SDガンダムバインド~聖獣神話~   作:狼の騎神ガロ

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久々の投稿となりました。今回からデレマスのキャラも登場!今回登場するのは
・安部菜々
・渋谷凛
・神谷奈緒
・北条加蓮
です!


4話 美しき城 輝ける少女《シンデレラ》

影無の殲滅後、影人は急いで最寄りの駅である天宮駅に向かった。

 

「はぁ…はぁ…なんとか…間に合った…てか影無と戦った時より疲れたかも…」

 

なんとかバイト先に向かう電車に乗ることができ、影人は椅子に座りホッとしていた。

 

「あ、そういえば、連絡とか来てるのかな…」

 

ふと影人はポケットからスマートフォンを取り出し、連絡用のアプリを確認する。すると…

 

『影人、大丈夫なのか!?』

 

『影人君、もう少し待っててね!自衛隊の人が助けにくるよ!』

 

『おい影人!なに京香さん泣かせるようなことしてんだちきしょう!』

 

『影人さん、ニュースで見ましたよ!大丈夫ですか!?』

 

同級生やバイト先の人たちから、心配したメッセージが多数届いていた。影人は、安堵の表情を浮かべながらスマホの電源を落とし目を閉じる。

 

「なんだか、心配されてるのって…嬉しいような…申し訳ないような…」

 

心配してもらうことで自分が他人に迷惑を掛けているのかもしれない。でも、それは自分を思ってのことだとも同時に考えていた。

 

『次は〜………』

 

「あ、もう着くのか…早いな」

 

目的の駅に着くことを確認すると、影人は1度深呼吸をした。

 

「さて、今日も頑張るか!」

 

気合を入れ直し、影人は列車から出て、目的の場所へと歩いていく。

―――――

「それにしても、いつ見てもでかいな……さすが城ってついてるだけあるよ…」

 

影人が見上げる先には、巨大な、まるで城にも似た建物がそびえ立っていた。

ここは346プロダクション。古くからある、大手の芸能事務所である。346プロの建物は、現在影人が見上げている本館、そしてオフィスビル、そしてそこと渡り廊下で繋がっている別館の3つの建物のある。

しかし、影人は芸能人でもなんでもない。だが、この事務所の中に、影人のバイト先があるのだ。

――――――

受付を済ませた影人が向かったのは、別館にある、とても開放感のあり、明るい雰囲気のオープンカフェ。こここそが影人の働く、【346カフェ】である。

346プロの事務所は、その建物の大きさ故に様々な設備が備わっている。トレーニングルームに、楽曲やラジオの収録に使われるサウンドブース。さらには、エステをする施設もあるとか。

 

「おはようございま…」

 

カフェの制服に着替えた影人があいさつをしようとすると、

 

「あ!影人さん!!」

 

遠くからドタドタと影人の方に走ってくる女性がいた。見ると、メイド服に身を包んだ、茶色い髪を、まるでウサギの耳にも似た白いリボンでポニーテールに纏めた女性だった。

 

彼女の名前は安部菜々、自称永遠の17歳のアイドル。どうやら、生活費を稼ぐ目的で、アイドルでありながらこの346カフェでバイトしているらしい。

菜々は、やってくるなり影人の両手を掴み、安堵の表情で、その手をブンブンと振った。

 

「よかったです影人さん…影人さんの通う学校が影無に襲われたと聞いて…ナナはとっても心配でした!!」

 

目をうるうるとさせながら奈々は言う。影無のことは報道でも伝えられていて、星見高校での襲撃も、各メディアで伝えられていた。しかし、聖獣や影人のことは、何も伝えられてはいないようだった。

 

「なんとか、大丈夫でしたよ……今朝も襲撃されたけど」

 

「えぇ!?」

 

影人がボソッと言うと、奈々はオーバーとも取れそうなリアクションで驚く。そして苦い顔で影人を見る。

 

「か、影人さん……災難ですね…」

 

「本当ですよ…なんか、逆にツいてるんじゃないかって思ったり…」

 

テーブルを拭きながら、影人は苦笑いをする。綺麗に磨かれたテーブルの表面は、陽の光で一層輝きを増していた。

 

「そろそろお客さんも来る頃ですね。皆さん、今日もよろしくおねがいます」

 

開店時間に近くなり、影人は同じくバイトをしている人たちに頭を下げる。これは影人が毎回行っていることである。

 

