交差する世界 騎士と暴君と五聖獣   作:狂戦士

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仭以外にもう1人飛ばされてたのが明らかになります。


罠にはまってからの再会

「ここに呼ばれたデュエリスト達は強いな」

 

「そうね」

 

 カイと結はこの世界で目撃したことを話題にしたりしながら、デュエリストを探していた。

 だが、そんなある時

 

「ん?」

 

「どうし――」

 

 何か声を上げた結に、カイが声をかけながら振り向く。その時カイが見た光景は、結が地面の方を向いて驚いてるのと、結自体が下へと動いているところだった。そう、まるで落ちているかのように。

 

「きゃあああ!?」

 

「結!?」

 

 否、実際に落ちていた。結のいた地面に何故か穴が開いているためだ。

 カイは結を助けようと穴へ手を伸ばすが、穴は無情にも閉じていき、元の地面にへと戻っていってしまう。

 

「結ーーーーーーーーーーー!!!」

 

 

 

「あいたた。何で落とし穴が…」

 

『大丈夫、結?』

 

 そして落とし穴?に落とされた結は、別段けがなどはなく無事だった。ただそのことを残された方(カイ達)は当然知る由もない。

 

「まったく、誰が仕掛けたのよ!」

 

『『『多分今回の悪ふざけの首謀者』』』

 

「…そうよね。けど、さっきのは普通にイタズラとかね。何かワープしてるようだけど」

 

 そう姿を現した精霊達と、他愛のない会話をしながら結はそう言い切る。

 何故か?それは周囲が砂浜で、自分の先には海が見える。挙句、近くには海の家らしき建物と『中の物はご自由にお使いください』とご丁寧に立ててある看板。どう考えても先程の落とし穴は悪ふざけにしか思えないだろう。

 

『どうする?はぐれちゃったけど』

 

「そりゃあもちろん―――」

 

 探しに行くのだろう。3人はそう思っていた。

 

「遊ぶに決まってるじゃない♪」

 

 が、予想の斜め上を行く反応に、精霊達は思わずズッコケた。

 

「だって海よ海?久しぶりだし、たまには羽目を外したいのよ」

 

『…あっちは必死で探してると思うけど?』

 

「うん、だから3人で探してきてくれない?」

 

『『『人使い荒っ!!』』』

 

 精霊達も当然反論するが、結にうまいことまるめ込まれ、愚痴を言いながらも探しに行った。

 

 

 

 場所は変わり

 

「はぁー、どうなってるのかしらね本当に」

 

 此度の主催者(愛奈)による悪ふざけ(暇潰し)。呼ばれた者は全員が一応はデュエリストである。だが、それでも色々な理由からまだ完全に?適応できない者もいる。

 考え込みながら歩いているこの女性もそうであった。

 

「私が連れ出されてるんだったら、彼もこの世界に来てるんだろうけど…マジで広いわねここ」

 

 そう呟く水色の髪の女性。その容姿は結にそっくりであった。

 ちなみにだが、彼女はこの世界に適応していないわけではなく、デュエルも普通にやっている。だが、何の意図があってかと主催者を疑っているのだ。…その意図はただ暇をつぶすためだけであるのだが。

 

「おまけに―――っと!」

 

 反射的に後ろへ飛ぶ。すると先程彼女が立っていた場所には、穴が開いていた。が、

 

「へ?」

 

 思わず素っ頓狂な声を出す。何故ならその穴は彼女が後ろへ飛ぶのと同時に広がっていたからだ。

 

「嘘でしょぉぉ!?」

 

 そしてそのまま彼女は落ちていく。ちなみにだが、それを目撃している者はいなかった。

 

「うぐっ!?」

 

 落下していき、だが地に付いたのは早かった。いや、そこは地面でなく水面―――海である。

 どうも海上のすぐ上から落と(ワープ)されたらしい。そう彼女が海中で判断しながら、ひとまず海面へ上がろうとするとする。

 

(!?)

 

 だが、そうしようとした矢先、足に何かが絡み付いてきたことを感じる。振り向いてみると、白い体をした巨大なイカがその触腕で自身の足を絡み付けていた。

 ちなみに1度も再録されていないために彼女が知る(見る)由もなかったが、その巨大イカはデュエルモンスターズの下級モンスターである。

 

デビル・クラーケン

通常モンスター

星4/水属性/水族/攻1200/守1400

海に潜む巨大イカ。海中から突然あらわれ攻撃をする。

 

(ちょっ!?)

 

 そのままデビル・クラーケンは幾つもの触腕で、彼女の身体へと絡み付いていく。

 

「っぅ、あっ…(ど、どこ触って……!)」

 

 触腕が色々と彼女の身体に這わせるために、喘ぎ声を出す――大抵の男が喜ぶ?光景がそこにはあった。

 たかだか攻撃力1200の下級モンスターではあるが、それはあくまでデュエルモンスターズのカードでの話であり、人間単体よりは明らかに強い。

 

「んぁっ…くぅ(い、息が…)」

 

 さらに海中であるため、息が続かなくなってくる。

 このままでは少なくとも窒息死は確定であり、そうでなくともデビル・クラーケンによって息の根を止められる可能性もある。―――もっとも、それは彼女に対抗手段がなければの話だが。

 

(いいかげんに!)

