仮面ライバー 守れ!女神たちの夢!   作:シママシタ

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読者の皆様。大変、お待たせしました
仮面ライバーの最新話です

何故、こんなに更新が遅れたのかは後書きで語ります


ことりを追え!

初夏の眩しい日差しが降り注ぐ、UTXの屋上で、拓人はお昼ごはんのサンドイッチを片手にスマホを真剣な様子で眺めていた。

 

「何を見てるの?」

 

「あぁ、ツバサか」

 

ツバサが後ろからお弁当を片手に興味津々で画面を覗き込む。

 

「スクールアイドルのランキングだよ。μ'sのランキングが気になってね」

 

ランキングが一気に上昇したと三原から聞いたのでそれを確認していたのだ。

言う通り、μ’sのランキングは飛躍的に上昇していた。

三桁だった順位も今は二桁の50位。正に大躍進だろう。

因みにランキングの頂点には相変わらずARISEが居座っていた。

 

「私も映像で見たわ。あれは……流石としか言えないわ」

 

ランキングが上がったのも先日、行われたオープンキャンパスのライブがおかげだろう。

突然、オーガに襲われステージを壊され、絶望的な状況でありながら歌い、観客に希望を与えた。

ツバサもサイトに載せられていた動画を見て、μ’sの勇気づけられるパフォーマンスにただ絶賛することしかできなかった。

 

「まぁな。あれは本当にすごかった。あいつらは本当にすごいよ。廃校の決定も延期させたしさ」

 

拓人もツバサ同様の感想を抱いていた。

 

「もしかしたら、ARISEにも勝てるかもな」

 

「それは宣戦布告と言っていいかしら」

 

「私も楽しみだわ。ラブライブで共に最高のパフォーマンスが出来ることが」

 

ツバサはそう言うと、屋上を後にする。

おそらく、この後、スタジオで自主練でもするのだろう。

 

◇◇◇

 

「確か……ここ集合なはず……」

 

LINEで伝えられた集合場所に着き、周りを見回す。

 

「あっ!たっくんだ!おーい!」

 

「拓人!おせぇぞ!」

 

名前を呼ばれ、拓人は声が聞こえた方を向く。

しかし、その瞬間、浮かび上がった表情は笑顔ではなく、真顔であった。

視線の先には初夏というのに、黒いコートにピンクなマフラー、マスク。

そして、大きなサングラスは顔を隠し、一層、不審さを醸し出していた。

それが、ただの他人であれば、近づかなければ良かった話。

しかし、その聞き覚えのある声。見慣れた色とりどりの髪型。

不審な格好をしているのはどう考えてもμ’sのメンバーであった。さらに、横には黒尽くめの爽馬。

 

「……俺は……何も見てない」

 

あんな不審な人間と肩を並べてしまえば、自分も同類と見られるのは確実。

拓人の足は自然とメンバーと反対の方向を向き、そして、逃げ始めてしまう。

 

「待て、拓人! 何故、逃げる!」

 

「当たり前だ! そんな怪しい格好の奴に仲間と思われたくない!」

 

「そんな穂乃果たちの友情はその程度だったの!?」

 

「酷いにゃ!」

 

「なら、せめて普通の格好をしてくれ! 良からぬ疑いをかけられる俺の身にもなってくれ!」

 

しかし、拓人の逃亡は虚しくも失敗してしまい、後ろから全速力で追いかけてきた、穂乃果と凛、爽馬に捕まってしまう。

傍から見れば、本当に拓人が不審者に襲われているようにしか見えない。

 

「でも、にこちゃんがね、トップアイドルならこれくらい変装しないととって言ってたから」

 

「変装……?」

 

確かに有名人はそのままで街中を歩けば、道行く人に注目され、パニックになるだろう。

その理由ならば変装は正当性がある。

しかし、左の結わいた髪が目立ち過ぎて、わかる人ならば一目で穂乃果だとわかってしまう。

これは変装になっているのかと思うと拓人は疑問を抱かざる得ない。

 

「そうよ!有名人なら有名人らしく振舞うのが当たり前よ!」

 

プロ意識の高いにこが考えそうなことだ。

こういうところは尊敬すべきだと拓人は思ってはいる。

 

「……そうかもしれないけど」

 

