仮面ライバー 守れ!女神たちの夢!   作:シママシタ

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前回の仮面ライバー‼︎ デデン♪
いよいよ始まった学園生活‼︎
新しい友達の出会い
「私は綺羅ツバサ。」
トップスクールアイドル、ARISEとの出会い
でも、転校生ゆえの問題
「てめぇ、顔貸せ‼︎」
そんなことは気にせず、μ’sのコーチするため
「あー‼︎たっくんだにゃ。」
まきりんぱなが迎えに来た。
しかし、楽しい時間はオーガの登場で一変。
「花陽を助けないと。」
みんなを守るため、俺は・・・
「変身‼︎」
さぁ、パフォーマンスに魅入られな‼︎


不穏

「キュシャハャヒュリャビャ‼︎」

 

オーガが何かを叫び、こちらに向かってくる。

 

「さぁ、行くぜ。」

 

俺もかまえをとり、オーガに立ち向かう。まず、オーガがパンチを打ち込んできた。それをかがんで避ける。オーガは振り返り、パンチを打ち込み続けるが、そこを紙一重で避ける。

落ち着け。自分に言い聞かせる。とりあえずはオーガの分析だ。複数の目に、鎌のような口。また、糸を吐くこと。おそらくスパイダー型なのは間違いない。だが、他にも取り込んだ動物もある可能性もないわけではない。ここは少し慎重にいくか。

 

「キャピュヒョキャハャリャ‼︎」

オーガの拳が顔めがけて飛んでくる。その拳を左手で受け止め、ガラ空きになったオーガの腹に、力一杯の右ストレートを叩き込む。

 

「ふんっ‼︎」

 

モロに直撃し、オーガはよろめく。その隙に一撃、二撃とパンチをあびせ、フィニッシュにキックをいれて吹っ飛ばす。オーガは壁に激突し煙が舞う。

少し余裕が出たところで真姫達の方を向く。花陽は長い間首を絞められていたため気絶していたが、真姫と凛は軽い擦り傷ですんでいた。俺は3人のもとに詰め寄る。

 

「お前ら、早くここから逃げろ。それと、このことは秘密な。」

 

真姫と凛は口をポカンと開け、驚いている。まぁ、友達が急に変身して戦いはじめたらそうなるよな。

そんな2人を心配しながら、オーガのところに向かおうとした瞬間、オーガの蜘蛛の糸を放ち、糸が左手に絡まる。糸を引きちぎろうとしても頑丈で、変身した状態ですら引きちぎれる気配がない。

 

「そうか、それならこれだ。」

 

そう言って、ベルトの横にいつの間に付いているディスクケースからディスクを取り出す。そして、フォースディスクを抜き、別のディスクに入れ替える。

 

《Lord Power》

 

グッと力をこめる。すると、糸はビキビキと音を立て、最終的に糸は引きちぎられた。それを見たオーガは動揺する。

 

「さぁ、次は俺から行くぜ。」

 

さらに、ベルトに別のディスクをセットする。

 

《Lord Speed》

 

この時、オーガとの距離が約200mほどあったが、いつの間にかにオーガの目の前に移動する。そして、思いっきり顔にパンチを打った。

 

「せい‼︎」

 

オーガが後ろに倒れかける。よし、ここできめる。俺は新しいディスクを取り出そうとした。しかし、オーガは踏ん張り、倒れるの阻止。そして、ディスク取り出すその隙にパンチを一撃くらわせられる。

 

「ちっ。」

 

あまりの衝撃にこちらが倒される。油断したな。こいつそれなりにやる。すると、オーガはこれをチャンスとわかったのかこちらに飛びかかってきた。急いで回避するもオーガは攻めてくるばかり。状況は俺が不利。どうするか、攻撃を受けないように避け続ける。・・・いや、あえて避けずに受ければいい。

そして、あるディスクを取り出す。

 

《Lord Metal》

 

すると、アーマーの色が白から銀に変わる。オーガは気にせず、殴り続けるが、まったく効かない。

それもそのはず、今のアーマーは鋼に匹敵、いやそれ以上強度をもつものになっている。オーガは埒があかないと判断したのか、少し距離を取る。

今だ‼︎ここから一気に攻める。また、別のディスクをセットする。

 

《Lord Invisible》

 

オーガの視界から仮面ライダーがいなくなる。オーガはあたりを見渡し、探す。そんなオーガの後ろから突然に仮面ライダーが現れる。

 

