~数日後の葬式会場~
クラリスの葬式が終わった直後にシャルロットの実の父親だというセドリック・デュノアという男がやって来て、シャルロットを引き取ると言ってきた。私は生前のクラリスの約束があるので引き渡せない言うと、セドリックは「そうか」となんだか複雑そうな表情を浮かべると、せめてクラリスに祈らせてくれと頼んできた。私は断る理由もないので「どうぞ」というとクラリスの前でしばらくの間祈り続けていた。私がその様子を見ていたら、「ねぇ」という声がして振り返ってみるとそこには世間一般的には美男子といえるであろう少年が立っていた。
「僕の名前はシャルル・デュノア君の名前聞いてもいいかな?」
「サーシャ・エーデルバインよ」
私の名前を聞いたとき、少し考え込んだように顔を伏せて、次に顔を上げたとき
「単刀直入に聞こう。君は何者なんだい?」
と私に尋ねてきた。いきなりなんだこいつは
「"原作には"君のような子はいなかったはずだし、何よりもシャルロットが本家に来ないというのはおかしいんだ。ねぇ、もしかして君は『転生者』なんじゃないのかい?」
…………こいつは一体何を言っているんだ。私はこいつの言う『てんせいしゃ』という単語に全く心当たりはないし、何より原作ってなに?もしかしてこいつはあれか?一夏の住んでいた日本の文化でいう『中二病』というやつなのか?
「私はお前のいう『転生者』とやらでもないし、原作とやらも知らない。そういうのは同じ趣味の奴とやるんだな」
少しの間訳のわからないといった顔をしたが、私の言ったことを理解したのか顔を真っ赤にした。
「僕は中二病じゃない!!事実を言ってるまでだ!」
「言い訳するのは勝手だがせめて静かにしろ。ここは亡くなった人に静かに祈りを捧げる場所だから」
「っ~~~~~!!」
なんかゆでダコのように顔を真っ赤にしてるな、こいつ。感情のコントロールがまるでなっていない。それにしても目障りだな
と私もいい加減こいつの中二病発言にうんざりし始めていたので、実力行使も厭わないでここから追い出してしまおうかと検討を始めたとき、セドリックが奥からやって来てシャルルに「帰るぞ」と告げ、私に「ありがとう」と言うと待たせてあった車に向かっていった。シャルルも急いで自分の車に向かっていった。なんだったんだ、あれは。
「サーシャ?どうしたの?」
声がした方に顔を向けるとそこには泣きはらして目が真っ赤になったシャルロットがいた。
「なんでもないわ。ただ変な男が絡んできただけよ」
「大丈夫だったの?それ」
「変な話を無理矢理聞かされただけよ心配はいらないわ」
「そっか」
とシャルロットは弱弱しく微笑んだ。その表情は生前のクラリスが最後に見せた笑顔とそっくりだった。
「そういうあなたこそ平気なの?」
「私は…………平気だよ。たくさん涙を流したから大分気持ちが落ち着いたから」
………………やっぱり家族がいないというのはとても寂しいことなのか。私もエフィも親がいないからわからn
…………あれ?ちょっと待て。私には家族がいたはずだ。なのに何で思い出せない?なんでいままで忘れていた?
ナニカガオカシイ。
わたしは急に目の前が真っ暗になり、まるで底なしの穴に落ちたような不安感に襲われた。
思い………出せない。"あのとき"から前の家族のことについての記憶が抜け落ちている。
必死に思いだそうとしていると突然視界にノイズがかかり急に意識が遠くなっていった。
「お姉ちゃん」
ただ視界にノイズがかかった時に聞こえた誰かの声がずっと耳から離れなかった。
今回も新キャラが登場しました。そしてついに転生者というキーワードも登場しました。次のオリジナルキャラはどうしようかと考えていた時に本拠地をフランスにしようと思ったときにすんなりと出てさくさくと設定が出来たキャラでもあります。彼はまたのちに登場します