 

 女性にしか扱えない、世界によっては最強である兵器――ISを彼女は展開。彼女の身体の部分部分に装甲が現れる。

 

(しなさい!)

 

 次いで蛇腹剣を手元に呼び出し、それでデビル・クラーケンを斬り裂く。斬り裂かれた個所からは血が噴き出るかと思われたが、デビル・クラーケンが苦悶の声を上げるだけ。そのままデビル・クラーケンは何故か光となって消滅した。

 

(…あれ、(デュエルモンスターズの)モンスターだったのかしら。って、息が……!)

 

 ひとまず息継ぎをするため、海上へ飛び出る。呼吸を整え、辺りを見渡すと岸を見つけたため、そこへ向かってスラスターを吹かす。

 

「……ん?」

 

 岸からちょっと離れているなぁと思いながら飛んでいると、岸に人影を見つける。ISの機能を使ってその人影を視認してみると思わず驚く。

 

「えっ!?ちょっ…え……?」

 

 その視線の先には自分と瓜二つの女性が、デッキチェアの上でのんびりとしていたからだ。なお、その女性は精霊に(カイ)の捜索を任せた結である。

 

「………あっ、もしかして!」

 

 そう言いながら、彼女は結の所までに向かおうとする。

 

「……ん?な、何!?」

 

 ある程度近づいていくとあちらも此方の存在に気付いたようで、彼女を見て慌てた声を上げる。だが、そんなのはお構いなしに近づいていく。そして減速しながら近づいていき、結から少し離れた辺りで止まる。

 当然結は立ち上がって警戒していたが、彼女のテンションは若干高ぶっていたのもあり、お構いなしに話しかける。

 

「もしかして結ちゃん?」

 

「えっ、何で私の名前を。それより私と同じ……って、もしかして楯無ちゃん!?」

 

「やっぱりそうだったわね。ええ、私は正真正銘、IS学園に飛ばされたあなたとデュエルしたり、簪ちゃんについて話したりした更識楯無よ。久しぶりね結ちゃん♪」

 

 女性――更識楯無はそうにこやかに答える。

 彼女は結にとって、カイと共にある事情で異世界に飛ばされてしまった際、世話になった者の1人であると同時に友人の1人である。

 

 

 

「へぇー、婿入りしたんだねカイ君」

 

 久しぶりの再会。積もる話がお互いに会ったが、結が水着を着ているのを見て、楯無も水着に着替えようと海の家?に行って、着替えてきた。

 そして現在、海で泳いだりしながら色々と話している。

 

「うん。そっちはどう?」

 

「仭君に本名教えたから、たまにそれで呼んでくれるようになったわね」

 

 実は仲良くなった際に、楯無は本名を結に教えていたりする。もっとも、呼び方は変わらないが。

 

「そうなんだ。じゃ、他には?」

 

「んー、秘密♪」

 

「えー」

 

 自分は話したというのに。そう不満げな表情を結は作るが、すぐに何か閃いたように表情を変える。

 

「じゃあ、デュエルよ楯無ちゃん!私が勝ったら色々話してもらうから」

 

「いいわよ?じゃあ、私が勝ったら…うふふふ」

 

「な、何?」

 

「デュエルで私が勝ったら、教えてあげるわ」

 

 2人は陸にひとまず上がり、海の家?にあったタオルで身体を拭く。そして置いてあったデュエルディスクを結は装着して展開。対して楯無はデュエルディスクを何もない所から展開。その後2人はデッキをセットする。

 

「3ターンで終わったあの時のデュエルのようにいくと思わないでよ、結ちゃん!」

 

「今回も勝たせて貰うわよ、楯無ちゃん!」

 

「「デュエル!」」

 

結:LP4000

楯無:LP4000

 

 先行は結だ。

 

「私のターン、ドロー!まずはフィールド魔法、忘却の都 レミューリアを発動!」

 

 周囲の砂浜が、海に建てられている都の光景へと変わる。

 ちなみに水精鱗(マーメイル)が元々暮らしていた場所だが、地殻変動で都が浮上してしまったことにより、居場所を失ってしまった。それと同時に海王によって秘宝を奪われ、海王の支配下に入っているという。

 

「水精鱗-リーバン・アビスを召喚!」

 

水精鱗-リーバン・アビス

ATK:1900→2100

 

「リーバン・アビスの効果、手札を1枚捨てて、デッキからカードを1枚ドロー。

 そして手札から墓地へ捨てられた水精鱗-アビスヒルデの効果で、手札から水精鱗-アビスノーズを特殊召喚!」

 

