とある駅前の大きな広場で人々が悲鳴をあげながら逃げ惑っていた。辺りにはガレキが散らばっており、所々で火も出ており、煙たい。
こんな惨状を起こしたのは二足歩行している犬のような怪物、ジャッカルオーガであった。そのジャッカルは現在も暴れており、被害は拡大している一方だった。
そんな状況を目の当たりにし拓人は苦虫を潰したような表情を浮かべる。
「派手にやったな……」
《Install》
「変身!」
《Lord Rider Force》
直ぐさまベルトを巻き、仮面ライダーフォースへと変身する。
「さぁ、俺のパフォーマンスに魅入られな!」
決めのセリフを吐き、真っ直ぐジャッカルに殴りかかる。
「ギャヲォォォォォォォ!」
フォースの存在に気づいたジャッカルは、雄叫びをあげ、威嚇するもフォースは微動だにせず向かう。
「オラッ!」
しかし、フォースの拳はジャッカルの顔面寸前で防御され、届かなかった。
「クフッ!」
代わりにジャッカルのパンチがフォースの腹に決まり、フォースは一歩後ずさる。
「やるな……」
《Lord Bungy》
フォースは新たにディスクをセットすると左手が鞭のようにしなり、ゴムのように変化した。その変化した左腕を鞭のようにジャッカルに叩きつける。
「よっと!」
そして、左腕を上手くジャッカルに巻きつけ、フォースの方へと引っ張り、目の前に近づいてきた時に、暇そうにしていた右手でジャッカルの顔面にパンチを捻じ込ませる。
そのパンチが強く、ジャッカルは巻きつけられた左腕が飛び出し、そのまま地面に叩きつけられた。
「やっぱり慣れてないな。」
そう小さくボヤいてる間にも、ジャッカルは立ち上がり、こちらを睨みつけており、フォースも直ぐさま構えをとる。
しかし、そこに1人の戦士が現れる。
「深淵の激突!」
ジャッカルに黒いバイクが突っ込み、ジャッカルは吹っ飛ばされ壁に叩きつけられた。
「おい、もうおっぱじまってんのかい。」
「何でてめぇがいる!」
バイクに乗っていた戦士はファントムであった。そして。フォースはファントムに食ってかかる。
「そりゃあ仮面ライダーだし。オーガを倒すのが使命だからな。」
「チッ!関係ない奴にも手をかけようとしたくせに!」
「あ、あれは!」
ライダー同士でいがみ合っていると、瓦礫が飛んできて、互いに離れるよう反対側に避ける。
「あいつも混ざりたいようだな。」
ライダーの目線の先にはいきり立ったジャッカルがこちらを睨みつけ、臨戦体勢をとっていた。
「そんじゃあ、闇へと葬ってやる!」
ファントムは左越しに携えてあったファントムセイバーを取り出し、まず、最初にフォースに斬りかかった。
不意打ちであったが、既にそれを予想していたフォースは避けることは出来たが問題はその次であった。ファントムの攻撃に気を取られていて、背後から迫っていたジャッカルの攻撃に対応出来なかったのだ。
「グアッ!」
ジャッカルの鋭い爪がフォースの装甲を斬り裂き、火花を散らし、吹っ飛ばす。そしてジャッカルはファントムへと標的を変え、再び襲いかかる。
「ワゴォォ‼︎」
「ふん‼︎」
爪と剣で合わさりあい、互いを弾き合う高い音が響き合う。
「やるねぇ!」
言葉の通じないジャッカルに対し、余裕そうに言い放つファントム。そして、ファントムはジャッカルの腹に蹴りを入れ、体勢を崩させる。その隙に一撃を入れようとファントムは剣を振り上げるが、突然、銃弾が襲いかかり、転がって倒れてしまう。
「クソヤロォが!」
ファントムの荒い言葉が向かう先にはフォースは銃形態のフォースセイバー抱え、銃口をファントムに向けていた。フォースはファントムに銃弾が直撃したのを確認すると、すかさず銃口をジャッカルに向けて放つ。しかし、俊敏なジャッカルに1度も当たることはなかった。
「速い!」
その速さにフォースを目を奪われている隙に、ジャッカルはフォースの懐に潜り込み、蹴りを入れる。
そして、フォースの吹っ飛ばした後、ジャッカルはファントムの方に向かい、倒れているファントムを踏むつける。
「この!邪魔だ!」
必死に足をどけようと足掻くが、足掻くほどジャッカルの踏みつける力が強くなる。ならばとパワーディスクを使おうとするも、ジャッカルに邪魔された挙句、手放してしまった。
「しまった‼︎」
この不利な状況のまま、万事休すかと思ったその時、
《Lord Form Wind》
電子音声と共にジャッカルオーガをも吹き飛ばす強風が吹き荒れる。
「何事だ⁉︎」
そうファントムを言葉を洩らした瞬間、いきなりジャッカルから火花が散り、地面にうつ伏せに倒れた。
「新しい姿か……」
ジャッカルの倒れた場所には緑色のフォースが2つの短剣を握りしめ佇んでいた。
仮面ライダーフォース ウインドフォーム
高い俊敏性と様々な攻撃の手段と2つの短剣、風絶丸と烈風丸を駆使したヒットアンドウェイを得意とするフォーム。
「ふうん。なかなかやれそうじゃねぇか!」
フォースを睨みつけながら、ゆっくりと立ち上がるファントム。それを確認したフォースは一歩一歩、慎重にファントムとの距離を詰める。
そして、ある程度の距離まで近づいた瞬間、互いに襲いかかり、刃が交じりあう。鍔迫り合いとなるが、ファントムがフォースの短剣を弾き、突きを出すが、フォースは二本の短剣で上手くながす。
