逆行したポップの大冒険   作:鮫帽子

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ポップの逆行物に挑戦させて頂きます。完結出来るように頑張りますので宜しくお願いします。


1話 逆行・旅立ち

 ダイ達が大魔王バーンに勝利した直後、死神人形の黒の核晶(コア)の爆発により地上を荒野にしようと企んだキルバーンをアバンが投げつけたゴールドフェザーで動きを封じ、マァムの閃華裂光拳でトドメを刺して、討ち滅ぼし、同時に死神人形の黒の核晶の爆発を地上でさせない為にダイとポップは死神人形を抱えたまま上空に飛び、本来ならばダイがポップを地上に戻す為に蹴落とすのだが、ポップがダイを地上に戻す為に蹴落とし、ポップだけが死神人形の爆発に巻き込まれてしまった。

 ポップが居なくなった世界、ポップが命を掛けて護った世界は少なくてもダイ達が生きている間は平和のまま時間が過ぎていったのである。

 

 死神人形の爆発に巻き込まれたポップは当然ながら死んでしまい本来ならば魂を初期化されて輪廻転生するはずが記憶を残したまま輪廻転生せずに逆行してしまったのである。逆行した魂は、その時間のポップが夢を見ている時を狙ってコミュニケーションを取ろうとした。

 

 「あれ??ココは…何処?夢の中なのかな?」

 

 「はじめましてポップ君、突然君の夢に現れてすまないと思っている…。怒るかもしれないが、俺の話を聞いてくれないか?」

 

 「貴方は…僕?僕にそっくりな顔してるけど…貴方は未来の僕だったりするのかな?」

 

 「説明せずとも理解してくれたのは楽でいいな…。その通り、俺は未来の君だ。俺は未来で大きな戦いに巻き込まれ結果的に世界を守る為に俺自身の命を犠牲にした…。本来だったら俺は何事もなく魂を初期化されて何かしらの生物の魂となるはずだったんだが、こうして君の前に現れた。こうして君の前に現れた理由は俺と一体化して欲しいんだ。これから君は俺が生きた通りに戦いに巻き込まれる事になる。俺と一体化すれば少なくても俺の記憶が君の記憶となり、俺の力が君の力となる…。少なくても君は俺なんだ…。俺よりも君は強くなれる…。どうだろう?」

 「僕が貴方と一体化してもしなくても僕は貴方が巻き込まれた戦いに同じように巻き込まれるんですよね?だったら僕は強くなりたい…。父さんと母さんを守れるようになりたい…。少なくても2人は誰からも守れるようになりたいんだ。」

 「今はそれでいいと思うぜ。守りたいって思いは一番大事だからな…。」

 

 そして2人のポップの魂は一体となった…。青年ポップの未来の記憶を受け入れた少年ポップは津波のように襲ってきた記憶に適応するまでに1日ずっと眠り続けていた。眠り続けている間、ずっと身体が光り輝いていたのである。適応したのは記憶は莫大な記憶量で1日ずっと眠り続ける事になったのである。

 「今の僕は10歳…。あと、5年の間で…どれだけ強くなれるかな…。アバン先生に逢うまでに必死になって学んで訓練して、強くならないと…。あんなみっともない事にならない為に…。」

 

 父さんと母さんに自分が未来の自分の記憶を受け継いでいる存在だって事を説明した。父さんと母さんは、父さんは何時も通りに機嫌が悪い表情をしながらも「お前が何をするにしても無理はするな。しかし、男として成し遂げなければならない事がある時は躊躇するな」と言ってくれた。母さんは「何をするにしても生きて帰ってきて頂戴。立派な事をしたとしてもポップが死んでしまっては何にもならないから」と。

 

 ポップは今までやってきた一般教養の他に魔法を使う為の基礎訓練をし始めた。魔法の契約に関しての書物は手元に無いとはいえ何もしない訳にもいかず、父親の仕事の手伝いをしながら身体の鍛練をしつつ、魔力循環の訓練と瞑想を習慣化させて毎日続けていた。魔力循環の訓練をすれば魔力効率が良くなって、攻撃魔法だったら威力があがり、移動系魔法(トベルーラ等)だったら自由自在に空中で動く事が出来る。回復魔法も下位魔法であるホイミでも回復効果が上がったりする。

