東方霊無鏡 〜Per hour 2.5 minutes 【完結】   作:LOORUME

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鏡源郷の反応は最終回です。


其鏡源郷の反応 下 蛇足世界-07

「え!?いいの、本当に?」

 

「良いのよ。一人でいても暇なだけだし」

 

彼女、博麗霊夢によると約1ヶ月の旅の間はここに泊まっても良いらしい。

 

「だってさ、ばけちゃん」

 

「ふ、ふぅん。まあこのあたくしが居る事によって霊夢の家がグレードアップするのなら吝かでもないわ」

 

ばけちゃんはアレなのか?俗にいうツンデレなのか?いやどうだろう。半周して素直な気もするし、さらに半周して残念な子のような気もする。

まあ可愛いから良いんだけれど、と結局は結論を出してしまう。

 

「素直じゃないわねぇ。

ところで、役割分担なんだけど」

 

神に神社で働かせるつもりか。

まあ、働くけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから幻想郷で24日間が経った。

神として長く神社を空にする訳にもいけないので、この辺りが限界なのだ。

 

24日間とは思えないほど濃く厚い日々だった。

色んな所に行った。

守矢神社へのご参拝や、地霊殿に温泉巡りも。

色んな人に出会った。

紅魔館は誰もいなかったのが残念だけど、エリーの番人仲間のくるみさんやオレンジさんとは話せた。

色んな物を見た。

鏡源郷の人で溢れかえった人里や、見覚えのある鏡源郷の妖怪達がたくさん入信したらしい命蓮寺。

 

他にも色んな事を聞いたし、体験もできた。そんな幻想郷滞在中最終日の24日目。

 

「あら?そういえば今日が24日目だったわね」

 

「うん。霊夢、本当にお世話になりました」

 

滞在中、人里は騒がしいし、博麗神社は幻想郷巡りの拠点にさせてもらっていたのだ。

本当に、言葉では言い表せないほど感謝している。

 

「いいのよ。また暇が出来たらいらっしゃい」

 

感謝こそすれど、こき使われるので次は普通の宿に泊まりたいもんだ。

適当にまた機会があったらと言って誤魔化しておく。

 

「じゃあ、化怪化ヶもね、元気でいなさいよ」

 

「わかっているわ!霊夢こそ、元気でいてよね!」

 

「そうねえ。次にあんた達がきた時には婆さんになってるかもしれないから元気でいるとは言い切れないわねえ」

 

時間の流れが違うのだから、それは仕方ない。あたしたちがあっちで1年過ごしてからまたこっちに来たらそれは24年後の幻想郷なのだ。

 

「霊夢ならお婆さんになっても元気そうよね。年甲斐もなく」

 

「煩いわね。さあ、ろく、この煩いのを連れて行きなさい」

 

「ええ。じゃあ、行くわよばけちゃん」

 

「ありがとう霊夢!このあたくしが次に行くまで死んだら駄目よ?」

 

「はいはい。なんとか生き延びるわよ」

 

多分、霊夢ならずっと生きてられると思う。

 

「本当にありがとうございました」

 

「あんたも煩いわねぇ。ほら、行った行った」

 

言って霊夢は照れ隠しをしているようだった。

 

「はい。さようなら」

 

「バイバイ霊夢。またね!」

 

「ええ、またね」

 

 

 

 

 

霊夢さんと別れ、あたし達は再びエリーさんの所に、鏡源郷に帰るために鏡の所に行った。

 

「あら、お帰りなのね?」

 

「うん。そういえば番人のくるみさんやオレンジさんとも会ったよ」

 

「へえ、元気そうにしてた?」

 

「とっても。くるみさんは前よりも開放感のある仕事だし色んな人が来て飽きないし満足だってさ」

 

「それは良かった。

ふむ、お二人さん、どうぞ鏡の中へ」

 

「じゃあエリー、さようなら!」

 

「うん。時々そっち側で門番をしている時もあるから気が向いたら話しかけてね。ろくも、化怪化ヶちゃんも、ご達者で」

 

あたしとばけちゃんは手を繋ぎ、鏡へ一歩進んだ。

もっとも、手を繋がなくともあたしの能力で繋がっているから離れることは無いのだけれど、今はそれ必要な気がした。

 

鏡の前にたどり着き、また一歩踏み出すと足のつま先が鏡に触れた。

 

 

 

 

 

 

 

「へぁあ〜〜〜」

 

「起きた?ばけちゃん」

 

「うん。待たせちゃってごめんなさいね。さあ行きましょ」

 

眠眼を擦りながらばけちゃんが立ち上がった。そんなに急がなくてもいいんだけどね。

 

「待ってないから大丈夫だよ。じゃあ、帰ろうか」

 

「うん。鏡源郷におかえり、ろくちゃん」

 

一瞬は驚いたが、すぐにあたしは微笑んで、

「こちらこそおかえり、ばけちゃん」

 

行っていた者同士が言うのもおかしいが、これはこれで楽しいから問題はない。

 

明日からは何をしよう。とりあえず他の妖怪達が帰ってくるのを待とうか。帰ってきたら旅情話を話そうか。はたまたばけちゃんの可愛い姿を見るにはどうしたらいいか、研究をしようか。

 

楽しい事は好きだ。楽しい人も、楽しい所も大好きだ。

だから、確信を持って言える。

 

あたしは、幻想郷が好きだ。

 

だからまたいつか、幻想郷で。

 

(鏡源郷の反応 完)




うむ、ばけちゃん成分が足りない。
それはそれとして、

空白の24日間、これで終わらせるには口惜しい。だが番外編とはいえ本編とは関係ないものをあまり長々とやるわけにもいかぬ。じゃあどうする?
そう、スピンオフ作品として完全に独立させる!
つもりです。あくまでつもりです。

ところで、蛇足世界もそろそろ後半戦のようです。
引き続きお楽しみください。
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