「今日もよろしくね、影人君」

 

「はい!ナナもウサミンパワー全開で頑張っていきますよ!キャハ!」

 

同僚たちは頷く。そして菜々は目のあたりでVサインを作り、まさにキャハという擬音が似合うような笑顔をする。

 

「な、菜々さん…無理だけはしないでくださいね?」

 

影人は苦笑いをして菜々に労りの言葉をかける。すると菜々はギクッとして

 

「い、いいえ、ナナは決して無理なんてしてないですよ!!」

 

といいながらハッとして数歩下がって両手をブンブンと振った…

―――――――

「影人…大丈夫かな…休憩になったら連絡するとは言ってたけど…」

 

その頃京香は、影人のことを心配しながら歩いていた。なぜ彼はあそこまで戦えるのか、そもそも影人はどうやって影無と戦うというのか。そして今無事なのか…そんな考えがずっと彼女の頭の中をぐるぐると回っていた。

 

「あぁもう人のこと心配させてこのバ影人!」

 

そう叫びながら京香は両手で頭をくしゃくしゃとしながらしゃがみ込んだ。すると…

 

「どうしたの?京香」

 

「影人がどうかしたの?」

 

後ろから2人の女性の声が聴こえた。その声でハッとした京香は立ち上がり後ろを向く。

 

「凛!花蓮!それに…奈緒さんまで!」

 

そこには、京香と同い歳くらいの少女が3人いた。

左から順に、肩くらいまで届く茶色の髪の明るい雰囲気の少女、北条加蓮

 

黒く長い髪に、すらっとした体型が特徴の少女…渋谷 凛は、影人の名を叫ぶ京香の姿にキョトンとしていた

 

その2人からちょっとだけ後ろにいるのは、太い眉毛が特徴的な茶色の髪に赤い瞳の少女、神谷奈緒。

 

彼女たち3人は、『トライアドプリムス』というユニットを組んでいる346プロダクションのアイドルである。彼女たちはプライベートでも仲が良く、さらに凛と花蓮は、京香、影人と中学の時に同じクラスであった。

 

「久しぶりだね、京香」

 

「うん!花蓮も凛も元気そうで、嬉しいよ!」

 

凛たちに気づくと、京香はまず花蓮と軽く握手を交わしてから凛を見る。

 

「それで?影人、また無茶したの?」

 

「う、うん…ちょっとね…」

 

凛からの問にぎこちなく京香は答える。しかしすぐに首を横に振って

 

「…それよりも早く行こ!時間がもったいないよ、ほら!」

 

すぐに目的の店のある方向へと進んでいく。

 

「ちょ、京香!?」

 

「あぁ、ちょっと待ってくれよ!」

 

そして振り回されるように凛たちも付いていった…

―――――――

「ふぅ…ひとまずピークは過ぎたって感じかな…」

 

時刻は1時頃、影人は控えの方で遅めの昼食を取っていた。そしてふとスマートフォンを確認すると、京香から連絡があった。そこには

 

『影人、生きてたら休憩の時に電話ください』

 

とあった。少々の疑念をいだきながら、影人は京香に電話をかける。しばし発信音が流れると、スマホから京香の声が聞こえる。

 

『影人?影人なの!?』

 

「どうした?何か用か?」

 

影人が京香の呼びかけに応答すると、京香のすすり泣く声が聞こえた。

 

『……よかった…影人…』

 

「だから言ったろ?死なないって…」

 

影人がそんな京香を諭すように言う。すると、

 

『まったく…影人、何京香心配させてるの?』

 

電話の向こうから聞き覚えのある、そして予想外の人物の声が聞こえてきた。凛である。

 

「凛!?なんでそっちに?」

 

『京香と一緒に出かけてるんだ。奈緒と花蓮もいるよ』

 

『やっほー影人』

 

『よ!』

 

「奈緒さんに花蓮も!?……なんか、ごめんな?」

 

『おいおい影人、なにいきなり誤ってるんだ?』

 

奈緒と花蓮の声が聴こえてくるなり、影人は謝罪の言葉を述べた。どうやら、影人は京香が無理言って凛たちと一緒に買い物に出かけていると思っているようだ。

 

『フフッ、私も久々に京香に会いたかったからさ』

 

明るい声で花蓮が話す。しかし、

 

