へ?…ハンゾウさんどしたん?
ハ「いやいや‼︎あんだけ投稿遅かったお前がなんで、こんな短いスパンで新規投稿してんだよ⁉︎なんか変なもんでも喰ったか?」
失礼な!
ーーーあれから30分は戦ってるかな?
あいつ…本当に化け物並みに強い。
私の戦闘スタイルに確実に間を刺してくるし、戦術を変えてもものの数分で理解され先回りされている。
「…ま、負けないけどね」
彼女は言い切ると再び太刀を振るう。
太刀を振った軌道上に巨大な風の刃が現れ、対象に向かい飛んで行く。しかし、相手はこの攻撃はすでに見切ったと言わんばかりに剣で弾き、目で私を捉え得物を投擲する。
瞬時に相手の行動をよんだ彼女は無理の無い位置で壁を蹴り、逆方向に向かい走る。
奴の得物は壁に突き刺さると同時に壁の中に消え、再び私を狙ってくる。
もう何度目だ…驚異的な感性は持ち合わせているようだが、学習はしないのか?
私は二歩走ったところで足を揃え壁を蹴り、一直線に奴に飛び込む。
「…遠距離には対応したようだが…これならどうだ?」
私は奴の範囲に入る前に姿勢を崩し、身体を丸めるようにして半回転する。
奴の得物はまだ壁の中。一撃お見舞いしてやる。
洗練されたその動きには迷いはなく、完全に彼女の思い通りに全てが運ぶ。
刹那
「っぃづ!?」
何が起きたのかは…正直分からなかった。
気づけば下から私を見上げている奴がいた。つまりは、私は中を舞っているのだ。
何故…?
「…⁉︎」
「この刃を抜かせたのはお前が初めてだ…正直、心ガ躍ッタゼ?」
奴が言葉を発している。
しかし、私の耳には入らない。
いや、既に他の音によって鼓膜が占領されているのだ。
「ギヤァアアァアアン‼︎」
地を震わし、火山活動を加速させんとするその咆哮を受け、私は本来降りる地点とは大幅にずれた場所に落下する。
耳をやられ、平行感覚が戻らないまま、私は奴を見る。
そこには、覇龍に乗る『覇王』の姿があった。
まだ立ち上がれない私に、壁から現れた刃が襲い来る。
…はぁ、また守れなかったのか…私は…
最愛の妹の笑顔を思い出しながら、私は意識を手放した。
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「…それから?その人はどうなったの?」
「お前なぁ…『その人の気持ちになって話して』って言われたからここまでやったけどよぉ〜…正直この先は知らん」
「…なんで?その人倒したんでしょう?」
「まぁ…そうなんだけどさぁ…俺ってば倒した相手は火口から外にポイして近くの村に落としてたからそのあとは分からんのよ」
俺が建前を言うとセニアは「…ふぅん」と言ったっきり黙った。
しかし、自分で話していてもこの違和感…俺の勘はよく当たるが、今回ばかりは当たってほしく無いと心から思った。
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sideローザ
「…からそのあとは分からんのよ」
「…ふぅん」
ハンゾウの体験談に妙に食いつくと思ったら…
まぁ…それもそうさね…全く、ここの姉妹は…
「…世話がやけるねぇ…全く」
ローザがポーチから乱雑に引きちぎられた紙切れを取り出す。
そこには一文
【セニアを預ける。面倒を見てやってくれ】
と書いてある。
裏目を見ずにローザはポーチへとそれを押し込み、再び目を閉じた。
【親愛なる友へ。セイラより】
もう直ぐ日が暮れる。
林には静寂と闇がかかり始めーーー
「…対象確認。追跡、開始」
ーーー張り詰めた静寂には電光が走る
今回短い?いやいや、つなぎの回とかこんなもんでしょ?って開き直る‼︎そう!不死鳥の如く‼︎…スンマセン
セ「…ねぇ、なんでちょっと前からこの前後書きを100字縛りにしたの?」
え?いや、なんとなくだけど?