それでは『バカとテストと召喚獣~文月の寮に住む者たち~』始まりです。
四月・・・それは桜が新しい季節と新入生を祝う月である。今俺たちが歩いてるこの道にも満開の桜が咲き誇り、俺たちを歓迎してくれている。
「ここの桜は今年も綺麗だな。」
俺は
「そうだね。また見れて良かった。」
こいつは
『お~い!慶太~、明希~!!』
後ろからの声に振り返ると奥の方に5人、こちらに向かっているのが見えた。そのうちの一人は俺たちの姿を確認すると全力疾走でこちらに向かっていた。
「全員一緒か。」
「そうみたいだね。」
「おい慶太!二人きりで登校たぁどうゆうことだ!?」
「新学期の朝っぱらからくっつくなよ、気持ち悪い。」
「んだとぉ!!」
この妙に元気で鬱陶しいやつは
「今、失礼なこと考えてなかったか?」
「気のせいだろ。」
「それにしても速人君は相変わらず元気だね。」
「ったりめーよ!元気が一番!そうだろ!?」
確かにそうだが少しは限度というもの知ってもらいたいな。
「騒がしいぞ速人。もう少し静かにできないのか?だからお前はダメなんだ。」
「凶也~・・・・俺がバカだって言いたいのか?」
「ふん、他に何がある。」
「この野郎・・・・・」
こいつは
「凶也、そのへんにしてあげなさいよ。速人がかわいそうよ。」
「そうだな。このへんにしておくとしよう。」
「あ、おはよう雪奈ちゃん。」
「おはよう明希。朝から二人の時間を邪魔したかしら?もしかして今からキスするところだった?」
「そ、そんなことないよ!!!??」
明希がすごく顔を赤くして否定する。明希のこうゆう反応がかわいいからいじめたくなるんだろうな。
いま明希をからかっていたのは
「雪奈、あんまり明希をいじめないでくれるか?」
「ふふっ、ごめんなさいね?」
「ははは!俺の彼女が人をいじめるわけないだろ!!」
「そんなことはわかってるよ、炎次。」
雪奈の幼馴染みで彼氏の
「それならいいんだ!!」
「・・・・まったく。」
「溜め息なんかついてたら幸せが逃げちまうぞ?」
「少なくとも重鬼、お前よりはついてないと思うぞ?」
「こんな風に皆で登校するのは久しぶりだね。」
「そうだな。去年はどっかのバカがいつも寝坊してたからな。」
「まったくだ。少しは自覚して欲しいものだ。」
「仕方ねえだろ、速人なんだからよ。」
「確かにそうだな!!」
「ええ。速人だものね。」
「・・・・・お前ら俺の扱いが去年よりひどくなってねえか?」
「「「「「気のせいだ。(だろ?)(じゃない?)」」」」」
「皆、速人君がかわいそうだよ。」
む。明希は速人の味方なのか・・・・・なんかイラつくな・・・・・
「ありがとな!俺の味方は明希だけだぜ~・・・」
「・・・・・死ねばいい(ボソッ)」
「慶太君!?怖いよ!?」
「え?何が?」
おっと、聞こえちまったみたいだな。今度はもっと聞こえないようにしないと・・・・・
「・・・・あの二人も早く付き合ってしまえばいいんだが・・・・」
「・・・・そしたら俺たちみたいにもっとラブラブになるのにな。」
「・・・・見ててもどかしいものね、あの二人。」
「・・・・気づいてないのはあいつらと速人くらいだろ。」
「どうした?こそこそ話なんかして。」
「気にする必用はない。それより、もう学校に到着するぞ。」
凶也がそう言ってもな・・・・気になる・・・・・・
『お、矢吹が珍しく早いな。』
「「「「「「「西村先生(鉄人)おはようございます。」」」」」」」
「・・・・矢吹、いま鉄人と言わなかったか?」
「言いました。」
(堂々ということじゃないだろ・・・・・・)
西村先生は生活指導の鬼と呼ばれており、この人の補習は地獄と呼ばれている。しかし、すごくいい先生なのには変わりない。こうゆう先生も今時珍しいと思う。
ちなみに、なぜ西村先生が『鉄人』と呼ばれているのか。それは西村先生の趣味がトライアスロンと化け物じみたことをやっているので一部の生徒からは鉄人と呼ばれているというわけだ。
「少しは礼儀をわきまえろ速人。」
「気にするな平松、いつものことだ。」
「しかし」
「いいじゃん、鉄人が気にしないって言ってんだからよ、凶也。」
「お前は黙っていろ。」
ほんと凶也は速人に対して厳しいよな~。いつも注意したりして疲れない・・・・・わけないか。
「少しは落ち着け平松。それより・・・・ほら、受け取れ。」
西村先生はそう言うと俺達に茶色い封筒を差し出した。
「そこに今年のお前たちのクラスが書いてある。」
今年のクラスか・・・・・今年はみんなでAクラスに入ると決めていたのだが、明希は途中退席、俺は氏名の未記入というわけでFクラスに入ることになっている。他のやつらはみんなAクラスなんだろうな。
「佐渡、お前のしたことは人として間違ってないと思うぞ。」
「ありがとうございます。」
「ん?何かあったの、明希?」
「実は・・・・・」
~説明中~
「そうゆうことだったの・・・・」
「うん・・・ごめんね?みんなでAクラスなろうって決めてたのに・・・・・」
「気にすんな!!オメーのしたことは何一つ間違っちゃいねえ!!」
「むしろその立会の教師の方が悪いわ。」
「それにクラスが違うだけで、会えなくなるわけじゃない。」
「・・・・ありがとう。」
「しかし、明希だけFクラスか・・・・・大丈夫なのだろうか?」
「別に明希だけがFクラスとは限らないと思うぞ。」
「え?慶太君どうゆうこと?」
「ほら。」
俺は自分のクラスが書いてある紙を差し出した。そこには
『桜木慶太 Fクラス』
と書いてあった。
「なんで・・・・?」
「お前を一人にするわけないだろ?」
「俺もだぜ明希!!」
「俺もな。」
『矢吹速人 Fクラス』 『大野重鬼 Fクラス』
「あの時、廊下を歩くお前の姿が見えたんだよな。」
「ああ、見た瞬間わかった。お前が何をしたのか。」
この二人も気付いてたんだな。速人もバカだが、ちゃんと優しいんだよな。
「・・・・ほんとにありがとう、みんな・・・・・・」
「おいおい、何泣きそうになってるんだ?昔から涙もろいからな、お前は。」
そうゆうところがかわいいんだけどな。でも、やっぱり一番は笑顔だな。
「なるほど。矢吹はともかく、桜木と大野が氏名を記入していなかったのはそうゆう理由だったのか。」
「なんで俺はともかくなんですか!!」
だってお前は普段真面目に授業受けてないし、鉄人とか呼ぶし・・・・・・仕方ないな。
「普段の行いが悪いからと気づかないのか?これに懲りたら少しは生活態度を改めるんだな。」
「くっ!」
「ま、速人は置いといて、そろそろ行こう。ずっと立ってるのもきついしな。」
「そうだね。」
こうして俺たちの学園生活は今始まる。