水精鱗-アビスノーズ

ATK:1500→1700

 

「さらに手札から水属性モンスター1体を墓地へ捨てて、水精鱗-ディニクアビスを特殊召喚!」

 

 モンスターがいきなり3体並ぶ。

 これが豊富な特殊召喚手段を持つ『水精鱗』のデッキだ。

 

水精鱗-ディニクアビス

DEF:2400→2600

 

「ディニクアビスの効果で、デッキから水精鱗-オーケアビスを手札に。

 続いてレミューリアの効果発動!私の場の3体の水属性モンスター達は、エンドフェイズまでレベルが3上がる!」

 

水精鱗-リーバン・アビス

レベル4→7

 

水精鱗-アビスノーズ

レベル4→7

 

水精鱗-ディニクアビス

レベル7→10

 

(レベル7が2体。いきなり来るわね)

 

「私はレベル7となったリーバン・アビスと、アビスノーズでオーバーレイ!

 2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!

 エクシーズ召喚!水精鱗龍(マーメイルドラゴン)―ガルグアビス!!」

 

「出たわね、簪ちゃんを倒した忌まわしきモンスター!」

 

「忌まわしきって…」

 

 上空にできた水色の渦から、長い首に甲羅とヒレを持った竜が現れる。

 先に言ったように、楯無の妹の方である簪(結の妹とキャラはほぼ同じ)は、このガルグアビスによって止めを刺されていた。

 

水精鱗龍―ガルグアビス(ORU2)

DEF:3000→3200

 

「気を取り直して。ディニクアビスの効果!ORUを1つ使って、2つある効果の内1つを選択する。

 私は2つ目の効果を発動して、次の私のターンのスタンバイフェイズまで、私の水精鱗達は破壊されないわ!」

 

水精鱗龍―ガルグアビス(2)→(1)

DEF:3200

 

「戦闘・効果共に耐性を持つわけね」

 

「ええ、カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」

 

水精鱗-ディニクアビス

レベル10→7

 

 いきなり回してきた結に、楯無は口を開く。

 

「かなり回してきたわね」

 

「いや、その台詞はあなたに帰ってくると思うけど?(『聖刻リチュア』なんて凶悪なデッキを使ってる彼女には言われたくないわね。カイ君に『同じくらい容赦ない』って言われたことがあるけど……絶対に私の方がマシな…はず。)」

 

 ちなみに結が前にデュエルした時、楯無のデッキは『聖刻リチュア』であった。

 もっとも、今回もそれを使っているとは限らない。

 

「ふふ、結ちゃん。あの時のように対策したようだけど、今回のデッキは同じじゃないわよ」

 

「やっぱり変えてたようね」

 

 さて、どんなデッキかと思っていると、楯無はドローを行う。

 

「ええ、私のターン、ドロー!手札のヴィジョン・リチュアを捨てて効果発動!

 儀式モンスター イビリチュア・ソウルオーガを手札に」

 

(リチュアを使ってるのは相変わらず…もしかしてリチュアデッキかしら?明日香ちゃんと同じデッキなんてね)

 

 『リチュア』は慣れと深い経験を必要とする。

 もっとも、扱いが少し難しい『聖刻リチュア』という凶悪なソリティアデッキを、楯無は初デュエルから使いこなしていたりするのだが。

 

「リチュア・ビーストを召喚!

 リチュア・ビーストの効果でさっき墓地に送ったヴィジョン・リチュアを蘇生!」

 

リチュア・ビースト

ATK:1500→1700

 

ヴィジョン・リチュア

DEF:500→700

 

「そして儀式魔法 リチュアの儀水鏡を発動!

 場のヴィジョン・リチュアを儀式召喚のためのリリースとして使用し、イビリチュア・ソウルオーガを儀式召喚!」

 

 現れたのは儀式によって、シャドウ・リチュアが強化された姿。顔や尻尾、ヒレにその面影がある。

 

イビリチュア・ソウルオーガ

ATK:2800→3000

 

「イビリチュア・ソウルオーガの効果発動!

 手札のリチュア・キラーを捨てて、結ちゃんのガルグアビスをエクストラデッキに戻すわ!」

 

「くっ…バウンスには対応してないのよね」

 

 ソウルオーガの効果によってバウンスされるガルグアビス。

 エクシーズモンスターであったため、戻されたのはかなり痛い。

 

「で、攻撃したいとこだけど…ディニクアビスはまだ破壊耐性があるから、攻撃しても意味ないのよね。

 カードを1枚伏せて、ターンエンドよ」

 

水精鱗-リーバン・アビス(オリカ)

効果モンスター

レベル4/水属性/水族/攻撃力1900/守備力1200

このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、手札を1枚墓地へ捨てて発動できる。

デッキからカードを1枚ドローする。

『水精鱗-リーバン・アビス」の効果は1ターンに1度しか使用できない

 

