IS~透明だった少女は何を思う~   作:はにゅー

16 / 40
今回は少し長めです。


第13話

そこそこの速度で走ってから10分程度で次の目的地の鳳鈴音の家に到着した。

 

 当初の目的は一夏の数少ない友人だったという鈴音に一夏の無事を知らせることだったが事情が変わった。先程のどうやったのかまでは不明だが私に洗脳をかけてきたことだ。なんとか洗脳を解いたのはよかったのだがここである可能性が浮上してくる。それは、百春が一夏の友人に洗脳をかけている可能性だ。恐らく百春の洗脳の対象は女性だけだと私は推測する。そうじゃなかったら何故一夏は洗脳にかかっていない?家族にはかけられないというのなら一夏の言っていた千冬の豹変には説明がつかない。恐らく千冬は百春の洗脳にかかっていると考えられる。もし、あの洗脳に回数制限とかけられる人数の制限がなかったら間違いなく一夏の大切なものを奪うだろう。

 

 取り敢えず会ってみてからだと思いインターホンを押した。少したってから「はい」と少女の声がした。

 

 (よし、本人のようね。また無駄足にならなくて良かったわ)

 

 内心ホッとしながらも改めて気を引き締め

 

 「百春様の使いで来たものよ」

 

 勿論大嘘である。恐らく鈴音は洗脳にかかっていると推測出来るので何としてでも外に引きずり出すにはこうでもしないと出てこなさそうな気がした。

 

 「嘘ね。あなた、百春様の使いじゃないでしょ」

 

 簡単に見破られました。

即座にプランBに移行することに決めた。まずは右目の義眼のある機能を使うことにした。私の右目は過去の実験とやらで潰れてしまったらしい(勿論その辺りの記憶はない)ので博士達が私の為に作ってくれたのだ。ただ、博士達が悪乗りして様々な機能を取りつけており、無駄にハイスペックになっていた。

その機能の1つはハイパーセンサーである。これにより室内の生命反応を正確に探ることができる。

 

ーーサーチ完了。室内の生命反応1。周囲の生命反応は4です。

 

ーー同時に周囲に設置されている監視カメラにハッキング。………完了。偽造データを転送します。

 

 

(よし、準備ができた。あとは………)

 

私はISを右腕だけ展開し、腕に収納されていた対IS装甲用レーザーナイフを取り出して目の前のドアの鍵の部分を切り裂いた。キン。っという音ともに鍵の部分を切り抜き、素早くドアを開いて電話をしようとした鈴音に向かってさっき切り抜いた鍵の部分を携帯を持っている手に投げつけた。

投げつけた鍵の部分は狙い通りに手首に命中し携帯を鈴音の手から弾き飛ばした。

 

「きゃあ!!あ、あんたどうやって!?」

 

恐怖に染まった表情をしていたが構っている暇はないので直ぐに距離を詰め、腹パンをし迅速に相手を気絶させた。

鈴音がちゃんと気絶しているかを確認し、気絶していることを確認するとバッグからヘッドホンとケーブルを取り出した。ケーブルを義眼のコネクタに接続し、もう片方をヘッドホンに接続した。先ほど百春に洗脳されかけた時に義眼でデータを取り、洗脳を解くデータも揃ったのでヘッドホンを使って鈴音の洗脳を解こうと思ったのだ。理由は色々とあるのだが、一番の理由はやはり一夏の為と言える。これ以上あんな奴に一夏の大切なものを奪わせたくないという思いが強かった。

10数分後に接続していた義眼から洗脳解除の報告が出た。

 

(良かった。解けたということは鈴音はまだ洗脳されてからそこまで時間が経っていないということね)

 

この洗脳解除のプログラムは時間が経ち強力になっているものは解除出来ないという欠点出来ないという欠点があった。だが、洗脳が解けたということはそこまで強力じゃなく、尚且つ時間も経っていないということだろう。

 

「う、うーん」

 

とちょうど鈴音が目をさましたようだ。

 

「おはよう。よく眠れた?」

「あ、あんたさっきの不法侵入者!警察に通報するわよ!」

「それよりもあなたに聞きたいことがあるわ。あなたにとって織斑百春はなに?」

 

その言葉に怪訝な顔をしたが、すぐに

 

「一夏に害をなす屑野郎よ!!」

 

と鬼のような顔をして叫んだ。

 

(ふむ、洗脳は解けているみたいね。)

 

「さっきは百春様って言ってたみたいだけど?」

 

