交差する世界 騎士と暴君と五聖獣   作:狂戦士

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ひとまずお互いの世界について話します。『遊戯王GX 五聖獣に選ばれし者たち』で出てくるキャラもいますので。


第1章 異世界での平穏な生活
飛ばされてきた世界


「…またこのオチか?」

 

俺は目を開けて起き上がっての第1声がこれだった。何せデュエルモンスターズの世界に転生したときもこのように寝かされていたからだ。まあ今回は肉体も縮んでないし、寝室ではないようだが…。

 

「あの天災…絶対に織斑先生に報告してやるからな…」

 

俺は篠ノ之束に復讐?を誓いながら状況を確認する。どうやら保健室のような場所らしく、少なくともアカデミアでの保健室ではない。どうやら本当に異世界に飛ばされてしまったらしい。

 

「…気が付いたようだな」

 

するとカーテンが開けられ、1人の男が入ってきた。肩まで伸ばした長髪で黒髪の学生という感じだった。

 

「目覚めはどうだ?最悪か?とりあえず色々言いたいこともあるだろうが自己紹介からだな。俺の名は黒崎仭だ。火渡カイ」

 

「?何で俺の名前を?」

 

「お前の彼女の更識結から聞いた。それらも含めて話すからひとまず聞いてくれ」

 

「…わかった」

 

 

 

それで仭(そう呼んでくれと言われた)から話を聞き、ここの学園のアリーナに上空から落下してきたところを保護してくれたそうだ。

そしてやはり今いる世界はやはり俺達の世界ではない異世界だそうで、何でも"女性にしか反応しない"という世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス」。通称「IS」が出現し、男女の社会的パワーバランスが一変、女尊男卑が当たり前になってしまった時代らしい。(仭曰く、全ての男より優れていると勘違いする馬鹿()が増えてしまった時代。まぁ、間違っちゃいないが)

俺がいるここはIS学園というIS操縦者育成用の特殊国立高等学校。ようするにISに乗れる兵士を育成するが、ISのこと以外は普通の高校だ。

ISは女しか使えない。ならば何故仭がIS学園にいるのかというと、何と男でありながらISを起動させてしまったらしく、しかももう1人いるみたいだ。

そのせいで世界中から実験させろだの、解剖させろだの来てひとまず保護という意味でIS学園に現在通っているらしい。

そしてどうやら2人ともモルモットという意味で(仭はそれだけではないらしいが)ISの専用機を持っているらしい。しかもどこにあるかと聞いたらISは待機形態になるとき、量子化されてアクセサリーの形状となるのが驚いた。

ちなみに遊戯王に関しては俺がいた世界(遊戯王の世界に来る前の世界)とは同じような感じで、シンクロ召喚やエクシーズ召喚もあるみたいだ。

 

「…とまぁ簡単に説明したわけだがこっちの世界については理解したか?」

 

「ああ、それで結はどこに?」

 

「彼女ならお前より先に起きて警戒心出しまくりだったが、何とか説得し、お前と同じように話をとりあえず聞いてもらい、彼女にもお前のいた世界について説明してもらった。多分だが…あいつと談笑でもしてるんじゃないかな?」

 

「あいつ?」

 

「ああ、あいつってのは「黒崎、火渡は起きたか?」――!はい、織斑先生」

 

うぉ!本当に織斑先生がこっちの世界にもいる。仭から聞かされた話では元世界最強のIS操縦者であり、現在はこの学園の教師をやっているらしい。

 

「結も言っていたが、織斑先生はそっちの世界の方でも教師をやってるらしいな」

 

「ああ」

 

「…束さんについても聞いたが、やっぱりどこの世界でもあの人はあの人なんだなと思い知らされた。…とりあえずご愁傷様だ」

 

そしてここの世界での篠ノ之束はISの発明者でもあるらしく、天才だが天災なのはこっちの世界でも同じらしい。…そして人を振り回すのも…。

 

「まったく…すまないな。こっちの世界のあの馬鹿がやったことではないが、知り合いとして謝らせてくれ」

 

「いえ…」

 

「カイ、これだけは言っとく。あの人に会った場合は多少酷かろうが強気でいろ。あの人は結構(自称だが)ガラスのハートだ」

 

「まあ…参考にしておく」

 

「カイ君?起きた?」

 

!この声は

 

「ん?来たか」

 

そう言って仭は保健室の外に出て、横を向くと何故か顔が引き攣った。

 

「「じゃーん!」」

 

「な!?な!?」

 

すると結が入ってくるが俺は驚いた。何故かって?()()2()()()()からだ。

 