しかし、生気なく佇む真姫と海未、絵里を見ていると気の毒に思う。

 

「まぁ、ともかく。その変装は不審すぎるから今は止めてくれ」

 

「全く。あんたはわかってないわね」

 

拓人に注意され、にこは不満そうに変装を解き、穂乃果と凛以外のメンバーは安心した様子で変装を解いていた。

 

「このお店……」

 

目の前のお店にはたくさんの可愛らしい少女たちーースクールアイドルたちが写った缶バッジやポスターなどが売られていた。

 

「グッズがたくさんありますね」

 

「スクールアイドルってこんなにいるのね」

 

グッズの膨大な量と種類があるということはそれほどスクールアイドルの人気が大きいということだろう。

 

「見てみて! この人かよちんにそっくりにゃ!」

 

すると、凛が何処からある缶バッジを持ってきた。

その缶バッジには見慣れた茶髪でセミロングの可愛らしい少女が写っていた。

 

「てか、花陽ちゃんだろ!」

 

「えぇ!?」

 

否。見慣れたというより、この場にいる花陽自身であった。

全員が驚き、急いで花陽のグッズが置かれていた売り場に足を運ぶ。

 

「すごい! μ’sのグッズがある!」

 

「石鹸じゃないよね!」

 

ARISEと比べて確かに規模は小さいが、確かにμ’sのグッズが売り出されていた。

グッズがあるということはμ’sにも人気が出て、注目されていること。

自分たちが着実に一歩ずつ、前に進んでいることを実感し、殆どのメンバーが喜びを噛み締める。

 

「待ってください! これは肖像権とかどうなっているのですか」

 

だが、ここで誰よりも真面目な海未が疑問を投げかける。

自分たちが知らない間に勝手に写真を使われ、グッズとして売り出されている。

権利はどうなっているのか。はっきり言って、法律に触れるのではと考えていた。

しかし、海未の疑問は既に解決していた。

 

「それなら問題ないんよ。ウチと爽馬君で手続きなら済ませておいてるから」

 

「いつの間に!?」

 

既に希と爽馬が手を打っていたのだ。

話を聞く限りでは、性的と感じる写真ではなければ基本的に使用を許可。グッズの売り上げの約三割はμ’sの懐に入るとのこと。

 

「というか、何で爽馬君が関わったの?」

 

「まぁ、法律関係の勉強はしたからね。試験を受ければ、おそらく一発合格だな」

 

「……はぁ!?  お前、何者だよ」

 

「爽馬は見た目と違って頭が良いのよ」

 

「そう、俺は天才だからさ」

 

自身が言うのもあれだが、爽馬は紛れもない天才だ。運動神経も常人以上。頭脳も明晰で、非の打ち所がない男なのだ。

しかし、その軽い調子がなければだが。

 

「あれ? この写真」

 

これもまた見慣れた少女の写真が飾られており、拓人はじっくりと眺める。

可愛らしいメイドの衣装を着こなし、眩しい笑顔で写るその姿は正に天使。

しかし、不可解な点が一つあった。

でこんな衣装でパフォーマンスをしたことも、撮影もしたことなどなかった。

 

「あの……ここに私の生写真があるって聞いて……」

 

「あれは……」

 

「あれはダメなんです! すぐに撤去してもらってもいいですか!」

 

店先から聞き慣れた可愛らしい声が聞こえ、拓人たちはその声の持ち主に目をやる。その声の主は店主らしき男と何かを話し合っていた。

写真通りのメイド服。可愛らしい顔立ち。ベージュの綺麗な髪。そして、特徴的な頭のトサカ。

 

「ことりちゃん?」

 

不思議な物を見るかのように穂乃果はメイド服姿のことりを見つめる。

それもそのはず。用事があると部活を休んだはずなのに、

 

「KOTORI? What? ドナタデスカ?」

 

「ことりちゃんじゃない!?」

 

「いや、無理があるよ」

 

何も知らない外国人を装って誤魔化そうとすることりだが、特徴的な姿と声は隠すことはできない。

 

「さ、さらば!」

 

「あ、逃げた!」

 

「待って、ことりちゃん!」

 

