東方霊無鏡 〜Per hour 2.5 minutes 【完結】   作:LOORUME

11 / 30
其陸話

ハニエルと別れ、鏡刻塔の根元(?)の入り口から入る。

どうやらハニエルは鏡刻塔の門番的な奴だったらしい。どっかのおサボり中国とはやっぱ違うな。

 

鏡刻塔内部は単純な造りで、1フロアの中に壁もしきりも無く、降りる階段と登る階段があるだけ。

 

外から見た時の鏡刻塔だとざっと.....ええとわからんがかなりの高さがあったぜ。

 

だから道中にいる妖精とあとは......悪魔か、そいつら以外はいないはずだから退屈しそうだなー。

 

 

 

 

 

 

 

予想通り、退屈だった。妖精倒しつつ階段で上へ....その作業数十回は繰り返した時、

 

彼女は現れた。

 

「やあ。ボクはピサース・ミラル。

お嬢ちゃんは?」

 

お嬢ちゃん...私の見た目がそうならあんたもお嬢ちゃんだろう。

まあ見た目はアテにならんな。相手は妖怪だし。

 

妖怪?

 

「私は魔理沙だぜ。鏡を護るかわいい悪魔ちゃんとはアンタのことかい?」

 

「いかにも!私は可愛いよ!」

 

そんなことは言っていない。私は可愛いというよりかわいらしいというニュアンスで使った筈だが....。

まあ挑発なんて効かないということを言いたいのか。

 

ピサース・ミラル...面倒だからミラルでいいか。

ミラルの格好はいかにも【悪魔】といった感じの服装だ。つまりご想像にお任せする。

 

妖力、いや魔力は....紅魔館の図書館の司書、小悪魔とは比べものにならないくらい力を持っている。厄介だな。

 

「はあ...折角今日もゆっくりできると思ったのに....どうしても戦わないと駄目?」

 

「駄目ってことはないが、戦わないとお前も色々ヤバいんじゃないか?」

 

「まあそうなんだけどさー...はあ」

 

そういってミラルは身体のあらゆるところをポキポキと鳴らしていく。

指、手、手首....足首、膝、腰、肩、首、顎、鼻....鼻!? み、眉間! み、耳たぶ.....。

どんな身体してんだよコイツ。こえーわ。

 

「さあ!第二の鏡の防人、いざ参る!」

 

元気だな。っていうかそういうの言わなきゃいけないのかよ。

そういえばハニエルは『第一の鏡の防人』だったのか?

 

「普通の魔法使い!行くぜ!」

 

今は勝負だ、また今度聞こう。

 

 

 

BGM:丑三つ時の舞踏会 〜The Night show.

 

 

 

こいつを倒せば多分もうすぐ鏡だ。急ごう。

ーーってことで。

 

「先手必勝!

魔符『スターダストレヴァリエ』

受けてみな!」

 

多数のカラフルな星形弾幕が相手に向かって行く。

 

「受けはしないけど、避けさせてはもらうよー」

 

ミラルは簡単に避けた。

どうやらハニエルに比べてかなり弾幕の経験がある奴らしい。でも...。

 

「お前って第二の防人だよな?なんでそんなに戦い慣れてんの?」

 

第一、つまり門番で食い止められていればミラルはそこまで上達しないはずだ...。

 

「.......彼女のプライドに関わるから、答えは控えさせてもらうよ」

 

「十分答えになってると思うが」

 

「気にしなーい気にしない」

 

 

 

全部避けられた。なかなかやるな。

 

「じゃあボクも行くよ!

分身『合わせ鏡の悪魔』ッ!」

 

言うとミラルと瓜二つの身体がもう一つ増えていた。

 

「残念だが、私はもう分身を体験済みだぜ?それも四人」

 

フランのことだ。

 

「ありゃ、そうだったの。

まあそう言わずに楽しんで行ってよ!

重符『0から3の混乱』!」

 

なるほど、分身した上で重複スペカか。なんて下衆なやつだ。楽しいじゃねえか。

 

ミラルは一体ずつ私の左右に別れ、スペカを発動する。

 

だが、

 

「恋心『ダブルスパーク』」

 

二本の太い光線が二人の悪魔へ放たれた。

 

 

「ちっ 惜しかったぜ」

 

一人のミラルには当たったが、もう一人は外した。振り出しかよ。

 

「いやいや本当に、惜しかったよ。

これで勝機は五分五分くらいだよね。

ここで提案なんだけどさ」

 

「断るぜ?」

 

「まあそう言わずに。

二人で同時にラストスペルを使わないかい?」

 

「ふーん。まあいいぜ」

 

断る理由も無いし、負ける気もさらさら無いし。

 

「なんだよ素直じゃないな〜

っていうか質問も聞かないで断るとか天邪鬼だね〜」

 

「うっせい

モタモタしてると先に撃つぜ?