《Lord Power》

 

「せぇぇぇい、やあ‼︎」

 

ディスクによって強化された拳による右アッパーがオーガに直撃する。

オーガは宙高く吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられる。

かなり効いたのか、オーガはフラフラになりながら立つ。俺はオーガにもとに向かいながらディスクをセットする。

 

《Lord Poison》

 

右手が紫色に染まる。そして、オーガの首根っこを掴む。オーガは掴まれた手をどかそうとするが、ボロボロの状態で何もできない。

そんな哀れな姿を見ながら、右手を振りかぶり、オーガの顔(正確に口)めがけて、パンチをくらわせる。

オーガは口をおさえながら吹っ飛ばされる。ポイズンディスクの効果でオーガの口に毒をくらわせた。これにより、あの厄介な糸は2度と使えない。俺はオーガと距離をとる。

 

「グオォヴォォビャジュ」

 

オーガが苦しそうに呻く。そして、意を決してたのか、はたまた本能なのか、こちらにがむしゃらに迫ってくる。そろそろだな。

 

「さぁ、これで終わりだ。」

 

俺はもう一度フォースディスクを取り出し、ベルトにセットする。そして、ベルトの左横にあるボタン押すと、また別の音声が流れた。

 

《OverLoad FFForce 》

 

ベルトから右足にパワーが送られる。右足を後ろに引き、左足を前に出し、かまえをとる。

 

「はぁぁぁぁぁぁ…」

 

オーガが攻撃範囲に入ってきた。俺はすかさず跳ぶ。そして空中で一回転し、右足を突き出し、キックを放つ。

 

「たぁぁぁぁぁ、はぁっ‼︎」

 

渾身のキックがオーガに直撃する。それによりオーガが50mほど吹っ飛ばされる。オーガは立ったまま動かない。

 

「グゥギャギャギャギャ‼︎」

 

そして、数秒後。断末魔の叫びとともに爆発した。

 

「はぁ〜。」

 

爆発を確認すると、ベルトからディスクを取り出し、カバーを閉じる。

すると、今までまとっていたアーマーが消え、変身が解除される。

 

「さてと、3人のもとに行くか。」

 

俺はドライバーをしまい、急いで3人のもとに向かった。

 

--------------

「おーい、みんなだいじょうぶか?」

 

誰かを呼ぶ声が聞こた。私は声が聞こえた方に顔をむける。

 

「たくにぃ・・・」

 

花陽が目を覚まさなくて大変だったのに、いったいどこに行ってたの‼︎・・・って安心と怒りを交えて声をかけるはずだった。でも、あれを見てしまったらどう声をかけたらいいのか。

必死になって花陽を助けている時、たくにぃが視界にはいった。たくにぃにはいつの間にかベルトみたいなのが巻かれていて、そのベルトに何かをいれたら、急に周りから鎧のようなものが現れて、たくにぃに装着された。

そのたくにぃは白色の騎士になって、私たちを助けたんだけど・・・実のところあまり事実として受け止めきれてない。だって、10年ぶりに会った幼馴染が急に変身して化け物と戦ってたなんて、まるでアニメみたいじゃない。

頭の中がグチャグチャに掻き乱される。そんな中、たくにぃが私に話しかけてきた。

 

「真姫?だいじょうぶか?」

 

「え、えぇ。私はだいじょうぶよ。凛も擦り傷で済んだし、花陽も今は目を覚まして、あっちで凛と一緒にいるわ。」

 

私はなるべく冷静に答える。そして私は指さす。そこには花陽と凛が恋人のように寄り添っていた。

 

「そうか。ならだいじょうぶなのかな。」

 

たくにぃは安心したように言う。

すると、凛はたくにぃに気づいた。

 

「あー‼︎たっくん。今までどこ行ってたにゃー‼︎」

 

凛は少し怒り気味で言った。あれ?凛は私の隣にいたのよね。

 

「それは・・・本当にすまなかった。オーガに吹っ飛ばされて、腕を痛めちゃって。このままじゃ、まずいと思って物陰に隠れて助けを呼びに行ったんだ。そしたら、あの変な奴が来たんだ。」

 

あからさまな嘘をつく。それにさりげなくあの化け物の名前も言ってるし。そんな都合のいい話があるわけないじゃない。でも、凛は素直に信じてしまう。

 

「えー‼︎そうだったの‼︎で、あの人って誰だったの?」

 