水精鱗龍(マーメイルドラゴン)―ガルグアビス(オリカ)

エクシーズ・効果モンスター

ランク7/水属性/海竜族/攻撃力2900/守備力2200

水属性レベル7モンスター×2

エクシーズ素材を持っているこのカードが存在する限り、自分フィールド上の『水精鱗』と名のついたモンスターの効果は無効化されない。

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果のうち1つを発動できる。

●次の自分のターンのスタンバイフェイズまで、自分フィールド上の『水精鱗』と名のついたモンスターは、破壊されない。

●このターン、自分フィールド上の『水精鱗』と名のついたモンスターが戦闘を行う時、ダメージステップ時に攻撃力が1000ポイントアップする。

このカードが破壊された時、デッキからカードを1枚ドローする。

 

結 LP4000

手札1(水精鱗-オーケアビス)

・モンスター

水精鱗-ディニクアビス

・魔法・罠

忘却の都 レミューリア

伏せ1

 

楯無 LP4000

手札1

・モンスター

イビリチュア・ソウルオーガ

リチュア・ビースト

・魔法・罠

伏せ1

 

「私のターン、ドロー!水精鱗-オーケアビスを召喚!」

 

水精鱗-オーケアビス

ATK:1100→1300

 

「オーケアビスの効果で、私のフィールド上の水精鱗1体を選択して、レベルの合計が選択したモンスターのレベル以下となるように、デッキからレベル4以下の水精鱗を任意の数だけ特殊召喚する」

 

「えぇ!?」

 

 まさかそんな効果だったとは。そう楯無は思う。

 一応楯無の世界にもあるカードなわけだが、デュエルモンスターズをやってはいるからといってカードの効果を全て把握してるわけは当然ない。

 

「私はディニクアビスを選択!

 デッキからレベル3の水精鱗-アビスサイレン、レベル4の水精鱗-アビスマンダーを特殊召喚!」

 

水精鱗-アビスサイレン

DEF:1500→1700

 

水精鱗-アビスマンダー

DEF:2000→2200

 

「そしてディニクアビスは墓地に送られる。

 レベル4のアビスマンダーに、レベル3のアビスサイレンをチューニング!シンクロ召喚!水精鱗―アビストリート!」

 

「うっ…確かあのモンスターは」

 

水精鱗―アビストリート

DEF:1800→2000

 

「効果は覚えてるみたいね。アビストリートは墓地の水属性モンスターを除外することで、フィールド上ののカードを1枚破壊する効果。

 墓地のリーバン・アビスを除外して、イビリチュア・ソウルオーガを破壊!」

 

「くっ!」

 

「そしてこの効果はデュエル中2度まで使えるわ。私は墓地のアビス・ノーズを除外して、アビストリート自身を破壊!」

 

「って、またこの展開!?」

 

 カイと結、そして楯無と先程話題に出ていた仭がそれぞれ組んで、タッグデュエルを行ったことがある。

 その際にいろいろあったのだが、アビストリートでこのような展開があったのだ。

 

「アビストリートが破壊され墓地へ送られた時、デッキから水精鱗1体を特殊召喚するか、アビスと名のついた魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 私はデッキから、水精鱗-メガロアビスを特殊召喚!」

 

水精鱗-メガロアビス

ATK:2400→2600

 

「さらにメガロアビスの効果発動。自分フィールド上の水属性モンスター1体をリリースして、このターン2回攻撃できるようになるわ。オーケアビスをリリース」

 

 リリースされるオーケアビス。その力がメガロアビスに流れ込んでいく。

 

「バトル!メガロアビスで、リチュア・ビーストを攻撃!クリアスラッシュ!」

 

楯無:LP4000→3100

 

「続いてダイレクトアタック!クリアスラッシュⅡ!」

 

「くぅっ…!」

 

楯無:LP3100→500

 

 ライフを大幅に削られる楯無。その表情にはさすがに焦りが浮かぶ。

 

「これでターンエンドよ」

 

「私のターン、ドロー!あら、運がいいわね。

 通常ドローしたRUM(ランクアップマジック)七皇の剣(ザ・セブンス・ワン)の効果発動!」

 

「七皇の剣?」

 

 初めて聞くカードに、結は思わず口に出す。

 

「このカードは通常ドローした時、このカードを公開し続けなくちゃ発動できないカードなのよね。

 メインフェイズ、この瞬間七皇の剣の効果が発動!」

 

 手札の七皇の剣のカードが、赤く光る。

 

「『CNo.』以外の『No.101』~『No.107』のいずれかをカード名に含むモンスター1体を、自分のエクストラデッキ・墓地から特殊召喚するわ。

 私はエクストラデッキからNo.101 S・H・Ark Knight(サイレント・オナーズ・アーク・ナイト)を特殊召喚!」

 

 戦艦のような容姿の方舟が現れる。その中心部にはその名のKnightにあたるのか、赤い人型のコアのようなものがある。

 

No.101 S・H・Ark Knight

ATK:2100→2300

 

「(No.…。けど、私達の世界に現れたNo.じゃないのよね)いきなりエクシーズモンスターを出すなんてね。けど――」

 

「ORUがないことかしら?心配ご無用。七皇の剣の効果はまだ続くのよ。

 特殊召喚されたそのモンスターと同じ『No.』の数字を持つ『CNo.』を、そのモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚するの」

 

「なっ!?」

 

「1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!