「チィ!」
苛立つファントムは大きく剣を振り上げ叩きつけるが、これは片方の剣で受け止められ、その出来た隙に空いた剣で装甲を斬られる。
「通った!」
すかさずフォースは追撃を試みるが、ファントムもそうやわではない。フォースの斬撃を紙一重で避け、2撃の斬撃を与える。
フォースは衝撃で蹌踉めくが、何とか踏みとどまり、ファントムの距離を取る。そして、不意に周りを見渡す。その結果、ジャッカルに背後を取られていたことに気づき、舌打ちをする。
「挟み討ちってことかい。」
《Lord Shadow》
サイドから新たにディスクを取り出し、ドライバーにセットすると電子音声とともにフォースが5体現れ、ファントムとジャッカルは驚愕する、
「はあ⁉︎5体かよ!流石にそりぁ反則じゃねえか!」
そんなファントムの叫びを無視し、分身したフォース3体が襲いかかる。戦闘経験が豊富とわいえ、3体1という状況にファントムは苦戦を強いられる。
一方、本物フォースは他の2体ともにジャッカルと交戦していた。
「ハッ!」
合計6本の剣戟がジャッカルを無情にも斬り裂いていく。ジャッカルの体に無数の傷があり、そこから水溜りが出来るほどの血が流れ出ていた。
《Lord Poison》
「ラァッ!」
そして、フォースは分身にジャッカルを拘束させ、腹に神経系の毒が染み込んだパンチを何度も何度も喰らわせ、動きを止める。
「さあ、トドメだ。」
そう言って再びウインドディスクをセットし、必殺技を決めようとしたその時、背後からファントムに斬られ、吹っ飛ばされてしまう。
「よくもやってくれたなぁ!」
「予想より……早かったな……」
ファントムがいずれ全ての分身を倒すことは大いに予想出来ていたが、これほど速く仕留めるとは思っておらず、フォースは焦燥に駆られる。
「たりめだぁ!あんな偽者に手こずってる暇はなくてね!さぁ、結着を着けようぜ!UTX‼︎」
ファントムは覇気を込めフォースへと言い放つ。それにフォースは思わず気圧されるが、再びキッとファントムを睨みつけ、立て直す。
「ああ、望むところだ!」
そのフォースの言葉が火種となり、互いにディスクを取り出し、ベルトをセットする。
《Overlord Wind FFForce》
《Overlord ZZZero》
2人のライダーが高く跳び、必殺の「ライダーキック」が激突する。
「ハァァァァァァァァ‼︎」
「セイアァァァァァァ‼︎」
周りの建物の窓を割るほどの衝撃波が生まれるほどの強大な力がぶつかり合う。普通ならば純粋なスペック差でフォースが勝つだろう。しかし、今のフォースはウインドフォーム。俊敏性が高くなった分、攻撃力が下がっており、攻撃力だけならファントムと同等のスペックだったのだ。
「「グワッ‼︎」」
最終的に決定打は決められず、互いに弾かれ地面に叩きつけられる。
「ハァハァ」
「あ……っつ!イテェな!」
全身を強打し、相当なダメージをくらいながらもフラフラと立ち上がるライダー達。しかし、その佇まいからとめどなく殺気が流れ、すぐにでも殺さんとする張り詰めた空気へと変貌する。
そして、互いが剣を構え、斬りかかろうとしたその時、大きな地鳴りが響き渡る。
「な、なんだ!」
「まさか……くっ!」
《Lord Speed》
フォースはスピードディスクをセットし全速力で建物の方へと向かった。その目線の先には小さな女の子。そして、頭上から落ちてくる瓦礫。
「間に合ぇぇぇぇぇぇ‼︎」
何とか少女の元へとたどり着くことが出来たが、上を向くと既に瓦礫が目の前に迫っていた。
そして、直ぐに瓦礫が落ちてきて、フォースと少女は瓦礫の山へと埋もれてしまった。
「クソッ‼︎世話の妬ける奴が!」
ファントムは吐き捨てるように言い、瓦礫の山へと向かおうとするが、ここで思いがけないことに気づく。
「ジャッカルは何処に行った⁉︎」
フォースとの戦いに気を取られすぎた結果、ジャッカルを見逃してしまったことにファントムはようやく気づく。そして、何処に行ったのかと辺りを見回している間に瓦礫の山から、少女を抱えたフォースが現れた。
「もう、大丈夫だよ。」
「あ、ありがとう!」
すると、建物の中から少女の母親らしき人物が現れ、フォースに丁寧にお礼をすると、しっかりと少女の手を繋ぎ、その場を去っていった。
「さあ、続きを……しよ……あれ?」
少女を見送った後、フォースはファントムのほうを向き、続きをおこなおうと促したが、予想以上に瓦礫の衝撃が響いていたらしく、その場で膝付いてしまう。
「……生憎だが、今はそれどころじゃねぇ。ジャッカルを追わなくちゃならねぇからな。」
そう言って、ファントムはバイクに乗り、エンジンをかける。
「何だお前……敵がこんな状態だってのにみすみす見逃すなんて……」
「おそらく、ジャッカルはてめぇの毒をくらってるからそう遠くまで行ってないはずだ。今から探せば直ぐに見つかるはずだ。」
「そうかい。」
そう言ってファントムはジャッカルを探すため、フォースを置いて、バイクを駆り、何処かに行ってしまった。
しかし、2人は気づいていなかった。ジャッカルの倒れていた場所に大きな穴が出来ていたことを。
いや、乱戦乱戦。乱戦って書くのが難しいノーね