「そ、そんなの知ってわけないよ。」

 

たくにぃは驚いた様子だった。これは後で聞いた話だけど、たくにぃですら凛には気づかれていたと思っていたらしい。

 

「でも、こう名乗ってたよ。仮面ライダーってね。」

 

「か、仮面ライダー・・・」

 

凛は目をキラキラさせている。よほど、その仮面ライダーがかっこよかったのかしら。

 

「よかったね。凛ちゃんは昔からヒーローとかに憧れていたからね。」

 

か細い声で、会話にはいる花陽。

 

「かよちん‼︎ダメだよ、安静にしてなきゃ。」

 

「ううん、もうだいじょうぶだよ。心配してくれてありがとう。」

 

「か、かよち〜ん‼︎」

 

凛が花陽にギューと抱きつく。花陽も笑顔で受け入れる。まったく、この2人は本当に仲がいいのね。ほんの少し呆れて、でも少し羨ましいと思った。

ていうか、凛がヒーローに憧れていたのは意外ね。

そんな2人を気にせず、たくにぃは話し始めた。

 

「あの、3人に提案があるんだけど。今日はあんなことがあったから、もう家に帰ったほうがいいと思う。」

 

途端に空気が重くなる。いや、たくにぃの言ってることは当然のことだ。

凛と花陽もこの意見に賛成のようだ。

 

「でも、穂乃果先輩たちに迷惑がかかるんじゃ・・・」

 

「だいじょうぶよ。きちんと連絡すればわかってくれるはずよ。」

 

とは言ったもののどう連絡すればいいのかしら。率直に化け物に襲われた言えばいいのか。いや、それだと信じられる保証なんてないし、第一に穂乃果先輩たちに不安を植え付けてしまう。

ここは事故の瞬間に立ち会ってしまって、事情聴取を受けていると言っておこう。

 

「よし、じゃあ行くか。」

 

たくにぃの掛け声と共に私たちは帰宅しようとしたけど、

 

「あわわわわ。」

 

花陽がふらついてしまい、たくにぃに支えられる。

 

「す、すみません。」

 

「いや、気にしないで。あんなことがあったんだから。」

 

そう言って花陽をフォローする。でも、花陽は歩けそうにないことを迷惑をかけてると思っていた。

 

「でも、私、歩けなくて、迷惑をかけてるんじゃあ・・・ってうわっ⁉︎」

 

花陽の言葉を遮り、たくにぃは花陽をお姫様抱っこをする。

 

「えっ⁉︎た、拓人さん⁉︎」

 

「歩けないだったら俺が運ぶから。」

 

「ち、違う、拓人さん。これはさ、流石に恥ずかしいですっ‼︎」

 

「別にいいだろ。行くよ。」

 

花陽は顔を真っ赤にし抗議するも、たくにぃは一言で片付ける。チクッ。なぜか胸が痛む。どうしたんだろう。なんかたくにぃが他の人と話すと胸が痛くなる。なんだろう家に帰ったら調べてみよう。

 

「だ、誰かぁ・・・ダレカタスケテー‼︎」

 

花陽の悲痛(?)な叫びが音乃木坂に響き渡る。

-----

「久しぶりだな、真姫の家。」

 

花陽と凛を家に送り、最後に私の家に着いた。結局、花陽はあのままお姫様抱っこされながら帰宅した。花陽はさよならも言わずに家に入り、凛はたくにぃを目の敵にして、警戒されてしまっている。でもたくにぃはそんなことに全く気づいていない。そして、私の家に着き、たくにぃはそのまま帰ろうとした。けど、私はたくにぃに色々と聞きたいこともあったし、ママもたくにぃに会いたいと言っていたから、私はたくにぃに家に来ないかと聞いた。

たくにぃは迷惑だからいいよと遠慮したけど、昔はあんなヤンチャしてたのに今更遠慮なんか遅いわよと言うと、たくにぃはしぶしぶ了承した。

そして、家に上がり今にいたるわけ。

 

「ていうか、悪いな。わざわざご飯までご馳走になることになっちゃって。」

 

「別にいいわよ。ママもたくにぃが来てくれたおかげで喜んでいたし。」

 

たくにぃが家に上がると、ママが玄関まで来て、いきなりたくにぃを抱きしめた。その時、私は少し離れて見てたけど、たくにぃはすごい苦しそうな顔してたな。その後、2人とも少し悲しそうな顔をして話していた。話の内容は全く聞こえなかったけど、いったい何を話していたんだろう。