「え?」

 

鈴音が何を言っているのか分からないと言った顔をしたがさっきまでの記憶が蘇ったのか顔を青くして「私なんであんな奴を……」とぶつぶつと呟いていた。

 

「大丈夫。あなたの洗脳はちゃんと解いたわ」

「洗脳!?私あいつに洗脳されていたの!?許せない!!」

と言うなり家から飛び出そうとしたので直ぐに腕を掴んで止めさせた。

 

「離して!いまからあいつをぶん殴らなきゃ気が済まないんだから!」

「やめときなさい。また洗脳されるわよ」

「ッ!」

また洗脳されるのは嫌なのか渋々殴りに行くのは止めたようだ。

 

「で?あんたは何者なの?どうして私を助けてくれたのよ?」

「私の名前はサーシャ。織斑一夏の現在の保護者。なぜ助けたかはあなたが一夏の友人だから」

「ちょ、ちょっと待って。あんた今一夏の保護者って言ったわね!?一夏は、一夏は無事なの?」

「うん。とても元気そうにしている。写真見る?」

私は携帯に一夏の写真を表示させ鈴音に見せる。鈴音は画面を食い入るように見て、少し安心したような顔になった。

 

「うん。確かに一夏だわ。それもここに居た時よりも幸せそう」

 

なんだか少し寂しそうな表情をした後、

 

「で?一夏とはどうやって知り合ったの?」

「えーと。仕事で一夏を拉致るようにいr………」

「ちょっと待って、ちょっと待て」

 

いきなり鈴音が頭を抱えながら話に水を差してきた。

 

「………いきなりどうしたの?」

「あんた思いっきり拉致っていったわよね!?何がどうなってそうなったのよ!」

「まぁ色々あって私が引き取った」

「その色々が重要なんでしょうが!その辺り話しなさいよ!」

「えぇ~」

 

とても面倒くさいとは思ったがまぁ半年以上行方が分からなかったんだから仕方ないと思い話すことにした。

 

 

 

~少女説明中~

 

「…………ということよ」

「なるほどね。一応納得したわ」

取りあえず一夏の身の上の話を全てしてなんとか納得はしてもらったようだ。

 

「私はそろそろ帰るけど、念のためにあなたに洗脳対策をしておくから」

「どうやってやるのよそれ」

「毎日このヘッドホンで三十分音楽を聞くことである程度は洗脳攻撃を防げる」

「なるほどね」

「それとこれからはあまり百春とは関わらない方がいいと思う。あなたの洗脳が解けているとばれたらあなた2度と解けない位に洗脳されるかも」

「それなら心配ないわ。私来週中国に行くし」

「そうなの?」

「うん。私の両親が離婚しちゃってお母さんと一緒に中国に行くことになるし」

 

それならと私はポケットから名刺入れを取り出すと名刺を鈴音に手渡した

 

「これは?」

「私の連絡先。困ったことがあったらここに書かれてある電話番号に連絡して」

「わかった。何からなにまでありがとうね」

「別に一夏の友人の為だ。これくらいは当然」

 

私はさらにポケットから財布を出して

 

「これあなたの家の修理代」

「…………本当に壊したのね。本当は怒るべきなんだろうけど私を助けてくれたわけだし不問にするわね」

「本当にごめん」

 

 

そして私は鳳家を後にした。

 

鳳家を出てすぐにISの秘匿通信にエフィから連絡がきた。またシャルロットが迷子になったのかと思いながら通信に出るとエフィから切羽詰まった声が聞こえてきた。

 

「大変です!サーシャさん!池袋で………きゃあ!!池袋でISテロが……!なんとか一夏君とシャルロットちゃんと避難させましたけど……」

「自衛隊は?こんな時の為の自衛隊でしょう」

「自衛隊は確かに動いているんですが何せ数が多くて………。今のところ自衛隊はかなり押されています。私も一夏君達を避難させたら戦闘に参加しようと思っています」

「すぐに向かうから無茶はしないで」

「了解です!」

 

(何でこんな時にテロが?いやそれよりも早く向かわないと!)

 

義眼の機能を使い周囲に生命反応と監視カメラがないことを確認すると武御雷を起動し巡行モードに設定し池袋に向かい飛翔した。




次回は初のエフィ目線ですよ!鈴の転校イベントは原作よりも早まっています。それと百春の目はギアスではありません。次回でやっと戦闘ですね。………うまく書けるかなぁ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。