮かべ、μ’sメンバーの方を振り向く。しかし、その笑みは直様消え去った。
そこにはガックリと項垂れる、穂乃果と凛とにこがそこにいた。
「……あれ?これって結構なピンチかな?」
それを見た絵里は安堵し、不敵な笑みを浮かべた。
次回の仮面ライバーは!
「7×4は?」
「26!」
「なんで日本にいるのに英語なんて勉強しなくちゃいけないのかにゃ!」
ラブライブ出場危し⁉︎
しかし、そこに救いの手が⁉︎
「わしわしMAXや‼︎」
同時に忍び寄る魔の手
「本間さん!あれは!」
「黒いコート……あきらかに不審者だな!」
そして、μ’sに対する絵里の思いとは!
「私はあなた達もARISEも素人にしか見えない。」
次回 嘘言
「私はμ’sの音楽、大好きです。」
たったその一言が
「だとさ、絵里。なぁ、本当はどう思ってんだ。μ’sのこと。」
冷たい心の氷を溶かす