 

「・・・たくにぃ、色々聞きたいことがあるんだけど。」

 

私は率直に聞いた。たくにぃが帰ってきてからいろんなことが起きてる。さっきの化け物ことも、たくにぃが変わったこと。私は真剣な表情でたくにぃを見る。そんな私を見たたくにぃは、しょうがないみたいな表情をして、口を開いた。

 

「わかった。しっかり話すよ。」

 

そして、たくにぃは話し始める。

 

「さっきの化け物はオーガと呼ばれる生物だ。オーガは様々な生物を捕食してその生物の特性を取り組む。人間もその対象だ。そこでオーガと対抗するために創設されたのがUTX。」

 

「嘘⁉︎UTXってそういう組織だったの‼︎」

 

さらっと衝撃なことを言われた。

 

「まぁな。でも、オーガと対抗すると言っても普通の人間じゃ到底かなわない。そこで開発されたのがライダーシステム。俺が変身したあれだ。」

 

「でも、ライダーシステムは誰にでも使えるわけじゃない。ある程度の適正があって、訓練を積んでやって装着できる。」

 

「そうなのね。そういえばベルトに何か入れてたけど、あれは何なの?」

 

「あぁ、ライダーディスクのことね。」

 

そう言って、ポケットからそのライダーディスクを取り出し、私に見せて。

見た目は何にも変わりないMDそのものだった。

 

「これには戦闘を有利に進めるためのデータが入ってる。これをシステムそのものであるベルト、ドライバーに読み込んで使うんだ。」

 

「本当は全部のデータをドライバーに直接に組み込む予定だったんけど、それだと装着者にすごい負担がかかって危険だと判断したんだ。そこで、少し手間がかかるけど、戦闘データを別の何かに分けて必要な時に取り込ませる。そうやってなるべく、装着者の負担を軽減したんだ。それで開発されたのがライダーディスクってわけ。」

 

たくにぃは淡々と話す。この話で重要なのはわ ライダーシステムはかなり危険なものだということ。そんなのをたくにぃが使ってるなんて、不安で仕方がない。まして、そんな中で戦ってるなんて・・・

 

「・・・ねぇ、たくにぃはなんで戦ってるの?」

 

私には命までかけて戦う理由は全くわからなかった。おそらく、父親が医者なのと、私自身も将来は医者になるとういのがあるからだ。

たくにぃがやっていることと医者のそれは同じで、人を救うのが目的だ。でも、医者は命まではかけない。いや、正確には自分と相手の命を大事にしながら人を救う。しかし、たくにぃは自分の命をかえりみず人を救う。わざわざ命をかけてまで人を救う理由をたくにぃの口から聞きたかった。たくにぃはうつむき、何かを考えていた。そして、はっきりと口を開いた。

 

「・・・オーガをぶっ倒すため。」

 

それは思わぬ答えだった。少なくとも私の知っているたくにぃはそんなことは言わないはずだ。目の前にいるたくにぃはたくにぃじゃないの?何がなんだかわからず、思わず口が走ってしまう。

 

「あ、あなたは本当にたくにぃなの?」

 

この時、私は本当に最低なことを言ってしまったと気づいた。目の前にいるのは本物のたくにぃなのに、私は少し変わってしまっただけでこの有様だ。

その言葉に流石のたくにぃも驚く。

 

「そうだよ。でも、真姫の知っている俺には・・・見えないよね。」

 

たくにぃは悲しそうに言う。そして、うつむきながら呟く。

 

「・・・あのな、真姫。俺が変わっちゃったのにはさ、理由があるんだよ。・・・聞く勇気があるか?」

 

空気がずっしりと重くなる。たくにぃが変わった理由?それはなんなのか気になる。けど、そんな興味本意で聞いていいことなの?何か聞いちゃいけないような気がする。

 

「・・・たくにぃが話していいなら。」

 

逃げの一言。話の責任を全て、たくにぃに押し付けてしまった。

その返答にたくにぃは表情を緩めた。

 

「そうか。なら話さなくていいか。」

 

重くなった空気が一気に軽くなる感じがする。

 

「真姫ちゃん、拓人くん、ご飯できたわよ。」

 

一階からママの元気な声が私たちを呼ぶ。時間を見ると時計の針は7時をさそうとしていた。

 