 カオスエクシーズチェンジ!現れなさい、CNo.101 S・H・Dark Knight(サイレント・オナーズ・ダーク・ナイト)!!」

 

 S・H・Ark Knightの中心にある人型のようなコアが飛び出し、ブラック・レイ・ランサーを思わせる形態へと変化した。

 

CNo.101 S・H・Dark Knight(ORY1)

ATK:2800→3000

 

「ず、随分と強力なカードね」

 

「(ま、通常ドローした時にしか発動できないんだけどね)S・H・Dark Knightの効果発動!

 相手フィールド上の特殊召喚されたモンスター1体を、このカードの下に重ねてORUとする。メガロアビスを吸収!ダーク・ソウル・ローバー!」

 

「ORUを使わない効果なんて…!」

 

 S・H・Dark Knightに吸収されるメガロアビス。

 これによって結のフィールドは丸裸だ。

 

CNo.101 S・H・Dark Knight(1)→(2)

ATK:3000

 

「墓地のリチュアの儀水鏡の効果を発動。

 このカードをデッキに戻して、イビリチュア・ソウルオーガを手札に。

 さらに手札のシャドウ・リチュアの効果で、このカードを捨ててリチュアの儀水鏡を手札に」

 

(これでもう1枚の手札がシャドウ・リチュアみたいなリリース軽減だったら、危なかったわね)

 

「トラップ発動、儀水鏡の瞑想術!

 手札のリチュアの儀水鏡を見せて、墓地からシャドウ・リチュアとヴィジョン・リチュアを手札に」

 

(ヤバッ!)

 

 最悪な方向に行ってしまい、結は焦りを浮かべる。

 

「リチュアの儀水鏡を発動して、手札のヴィジョン・リチュアをリリース、イビリチュア・ソウルオーガ再降臨!」

 

 破壊されたものの、再び儀式召喚されたイビリチュア・ソウルオーガ。

 1度破壊されたためか、その姿には怒りがあるようにも感じられる。

 

イビリチュア・ソウルオーガ

ATK:2800→3000

 

「バトルよ!イビリチュア・ソウルオーガで、ダイレクトアタック!」

 

「まだまだやられないわよ!手札から速攻のかかしを捨てて、バトルを終了させる!」

 

「むぅ、速攻のかかしを引いてるなんてさすがね。

 ターンエンドよ」

 

水精鱗-アビスサイレン(オリカ)

効果モンスター・チューナー

レベル4/水属性/水族/攻撃力0/守備力1500

このカードが手札から墓地へ捨てられた場合、

自分の墓地から『水精鱗-アビスサイレン』以外の攻撃力1500以下の水属性モンスター1体を手札に加える。

また、自分の手札から『水精鱗』と名の付くモンスター1体を墓地へ捨てることで、

このカードを墓地から特殊召喚できる。

『水精鱗-アビスサイレン』のこの効果はデュエル中に1度しか発動できない。

 

水精鱗―アビストリート(オリカ)

シンクロ・効果モンスター

レベル7/水属性/海竜族/攻撃力1000/守備力1800

『水精鱗』と名のついた水属性チューナー+チューナー以外の『水精鱗』と名のついた水属性モンスター1体以上

墓地の水属性モンスター1体を除外することでフィールド上のカード1枚を破壊する。この効果はデュエル中、1回まで使える。

このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから『水精鱗』と名のついたモンスター1体を特殊召喚するか、『アビス』と名のついた魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 

結 LP4000

手札0

・モンスター

なし

・魔法・罠

忘却の都 レミューリア

伏せ1

 

楯無 LP500

手札1(シャドウ・リチュア)

・モンスター

CNo.101 S・H・Dark Knight(ORY2)

イビリチュア・ソウルオーガ

・魔法・罠

なし

 

 何とか凌いだものの、状況は楯無の方が有利になってきたのに変わりはない。だが、結の表情には焦りこそ見られるものの、諦めなど入ってはいなかった。

 

「私のターン、ドロー!トラップ発動、アビスコール!

