東方霊無鏡 〜Per hour 2.5 minutes 【完結】 作:LOORUME
しばらく思考していたが、魔理沙と霊夢は犯人が誰なのか、わからなかった。
「...ふうん。まあわからないんじゃしょうがないわね」
「何がだ?」
「なんでも、よ。 さあ二人とも、もう帰りなさい。ここは私の隠れ家。藍でさえ立ち入らせた事は無いわ。 そんなところで長く居て良いと思って?」
「.....私はぐっすり眠ってたから長く居たんじゃないのか?」
「部屋ごとスカイダイビング?」
「さあ霊夢、長居は無用だ。 そろそろ帰ろうぜ」
「はあ、あんたって切り返しがはやいわね」
「? 何のことだ?」
ここまで来れば完璧ね、と霊夢は呆れる。
「まあいいわ。そろそろ行きますか」
霊夢がそう言うと、紫はニッコリと笑って言った。
「お二人様、ご退室ぅ〜〜」
紫の可笑しな言い回しを疑問に思った魔理沙。
「何だその言ーー」
瞬間、霊夢と魔理沙の足元の床が消える。
「ーーいーー」
無数の目が散りばめられたスキマに、絶叫を散らしながら二人は消えて行く。
「方ぁああぁああぁぁ.....」
ちなみに霊夢は終始無言で、冷静だった。
「はぁ、相変わらず霊夢は反応薄いわねぇ。少しは驚かせてみたいものだわ。
むしろ私を利用して家に帰ろうとまでしたのよ?なんて図々しいの」
霊夢のリアクションに大妖怪はご不満なようだ。
「ねえ、そう思うでしょ?ーー」
彼女は、話しかける。
所変わって博麗神社。境内には華麗に着地した霊夢と、うつ伏せに寝転がっている魔理沙の姿があった。
体を半回転させ、仰向けになった魔理沙が言う。
「なあ」
「なに」
「相変わらずこの境内って汚いな」
「うるっさいわねぇ〜。何日も空けてたんだからしょうがないでしょ?今度掃除するわよ。今度。」
「へいへい。霊夢さんが極度の億劫だって事がわかりました」
「何よぉ。その言い方ぁ」
と言うむすっとれーむさん。
「まぁまぁ、上がってお茶でも飲もうぜ?」
「あからさまな話の切り替えね......っていうか何であなたがお茶に誘うわけ?」
「何茶が良い?」
「お抹茶」
「この私らには見合わないから駄目だな。煎茶を煎れてくるぜ」
そう言って魔理沙は縁側から靴を脱いで入り、奥に消えて行った。
「失礼ね。まあいいわ。色々話さないとだし、落ち着きたいし」
霊夢も魔理沙を見習うように縁側から入って行った。
お茶をお盆に乗せ、居間にやってきた魔理沙は霊夢の卓袱台の向かいに座る。コトリ、コトリとお茶を置き、お盆は畳の上に置いた。
「なあ霊夢」
「んん?」
「犯人の条件をまた考えよう。一人で考えてたら何故か上手く答えが纏まらん」
「そうね。わたしも勘に靄がかかっている気がするわ」
「そうだな。えーと、まずは...何だ?」
「馬鹿ね。まずは、『私達が鏡の世界へ行くように誘導できる人』でしょ」
魔理沙は合点がいったようだ。
「なるほどな、あとは...『鏡の世界に多大な影響をもたらす力を持っている』奴だ」
「どういうこと?」
「霊夢は鏡の世界が...壊れる、っていうのか?ともかくそんなのを感じたか?」
「ええ、まあ」
「あれ実は、私のせいなんだ」
突然の言葉に霊夢は一瞬驚く。
「!?..........どういうこと?」
ただしあくまで一瞬。その直後には冷静になっている。
「実は鏡の世界に行く時に入ったのが手鏡でな。それを手に持ったまま入ってきたから手鏡を落としちゃって!あっはっはぁ」
打撃音。
「なにがAHAHAHAよ。こっちは吐きそうで大変だったんだから.....。
鏡の世界へは体ごと行くようね」
うめき声。
「うぅ...そうなのか?
ああ、で、多大な影響っていうのは鏡の世界へ行ける鏡をひとつ壊したくらいで鏡の世界に悪影響が出る。
つまり、その鏡を作ったやつは鏡の世界に多大な影響をもたらせる人物だ」
「犯人じゃないでしょ?鏡を作った人って」
「あ、あぁ〜、そうか。すっかり頭から抜けてたぜ。
てっきり、犯人=鏡の製作者になってたぜ」
魔理沙は少しは予想が外れてガッカリした様子だ。
「あながち外れてもいない気もするけどね」
「そう言ってくれると嬉しいぜ....。
あれ?そういえば霊夢は行く時はなにで入ったんだ?」
「ん?わたしも手鏡よ?」
「私のと同じと考えて、いいのかな?」
「かしらねえ」
「そしたら霊夢、傍点付きで聞いてくれよ」
「なによ勿体ぶって」
「
少しばかり時を遡り、場所を紫の隠れ家に移そう。
時は霊夢と魔理沙が博麗神社に強制送還された直後。
「はぁ、相変わらず霊夢は反応薄いわねぇ。少しは驚かせてみたいものだわ。
むしろ私を利用して家に帰ろうとまでしたのよ?なんて図々しいの」
霊夢のリアクションに大妖怪はご不満なようだ。
「ねえ、そう思うでしょ?八岐鏡映?」
彼女は、話しかける。
其三話へ続く