「うし、ご飯食べにいくか。」

 

そう言ってたくにぃは立ち上がって、ドアのほうに向かった。結局、何も話してくれなかった。でも、これでよかったのかもしれない。そう思うようにした。

 

「なあ、真姫。」

 

たくにぃがドアノブを手にかけたまま呟いた。

 

「俺はオーガを倒すために戦ってるけどさ、それには誰にも悲しい思いをさせたくないのもある。」

 

たくにぃは一体どんな気持ちで話してるのかわからなかった。表情を見れば察しはつくのだが、こちらを背を向けていたため表情は見えなかった。

 

「だから、戦う。真姫を、いや真姫たちにあんな悲しい思いをさせたくないから。」

 

そう言葉を残し部屋を後にする。・・・少しだけ安心する。たくにぃは全然変わってなかった。あの優しいたくにぃは健在だった。でも、少し引っかかるのが『あんな悲しい思い』とはなんなのか。それこそ、たくにぃが話したかったことなの?私はそんな疑問を抱きながら、部屋を出た。

 

--------------

午後7時頃

 

私、南ことりは今、人生最大のピンチに見舞われています。

 

「はぁはぁ、もう走れないよ〜」

 

1年生のみんなと拓人くんが事件に巻き込まれて来れなくなったと聞いて、みんながいないと練習しづらいから今日は軽めの練習になったの。練習が終わって、私は秋葉原のほうに寄って次のライブの衣装の材料を買いに行って、その帰りに・・・

 

「グギャキャキャギャ‼︎」

 

「ピィッ‼︎」

 

なんか怪物に襲われてるの‼︎

 

「に、逃げな・・・きゃっ⁉︎」

 

逃げようと思ったら、足がもつれて、尻もちをついちゃった。

 

「グギャダァヒュヒャァ」

 

怪物がこっちに向かってくる。恐怖と疲労で足が動かない。

 

「だ、誰かぁ助けて・・・」

 

助けを呼んでも周りには誰もいない。そして、怪物が腕を振り落とそうとし、私は目をキュッと瞑った時、エンジンの音が聞こえた。思わず、音のしたほうを向いた。

 

「え⁉︎」

 

私が見たのは暗闇に浮かぶ、緑色の目。それはどんどんこっちに来る。近づいてくに連れて、それがなんなのか見えてきた。

真っ黒なバイクに、真っ黒の体。だから目だけが浮いてるように見たのかな。

・・・あれ?何か違くない?少なくとも人には見えない。ていうか、このままだと私ひかれちゃう‼︎その黒いものはどんどん迫ってきた。私は咄嗟に脇に避けた。

その黒いものはそのままバイクで怪物に体当たりをした。

 

「え、えっと・・・」

 

何かよくわからない。怪物同士で戦ってるの?でもあの黒いものは悪い怪物には見えなかった。

 

「グジャァ‼︎」

 

ひかれた怪物を雄叫びをあげ、立ち上がる。黒いものはバイクから降り、剣を取り出した。

そして、そこからはあっという間だった。黒いものは容赦なく怪物を斬りつける。怪物は手も足もでない。そのまま斬られるがままの怪物は数秒後には爆発した。

 

「は、速い・・・」

 

その黒いものはさっきまで怪物がいた場所に目もくれず、こっちを向き、近づいてきた。爆発の炎でその黒いものがよく見えた。2つの角に黒いマント、体にはチェーンのようなものが巻きついているような意匠があった。でも待って、このまま私はまた襲われちゃうの⁉︎せっかく助けてもらったのに。

ジリジリと距離が短くなる。私が這いつくばって逃げようとすると、

 

「こらっ‼︎その格好で人に近づいたら、怖がっちゃうでしょ‼︎」

 

今度は女の人の声が聞こえた。また後ろを向くと、黒いフードを被り、変な仮面をつけた人。えっと、何のコスプレかな?