 墓地のアビスヒルデ、アビスサイレン、オーケアビスを効果を無効にして特殊召喚!」

 

水精鱗-アビスヒルデ

DEF:400→600

 

水精鱗-アビスサイレン

DEF:1500→1700

 

水精鱗-オーケアビス

DEF:1900→2100

 

「レベル3が3体。来るかしら?」

 

「おしいわね。レミューリアの効果で、私の場の水属性モンスター達のレベルをエンドフェイズまで上げる!」

 

水精鱗-アビスヒルデ

レベル3→6

 

水精鱗-アビスサイレン

レベル3→6

 

水精鱗-オーケアビス

レベル3→6

 

「まだまだ!墓地のアビスマンダーを除外して、私の場の水精鱗達のレベルを1上げるわ!」

 

水精鱗-アビスヒルデ

レベル6→7

 

水精鱗-アビスサイレン

レベル6→7

 

水精鱗-オーケアビス

レベル6→7

 

「まあ、使うのはこのうち2体なんだけど。レベル7となったアビスヒルデと、オーケアビスでオーバーレイ!」

 

 2体の水精鱗が上空にできた水色の渦に飛び込む。

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!

 エクシーズ召喚!大海の魔王龍、水精鱗龍-リヴァイアビス!」

 

 そしてリヴァイアサンをモチーフにした水精鱗が現れる。

 

水精鱗龍-リヴァイアビス(ORY2)

ATK:2900→3100

 

「リヴァイアビスの効果発動!

 このカードがエクシーズ召喚に成功したとき、墓地の水精鱗を2枚まで選択してデッキに戻す。私はアビストリートとディニクアビスをデッキに戻すわ。

 さらにエクシーズ・トレジャーを発動して、デッキからカードを2枚ドロー!」

 

(ドロー補助カード。やっぱり凄いわね)

 

 手札0の状態からドロー補助のカードを引いてたことに、さすがと思う楯無。

 

「そしてリヴァイアビスのもう1つの効果!

 ORUを1つ取り除いて、デッキの上からカードを5枚めくり、その中の水精鱗の数だけ、フィールド上のカードを破壊する。ドロー!」

 

水精鱗龍-リヴァイアビス(2)→(1)

ATK:3100

 

めくられたカード

・海皇の竜騎隊

・アビスフィアー

・水精鱗-アビスグンデ

・水霊術-「葵」

・水精鱗-サルフアビス

 

「水精鱗と名の付くカードは2枚!

 私はS・H・Dark Knightと、イビリチュア・ソウルオーガを破壊するわ!」

 

 S・H・Dark Knightとソウルオーガが、リヴァイアビスの放った水のレーザーを食らって破壊された。

 だが、楯無にとってソウルオーガの破壊は痛かったものの、S・H・Dark Knightが破壊されたのは嬉しいことである。

 

「この瞬間、破壊されたS・H・Dark Knightの効果発動!」

 

「えっ!?」

 

「ORUを持っているこのカードが破壊され墓地へ送られた時、私の墓地に『No.101 S・H・Ark Knight』がいたら、このカードを墓地から特殊召喚できる。リターン・フロム・リンボ!」

 

 先程破壊されたS・H・Dark Knightが、再びフィールドに現れる。

 

CNo.101 S・H・Dark Knight

ATK:2800→3000

 

「その後、S・H・Dark Knightの元々の攻撃力分のライフを回復するわ。

 そしてこの効果で特殊召喚したらそのターン攻撃できないんだけど、関係ないわね」

 

 そしてその杖をかかげてエネルギーを降らし、楯無を癒していく。

 

楯無:LP500→3300

 

(まさかそんな効果なんてね。次のターン、私のモンスターがまたORUにされたら厄介だわ)

 

「それで攻撃するの?」

 

「…リヴァイアビスのこの効果を使用したターン、破壊したカード1枚につき、攻撃力が200ポイントダウンするから無理ね」

 

 効果を発動した今のリヴァイアイビスの攻撃力は、S・H・Dark Knightに届かない。

 

水精鱗龍-リヴァイアビス(ORY1)

ATK:3100→2700

 

「カードを1枚伏せて、ターンエンドよ。そしてアビスコールの効果で、アビスサイレンは破壊されるわ」

 

 それにこのターン、S・H・Dark Knightを破壊することができるカードもない。カードを伏せて結はターンを終えた。

 

水精鱗龍-リヴァイアビス(ORY1)

ATK:2900→3100

 

「私のターン、ドロー!S・H・Dark Knightの効果で、リヴァイアビスを吸収!ダーク・ソウル・ローバー!」

 

「させないわ!トラップ発動、フェイクアビス!

