IS~透明だった少女は何を思う~   作:はにゅー

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まだまだ研究所襲撃は続きます


第20話

 下のフロアに行くに連れて、抵抗が強くなるのは当たり前だとは思ってたけど、まさかISまで持ってくるとは思わなかったなと私は思った。擬似ISコアとはいえ、狭い廊下でミサイルやガトリングをやたらめったら撃ってきたときは落盤するのではと思い肝が冷えたが、幸い亀裂が走った程度で済んだ。

 

 『さーちゃん、またISの反応が近づいてきてるよ!注意してね!』

 「またですか………」

 

 この研究所は随分とISを所有しているようだった。私はさっき頭に入れたこの研究所の地図を思い出した。

 

 (このエリアの隣は確か演習室だったはず……ならそこで迎撃しますか)

 

 なら敵が来る前に移動したほうがいいと思い、演習室に向かおうとしたとき、私のちょうど真下から高エネルギー反応が検出し、慌てて回避した。回避した直後に杭が先程まで立っていた場所を貫いた。

 

「ちっ!いきなりか!!」

 

私は演習所に向かいつつアクティブレーダーを起動し、周囲のIS反応を調べた。反応は下のフロアに1、こっちに近づいてきている機体が3だった。

 

(束博士が言っていたのは恐らく3機のほうだ。なら束博士はすぐ近くにいる機体に何故気づかなかった?)

 

そこまで考えてふと気づいた。なんてことはない、あいつは高性能のステルスシステムで身を隠していただけだ。だが、その程度のもので束博士が気づかないものだろうか?

演習室にたどり着いた時、真上から気配がしたので私は上に向かってアサルトカノンを発砲した。だが予想に反し相手はこっちの攻撃を回避し、サブマシンガンで掃射してきた。それを最低限の動きで回避し、襲撃者が私の目の前に降り立った。

 

 

「人形?」

 

それが彼女への第一印象だった。生気のない瞳でまるで魂が抜け落ちたような表情。明らかにこちらを殺すつもりなのに殺気がまるでない。ただ彼女はなんだか昔の私ようだった。もしかしたらこの子は私と同じなのではないかと思った。

 

 

「あなたは一体何なの?名前は?」

「…………私の名前はヴァルキュリア。主の命によりあなたを抹殺します。」

 

相当深刻だった。やはり説得ではどうにもならないらしい。

 

「それでは作戦を開始します」

 

ヴァルキュリアは無表情のまま言い放ちサブマシンガンを構えた。私もアサルトカノンを構え直し、すぐさま発砲し、ヴァルキュリアもサブマシンガンを掃射した。

 

『束博士少しいいですか?』

『よく銃撃戦しながら私と会話する余裕があるね………』

『慣れてますので。1つ頼みがあります』

『何だい、頼みって?束さんにできることならある程度はするけど』

『あの少女を保護したらあの子の洗脳を解いてください』

『………本気?』

『本気です。束博士なら出来ると私は信じています』

『う~ん、分かった!君の頼みを飲もう!私もあの子のことが気になるしね』

『ありがとうございます』

 

束博士から了承をもらったところで通信を切り、目の前の戦闘に集中することにした。ヴァルキュリアはこの研究所で戦ってきた操縦者の中で一番強いだろう。狙いも正確無比で全弾私の心臓か頭を撃ってくる。近づかれたら近接武器に切り替え対応してくる。まるでプログラミングされたコンピューターだ。だけど、この少女の戦い方でこの子はこれが初めての実戦だということがわかった。あまりにもきれいすぎるのだ、この子の戦い方は。何一つブラフもなくこっちのフェイントにも簡単に引っかかり、狙いも正確故に避けやすい。後続の3機がそろそろこちらに到着しそうなので決着をつけようと思った。私はアサルトカノンから片手には突撃銃、もう片方にはIS用ブレードを持ち、瞬間加速(イグニッション・ブースト)で一気にヴァルキュリアに接近し、こっちに向けてきたサブマシンガン2丁を右手のブレードで切り飛ばした。瞬間加速(イグニッション・ブースト)の勢いのままヴァルキュリアに突っ込み、右手のブレードを手放して自由になった右手でヴァルキュリアを掴みそのまま壁まで突っ込んだ。

 

「ぐぅ………」

 

ヴァルキュリアはうめき声を上げ私を振り払おうとした。振り払われないように強く握り、左手に持っていた突撃銃でヴァルキュリアの腹に乱射した。

ガガガガ、とISの装甲に火花を散らせながら一気にシールドエネルギーをISが解除されるぎりぎりまで削り、削りきる寸前で突撃銃を放りそのまま右手でヴァルキュリアの腹に一撃を与えた。

 

 

「かは………!」

「おっと………」

 

ヴァルキュリアから全身の力が抜け倒れこむ前に私が抱きかかえた。私はほっと一息ついた時に入り口付近が騒がしくなってきたことに気づいた。

 

 

「やれやれ、もう一戦頑張りますか」

 

 

両手に対IS用電磁ブレードを取り出し、敵の一団めがけて投げ飛ばした。1人は味方を盾にして助かったようだが残りの二人は胸や頭に突き刺さり絶命した。

 

 

「ひっ!?た、助けてください!!何でもしm」

「くたばれ」

 

 

私は先程手放したIS用ブレードを手に取り、スラスターを全力で吹かせそのまま相手の首を両断した。

 

 

「さて、残りのフロアは少ないしさっさと終わらせますか」

 

 

気絶したヴァルキュリアを抱え先程破壊したエレベーターへと向かった。




恐らく次回で研究所襲撃が終わる予定です。あくまで予定ですが
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