東方霊無鏡 〜Per hour 2.5 minutes 【完結】   作:LOORUME

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其漆話

天井の穴に手をかけ、覗き込むとそこにはーーー

 

 

 

 

 

ーーー久しぶりのような気がする霊夢がいた。

 

「よお!霊夢ー!」

 

「騒がしいと思ったら魔理沙だったのね。まったく、鏡が壊れたらどうしてくれてたの」

 

大幣で鏡のあるフロアの端を指し示す。

 

「まあまあ、壊れなかったからいいじゃないか!」

 

「.....今、集中してるのよ」

 

応答はしてくれたが、視線はこっちを向かない。その真剣な眼差しの行き着く先は

 

 

 

 

 

 

 

霊夢がどこに向かったかを教えてくれて、お呪いをかけてくれた、

蛇の妖怪、

 

 

八 岐 京 栄(はちき きょうえい) が い た 。

 

 

 

BGM:「神々の渡る東高野街道」

 

 

 

「また会ったな!八岐!」

 

「....ええ、霧雨」

 

八岐は笑う。だが彼女もこっちを向いてくれない。

 

....なんか今にも戦闘が始まりそうな雰囲気だ。だが私を仲間外れにするのは許せない。

どうしたら話に入れるかなどと考えていた。

 

「あっ、あいつら始めやがった」

 

くー、弾幕ごっこを邪魔するのは私の信念に反するし、逆の立場でやられたら私は怒るだろう。

だが、

私が仲間外れにされるってのは信念どころか人生に背くことになる。

だから、

 

「はーい、御二方〜、すとっぷー」

 

間に割って入ってやった。

二人の動きも止まる。

 

「なによ。 邪魔しないでよ」

「そげそげ(そうだそうだ)!

横槍は入れちゃぁだめだよ霧雨」

 

悪いが八岐、その呼び方はやめてほしい、が今はそれよりも私も一緒に弾幕ごっこをやりたい。

 

「まあまあ落ち着きな。それより私にいい提案がある」

「お断りね」

「私も一緒にやりた....っておい」

 

提案をいう前に断るって、えぇー。

しかもめっちゃ真剣だし。

 

対して八岐は....

 

「うん?」

 

と、私を入れるのも吝かではないといった感じだ

だが霊夢がこんなことを言いやがる。

 

「だいたい、どうやって3人でやるのよ。

2対1じゃ不公平だし、1対1対1じゃ敵が二人もいて面倒よ?」

 

「そ、そうかぁ」

 

確かに言われてみれば....

 

「いいよ、2対1で」

 

「えっ?」

 

「うちが一人。あんたらが二人。これでいいでしょ?」

 

「いいけど....貴方はそれでいいの?」

 

「ええ、勿論ーー」

 

よっしゃ。でも、

 

「ーーただし、条件があるわ」

 

 

やっぱりか。そんな気がしたんだよなぁ。

不公平な立場だから多少は我儘を言える。それを利用してきた。

 

「条件は、私にルール一部を変えせて頂戴」

 

それも予想できてた。

それは私と霊夢がスペカ3枚に対して八岐が6枚とかそういう感じだろう。

 

「条件は、博麗と霧雨のチームが使えるスペカの枚数は3枚。

うちが使えるのも3枚....いえ、そうね、さっき霧雨と戦った時に1枚使ったから、

うちは2枚でいいわ」

 

あとは、ピチュっても一度だけ生き返れるとかそういう感じだろ...........え?

 

「私らが3枚で?」

 

「うちが2枚。

なに?まだハンデが足りない?」

 

「いや、十二分どころか二十分だ。

けどいいのか?それで」

 

「霧雨、アンタはうちのことを何だと思っていたの?」

 

「え?そりゃあ八岐は蛇の妖か」

 

おかしい。いや、おかしい。

 

あれ、何故だ?

 

なぜ八岐 京栄の 妖力 はここまで 激増 しているんだ!?

 

 

「そう、気づいて驚いたみたいだね。

私は妖怪なんかじゃない。そもそもさ、蛇の妖怪って何さ。曖昧すぎるじゃない」

 

彼女はうふふと笑う。

 

唖然とした。確かにこれだけの妖力があれば妖術で自分の妖力を隠蔽できるかもしれない。

 

そして、

 

「だったらあんたは...」

 

こいつの力には妖力とも違うものも混ざっている。

 

「うちは蛇と水と山の神様なのよ!」

 

神か...。

神自体は珍しくは無いから驚きはしないのだけれどもだ。

問題は妖術で妖力や神力を隠していたことが驚きだ。

そんなことができる神はそうそういない。

 

「何のためだ?八岐」

 

「あーそうだね。さっきからハチキ、ハチキって呼んでるけどそれも正しくない。」

 

話を聞いてくれなかった。

八岐は言葉を紡ぐ。

 