"魔砲"ォ!」

 

「あわわ、待って待って。

"喑符"!!」

 

「『ファイナルスパーク』ゥウ!!」

「『ダークサイド』ォォォオ!」

 

ミラルのスペルカードも同じく、魔力大量放出系のものらしい。

 

.....しっかし、さすがは悪魔だ。魔力は強い。まさか私が圧されているとは。

 

 

本気を出さないと。

 

 

「てりゃああああああああああ!」

 

 

 

全力で八卦路に魔力を注ぎ込む。

 

 

これでどうにか.....いっけぇ!

 

 

スペル終了音がフロアにこだまする。

 

 

......私の勝ちだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー久しぶりにいい戦いをしたよー」

 

 

久しぶりにいい戦いをした?じゃあつまり戦い自体は頻繁に....

 

「.......っていうことはやっぱりハニエルは」

 

「おっと失言。アイツはアイツで頑張ってるから」

 

「......」

 

「ん?どうしたんだい?」

 

「お前、本気じゃなかったろ?」

 

 

「ありゃ、バレてたの、ボクの嘘」

 

 

多分、ミラルが本気を出したら私は負けてしまう。

 

嘘っていうか、言葉では嘘をついてないけどさ。

 

「弾幕ごっこで本気を出さないのは失礼だろ。少なくともハニエルはそういうところには誠実だぜ」

 

「しょうがないよ、天使と悪魔なんだしさ」

 

「......フン」

 

「わーごめんごめん」

 

「.......ところで、何でわざと負けたんだ?」

 

「さあ?」

 

「はあ?」

 

意味がわからん。

 

「いや、自分でもよくわかんなーい

まあ、適当にでっちあげるとしたら、

アンタがこのあとどうなるかが見てみたいのかな」

 

「適当すぎだぜ」

 

「だから悪魔なんだよ」

 

まーた同じようなことを言う。

 

そろそろいくか、と飛行を開始した。

 

「じゃあ、私はここらで行くぜ」

 

「あ、ちょっと待って、最後に一つ、アドバイス」

 

空中停止する。

 

「なんだ?」

 

「いや、この塔ってまだまだ続くからさ、階段登るよりさっきの....

ファイナルスパークだっけ?あれで上の階まで穴をブチ開けたらどう?

そのほうが直線で行けるよ?」

 

嘘をついたお詫びでもあるんだろう。

 

「いいかもなあ」

 

「でしょ?」

 

私は素直に八卦路を上に向かって構える。

 

だがマスタースパークくらいの威力で十分だろ、と思う。

 

「魔符『マス」

 

「ちょっと待ってー」

 

「なんだよ、またかよ。今度はなんだ?」

 

「いや、床とか天井とか意外と固いんだよ?それに派手にやっちゃったほうがカッコいいし。だからさっきの」

 

「ああ、わかったぜ」

 

しょうがないな。

 

「魔砲『ファイナルスパアアアアアアアアク』!!」

 

 

BGM:神々の渡る東高野街道

 

 

極太レーザーがどかーんどかーんと天井を突き破って行く音がする.......

....2回だけ?

 

嫌な予感がしたので、煙が明けるのを待つ。

 

 

おかしい。なんで穴の先に青い空が見えるんだ?

 

多分、恐らくだが、鏡は最上階にあるはずだ。勘だけど。

 

そして.....やばいもしかしたら鏡を粉砕してしまったかもしれない。

 

「てめえ騙しーー」

 

いない、いつのまにかミラルは消えた。

 

あいつのお詫び?違う。

 

本気を出していなかったとは言え、私に負けたのが悔しかったのだ。

だから私に一本取ろうと....。

 

ええい。うじうじやってても仕方が無い。

 

観念して私は天井に手をつき、覗き込む。

 

そこには、霊夢とーーーー

 

 

ーーーなぜか、八岐京栄が対峙していた。

 

 

 

其漆話へ続く。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。