第5部隊に配属されたマサヤとユイの実戦訓練のため、少数のオウガテイルとかの小型アラガミばかりをぬっころす軽いミッションばかりで最近フラストレーションが溜まり気味な今日この頃。
今日も今日とて、オウガテイル2匹と言う報酬が小遣い銭程度にもならない軽いミッションをこなして極東支部に帰還する。なお、軽いミッションと言えるのもこのクソッタレでブラックな職場に慣れきった俺達くらいで、新人2人には少々堪える模様。
ん? 俺が新兵の頃? 疲れたとかキツイとか言ってる余裕なかったですけど何か? 文字通り月月火水木金金状態でしたけどなんか文句ある? まぁ、月月火水木金金なのは今も変わらんけどな、実際ゴッドイーター各員に支給されるカレンダーには土日祝の文字はない。
ああ、ちなみにだがマサヤとユイの神機は第二世代型だ。だから、なんで部下ばっかりが第二世代型なんだよ。……いや、第二世代型への乗り換えの話来たとしても蹴るけどさ。前に出ることしか出来ないから、そう言う体がもう体に染み付いてて、銃とかついてても知らない子ですね状態になる様しか見えない。
「つ、疲れました……」
「お、俺も……」
ロビーの昔からずっと設置されたままの年代物ソファーに、疲れ切った新兵2人が座り込む。そういや最初の頃はマギーとアキラもこんな感じだったっけか……まだ1年だっていうのに懐かしいな。
そうそう、マギーとアキラはこの任務には同行していない。他の隊の任務について行かせて経験稼ぎをさせている。接触禁忌種の類でも出てこなければけろりとした姿で帰って来るだろう。
「お疲れさまでした。報酬は各人の口座に振り込んでありますので、ご確認ください」
ブラッド隊の面々とともに例の移動要塞フライアから極東支部に転属となったオペレーターのフランが諸々の手続きを済ませてそう言う。ちなみにだが、こう言う新兵教育系のミッションの報酬は同行したベテランゴッドイーターよりも新兵への分配が多い。俺は特に気にならないが、気にする奴は気にする。
「そう言えば、なんか支部の連中がなんかざわついてる気がするんだが、何かあったのか?」
「本部出向中の神薙ユウ大尉が近々、戻って来られるそうですので、それででしょう」
「あー、あいつ帰って来るのか」
神薙ユウ。元第一部隊隊長で極東支部独立支援部隊クレイドルの隊長。極東支部において初めて第二世代型神機との適合に成功した最初期の第二世代型神機使いの1人で、数年前のとある事件において多大なる功績を挙げた数多くいる英雄的功績を持つゴッドイーター達を押しのけて唯一『英雄』と称されるほどの凄腕ゴッドイーターだ。
「そう言えば、ブラッド1から中尉への伝言を預かっています」
「伝言?」
「10月の13日……と、日時だけなのですが、何かわかりますか?」
「あーうん。よーく分かった」
10月の13日……それはサクラの誕生日だ。まぁ、これくらいのことはちょっと調べればすぐに分かることだし、この日はたぶんブラッド隊がラウンジを使って、サクラの誕生日パーティーでもするだろう。やたらと隊員同士の仲が良いからなあそこ。
でだ。サクラからの伝言の真意はそれとは違う。いや、間違ってはいないが、ちょっと違う。伝言の意味はこう言うことだろう。13日は予定を空けておけとそう言うことだ。
「顔色が悪いようですが?」
「いや、ちょっと先のことを考えてたら、ちょっと頭痛がな……」
頭痛をこらえつつ、新兵2人のところまで戻る。頭痛は無理矢理忘却の彼方へと追いやって、
「ご苦労さん。まだ、危ういとこはあるがまぁ、そこは時間が解決してくれるだろ。ミッション行きまくって、さっさとこのアラガミをぬっころすだけの簡単なお仕事に慣れろ」
いくら相手がアラガミとしては最も弱い部類に入る種だとしても、まだまだ実戦投入されて日が浅い新兵では恐怖の方が強いようで、それが2人に無駄な動きをさせている。大げさな回避行動やどうでも良いところで装甲を開いたり、タイミングがずれて被弾したりとお世辞にも好成績とは言い難い。
けどまぁ、これが普通の新兵だ。どっかの独立部隊隊長の人みたいなのとかがおかしいだけだ。
それに色々と足りないところはあっても基礎訓練で覚えたことを活かそうと努力はしている。戦い方の模索が出来ているならはじめの内は十分だ。て言うか、そのために新兵の教育系ミッションには俺みたいなベテランが同行しているわけだ。
「隊長みたいにサッと攻撃を避けて、ズバッと攻撃ぶち込むにはどうすりゃ良いんです?」
「や、やっぱり上官にその言葉遣いはダメなんじゃないかなぁ?」
「気にするな。そのうち嫌でも敬語を使って喋るようになるからな。で、どうやったら俺みたいに出来るか、か……とにかく相手を観察して、そいつがどういうタイミングでどういう動きをするかを覚えるしかないなー。ぶっちゃっけ、俺の戦い方はそうやって時間をかけて積み上げたもんだからな」
