東方霊無鏡 〜Per hour 2.5 minutes 【完結】   作:LOORUME

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今回から弾幕要素がしばらく多くなります。
大丈夫な方は見てください。
大丈夫じゃない方はアレしてください。


其弐話

BGM:霊地なる大河

 

 

 

 

「なあ、そこのお前さんよ」

 

見た目は完全に、「普通の人が想像する幽霊」のようだ。

つまり、白装束に白い頭巾がまさに幽霊のそれだ。脚もない。

ただ、幽霊だからなのか世界のせいなのか、周辺と同じように身体のところどころが歪んでいる。

 

そんな幽霊に私は話しかける。

 

 

「ん?なんなのよ。アンタは?」

 

「人の名前を聞く前に名乗ったらどうだい」

 

「喋りかけてきたのはそっちじゃない...

まあいいわ。

あたくし、化怪化ヶ(ばけばけ)!お化けなのよ!」

 

そう言って彼女は舌を出して悪戯をしたように笑う。

 

なんかやけに高飛車というか高慢...違うな、上から目線なだけだ。

 

「私は魔理沙だぜ。ところで、紅白の巫女を見なかったか?」

 

「紅白?さてねぇ。

いたような、いなかったような。

ハッキリしないわねぇ」

 

そう言って化怪化ヶはニヤリと微笑む。

 

なるほど、ボコりがいがあるやつだな。

 

「......スペルカードは3枚でいいな?」

 

「スペルカード?はて...?

知ってるような、知らないような...」

 

そう言って彼女はニンマリと笑う。

性格わりーなコイツ。

 

まあ、

 

「問答無用でいいよな。殺るぜ。」

 

「わっわっ、タンマタンマ。

弾幕やめてっ。

スペカなら知ってるから!

さっ、三枚でいいから許して!」

 

やっと正直になったな。

 

戦闘開始だ

 

 

ーーーー化符「恨めし妬まし羨ましや」

 

うおお。開始直後にいきなりスペカか。

青白い小さい弾(速い)と、

緑色の大きい弾(遅い)を同時にばら撒く薄い弾幕だ。

 

...うん、楽勝だ。

 

妖怪とは言え、妖力はたかがしれてる。このままノーボムで倒せそうだな〜。

 

 

ーーーー旧符「化け怪々」

 

 

そこそこの速度のレーザーと、

人魂を見たてたような形をした不規則移動の白い弾幕を組み合わせただけだ。

 

これまた楽勝。

 

「簡単すぎやしないかい?余裕で勝っちまうぜ?」

 

「うっ、うるさいのよ!

避けられるもんなら次のスペルを避けてみなさい!!」

 

 

 

ーーーー霊符「エマニュエル」

 

 

おおお!

さっきの高速で人魂弾幕がばら撒かれ、

それが回転しながら集まって飛散。

あとレーザーもあるな。

 

「だがダメだね。この程度の弾幕じゃあ私を倒せない」

 

「なっ、なんで避けられるの!?」

 

私はひょいひょいとかわしていく。

 

「それはね、お前が練習不足であり、それはお前の性格ゆえだ。治しな」

 

かっこいいセリフと共に軽く弾を放つ私、カコイイ。

 

...冗談はさておき、私の勝ちみたいだな。話を聞くために軽く撃ったんだから大丈夫だろ。

 

と、私は墜落していく化怪化ヶを追いかける。

 

うん、大丈夫だぜ。ちょっとボーッとしてるが話しかけても大丈夫だろう。

 

「おい?」

 

墜落して倒れている化怪化ヶを起き上がらせながら私は話しかける。

 

「...........」

 

「おいっ!!」

 

「へぁー!?」

 

どんな叫び声だよ。

 

「お前、紅白のやつはどっちに行ったんだ?」

 

「しっ、知らないわよ!」

 

うん、普通に話はできるようだ、って、ん?あ、れ?

 

「今なんて」

 

「知らないわよ紅白の奴なんて!」

 

「え、でも戦う前のあの表情は知ってるって意味じゃ...」

 

「違うわよ!ポーカーフェイス!

ただ、あなたに弾幕ごっこに付き合ってもらって暇つぶししようとしただけよ!」

 

ふむ。

 

すっと手を頭に差し伸べ、

 

「いたいたいいたいいぃぃ!

アイアンクローやめてぇえ!」

 

ぱっと手を離す。

 

...

 

もっかい手を差し伸べ...

 

「やっ、やめて!何すんのよ!」

 

パチンと手を弾かれた。

 

「いや普通にムカついたから」

 

人のこと騙しやがって。アイアンクローで済んでる事に感謝してほしいぜ。

 

そして手を差し伸べる

 

「怖いのよあなた!

ちょっ、何があたくしが知ってる情報があったら話すから許して!」

 

「...むぅ、しょうがないな」

 

手を引っ込める。

 

「ふぅ...

で、なに?このあたくしに聞きたいことは?」

 

無駄に高飛車でムカつくなこいつ。

 

「あぁ...まずは、そうだな。

この世界についてだ」

 

「この幻想鏡について?

あぁ、わかったあなた外から来たのね」

 

「ゲンソウキョウ?」

 

「ええ、幻想郷の郷の字が鏡なのよ。安直でしょ。

名付けたやつの性格が目に見えるわ。

多分、面倒臭がりでしょうよ」

 

いや、そこまでは知らんが。

 

「ああ、で、その幻想鏡についてなんだが」

 

「なによ」

 

「この世界はいつもこう...歪んでいるというか、壊れかけているのか?」

 

「いいえー。これが始まったのはあんたと会う十分前くらいだったかな?

それが不信で見回りをしたらあんたとバッタリ。災難だわ」

 

人のことを災難とか暇つぶしって...こいつも大概失礼だな。

 

「そうなのか、じゃあお前の身体はいつもそうやって歪んでいるのか?」

 

「それもノーね。

あたくしには「化ける程度の能力」を持っているんだけど、それを使って見た目を歪ませることもできる。

けど今はそれをやっていないし、逆に歪まないように補正をしようとも思ったけどなぜかそれは無理だったわ。

あ、歪み始めたのは幻想鏡と同じくらいからよ」

 

「そうか...」

 

多分、この世界も化怪化ヶも、歪んだのは私のせいだぜ。あの鏡が壊れたからだ。

これを言ったら怒りそうだから言わないけどな....すまんな。

 

「じゃ、じゃあ私はこれくらいで行くぜ。

早く家に帰って寝て安静にしてろよー」

 

謝罪が言葉にできないため、つい優しくなってしまう。

 

「んー?なんなのよ気持ち悪いわねー。

......まあ、そうしとくけどさー」

 

こいつ実は純粋だろ。

 

 

 

 

其参話へ続く

 

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