IS~透明だった少女は何を思う~   作:はにゅー

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エフィ最近いいとこなしじゃねという事実に気づきまた頭を抱える。本当自分の文才のなさには驚かされます


第24話

 「………………何だよ、これ……」

 

 サーシャさんの記憶を垣間見た俺たちは言葉をなくしていた。まさかサーシャさんの過去がここまで酷いものだとは夢にも思わなかったからだ。

 

 「う~ん、おかしいなぁ」

 

 と束さんが『機械人形は夢をみるか?改』のコンソールをいじくりながらポツリと呟いた。

 

 「まだ続きがあるのに見ることができないなんてまるでーーー」

 

 と考え込んでいたところでサーシャさんが目を覚ました。

 

 

 ***

 

 酷い過去だった。と目を覚ましてまず思ったことはそれだった。あの記憶を見ている間はまるで他人の物語を読んでいるかのような感じだったが目を覚ましてからは私の心に黒く淀んだ感情がこびりついていた。一応は私にも影響が出てるらしい。ただ、あの記憶が最後とは思えなかった。まるでこの先を見るのはまだ早いと言わんばかりに。

ふと部屋の空気が若干重いような感じがしたので見渡して見ると気まずそうに目をそらす一夏と少し涙ぐみながら顔を伏せるシャルロット、下手なポーカーフェイスをするエフィ極めつけは慌ててディスプレイにつながっていたケーブルを片付けていた束博士()

私はそれらの状況証拠をつなぎ合わせてこの現状を考えた。そして察した。こいつら私の記憶見たな、と。

 

「全員処刑(ギルティ)

 

束以外全員顔色を青くして逃げだそうとしたが当然逃がすつもりはなかった。ゴタゴタ色々と考察するのは後回しにして今はこの罪人達を制裁することにしよう。

 

 その後逃げ回る罪人達を義眼のセンサーで一人一人補足して一発ずつ腹にボディーブローを叩き込んだ。「この束さんの目をもってしてもとらえきれないなんて……」と足元の兎が小声で呻いていたが何だか反省してないようなので腰をおもいっきり踏みつけた。

 

 

  「ぎゅむ!?」

 「束さんが死んだ!」

 「この人でなし!」

 「もう一発腹に叩き込もうか?」

 「「「「すみません、勘弁してください」」」」

 

 全員が一糸乱れず土下座をしたのがなんともいえなかったが流石に私も鬼ではないのでこの程度で済ませてあげるかと思った。

 

 「もう殴らないから私の記憶を覗き見た理由を言いなさい」

 「怒らない?」

 「怒らないから」

 「またサーシャさんがまた一人で抱え込んでしまうんじゃないかと思ったので」

 「私は単純に好奇心で」

 「……………」

 

 理由は様々なようだが一部を除いて私を心配してくれたわけなのでこれ以上怒るわけにはいかなかった。

 

「はぁ……束博士陽炎の修理をお願いします」

「うん、わかったよ。さーちゃんとエーフィーは私と一緒に作業場まで来て。いっくんとシャルルンはここでビデオでも見て待っててね」

 

一夏とシャルロットは束博士の指示に疑問に思っているようだが私とエフィはその指示の真意をある程度は察していた。

 

「シャルロット、ちょっと天照借りるわよ」

「え、いいですけどどうしてですか」

「先の戦闘でちょっと不安なことがあったから一度専門家に見てもらおうと思ってね」

「なるほど、それではどうぞ」

 

シャルロットは快く天照を渡した。天照を受け取り私とエフィは束博士の作業場に向かった。

 

 

「ようこそ、私の作業場に」

 

そこは色々な機材やらパーツやら何かの設計図や理論が書かれた紙などが床に雑多に置かれていた。正直に言ってこの中から目的のものを探せと言われても私では探し出すことができないだろうと思わせるほど部屋の中は汚かった。足の踏み場は多少あるみたいだが。

 

「それじゃあ今回の本題を話そうか」

束博士は作業場の中にあった椅子に座りこちらを正面に見据えて話を切り出した。

 

「それでは私から先にあなたに聞きたいことがあります。いつから気づいていましたか(・・・・・・・・・・・・・)?」

「それは愚問というやつだよさーちゃん。最初からだよ(・・・・・・)。君たちがこの時代にやってきて大地を踏みしめたその瞬間からさ」

 

今までは仮設の域だったけどね、と束博士は続けた。

 

「確信したのは今回出した依頼と君の記憶からだね。知ってるかい?君の使ったエネルギー兵器はまだこの時代では実用化されていないんだよ。それと君の記憶の最初に出た土地なんだけどね、使われている言語は確かにロシア語なんだけどところどころ私の知らないなまりや発音があったんだ。私はこの世界の言語を全て網羅しているからね。そういうことは直ぐに分かった。極めつけは幼い君がいた研究所だ。あそこで使われていた技術はこの時代には存在しないものばかりだったからね」

「では勝手ながら質問を重ねさせてもらいます。どうやって補足したんですか?」

「簡単な話さ。君たちが出現する十数分前にあの一帯で重力反応が検知してね。ああ、もちろん補足できたのは私だけだよ。他の奴らはまだ重力センサーなんて開発できてないしね」

 

(本当に最初からだったのか………)

 

とりあえず私達が疑問に思っていたことは解消できた。とりあえず未来に帰ったら博士にあの隠密能力の欠片もなく私達の体を幼児退行させやがった不良品について文句を言ってやると心に決めた。

 

「種明かしも済んだところで早速修理をはじめようか」

 

と束博士が修理をする準備を始めたのでエフィは陽炎を固定モードで出現させ、私は陽炎の設計データを束博士の端末に送った。

 

「よし、受信完了。じゃどんどんいくよ~」

 

と束博士は設計図を読み込みながら修理を始めた。

 

***

 

「コアに連結しているこれは一体何なのかな?束さんの知る構造じゃないね」

「これは疑似ISコアをISコアに連結させているものです。疑似ISコアを連結させることによって活動時間の向上及び携行できる兵装の大幅な増量が可能になりました。そしてこの疑似ISコアは拡張領域(バススロット)とシールドエネルギーの機能しか持っていないので一個だけなら連結しても起動には問題ありません。」

「このIS随分スラスターの出力が高いね。センサーの類を見る限り狙撃戦を重視されている機体なのに」

「それはこのISが宇宙で活動することを前提にされているからです。一応木星の重力圏をぎりぎり振り切れるくらいの出力がでるようになってます」

「未来ではISが宇宙で活動できるようになっているんだね!」

 

と作業をしている束博士がとても嬉しそうに言った。

 

(束博士って誰かに似ている気がする)

 

私は嬉しそうにしている束博士を誰かと重ね合わせていた。

 

「さーちゃんここは?」

「ああここはですねーーーーー」

 

そうして私達は陽炎の修復と天照の改修を続けた。一週間ぶっ続けで。もちろん全ての作業が終了したときに三人仲良くぶっ倒れて一夏とシャルロットにこっぴどく叱られ、しばらくの間おやつ禁止と徹夜禁止を言い渡された




今回は束さんが何故サーシャ達に目をつけたのかということでした。それとやったねシャルちゃん、天照がまた強くなるよ!
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