IS~透明だった少女は何を思う~   作:はにゅー

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今回からある意味オリジナルキャラが登場します。


第7話

ーーー誰か助けてくれ!ーー

 

ーいやぁ!しにたくなーーー

 

ーーお前はただの兵器なんだよ!!ーー

 

………やめろ

 

ーー"????"にげろぉ!!ーー

 

ーー人形は人形らしく俺たちを楽しませてくれよ!なぁ!!ーー

 

やめろ

 

ーー私の為に死んでよ!!"????"!!ーー

 

ーーお姉ちゃん………私の分まで生きてーー

 

ーー今からお前の体に"~~~~~"を埋め込むだけだーー

ーーあなた………だあれ?ーー

 

やめろおおおおおおおおおおお!!!!!!!

 

 

「サーシャさん!!起きてくださいもう朝ですよ!!」

 

その声にハッとして目が覚めた。時計を見るともう朝の8時だ。あまりに私が起きてくるのが遅かったのか一夏が起こしに来てくれたようだ。昨日徹夜してアニメを見ていて寝坊してしまったのかな。

 

 

「さっさと着替えて朝食を食べてくださいよ。今日シャルのお母さんと会う約束してるんでしょう?」

 

 

…………そうだった。今日はシャルロットの母親のクラリスに会う約束をしていたんだった。もう一度時計を確認してみると約束の時間まであと少ししかない。幸い約束の場所はここからそこまで遠くないから走れば朝食を摂る余裕もある。

 ならさっさと食べないとな

外出用の服に着替えたあと、食卓にむかった。

 一夏がこの家に来て半年が経ち、気づいたら一夏がこの家の食事係になっていた。私達のなかで一番料理がうまいのが一夏だったので自然とそうなったのだ。

 

 

 「いただきます」

 

 

 今日の朝食はサンドイッチだった。急いでる私のために食べやすい形にカットされていた。

 いいお嫁さんになれるな、あいつは。

 一瞬一夏の背中がビクッとなった気がしたが気にしている余裕はないので無視無視。

 

 

 「ごちそうさま」

 

 

 急いでいても挨拶は忘れない。それが「日本」のマナーらしい。私は食器を片付けた後急いで集合場所のカフェに向かった。

 

 

 それにしても今日の夢はなんだか嫌な夢だったな。こんな夢を見た日は決まって悪いことが起きる。なんだか最近のクラリスは体調を崩しやすくなってたけどまさかね。

 考え事をしているうちに目的地であるカフェに着いた。見回してみるとすぐに、クラリスを見つけた。が、やっぱり調子が悪そうだった。

 

 

 「おはよう、クラリス。待たせちゃったかしら。」

 「ううん、サーシャちゃん今来たところよ。」

 

 

 クラリスはにこりと笑顔を向けてきたが、やはり顔色が悪い。

 私の怪訝な顔に気づいたのか困ったような笑顔を浮かべた。

 

 

 「やっぱりサーシャちゃんには誤魔化せなかったか………」

 「教えて、今あなたの体に何が起きてるの」

 「そこまで気づいてるんだね」

 

 

 ふぅと息を吐き、クラリスはいままで見たことのないような真剣な顔になっていて、思わず背をピンと伸ばした。何秒か間をおいてクラリスは重い口を開けた。

 

 

 「私ね、あともうちょっとで死んじゃうんだ」

 

 

 その時私は心臓が止まったような感覚に襲われた。

 

 

 「いつからなの」 

 「サーシャちゃんと出会う前からかな」

 「今から手術を受ければ間に合うかも」

 「絶対に間に合わないわ」

 「どうしてそう言い切れるの…………!まだ間に合うかもしれないのに!」

 「私が患っている病気はね新種の病気なんだって。まだ治療すら確立されてない上にもう手遅れみたいだし」

 「そんな………………!」

 

 

 ここでも歴史が変わっているなんて…………クラリスの体調や顔色、皮膚の状態、目の状態から推測して恐らくクラリスが発症した病気はいまから50年後に発生した病気で発症率は低いが致死率は非常に高く私が生きていた時代でも進行度が一定以下までしか完治しなかった病気だ。よりにもよってクラリスが発症するなんて………

 

 

 「シャルロットは…………シャルロットはどうするの?あなたがいなくなればあのこはどうなるの」

 「そうね………今日は私の大事な娘についてあなたにお願いがあるの」

 

 

 そこで区切り、クラリスは私に頭を下げた

 

 

 「お願いします。私の最愛の娘を………シャルロットをあなたに預けたいの」

 

 

 ダメかしら、と弱々しい笑顔をうかべながら私に言った。断れるわけがなかった。私はこの人にたくさんお世話になったんだ、まだ恩を返しきれていないしなにより一夏がフランスに来て初めて出来た友達なんだ。

 

 

「それくらい当たり前。だから安心してクラリス。シャルロットは私とエフィと一夏で全力で守り抜くから」

「本当にごめんなさい。あなたに押し付けるようで。それとこれをあなたに渡しておくわ」

 

 

クラリスから封筒を渡された。中を見てみると数枚の紙が入っていた。内容はシャルロットを養子にするための契約書などが入っていた。

この用意周到なところをみると随分前から自分の死を感じ取っていろいろと準備をしていたみたいね。何で私に相談してくれなかったのよ…………!

 

 

「サーシャちゃん、私のために泣いてくれるの?」

「当たり前でしょう!!あなたは私にとって大切な人なんだから!」

 

気づくと私の左目から涙が零れていて、クラリスは弱弱しくてもしっかりと私を抱きしめてくれた。

私はしばらくの間クラリスの胸の中で嗚咽を漏らし続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

その数日後クラリスは息を引き取った、とシャルロットが泣きじゃくりながら私たちに訃報をもたらした。

クラリスの遺言通りシャルロットは私の養子となり、身内だけでささやかな葬式をあげた。




新キャラはシャルのお母さんでした。私は原作を買っていないのでシャルのお母さんのことを調べてみたらほとんどのことが出てこなかったので、名前や人柄もオリジナルになりました。それと冒頭のサーシャの夢は後々解明されてゆくことでしょう
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