IS~透明だった少女は何を思う~   作:はにゅー

32 / 40
まだ原作には入れない………いつになったら原作に入ることが出来るんだ。


第29話

 ~三日後の日本~

 

 「……日本に来るのは二年ぶりだな」

 

 俺は飛行場から出るなり空を見上げて呟いた。二年前のあの事件以降日本には全く来ていないのだ。隣にいたサーシャさんも同じく頷いた。

 

 「私も久しぶりよ。さて、さっさとIS学園に向かって実技試験を受けるとしますか」

 「ういっす」

 

 そう、俺たちは実技試験を受けに来たのだ。そしてこの実技試験のためにISの設定を大幅に変更した。通常の状態だと出力が高すぎて相手のシールドスキンどころか絶対防御を貫いたり、第三世代を遥かに上回る速度で飛び回ったりしてしまうからだ。それに殺傷能力が高すぎて封印された機能もいくつかある。『プライマルアーマー』や『規格外兵装(オーバードウェポン)』がその筆頭だ。『プライマルアーマー』が封印されたのにはある理由があるのだがこれについては割愛する。様々な理由があって元の状態の性能とは天と地の差が出てしまうほど性能を下げてようやく競技用ISとほぼ互角なのだから実戦用ISの性能の高さには頭が下がる。

俺とサーシャさんはIS学園に向かうロープウェイに乗り込んだ。

 

ロープウェイの中にはIS学園の生徒であろう少女達や大人の女性などが乗っていた。サーシャさんはロープウェイに乗ってすぐに海が一望できる窓際の席に座りぼーっとし始めた。サーシャさんは世間一般から言うと美少女の枠組みだろう。綺麗なマリンブルーの瞳。滑らかな銀色の髪。背は同年代の平均よりも低く、雪のような白い肌。そして何の色ない人形のような無表情。まさに『透明な少女』といえる。そんな浮き世離れした雰囲気を醸し出している少女が現れたのだから同性の少女たちはサーシャさんをちらちら見てひそひそと話していた。少しだけ少女達が話していることが気になったので耳を傾けた。

 

「あの子何か可愛くない?」

「うん、肌がとても白くて綺麗!」

「髪もいかにも染めましたーみたいな感じじゃないよね、地毛かな?」

「なんだかお人形さんみたいで可愛い!」

「外の景色見て何を考えているんだろうね」

「多分………世界平和?」

「なにそれー」

「あはは………」

 

大まかにこういう内容だった。だがみんなは少し勘違いをしている。このお人形系残念食いしん坊少女が『海』を見つめながら考えるのは世界平和だとか黄昏ているだとかこの世界の悲劇に憂ているだとかそういうことじゃない。それは…………

 

「今日の昼食魚介系にしよう、そうしよう」

 

今日の昼食何にしようか考えていたに決まっていた。現に口の端からよだれが少しだけ出ていた。俺はため息をつきながらサーシャさんに近づきハンカチでよだれを拭いてあげた。

 

 「むぐぅ、なにをするの…」

 「海を見て食欲がそそられるのはいいですけど涎は垂らさないで下さいよ。みっともないですから」

 「むぅぅ」

 

 サーシャさんがいきなり口元を拭かれたことに抗議するようにジト目を向けてきたが俺はそれを流しながらサーシャさんの隣の席に座った。何故だか周囲からはまたひそひそと話されているがサーシャさんと試験についての話をしたかったのでそれを無視した。

 とそんなことをしている間に目的地であるIS学園に着いたようだった。

 

 俺たちはロープウェイから降りて会場に向かった。受験票によると俺とサーシャさんは別々の会場だったので途中で別れた。会場に着いて更衣室に向かった。そこは勿論女子更衣室だ。最初の方はかなりの抵抗もあったし女の子の着替えを見ただけで顔を真っ赤にして怪しまれたりされたものだが悲しいかな今ではすっかり慣れてしまっていた。

 

 (この二年で大切なものを色々と失ってしまっている気がする)

 

 俺は女性用ISスーツに着替えながら憂鬱な気分に落ち込んでいった。今着ているISスーツはなんでも束さんが作った特別製らしく女装していることをバレにくくする機能があるらしい。本当にその変な方向に吹っ飛んでいる努力をもっとまともなことに向けて欲しいものだ。………今回はすごく助かるが

 