 

 14歳になった頃、両親が経営している武器屋にアバンが立ち寄っていた。

 

 「こういう長閑な村の武器屋とは思えない質と品揃えですね…。」

 

 アバン先生が父さんに愛用の剣の研ぎと修繕を頼んでいて、その合間に武器屋を眺めているのである。

 

 「へへへ…父さんは口は悪いけど腕は良いんですよ。」

 

 「口は悪いは余計だ!!」

 

 ポップは父に拳骨で殴られる。勿論本気の拳骨ではなく力をある程度抜いている拳骨である。

 

 「痛いな~父さんの腕は一流だって言ってるだけだろう?」

 

 「アハハ…父と子で仲が良いですね~。」

 

 「お客さん、お預かりした剣ですが、一日お預かりしても宜しいですか?業物なのと、修繕箇所が多いので短時間では終わりそうにないんですよ。」

 

 「構いませんよ、御主人の納得がいく状態にしてくださる方が私としても有り難いですし。それで代金は…」

 

 「代金は…というより、代金の代わりに1つ頼みを聞いてくださらないか?」

 

 「私が出来る事だったら…。」

 

 ポップが一旦部屋に戻っていったのを確認してから

 

 「お客さんは旅をされている剣士殿とお見受けするが、それも腕の立つ剣士…。お預かりした剣を視たら大事に使われている事が解ります。頼みというのは、息子を貴方の弟子にしてやってくれないかって事です。息子は私が貴方に話を持ちかけなければ家出してでも弟子入りを頼みに行く事でしょう。」

 

 「私が勇者育成の家庭教師をしている事はご存じだったのですか?」

 

 「貴方がどのような仕事をしていようとも息子が貴方に付いていきたがっている事は判っていました。私達夫婦は息子が何をしようとも、息子を信じています。息子が信じた貴方も私達は信じます。」

 

 そして、アバンは村の宿に泊まって出直す事を伝えて、次の日になり、剣を受け取りに来た時にポップに声をかけられる。アバンは、ポップの父である武器屋の主人であるジャンクの頼みを聞く事にした。

 

 「俺を貴方の弟子にしてください。お願いします!!」

 

 必死になって頭を下げるポップの姿を見て、ジャンクから頼まれた事を黙っていながらポップに返事をする。

 

 「私の弟子にしてあげても良いですが、貴方は何になろうとしていますか?」

 

 「魔法使い…僕は魔法使いになりたいんです、お願いします。」

 

 「いいでしょう、ただし、私の教えに対応出来ないなら貴方を置いていきますからね」

 

 「覚悟しています。」

 

 そしてポップとアバンは共に旅立つ事になった…。未来の自分は家出同然で弟子入りしたけれども、今回は両親公認で弟子入り出来たのである。

 

「いってこい!!その代わり…中途半端で戻ってきても家に入れないからな!!」

 

「そのつもりだよ。父さんだって俺を信じてくれ…。アバン先生の隣に立てるぐらいに強くなって見せるから」

 

「息子さんをお預かりします。」

 

「いってらっしゃい…ポップ。貴方が進みたいように進みなさい。」

 

 アバンとポップはランカークス村を出発した。デルムリン島を目指して…ポップの必死な修行の旅が始まった。

 

 ポップはアバンに一言も泣き言は言わなかった。アバンはポップが自分と出逢う前から基礎訓練を続けていた事に旅をしながら気付いた。ポップが無茶な内容の訓練を申し出た事、そして無茶だと思っていた内容の訓練を達成してしまった事で気付いたのである。アバンは基礎訓練を毎日続けながら心を鬼にして普通の弟子だったら課す事はない訓練を続けたのである。旅を続けてポップは賢者とも言うべき魔法使いと僧侶の両方の魔法を習得するようになった頃、アバンはパプ二カ王国の依頼によってデルムリン島に赴く事になりポップも同行した。




結果として『主人公TUEEEEEEEE』っぽくなってしまいました。原作崩壊してしまいますがご了承くださいませ。

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