そう。全ては経験だ。俺みたいな凡才が生き残るにはそれしかない。1匹でも多くのアラガミと戦い、その個々の動作を覚え、どういう風にどういう挙動を取るのかを少しずつ体に染み込ませて、必要に応じてそれを引き出す。土壇場で隠されていた力が覚醒するなんてのは、それこそ本当にごく一部の天才だけだ。
「いつもいつもそうやって、自分を卑下すんのはやめた方が良いっすよ隊長」
「そうです。隊長は十分に強い方です」
なんか出撃用の昇降エレベーターからフェンリルの正式な戦闘服姿のアキラとマギーが出てくるなり、そう言ってきた。
「おう、おかえり。てかお前ら話聞いてたのか?」
「いんや、単に言わなきゃいけねぇ気がしただけっす」
「同じくです」
こいつら……
「でもまぁ、どんな話してたかは大体が想像つくっすよ。そこの新兵がどうしたら隊長みたいになれるのか的な質問して、それに隊長がいつも通りの俺は凡人だー発言で返事……大体こんなとこっすよね」
「……お前、なんかそう言う系の感応波でも発現したのか?」
「いや、1年も同じ隊でかつ、同じ部屋で生活してりゃあそんくらいの察しはつきますって」
「まぁ、私は別部屋ですけど隊長の人となりは、知ってるつもりですから、どういう発言をするかは大体の察しがつきます」
空き部屋の都合とかいろんな理由から、第5部隊の面子は基本的に共有の大部屋生活をしている。他の隊はどうやらそんなことはないらしい……俺は厄でも憑いてるんだろうか……けどまぁ、流石に男女くらいは分けてあって、俺、アキラ、マサヤ。マギーとユイと言った感じに分かれてる。
「お前らがどう言おうが、俺は凡人だよ。とてもじゃないが、リンドウとかみたいにはなれん。さて、話は終わりにして、飯でも食いに行くぞ」
そうして、新兵2人の実戦教育やらをやっている間に時間が過ぎて……
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極東支部の屋上、大型の輸送ヘリの着陸なども想定して広く大きく造られたヘリポートに一機のヘリコプターが着陸し、側面部のスライド方式の昇降口から背中に大きくフェンリルのマークが入った青と白のところどころにプレートを施した戦闘服姿の若い女性が降りてくる。ヘリが巻き起こす風で黒い長髪が暴れる。それを手で押さえながら、
「運搬ありがとう」
「こっちこそ、あの極東の英雄とご一緒出来て光栄でしたよ。それじゃあ!」
女性とパイロットはそう言葉を交わすと、ヘリの側面部ハッチを閉じて、再び空へと飛び上がって行った。女性はそれを見送ると、支部の中へと続くエレベーターに乗り込んだ。
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10月9日木曜日1644。極東支部内の緊張は最高潮に達していた。ラウンジにいる者、ロビーでソファーに座って談笑する者、フェンリルが誇るスーパーコンピュータ『ノルン』の端末を操作する者……皆一様に昇降エレベーターへと意識を向け、今か今かとその時を待っている。
「なんでみんなあんなにピリピリしてるんだろう?」
「知るかよ。て言うかユイ、変なこと喋ってると面倒なことになるからおしゃべりは無しな」
「あ、ごめん……」
「だがしかし、もう遅い。5周追加な」
今は、極東支部の地下に設けられた大規模グラウンドで、新兵2人の体力作りトレーニングの監督をしている。2人が言っていたように今頃上は、極限の緊張感が支配していることだろう。まぁ、どうでも良いことだ。そんなことよりもマサヤとユイのトレーニングの方が大事だ。
「ん?」
チンと言う古めかしいエレベーターの目的の階到着を示す金がなったかと思うと、見覚えのある。黒い長髪の女がエレベーターから降りてきた。
「ふふ、やっぱりここにいましたね」
「サカキ博士に報告はしたのか?」
「もちろん」
「久しぶりだな、神薙」
「ええ、久しぶりですね中尉」
そう言って、俺の隣で『英雄』神薙ユウがにこりと笑う。
なははは! 何も考えずに突っ走ったらこのザマよ!
みんなはもっと考えて指を走らせようね! 間違っても、わしみたいに何も考えずに突っ走っていくのはやめようね!
なぜか公式初代主は女の子に化けました。黒髪ロングの大和撫子風な感じに、
リザレクションの体験版楽しいれす。
GE2の時代に比べてコンゴウサンとかシユウサンが強い気がするけど、まぁ新作だし強くて当たり前だよね!
なお、対シユウ戦において、NPC差し置いてオチるという始末。サクヤさんの回復弾ありがてぇ、ありがてだよぉ……!