逃げることりを穂乃果と拓人は追いかける。ことりは動きづらいメイド服であり、傷つけないようにスカートを持って逃げている。ハンデのない穂乃果,まして身体能力の高い拓人ならすぐに追いつけるはずだった。

しかし、人混みのおかげで思ったように前に進めず、ことりとの距離はなかなか縮まらない。

さらに、ことりはメンバーと鉢合わせることを想定していたようで予め、逃亡ルートを計画していた。

狭い路地と曲がり角を駆使したそのルートに土地勘が皆無な拓人は面白いように翻弄されてしまい、ことりを見失ってしまう。

 

「希。今日の吉方はどっちだ?」

 

「東やな。ダメなのは西やね」

 

「OK」

 

すると、爽馬と希はことりが逃げた方向とは真逆の道を進んでいく。

 

「爽馬さん。何処に行くの?」

 

「そりゃぁ、ことりちゃんを追いにさ」

 

「でも、逃げたのはあっちだよ」

 

不思議そうな様子で花陽は爽馬を凝視する。

 

「こんなことわざがある。急がば回れってね」

 

爽馬はそう、得意気に格好につけると希とともに走っていった。

 

♢♢♢

 

「ふぅ。何とか逃げられた」

 

額にかいた汗を拭い、ことりは一息つく。肝心な写真は回収できなかったが、それは後でも良かった。

だが、今の問題はμ'sだ。

LINEを見る限り、μ'sメンバーが来るのは予想していた。

写真の回収は後でもいいが出来ることなら早めにしておきたい。しかし、メンバーが出くわす可能性も高くい。

今日、回収に行くのはリスクが高い。かといって、放っておいてもメンバーにバレるのも時間の問題。

ならば、一か八か、バレるのを覚悟して行くしかなかった。

その結果が先ほどの逃走劇だ。出くわした時のことをあらかじめ予測し、逃走ルートを考えておいて良かったとことりは安心した。

ことりはあの写真とメンバーにどう言い訳をしようかと考えつつ、職場に戻ろうとする。

 

「果たして、そうかな?」

 

「えっ!?」

 

安心したのも束の間。

ことりはゆっくりと振り向くとそこには爽馬がいた。

どうやって追い付いたのか。いささか、疑問ではあったがそれよりも今はもう一度逃げなくてはならないのだ。

再び逃げようと前を向く。

しかし、目の前には手をわきわきと動かす希がいた。

 

「どうして、ことりちゃんはそんな恰好をしているのかな?理由を言わんとそのふくよかな胸をわしわしするで」

 

「ごごめんなさい……」

 

流石に挟み撃ちとなれば、為すすべはなく、ことりはあっさりと敗けを認めるのであった。




更新が遅れた理由は学生生活が忙しかったのもありますが、スランプに陥ったからです。
去年の冬頃から全く文が書けなくなり、短編すらまともに書けない状況に陥りました。
特に仮面ライバーは殆ど文字が進まず、考えることすらも苦痛になっていました。
この仮面ライバーはおおよその筋書きはあれど、細かな部分は最初の構想からかなり外れており、書けば書くほどそのズレが大きくなり、どう展開すればいいか悩みすぎて、本当に辛かった。先の見えない暗い洞窟をただひたすら進んでいるようでした。
なんというか着地点が見えず、パラシュートをどう制御すればいいかわからない。そう言った心境でした。
もう、やめようかと思いました。
しかし、このハーメルンの作品や他のサイトの作品を読んでいったり、小説家になろうで連載している作品を書き始めて、もっと仮面ライバーを書きたい。拓人たちとμ'sたちの物語を書き続けたいと思い始めました。
それに、この作品をお気に入りにしてくれている方や評価してくれる方がいる。
こんな自分のワガママを形にしたような作品を読んでくれる方たちがいる。
止まる訳には行かない
特にこの作品は自分の処女作であり、思い入れもあります。
小説のいろはを一緒に学んだ仮面ライバーをやめるのは勿体ない。
そして、自分は再び、この作品と向き合うことができました。
本当に皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。
これからもこの作品を書き続けますよ!
今は6月に行われる僕らのラブライブという同人イベントで出すの新刊を製作中のため、次の更新は先になりますが、どうか、これからも拓人と爽馬を、この作品のμ'sたちを見守って頂ければと思います
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