『それより影人、聞いたよ?今朝のこと』

 

凛の言葉で影人、そして京香たちの空気が重くなったような気がした。窓から指す日の光も傾き、影人のいる場所を影にしていた。

 

「…俺が、影無と戦うとか言った話のことか?」

 

向こうからの返事はなかった。だが、影人は構わず続ける。

 

「あれは…今日帰ったら話すつもりだったんだ。あの時は切羽詰まってたしな」

 

『そうならそうって言ってくれれば…でも、生きててよかった…』

 

「ごめんな京香。もちろん、クレープは忘れてないぜ?」

 

緊張の糸がほぐれたのか、優しい声で話す京香。影人も、なるべく明るい声で話をしている。

 

『ねぇ影人、それって私たちは聞いちゃいけないの?』

 

『そうだな…影無なんて化物と戦って生きてるってことは相当なものなんだろ?』

 

花蓮と奈緒が、気になったのか影人に尋ねる。影人は少し考えた後、口を開く。

 

「まぁここで話すのも京香に話すのも変わりないか…話していいのかはわからないけど」

 

そして、掻い摘んで聖獣のことを説明した。

積極的に聴く者、ただ頷くだけの者と、その反応は人それぞれであった。

 

「…っていう感じだな…あ、そろそろ時間だからこれで」

 

『うん、それじゃあ頑張ってね影人』

 

「そっちも楽しめよ、京香」

 

そして軽い挨拶を終えて影人は電話を切った。

――――――

電話を切ると、花蓮は京香に向けて笑顔を浮かべた。

 

「よかったね、京香。影人が無事で」

 

「…うん、よかった…」

 

だが、京香は少しぎこちない笑みだった。

 

(影人が星の神様…か…信じられないけど…影人の言葉を信じるしかないか…)

 

京香は影人の言葉を100%信じることはできなかった。影人と同じく、いきなりすぎてわけがわからなくなっていたのである。

 

「京香」

 

そんな京香を心配したのか、凛が京香の顔をまじまじと見つめる。

 

「り、凛?」

 

「大丈夫だよきっと、影人は今、影無に襲われても生きてるんだし、それに…影人が誰かのために無茶することは、京香が1番わかってるんじゃない?」

 

「あ…」

 

京香は凛の言葉で、昔の影人を思い出していた。顔中に青丹がつき、ぼろぼろになった影人の姿を。

 

「…そうだね。ありがとう凛」

 

静かに笑う京香に、花蓮や奈緒も、無言で首肯していた。すると、静寂に耐えられなかったのか…

 

「な、なぁ、そろそろ次の店いかないか?」

 

奈緒がおそるおそる3人に尋ねた。

 

「フフ、奈緒が待てなくなったって言ってるし、そろそろ行こうか、京香」

 

「いやいや、アタシは待てなくなったって言ってないだろ!?」

 

悪戯に笑う凛に、奈緒は少し顔を赤くしながら反論する。

――――――

電話を切り、仕事に戻るため影人は扉に手をかけた。すると同じタイミングで、菜々が入って来る。

 

「あ、お疲れ様です影人さん」

 

軽く会釈を交わす。そこには少し重い空気がただよう。それを察したのか、菜々が影人の方を見て口を開く。

 

「影人さん、影無に2度も遭遇して大変かもしれませんが、辛いことはすぐに終わりますよ」

 

「はい…なんだか、菜々さんが言うと、説得力がありますね」

 

影人はその言葉に、苦笑いをしながら返す。

 

「いやいや!菜々は17歳のJKですよJK!そんな大人っぽいとかはあまりないと…思い…ますよ?」

 

菜々はオーバーリアクション気味に手を振りながら否定する。影人は笑いながら、その場を後にする。わずかながらに、影人の中の疲れが取れたようだった。




凛「なんか、今回から予告を話していいらしいけど、何話せばいいんだろ…え?京香と影人のこと?あの二人とは、中学の頃から知り合いだけど、昔からあんな感じなんだ。影人、あんまり京香のこと心配させないんだよ?
次回、SDガンダムバインド聖獣神話『金色の疾風』新たな神話の、ページを開け」

ということで、今回からキャラたちに予告をしてもらいます、鉄血の予告のような感じと思ってください。

さて次回は新たな聖獣登場!その星は金星!

お楽しみに!
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