「うちは八岐鏡映(やまたきょうえい)さ。

次からはヤマたんって呼んでね」

 

「...........。」

「...........。」

 

人間2人組に沈黙が訪れる。

 

.......呼ばないぜ。

 

 

「さ、話が永くなってしまったね。

勝負と行こうじゃないか。」

 

 

 

 

BGM:「幻想宇宙旅行 〜shooting star」

 

 

 

 

「'鏡の国の蛇神様' 八岐鏡映!いざ参られよ!」

「'鏡で普通の魔法使い' 霧雨魔理沙!魅せつけてやるぜ!」

「え、ちょ、これって私もやらないといけないの?えぇ〜。

わ、わかったわよ。わかったから肘で突かないで魔理沙!

 

'鏡に囚われた悲劇の巫女' 博麗霊夢!かかってらっしゃい!」

 

囚われたとしても霊夢なら自力で脱出できるだろ、などと思ってたら案の定睨まれた。

 

正々堂々、弾幕ごっこの開始だ。

 

まずは三人とも牽制の弾幕を張る。

牽制とはいえ、全員が弾幕上級者のため、かなりの密度になる。

それを避けるため私は飛び回りながら弾幕を撃っていた

 

「いいねえ二人とも。いい弾幕だよ!

じゃあうちは遠慮なくかかって行くよ!

喰符『悔いある最後の八人目』ェ!」

 

.............。

..............?

何も起こらないぞ?

 

!?

 

0.1秒前自分がいた所に中型弾幕が出現していた。

その後も、私がいた場所がどんどん弾幕で埋め尽くされて行く。それは霊夢も同じらしく、二本の紐がどんどん延びていっているような弾幕だ。

まあでもこのフロアも広い。最悪でも下のフロアに逃げ込めばーーー!?

 

くっそ迂闊だった!!結界を張られている!つまり限られた範囲内で避けねばならんということだ!

 

くっそ難しーーーー!??!

 

何だと?この結界、だんだん狭くなっていっていないか?危うくぶつかるところだった!

 

どうすれば!?

霊夢も戸惑っている。

 

もしこの弾幕を一人で挑んでいたなら、結界の中を縦横無尽に飛び回って弾幕を撃ちつつスペルブレイクできただろう。

 

だが今は違う。

 

結界で動ける範囲を狭める早さは霊夢と私の弾幕により二倍。さらに私の弾幕が霊夢に当たらないようにしなければいけない。

 

ちらりと霊夢のほうを窺う。

 

うん。

 

ああ。

 

そうだ。

 

やっぱり、ここまで息を合わせられるのは霊夢しかいない。

さあ、見てろ八岐!

 

やることは簡単!お互い、八岐を中心に対角線上で回り続け少しずつ距離を縮めながら、弾幕を撃つ!

これなら霊夢に弾幕は当たらないし!

八岐の弾幕で行動範囲を狭めるのも最小限で済む!

 

 

 

 

 

 

 

スペルブレイク!1枚目はクリアだ!

 

「やるね、お二人さん」

 

「霊夢と私だったらチョロいもんだぜ」

 

「ええ、そうね」

 

「仲が良くて結構!

でも次の弾幕は避けられるかな?

 

 

剣符『八つ裂き』ィイ!!」

 

 

 

 

一瞬、何が起こったのか理解出来なかった。

 

私の周囲には数えきれないほどの夥しい弾幕。色とりどりだ。大小、形も様々。

視界はすべて弾幕に埋め尽くされる。

霊夢も、八岐も、壁も、天井も見えないほどに。

 

 

そして、周りの景色がスローモーションになったような感覚に見舞われる。

周りの音声が一切切られたような感覚に見舞われる。

 

走馬灯か?

 

私は死にそうなほどの危機に立たされているのか?

 

いや、違う。眼でみるな。感覚でみろ。

 

これは走馬灯なんかじゃない。八岐鏡映が、わざと低速にしているだけだ。

それも超低速。見てるこっちまで動きがゆっくりになりそうなほど。

 

そうわかると、背中に氷が滑らされる。そして鳥肌がたつ。

 

「面白れぇ!受けて立つぜ!」

 

弾幕に速度がついてくると共に、その轟音も聴こえてきた。

 

多分この弾幕は、スローモーションの弾幕で相手を油断させるだけ、ただそれだけの弾幕だったんだろう。

 

私に向かって全ての弾幕が凝縮されてくる。音はもう轟音というか奇声だ。

 

こんなものは取るに足らなくてくだらない!

 

本当の弾幕を魅せてやる!

 

ーーーー魔砲『ファイナルマスタースパーク』

 

声を発したのかもわからない。だけどスペルは確かに発射された。

 

 

 

 

 

視界が光に包まれた瞬間、私は気を失った。

 

 

 

 

 

 

其捌話へ続く

 

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