 

「まったく、何回同じこと言わせるの。」

 

そのフードの人は黒いマントの人に近づいていって、説教をしている。えっと、これは撮影なの?そうだ、これは撮影なんだ。そういうことにしよう。そして、私が立ち上がった時、

 

「ちょっと、あなた。」

 

「あわわわわわ‼︎」

 

急に声をかけられてびっくりしてしまった。

 

「あら、ごめんなさいね。脅かしてしまったかしら。」

 

「い、いえ、別にだいじょうぶです。」

 

唐突に私はこの声をどっかで聞いたことのあると気づいた。でも、どこで聞いたのか思い出せない。せめて、顔さえわかれば。

 

「あの、あなたに言いたいことがあるんだけど。」

 

「えっ?何でしょか。」

 

「今日のことは忘れて。」

 

「あ、はい。」

 

そうだよね。撮影の内容が広まったら大変だよね。そういえば、さっきから黒いマントの人がいなくなってるのに気づいた。

 

「それと、さっきの黒い人から伝言を預かってるの。ごめんなさいだって。」

 

「えっ⁉︎あっ、いや全然だいじょうぶです。」

 

そうだよ。私が撮影中にお邪魔しちゃったのが悪いんだから。

 

「・・・じゃあ、私はこれで失礼します。」

 

「あなた、一人で帰れる?」

 

「あっ、だいじょうぶです。あの・・・撮影、がんばってください‼︎」

 

私はソソっと撮影現場を後にした。

 

--------------

仕事が終わり、いつも通りの場所、音乃木坂公園に着いた。公園の前には真っ黒なバイクが置いてあった。コーラを片手に公園に入るとそこには彼がいた。

 

「お疲れ様。」

 

私はコーラを彼に投げると片手でとる。

 

「サンキュー♪」

 

プシュッといい音が鳴る。彼はコーラを一気に飲み干す。

 

「ぷはっ、やっぱ疲れた後の炭酸は最高だぜ‼︎ゲプッ」

 

「そんな疲れるほど戦ってないでしょ。それと一気飲みは体に良くないし、ゲップも下品だからやめなさい。」

 

へいへいと空返事。

 

「まったく、もう。」

 

何回も言ってるのに、本当に呆れてしまう。

 

「そういえば、あの女の子に伝えといたわよ。」

 

「あぁ、そうか。ありがとな。」

 

「まぁ、あなたからそんな言葉が聞けるなんて。これで、わざわざあの女の子に伝えといたかいがあったわ。」

 

「おいおい、そりゃぁねぇよ。俺は結構感謝の言葉を言ってるほうだぜ。」

 

「あら、ごめんなさいね。」

 

少しおちょくってみる。

 

「それと、あの女の子。撮影かなんかと間違えていたわよ。」

 

「うぇ?マジかよ。おもしろい子だね。」

 

帰り際にまさか、撮影頑張ってくださいと言われるとは。今までそんなことなかったから、少し反応がわからなかったなぁ。

 

「そうだ、今の内言っとくわ。」

 

「どうしたの?」

 

彼が何か言いたいことがあるらしい。

 

「おそらくだがUTXが本格的に動き始めた。」

 

「‼︎それって・・・」

 

「あぁ、追っていたスパイダーのことだが、倒されたな。あいつが巣をほっぽって移動することはねぇし。」

 

「じゃあ、UTXがスパイダーを。」

 

「多分な。」

 

空気がピリピリする。そして彼は、電灯の下に移動した。

季節外れの真っ黒なコート、真っ黒なズボンに真っ黒な髪。だからこそ引き立つ真っ白な肌。普通の女性なら、彼に寄ってたかるだろう顔。ガサツさとあの事さえ気づかれなければ、おそらくモテるだろう彼が電灯に照らされる。そして、彼は決意を私に話す。

 

 

「これから俺は茨の道を歩むことになる。ついてきてくれるか、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里。」

 

「当たり前でしょ、何年の付き合いだと思っているの。爽馬。」

 

その言葉を聞き、爽馬が笑う。

 

「なら、改めてよろしくな。綾瀬絵里。」

 

「こちらこそね。市原爽馬。」

 

ここから私と爽馬の復讐劇が幕をあける。

 




次回、仮面ライバー‼︎
本格的にμ’sの活動に参加することになった拓人。
しかし、人気ゆえの問題が・・・
「あんたたち、とっとと解散しなさい‼︎」
アンチの存在‼︎
「なぁ、ARISEって快く思っていない人とかいないの?」
そして生徒会からの衝撃の一言。
「この学校には既にアイドル研究部が存在します。」
アイドルを続けていくには・・・
「アイドル研究部と話をつければいいのか。」
そして、現る。
「何よ。」
世界のYAZAWA(笑)
次回、襲来‼︎
「にっこにっこにー♡」
「ちょっと寒くないかにゃ?」
「ぬぅわぁんですって‼︎」
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