魔法少女?リリカルなのはDiabolical Modified 〜魔改造された彼女たちの運命〜 作:アリヤ
序章終わりましたら無印入ります。
また、無印に入っても執筆していくことにしましたので、一応報告しておきます。
それではどうぞ!!
なのはは教室を出た後、特に行き先もなかったので、とりあえず屋上へと向かっていた。
っていうより、屋上まで行くのならば教師に合う確率が低いと考えたために屋上へ向かう事に決断したという感じだった。職員室から教師が来るとすると、屋上へ向かう階段は反対側であるために一番良かったというわけだ。教師に見つかったとしたら多分教室へ戻されるだろうから、そうならない事を考えると、屋上は一番適していた。屋上ならば教師が来ることなんてほぼないに等しいし、授業をサボるには抜擢だった。
ちなみに、実はなのはも授業をサボるのは初めてでもあったりする。虐められてようと気にしていないからサボろうということは一度も考えなかったからで、今回サボろうと思ったのはすずかに本当の事を言われそうになったからだ。
「分かっているよ……そんなこと」
他人よりも自分が一番分かっている。分かっているからこそ、他人からは絶対に言われたくはなかった。
このまま何もせずに生き続けていれば、なのはは何一つ残らず、楽しい事などもないだろう。だけどどうすればいいのかなのはには分からないのだ。あの一件のせいで、なのはは極度の人間不信に陥っている。家族にしてもどのように接していいのかもはや分からないのだ。
その事を未だに言えておらず、結局ずっと一人で今まで生活してきたという事だ。だからこそ、変えなければならないというのはなのは自身が分かっており、分かりきっているからこそ言われて欲しくなかった。
「……力を使えば、どんな未来が待っているのか、私がどのようになっているか分かるけども、それを使ったら負けな気がする。使ったら……私は安心してしまうから」
なのはが持つ異能力、『七大罪の魔眼』の一つである暴食があるために未来が見ることが出来る。暴食の力は敵を先読みすると言うよりも、未来を見通せる力だ。自分が見たい未来を選ぶことができ、結末を知る事だって可能。
だからなのはがこの後どうなる事なのかは、暴食の力を使えば簡単に見ることが出来る。しかし、それに頼りすぎるのは良くないとなのはは幼きながらも理解している。未来が見えることは確かにいいことかもしれないが、それによる自堕落が見えていたからだ。
理由はもう一つある。こちらはどちらかと言えばデメリットが原因という事であるが、使いすぎれば使った分だけ空腹が襲ってくる。余りにも食べすぎるために、暴食の力は体的な意味でも正直使いたくなかった。
だからこそ、なのはにとってもあまり使いたくない力である。っていうより、力に関しては誘拐されたときに思い知らされた。誘拐されたときの記憶は思い出したくもない事なのだが、あそこで受けたものは痛いほど身に知らされた。その中には力の多用による影響も知り、あまり使用することを控えている感じなのだ。もちろん、この学校に居る限り一度も使用しないという事は不可能に近いわけで、最低限度の異能は使うくらいにしていた。
別にこの力を嫌ったわけではない。むしろ悪魔との契約をしていて良かったと思っているくらいだ。生まれながらに悪魔と関わりがあり、この力があったこそ今があるのだから――
「ねぇ、
〔……私が思うには、主はもう少し強欲でも良いと思うよ。主には人並みに欲があるべきかと〕
なのはがそのように問いかけると、突然なのはと同じ容姿をした幻影が七人現れ、その中にいる
「強欲にか……確かにマモンみたいにもっと強欲だったら、こんなところで止まってないんでしょうね」
〔私がこれを言うのはどうかと思うけど~ こうやって屋上で怠けないで前に進むべきなんだよ~ 私はそういうの出来ないけど~ 主ならばできるから~〕
今度は翡翠色をした瞳をしたなのはが言う。口調的には穏やかな口調で、怠けていそうな顔をしているが、今のなのはには彼女の言葉がかなり効いていた。
「まぁ、ベルフェゴールの言う通りなんだけどね。けど、あんなことを言ってどのように接してすればいいのか――」
〔色目使うとか?〕
〔食べ物で誘うとか?〕
「ベルゼブブとアスモデウスの考えはない」
瑠璃色の瞳をしたなのはことベルゼブブと、紫色の瞳をしたなのはことアスモデウスの返答に、なのはは溜息吐いた。
そう、彼女たちはなのはが契約した悪魔たちだ。なのはの容姿をしているのはなのはの前に姿を現すには、なのはの姿が一番良いと考えて生まれながら今みたいに現れたりしている。
余談だが、誘拐される以前からなのはは異能を使う事ができ、誘拐されないようにすることも可能ではあったのだけど、これ以上家族に迷惑を掛けたくないと思ってあの時異能を使う事はなく、わざと誘拐されるようにした。だけどその考えは幼稚であったと今は後悔しており、そのせいで今のような空気を作り上げてしまったのだから――
〔しかし、今の主は昔の主に比べれば羨ましいと思うほどに日常に戻っているだろうから、私からすれは嫉妬するほどの悩みだな〕
「レヴィアタン、あの時と比べたらだめでしょ。あの時の私は、何もかも諦めていたのだから――」
橙色の瞳をしたなのはことレヴィアタンに、なのはは比較対象がどう考えて違うだろうと思ってしまった。
ちなみにあの時というのは誘拐された間の時だ。確かにあの時にされていた事からすれば、今の生活は羨ましい事なのかもしれない。暴食の力でこんな未来を見ていたら嫉妬していたかもしてないと、なのはは思ってしまった。
〔とにかく、主はもっと怒るべきだ。友達と怒ったりなどして、楽しむべきだと私は思う〕
〔その通りだ。もっと威張れ。もっと過信しろ。それくらいしても構わんだろうが。それが、われわれが思う事だ〕
「……サタンとルシファーの言う通りなのかもしれないね。頑張ってみよっかな?」
最後に金色の瞳をしているサタンと、紅色の瞳をしているルシファーに後押しされて、なのははこの状況から脱却してみようと思った。人間不信だけども、自分から進まないと変わらないということもあり、頑張ってみようと思ったのだ。
すると突然ルシファーが屋上の出入り口がある方へと顔を向け、何故かにやけていた。
〔……どうやら、向こうの方から来たようだな〕
「え? どういう――」
ルシファーに何のことかとなのはは問おうとするが、七つの幻影が突然と姿を消してしまう。
一体ルシファーは何を見ていたのだろうと、見ていた屋上の出入り口がある方へと顔を向けると、ある一人の女の子――月村すずかの姿が見えるのだった――