 水精鱗がカード効果の対象になったとき、その効果を無効にして破壊!」

 

「むっ、ORUがない状態だから蘇生はできないわね」

 

 S・H・Dark Knightが破壊されるが、だったらと楯無はプレイを続ける。

 

「リチュア・アビスを召喚!」

 

リチュア・アビス

ATK:800→1000

 

「召喚時効果で、デッキからリチュア・アビス以外の守備力1000以下のリチュアを手札に加えるわ。

 デッキからイビリチュア・ジールギガスを手札に!」

 

(手札にはシャドウ・リチュア。墓地には儀水鏡。来るわね)

 

「墓地の儀水鏡をデッキに戻してイビリチュア・ソウルオーガを手札に加え、さらに手札のシャドウ・リチュアを捨てて、儀水鏡を手札に。

 そしてリチュアの儀水鏡を発動、手札のソウルオーガと場のアビスをリリースし、イビリチュア・ジールギガスを儀式召喚!」

 

 そして今度はインヴェルズ・グレズの儀式化した姿が現れる。

 その攻撃力はリチュア化されたモンスターの中でも最大だ。

 

イビリチュア・ジールギガス

ATK:3200→3400

 

「イビリチュア・ジールギガスの効果発動!

 ライフを1000払って、デッキからカードを1枚ドロー。引いたのリチュア・エリアルだから、リヴァイアビスをエクストラデッキに!」

 

「くっ!」

 

 ジールギガスの効果により、リチュアアビスがガルグアビスの時のようにバウンスされる。

 再び結のフィールドが丸裸となった。

 

楯無:LP3300→2300

 

「ジールギガスでダイレクトアタック!」

 

「きゃあああっ!」

 

 バトルフェイズに入り、ジールギガスの放つ水に、結はライフを大きく削られる。

 

結:LP4000→600

 

「ターンエンドよ」

 

水精鱗龍(マーメイルドラゴン)-リヴァイアビス(オリカ)

エクシーズ・効果モンスター

ランク7/水属性/海竜族/攻撃力2900/守備力2200

水属性レベル7モンスター×2

このカードがエクシーズ召喚に成功したとき、自分の墓地の『水精鱗』と名のつくモンスターを2枚まで選択し、デッキに戻す。

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1枚取り除いて発動する。デッキの上からカードを5枚めくり、その中の『水精鱗』と名のついたカードの数だけ、フィールド上のカードを破壊する。

その後、カードをデッキに戻しシャッフルする。

この効果を使用したターン、このカードの攻撃力は破壊したカード1枚につき、200ポイントダウンする。

 

フェイクアビス(オリカ)

カウンター罠

自分フィールド上に存在する『水精鱗』と名のつくモンスターがカード効果の対象になったとき発動できる。

その効果を無効にし、そのカードを破壊する。

 

結 LP600

手札1

・モンスター

なし

・魔法・罠

忘却の都 レミューリア

 

楯無 LP2300

手札1(リチュア・エリアル)

・モンスター

イビリチュア・ジールギガス

・魔法・罠

なし

 

「やるわね楯無ちゃん。けど、私は負けるつもりはないわ!私のターン、ドロー!

 墓地のアビスサイレンの効果発動!手札から水精鱗1体を墓地へ捨てることで、このカードを墓地から特殊召喚できる。さらに手札から墓地へ送られた水精鱗-アビスレイヤーも自身の効果で特殊召喚!」

 

水精鱗-アビスサイレン

DEF:1500→1700

 

水精鱗-アビスレイヤー

DEF:1300→1500

 

「アビスレイヤーがこの効果で特殊召喚されたとき相手の手札を1枚ランダムに墓地に送るから、その手札を捨ててね♪」

 

「くぅー!」

 

 楯無は悔しがりながら1枚しかない手札を捨てる。

 ハンデスするのは好きだが、されるはやはり嫌なのである。

 

「行くわよ!レベル3のアビスサイレンとアビスレイヤーでオーバーレイ!」

 

 2体が光になって渦に飛び込む。その際、結の左手に出現する17の数字を模した模様。

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!

 エクシーズ召喚!No.17 リバイス・ドラゴン!」

 

 そして渦から現れた青い球体はその身を展開し、6枚の翼を持つ細身の竜になる。

 

No.17 リバイス・ドラゴン(ORU2)

ATK:2000→2200

 

「リバイス・ドラゴン。けど、そのモンスターじゃ、ジールギガスは倒せないわよ?」

 

「ええ、だからこうするの。はあああああ!!」

 

「!?」

 

 結が声を上げると共に、銀色のオーラに包まれる。その行動に楯無はさすがに驚きを隠せない。

 

「私はリバイス・ドラゴンをカオスエクシーズチェンジ!」

 

 リバイス・ドラゴンが再び球体となり、上空にできた渦へ入る。

 

「現れなさい、混沌の海を統べる覇龍!CNo.17 リバイス・スケイル・ドラゴン!!」

 

 そして蒼色の装甲に包まれた銀色の球体が現れ、それは開くと蒼い鎧を身に纏った銀色の竜になった。

 

CNo.17 リバイス・スケイル・ドラゴン(ORU3)

ATK:2000→2200

 

「リバイス・ドラゴンのCNo.!?」

 

「リバイス・スケイル・ドラゴンの効果発動!