「「ふふふふ」」

 

「…ああ、結が2人に見えるとは…異世界に渡った影響でおかしくなったか…」

 

「起きて間もねぇ奴を混乱させんじゃねぇよ…」

 

「あいたっ!?」

 

すると仭が片方の結を拳骨で殴った。

 

「くっ…何故ピンポイントで…」

 

「何故ってお前なぁ。結の方も高校生だが俺と同じ学年だ。俺も最初混乱したが身長の差を考えればすぐにわかるだろうに」

 

「あっ、そうか」

 

じゃあ仭に殴られてない方が結というわけか。織斑先生や天災がいるんなら、おかしくもないな。

 

「って何だ結?何故そんなに睨む?」

 

「カイ君。もしかして私のこと気付かなかったんじゃ…」

 

「けど結。まったく同じ顔d「やっぱり気付かなかったのね!」

 

いやそれはそうだが…。

 

「カイ君ひどい…あの日想いを伝え合ったのに、私との愛は嘘だったのね!?」

 

「何でそうなる!?」

 

何でだ!?浮気とかしたわけでもないのに何でそんなことを言われなくてはならない!?

 

「うぅ…」

 

「ちょっ!?泣くなって!俺はお前を愛してる!!誰よりもだ!!」

 

「なら…」

 

結が上目遣いで俺のことを見てきた。

 

「証明して見せて…?」

 

「結…」

 

そう言って目を閉じる結に、俺は自分の顔を近づけていき…

 

「周りを考えぬかこの馬鹿者共が!」

 

「「いだっ!?」」

 

織斑先生の持つ何かに殴られた。ブラックアウトする意識の中で俺は微妙な表情で見つめる仭と、「甘い関係♡」と書かれた扇子を持って微笑む結に似た誰かと、保健室の外から顔を染めて此方を見てくる連中を見た……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ああいうのは2人きりのときでやってくれ」

 

そして織斑先生に叩き起こされ、仭にそう言われた。…ってよくよく考えてみりゃ俺かなり恥ずかしいことしたよな!?本当に俺性格変わってきてる気がする……。

 

「まぁ、それはともかく…外にいる奴らの紹介にいくか」

 

「私はもう挨拶したけどね」

 

結、俺が寝てる間に回ってたのか。

 

「って俺達が異世界から来たことも他の奴らに話したのか?」

 

「ほとんどの生徒達があの場を見てしまったが、そこら辺は何とかした」

 

「そういうことだ。幸いここの生徒と教師だけしか見てなかったから、国の連中にはお前達は見られてないから安心しろ。結が話したのを聞いたのは織斑先生とこの部屋の外にいる奴らぐらいだ」

 

織斑先生と仭がそう言ってきた。それは良かった。

 

「そうよ。だから安心していいわ」

 

「…そういえばあなたは?」

 

「ああ、紹介が遅れたわね。私の名前は更識楯無よ」

 

「楯無…」

 

「ああ、お前達の世界にも更識家はあるみたいだが、この世界の更識家は裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部だ」

 

多種多様な人材を輩出して、日本を支える名家とは全然違うんだな。

 

「更識家は違うが…どこの世界も楯無(お前)は同じなんだな楯無…」

 

「あは♪」

 

「毎回毎回それでごまかすんじゃない…」

 

仲いいなこの2人。もしかして…

 

「もしかして楯無ちゃんと仭君は付き合ってるの?」

 

「え?そ「いや、違うが」―――………」

 

先に言われてしまった。てか違ったか。否定の仕方がドライすぎるし…。そして楯無の方は「何もそんな冷たく否定しなくても…」という顔で訴えかけている。

 

「あの…仭…?」

 

「おお、悪い一夏。他の皆もとりあえず入ってこい」

 

仭がそう言うと何か色々人が入ってきた。

 

「でまずこの男が俺と同じくISを動かしてしまった織斑先生の弟、織斑一夏だ」

 

「ど、どうも…」

 

「そんなよそよそしくしなくていいぞ?」

 

「あ、ああわかった」

 

「で次が(都合により略)」

 

篠ノ之箒、セシリア・オルコット、凰鈴音、シャルロット・デュノア、ラウラ・ボーデヴィッヒとそれぞれの紹介が終わった。しかし簪はいない。この世界にはいないのだろうか。

 

「「「「「説明が雑すぎない(か)(こと)!?」」」」」

 

「何だ急に?」

 

「どうしたんだ皆?」

 

「「「「「いや、何かそう言わずにはいられなくて…」」」」」

 

「?」

 

「…まあいいか。それで…」

 

仭は真面目な表情になる。

 

「お前達2人は(あっちの世界の)束さんによって俺達の世界に飛ばされたわけだ」

 

「ああ」

 

「そうよ」

 

「で、帰る方法は?」

 

「時間が経ったらちゃんと回収するって言ってたわよね?」

 

「ああ」

 

確かそう言ってたなあの天災。

 

「それはいつだ?」

 

ん?