 無事に着替え終わり、待ち合い室に向かうとそこには試験官と思われるいかにもどんくさそうな人がいた。

 

 「シルバーラビッツコーポレーションの音無奏さんですね?」

 「はい、そうです」

 「試験官の山田麻耶です。これから試験を始めますので私に着いてきてください」

 

 山田試験官がアリーナに続く扉を開け、付いてくるように指示を受けたので俺は山田試験官に続くようにアリーナに歩いていった。

 

 アリーナに到着すると中央には『ラファール・リヴァイヴ』が鎮座しており、山田試験官がそれに触れて一瞬光を放ち『ラファール・リヴァイヴ』を装備していた。俺も続くように禍津火を展開した。いつもの全身装甲(フルスキン)ではなく半身装甲(ハーフスキン)なため結構違和感があった。

 

 「音無さん、準備はいいですか?」

 「はい」

 「それではこれより試験を開始します。初撃は音無さんからどうぞ」

 「ではお言葉に甘えて」

 

 俺はすぐさま重量子砲を展開し、バスターモードで放ったが山田試験官は軽々と回避した。だが急にビームが直角に曲がりラファール・リヴァイブに直撃した。

 

 「それが禍津火の第三世代兵装ですか!なんて威力!」

 

 禍津火は第三世代ということになっているので大半の装備が封印され、この機体の第三世代兵装は重量子砲となっている。この重量子砲はガンポッドモードとバスターモードがある。ガンポッドモードはマシンガンのように連射することができる。バスターモードはチャージすることによって高威力の攻撃ができるがエネルギーを多量に消耗するという欠点がある。さらに一回だけなら90度までビームを曲げることができるという特長がある。

 今回持ち込んでいる武装は拡張領域にリミッターがかかっているせいでいつもよりかなり少ない。プラズマブレード一本に重量子砲が一丁、シールドセイバー、ショットキャノンが一丁といった具合だ。さらにブースターの出力の高さと重量子砲の燃費の悪さのせいで長期戦が出来ない。なのでなるべく早めに決着をつかないとガス欠で敗北してしまうことになる。

 

 (重量子砲を直撃させることは出来たけどもうこの手は通じないだうな)

 

 俺はガンポッドモードに変更してトリガーを引いた。だがそれも避けられ、お返しと言わんばかりにアサルトライフルを放たれた。いつもよりも速度が遅くなっているとはいえ山田試験官の銃撃の腕はいいみたいで俺が必死になって避けようとしても何発か被弾してしまった。

 

「くそ………!銃撃戦ではあっちのほうが上か!」

 

銃撃戦ではこの人には敵わないと早くに悟った俺は、なら得意な近接戦闘で決めるしかないと思った。重量子砲をしまい、ブレードとシールドを取り出した。山田試験官は俺が近接格闘で向かってくることを踏まえて両手ににアサルトライフルとショットガンを展開しアサルトライフルのトリガーを引いた。俺はシールドを掲げながらそれを防ぎつつスラスターを全開にして下から潜り込むような軌道で接近した。山田試験官がショットガンをこちらに向けてきた瞬間俺はシールドの先を山田試験官に向けてシールド内部のスイッチを押した。シールド後部からブースターが出現し一気に山田試験官の方に飛んで行った。

 

「ええ!?シールドが飛ぶってそんなのありですか!?」

 

声では驚いていたようだったが冷静にショットガンとアサルトライフルで撃ち落とそうとした。だが腐ってもシールドなので飛んでくる銃弾をものともせず目標だったショットガンを切り裂いていった。

 

「今だ!」

 

俺は瞬間加速(イグニッション・ブースト)で一気に近づきプラズマブレードでアサルトライフルを切り裂き、続いて山田試験官を切り裂いた。

 

「くっ……!でもまだです!」

 

山田試験官もブレードとハンドガンを展開したが、回収したシールドブレードをもう一度射出しハンドガンを弾き飛ばした。そこで山田試験官がひるんだすきをつき俺は腕のスラスターを使った瞬間加速(イグニッション・ブースト)で山田試験官が回避行動をする前に神速の斬撃を直撃させた。そのとき試合終了のブザーが鳴り響いた。

 

 

「勝者。音無奏!」




相変わらず戦闘シーンとか心理描写とかうまくならないです。どうやったら上達するんでしょうか、これ。やっぱり数をこなさなきゃだめなんでしょうか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。