 ORUを1つ取り除いて、手札を1枚捨てる。そして、攻撃力を800ポイント上昇させ、フィールド上のカードを1枚手札に戻すわ!」

 

「えぇ!?」

 

「私が戻すのは当然ジールギガス!」

 

 リバイス・スケイル・ドラゴンは6枚の翼で風を巻き起こし、ジールギガスを吹き飛ばす。

 それによって楯無のフィールドは文字通り丸裸になった。

 

CNo.17 リバイス・スケイル・ドラゴン(3)→(2)

ATK:2200→3000

 

「これで終わりよ!リバイス・スケイル・ドラゴンでダイレクトアタック!バイス・カオス・ストリーム!!」

 

「きゃあああ!」

 

楯無:LP2300→0

 

CNo.17 リバイス・スケイル・ドラゴン(オリカ)

エクシーズ・効果モンスター

ランク3/水属性/ドラゴン族//ATK2000DEF0

水属性レベル3モンスター×4

このカードは自分フィールド上の『No.17 リバイス・ドラゴン』の上にこのカードを重ねてエクシーズ召喚することもできる。

このカードは『No.」と名のついたモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。

自分のライフが1000以下の場合、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分の手札を1枚捨てて発動できる。このカードの攻撃力を800ポイントアップさせ、フィールド上のカードを1枚持ち主の手札に戻す。この効果は相手ターンでも使えるがその場合、1ターンに1度しか使えない。

 

 

 

「くぅーっ、負けたー!!」

 

「惜しかったわね楯無ちゃん」

 

 悔しさを露わに吠える楯無。

 

「―――結!!」

 

「!」

 

「あっ、カイ君!!」

 

 するとそこへ見計らったようなタイミングで、カイが結へ声をかける。2人がカイの方を向くと息が上がっており、デュエルが終わってから声をかけたわけではなさそうなのが分かった。

 そのままカイが結の元へ走る。そして結を抱きしめた。いきなり抱き付かれて結も多少驚いたが、そのままカイを抱きしめ返す。

 

「結……」

 

「カイ君……」

 

 もし周囲に人がいるならば、この固有結界を見て砂糖を吐きそうになったり、ブラックコーヒーを欲しがったり、嫉妬の視線を向けることであろう。

 ちなみにその周囲にいる人達はというと

 

「…いいなぁー」

 

『わぁー、お熱いですねー』

 

『女6人が見てる中だというのにな』

 

『今日も2人は平常運転だねー』

 

『そうですね』

 

『というか、(結に呼び掛ける際に)よく楯無さんと見間違わずに一直線に。あっ、それと久しぶりです楯無さん。って、聞こえてないか』

 

 それぞれ色々と呟いていた。

 少し経ち―――

 

「お前もこっちに飛ばされてたとはな楯無。てことは、あいつも来てるんだろうな」

 

「まだ会ってないけど、多分そうだと思うわカイ君」

 

 水着姿の2人が、カイに言われて着替えてからやっと会話になる。

 ちなみに楯無の服は海に落とされた際に、濡れてしまっているのだが、カイの精霊の力で乾かしてもらった。まあ、当然こんなことのために使われて愚痴っていたが。

 

『…あっ、私そういえば仭君らしき人を見かけたかも』

 

「何?」

 

「えっ、本当?」

 

 そこへエリアが思い出したかのように言ったため、カイ達が話を聞いてみると、どうやら3人で別れてカイを探してる際に見かけたらしい。

 カイを探していた途中だったが、どんな姿だったかは覚えているらしい。黒髪で黒尽くめ。そして誰かとデュエルをしてる最中だったので、黒いデュエルディスクをつけていたのも確認できたと言う。

 

「多分それ仭君ね。じゃあ、探しに行こうかしら。場所を大体教えてくれる?もしかしたらその近くにいるかもしれないから」

 

『分かった』

 

「どうするカイ君?仭君一緒に探しに行く?」

 

「…いや、いい」

 

 それを聞いて、エリアから場所を聞いた楯無はカイに声をかける。

 

「いいの?」

 

「ああ、どうせ後で会えるかもしれないしな。いや、おそらく会える。だから今はいい楯無」

 

「…そう」

 

 それを聞いた楯無はカイ達に背を向けて駆けていく。が、途中で止まり

 

「じゃあねカイ君、結ちゃん、皆!久しぶりに会えて嬉しかったわ!」

 

「ああ」

 

「待たねー!」

 

 そして楯無は見えなくなった所で

 

「…って、ああ!約束忘れてた!!」

 

「約束?…って、ああ。そういえば結?」

 

「はぁ、何カイ君?」

 

 ため息を付きながら、結は後ろにいるカイへ振り向くと

 

「…海で遊んでたってのは、どういうことだ?」

 

「ア、アハハハハ…」

 

 威圧感を放っているカイの姿と、ため息を付く精霊達を見ることになった。

 

 

 

 




飛ばされてたのは楯無でデュエルは楯無と結とでした。

楯無は『聖刻リチュア』でしたが、今回は『リチュア』で行きました。
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