 

「?どうした?」

 

「いや…」

 

「その…」

 

あれ?

 

「…おい、まさか…わからない?」

 

「「…………」」

 

時間が経ったらとしか言ってなかった。

 

「ったく、あの馬鹿が…」

 

仭は頭を抑える。織斑先生もため息をついていた。人違いであるが言わずにはいられないのだろう。

 

「…どうしようカイ君?」

 

「いや…俺に聞かれても…」

 

困るぞ結。けど本当にどうする?

 

「はぁ…いくらあの人でも1年経ったら戻してくるとかそういうことはないだろう。…ひとまず学園で滞在させたらどうでしょう織斑先生?」

 

「…そうね。私もそれがいいかと思います織斑先生」

 

「…仕方があるまい」

 

解決した。

 

「多分数週間したら戻るくらいよ」

 

確証はないが、俺もそうだと信じたい。

 

「後はこっちの世界とお前達の世界の時間軸が同じかどうかだな。…馬鹿でもあの人は天災だから大丈夫…だろうが……」

 

大丈夫だろうか。俺達が実験体となってしまったわけだし…。

 

「そうくよくよするな。もう現実を認識するしかない」

 

織斑先生…。俺達を慰めてるんですか?それとも傷口に塩を塗っているだけですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず住むところとかは何とかなったな」

 

「そうね」

 

俺と結はとりあえず空き部屋に住むことになり、学園に滞在してる間俺は用務員、結は更識家の親戚で様子を見に来た来賓ということになった。部屋の外では変装してもらわなくちゃな。

 

「で、どうする?仭が『街の方にも行ったらどうだ?幸い今日は休日だから俺がついてやってもいい』って言ってたが」

 

「そうね…あ!」

 

「?」

 

「カードショップに行ってみたいわね」

 

『『『『『結局それ(か)!?』』』』』

 

「うおっ!?」

 

すると精霊達から突っ込みが入る。てか

 

「お前達今まで何やってたんだよ。俺と結以外には見えないんだから話しかけてくるぐらいしろよ」

 

『いや、それがよカイ。実は「おーい、入っても大丈夫か?」

 

ヒータが何か言おうとしたとき、部屋の外から声が聞こえた。

 

「ああ、大丈夫だ」

 

「邪魔をする」

 

仭だ。

 

「…部屋はどうだ?」

 

「生活はしていける」

 

「そりゃ2人用の部屋だからな。…でどうするんだ?」

 

「結はカードショップに行きたいんだと」

 

「そうか…こっちの世界ではブルーアイズが大量にあったりで、あとダイヤモンドドラゴンは金にならないからな?」

 

「えっ!?そうなの!?」

 

というか俺が遊戯王の世界に転生する前も普通だったがな。海馬ボーイ(笑)の件や結に絡んでた不良の件とか色々あったな。

 

「ああ、やっぱり…価値観違ったみたいだな。とりあえずそれについては話してやるが、行くんなら支度しろ?」

 

「「わかった(わ)」」

 

「ああ、それとデュエル・ディスクは置いてけ…とまでは言わんが持って行くなら、せめてバッグとかに入れて持って行ってくれ。この世界じゃデュエルで何でもかんでも解決するわけじゃないし、向かおうとしているカードショップでのデュエルはテーブルゲームだ。(デュエル・ディスクを使ってもあるにはあるが)」

 

「「わかった(わ)」」

 

「終わったら待っててくれ。外出届出してくるから」

 

そう言うと仭は部屋から出て行った。そして俺と結は着替え始める。当然別々で、(頼み込んで)結は脱衣所の方で着替えた。

 

『おい…』

 

『ええ…』

 

『やっぱり彼は…』

 

『そうだね…』

 

『ひとまずは様子を見ましょう』

 

「…さっきから何を話してるんだ?」

 

『いえ…』

 

『何でもないぜ』

 

「?そうか」

 

気になるがとりあえず用意とバッグを…バッグなんざ持ってないぞ!?

 

「…仭に貸してもらうか」

 

俺はそう思いながらひとまずやれることをやろうと動いた。

 

 

 

 




次話はデュエルになります。
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