エクステリア   作:アウター泥棒

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…あら、ようこそ。
ここに来たという事は、貴方もこの世界に興味があってきたのね?


…え?
勝手にここに飛ばされた?
うふふ。まぁ、そういう世界だからね。戸惑うのも無理ないと思うわ。


さてさて、何から話しましょうか。
貴方もここの世界に辿りついたという事は、ファンタシースターオンライン2というゲームをやっているのかしら。
そう、ここはその世界の一部よ。
でも、ファンタシースターオンラインの世界とはまた別の世界。隔離されていて、普通の人は存在すら知らないの。
この世界の事を人々は"ログアウトサーバー"と呼んでいるわ。ほら、貴方もゲームを終えた時にログアウトを行うでしょ?
その時に、自分の作成したキャラクター達はこのログアウトサーバーに転送されるの。勿論、ここにはプレイヤーなんて存在しない。キャラクター達が自分の意思を持って動き出すの。ふふ、不思議な話でしょ?
まぁ、この世界のを信じていない人も勿論居るわ。だから、貴方も信じるかは自由。私は強制なんてしない。


でも、ここに紛れ込んだのも何かの縁。ここで起こった出来事を教えてあげるわ。


決して語られることの無い、とあるチームがこの世界の存亡を賭けて勇敢に闘った物語をね。


第1話

 

『右から多数の反応! ダーカーの群れです! アークス各員は最大限の警戒を!!』

 

 

「くっ…もう来た…!!」

私は走り出した。そう、守るため。

これはいつもの演習ではない。普段であれば、採掘基地の拠点を守る防衛戦なので幾分かは気が楽だ。

しかし、今守ろうとしているのは…アークスシップ。ログアウトサーバーでの私達の拠点。

「りせちー! 右のダーカーを処理する!! 援護お願い!!」

「オッケー! 私に任せなさい!」

私のチームマスターのりせちーに援護要請をして、私は群れに突撃した。

数はおおよそ100。これから増えるだろう。でも全て倒さないと少なからず被害が出る。

被害が出ることはもちろん許されない。そう、この世界であってはならないから。

「ああああっ!!!」

私は愛用しているソードを横に薙ぎ払う。

ダガンが何匹かまっぷたつに斬られ、消滅する。…いける!

「オーバーエンドッ!!!」

フォトンの力をソードに集中させ、巨大な光の剣を形成する。そこから群れに向かって斬りつける。

その刹那だった。

「危ないッ!!」

りせちーが声を発した瞬間、私の背後からダガンが襲いかかってきていた。…避けれないっ!

 

 

『イル・ゾンデッ!!!』

『イル・グランツッ!!!』

 

 

その瞬間、私の背後に居た光と闇のテクニックがダガンを貫き、消滅させた。

「ちょっと、しゅーさん。 私の見せ場を取らないでもらえます?」

「ふーちゃんこそ横槍入れてきたんだろ!?」

「あらあら、でも私のテクニックの方が数秒早く当たったみたいなので私の勝ちですわね」

「どう見たって俺のテクニックの方が早かっただろ!」

「ふーちん!! 後ろ!!!」

言い争いをしている2人の後ろから再度ダガンが襲いかかる。

と、その瞬間。ダガンもまっぷたつに切り裂かれ、消滅する。

「ほらほら、2人とも。夫婦喧嘩は後にするんだよ!」

「ラウちゃん!」

ダガンを斬り去り、私の横まで来るラウちゃん。

「ほら、みおちゃんも気を抜かないの。ここは戦場。いつ死んでもおかしくないんだから」

そしてラウちゃんは私に加勢する。

と、その時後ろから仲のいい2人が揃って声を上げる。

 

 

『『夫婦じゃないっ!!!』』

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…ねぇ、りせちー」

「…?」

私はダーカーへ攻撃の手を緩めずにりせちーに訪ねた。

「さっきから様子がおかしくない…?」

「…たしかに。 ただ単にダーカーを垂れ流してるだけみたいね」

「奴等の目的は…もしかしてアークスシップ…じゃない?」

その刹那。

 

 

『6時の方向に高エネルギー反応ッ!!!』

 

 

オペレーターのアナウンスに反応して、私達は振り返る。

空中に1人の女性が立っていた。

「…《女王》(クイーン)!」

《女王》は両手を天に掲げると、闇のフォトンを集中させ始める。

「いでよ、ダーク・ビブラス! 小賢しいアークス共を皆殺しにするのだ!!」

闇のフォトンを解き放った先に、巨大な昆虫型のダーカー、ダーク・ビブラスが召喚された。

「くっ、不味いよ。あっちは今手薄…!」

「ラウちゃん! りせちーと一緒にここをお願い! 私はあのダーク・ビブラスを止める!!」

「了解! みおちゃん、気を付けて!!」

私は走り出した。ダーク・ビブラスは丁度アークスシップを挟んでの反対側。急がないと…!

その瞬間、ダーク・ビブラスは翼にフォトンを集中し始める。まずい、アークスシップを狙ってる。

「はぁっ、はぁっ! …間に合わない!!」

翼から闇のフォトンを放たれる…刹那だった。

「しろろーん!! いっちょぶちかましちゃってー!!」

「あいあいさー!!!」

アークスシップの甲板から、声が聞こえた。

「フォトン粒子砲、最大チャージ!! はっしゃーー!!!」

凝縮された光のフォトンのビームがダーク・ビブラスに直撃する。

「グオアアアアアッ!!!」

「おー、直撃! ゆなちー! 出番だよっ!」

「言われなくても私にまっかせなさーい!!」

そう言ったゆなちーは、既にダーク・ビブラスの目前まで来ていた。

そして跳躍した後、顔面に目掛けてフォトンアーツを放つ。

「ファセットフォリアッ!!!」

弱点である顔面にフォトンアーツを叩き込む。さらにそこにしろろんが続く。

「かーらーのー! ケストレルランページッ!!」

ダーク・ビブラスは弱点への集中攻撃に耐えられず、怯む。

「2人だけでいいカッコするなよな!」

そこに、同じ仲間の甘ちゃんが甲板から飛び出す。

「フォトン粒子砲直したの誰のおかげだと思ってんのよ! 私達も参加させなさいよ!」

「この世界…絶対に守ってみせる!!」

さらに2人。私の仲間がダーク・ビブラスに向かって続く。

「甘ちゃん…メアちん…それにあーくま…。皆…!!」

私は思わず足を止めた。そうだ、私にはこんなに心強い仲間がいる。どんなに強敵が相手でも、絶対に負けない、大切な仲間。

「みおちゃん! ここは私達に任せて、アイツを!!」

あーくまが指を指した相手。そう、《女王》だ。

「…わかった。皆、ありがとう!」

そう言って、私は駆け出す。

…終わらせてみせる。この戦いを。大切な物を取り戻すんだ。

 

 

「《女王》ーーッ!!!」

私は地上から叫んだ。まるで見下すかのように《女王》は鼻で笑う。

「…ふん。愚かなアークスよ。我に歯向かわなければ命までは取らぬものを」

…ソードを握る手に、自然と力が入る。全て…こいつのせいで…。

「ウチ達の…大切な仲間…。りっちゃんを返せッ!!!」

 

 

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