元現代人は転生海賊一味を作りたい   作:四つ葉

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2.悪魔の実

「うわぁ、何それぇ!?」

「だから黙ってろ」

「イテッ!」

 

 ったく、何回拳骨すれば良いんだか…。

 

 それにしても、早いな、もう悪魔の実か。 これは素直に嬉しいぞ。

 …でも、何の実なんだ?

 

「おっ」

 

 箱の底に、もう一枚何か紙の切れ端があった。

 多分実の名前かな?

 

『 サンサンの実

自然系(ロギア) 酸を操れるようになるぞい 』

 

 まじか! 自然系(ロギア)かよ! まさかの最強種! 酸って自然系(ロギア)だったのか!

 こりゃあいいプレゼントだな。 じゃ、早速頂くとしますか…。

 悪魔の実を持ち上げ、そのままかぶりつく…ってマズ!

 

「うぅ…おぇ…」

 

 吐きそうだ。 悪魔の実はまずい、とは知ってたけど、ここまでとは。

 

「だ、大丈夫ソイズ兄ちゃん?」

「大丈夫…だ」

 

 吐きたい気持ちをなんとか抑え、そのまま残った実を窓から森に投げる。

 ふぅ…これで俺も晴れて能力者だ!

 

▽▲▽▲▽

 

 その日はロームがうるさかった為、次の日、能力を試してみることにした。

 えぇと、確か酸の能力だったよな。 …と、能力ってどうやって使うんだ? う~ん…よく小説とかでは『イメージしろ!』みたいなこと言うけどな…。

 よーし、じゃあ、やってみっか!

 手のひらを上に向けて、手から酸が溢れることをイメージする。

 と、すぐに手のひらから黄色い液体が溢れ出てきた。 手から出てきた酸は、そのまま手からこぼれ、地面を溶かした。

 

「わ! まじか…」

 

 結構強い酸なんだな。 ま、悪魔の実だしそうか。 これで弱い酸だったらとんだハズレを食べたことになる。 そうなってたら神様への殺意が増してたな。

 

 ま、とりあえず明日から能力を自由自在に扱えるようにしておかないとな…。 とにかく、修行あるのみだ!

 

▽▲▽▲▽

 

 一年後。 俺がエースと出会うはずの年。 さてさて、どんなイベントでコルボ山へと移動させられるのかな?

 

 何となくワクワクしながら、丁度今日の修行を終えた。

 そうそう、修行の成果だ。

 一応、覇気の見聞色はかなり使えるようになってきた。 武装色は低確率だが硬化出来るようにもなってきた。 覇王色は勿論、というか…全く使えない。

 他には…六式はまだ使えないな。

 …そしてやっぱり、能力だ。酸の力は、まぁそれなりに使えるようになってきた。 技も少し作ったりしている。 ま、簡単なものだけどな。

 

 よし、じゃあそろそろ帰るかな。

 今更だが、俺が住んでいる孤児院はちっさい島にあって、島は三時間ぐらいあれば島の外周を一周出来る。 特訓をしているところは、島の外れにある崖っぷちのところで、人もあんま寄り付かないから丁度修行には向いている。

 …あれ?何だありゃ?

 島の入江のところに、船がある。 海軍…ではないな。 MARINEの字は無いし。 ってことは…海賊船!?

 

 直感で、嫌な予感がした俺は、一目散に孤児院へと向かった。

 

▽▲▽▲▽

 

「な…」

 

 唖然とするしかなかった。

 島に響く怒号、そして悲鳴。 やっぱり、海賊が占拠…だろうか。 とにかく攻めてきているらしい。

 で、問題の孤児院は、だが…。

 

「おい、皆!どこだぁー!!」

 

 既に襲われたのか、建物の半分が崩れていた。

 まずい、早く行かなきゃ…。

 焦って入り口から入る余裕もなく、塀を飛び越えて中に入ると、ひたすら一緒に居た子供達や大人の名前を呼びまくった。 だけど、帰ってくる言葉は無――――

 

「ソイズ兄ちゃぁぁぁぁぁん!!」

 

 ――――いや、あった。

 この声は…ロームか!

 

「ローム!」

 

 さっき聞こえた声の下へ走る。 今更壁なんてどうでもいい。 障害を全て壊して、ロームの下へ向かった。

 

「兄ちゃん!」

 

 そして、見つけた。

 ロームは瓦礫の影にうずくまっていて、隠れているようだった。 …だけど正直、丸見えだ。

 

「居たか、ローム…。 他の皆は?」

 

 尋ねると、首を横に振るローム。

 分からない、もしくは死んだ、ってことだろうか。 いや、とにかくロームを安全な場所へ移そう。

 

 ――突然、ロームの顔が引きつった。 刹那、俺の腹部から刀が生えた。 いや、後ろから貫かれたんだろう。 普通なら死ぬだろうが残念、俺は自然系(ロギア)の能力者だ。

 ゆっくり振り返ると、そこにはまさに悪人顔の、褐色の肌をした海賊が居た。

 

「へぇ…俺必死になってたんだな。 見聞色持ってんのに気付かんかったよ。 …もっと特訓しなきゃね」

 

 微笑みながらそう言う。 すると勿論、というか…海賊の顔が引きつった。

 

 ここで微笑みを消し、一つ呟いた。

「死ね」

 

 酸を纏った拳で、海賊を殴り飛ばす。

 海賊は、酸で溶けながら大きく吹っ飛んでいき――――壁にぶつかる前に溶け去ったか。

 

「よっしゃ、行こうぜローム」

 

 ロームの方を振り返る。 ロームは当然、というか…何かびっくりしてる。

 

「兄ちゃん、それ…」

「今は良いから! ほら、行くぞ!」

 

 無理やり言葉を遮ると、ロームを立たせて背中を押す。 今は説明している余裕はない。

 

 あ、因みにさっき使ったのは酸拳(アシッドフィスト)って技だ。 俺は英語能力が悲しいぐらい低いから、技名はダサくてまんまだ。

 

 まぁ、いいよね、別に。

 

 そう考えて、俺はまだ残りが居ないか再びロームを連れて孤児院内を歩き始めた。




キャラクターファイル
1.レイデルド=D=ソイズ(幼少期)

性別:男
年齢:7
容姿:青がかかった黒髪 水色瞳
能力:サンサンの実(自然系(ロギア))の強酸人間 酸を操れる
技:酸拳(アシッドフィスト)
酸を纏って殴る
酸弾(アシッドショット)

???

酸幕(アシッドカーテン)

???

酸雨(アシッドレイン)

???

覇気:見聞色 ○
武装色 △
覇王色 ×
六式:何も使えない
武器:なし
備考:本作の主人公の幼少期。
まだ未熟で、性格も前世のまま。
表面はめんどくさがりだが、内面は面倒見が良い兄貴タイプ。
サンサンの実の名前がカッコ悪すぎて恥ずかしいと思っている。
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