狩人闘恋万華鏡〜迅竜の恋情と覇竜の傷跡〜   作:ドーントレス

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皆さん最近調子いいですか?

最近ある思いが再燃して常にヴァーニングしているドーントレスです。

GWが終わりまた仕事仕事の毎日が再開しますが、頑張っていきましょう‼︎

実はまともなことも言えるドントレでした〜



第14話 『とある襲撃〜奪取〜』

 

 

sideセニア

 

私達が林に入って間もなく夜の帳が下りた。

ハンゾウさんは辺りにモンスターが居ないか警戒しながら暫く進んで、小川のせせらぎが聞こえる少し開けた場所に野営する準備を始めた。

いつもは夜には元気な私も、ハンゾウさんの話に聞き入って昼寝しなかった私に、容赦なく睡魔が襲ってくる。

だいたい私達は野営の準備を分担して行う。

今回私は槇の確保と警戒役だったのだが、槇を取ったはいいものの眠気でふらつき、槇を撒き散らしながら(いいギャグだろ?と心の中でドヤ顔をかます)来たもんだからハンゾウさんに少し休むように言われてしまった。

 

私は荷台の上に上がり、ちょうど星が瞬き始めた夜空を見上げながらさっきの『女剣士』について考えていた。

 

 

「…やっぱり…あの話の人って」

 

そこで私は意識を手放す。

美しい星空の下のこれまた美しい、自然界ではありえない音色を聴きながら

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

sideハンゾウ

 

…おかしい。

なぜだかわからんが、この林に入ってから中型・大型はともかく小型モンスターの姿すらない。

それに、野営場所に決めたのは俺だがこの場所にも僅かながら人的痕跡が残っている。

 

「誘い込まれてんのか?…ッ⁉︎」

 

幽かだがはっきりと、鮮明で不明な気味の悪い清々しい旋律を遥か遠くのすぐ近くでハンゾウは聞いた。

 

「…なんだ?この音は…それに空気が震えてやがる…いや、これはッ‼︎」

 

刹那

 

ハンゾウは何かに引っ張られるようにその場を後退させられた。

ハンゾウには何が起きたのか考える余裕が与えられず、樹木を5〜6本薙ぎ倒しながら尚も物凄い勢いで引っ張られる。

それらを全てノーガードで受けたハンゾウはただただ

 

「痛ッ‼︎痛痛痛痛い!痛っつ!グハァ‼︎」

 

悲痛(笑)な叫びをあげるしかなかった。

 

 

▽▲◇

 

どれくらい引き摺られただろうか…身体のあちこち、主に背中と首がいかれちまったかと思うほど痛い。

俺は体を起すと同時に辺りを見回す。

どうやら渓流の下降付近まで引きずり出されたようだ。

そこでまた、俺はあの音を聞いた。

 

「♪〜♪…♪…♪〜…」

 

胸糞悪くなる感覚が体を巡り、俺は音のする方に顔を向ける。

月の逆光で良くは見えないが、崖の上に人影と思しき影が見える。

崖からここまでの距離は約5kmって言ったところか…

俺が見上げていると奴の方から語りかけてくる。

 

「お前ガ、アノ幻のハンター『ハンゾウ』だナ?」

 

「人違いだってぇ言っても見逃してくれないんだろぅ?」

 

俺は相手のペースに巻き込まれないよう気張る。

そんな状態を知ってか、奴は俺を嘲笑うかのように言葉を続ける。

 

「まぁソウだナ!はなからデマこいたトコロデ調べはツイてるしナァ。悪イが、幻のハンターとやラの実力…計ラセてもらうゾ!」

 

奴が崖から降りてくる。

…なんでもいいけどあのイントネーションどうにかならんかねぇ…聞き取り辛くてしょうがない。

しかし、良く見るとそいつの装備は【リノプロS】装備だった。

どことなく胡散臭さが漂うが…

 

刹那

 

無数の鉄球がハンゾウめがけ落下してくる。

おそらく崖上からの射撃であろう。ハンゾウはそれを前方に走り抜け回避し、同時に拳を握り一気に距離が詰まり対応が遅れた相手の脇腹を殴りつける。

刹那的に怯んだ隙を逃さず胴体にもう一撃入れて、顔面に横から回し蹴りを食らわす。

少しよろけた相手の足を払い、宙に浮いた体を思い切り踏み下す。

さっきとは一転し、相手を見下ろす形で相手を睨む。

その目は明確な失望をたたえていた。

 

「なぁんだよ…こんな程度かぁ?俺に挑んできた中でも5本の指に入るくらい弱いぞ?」

 

しかし、ハンゾウは後に後悔するかも知れない。

 

昔の様に全てに対し疑ってかかるべきだったと…

 

「んじゃぁ俺は戻らねぇといけねえから「フフフ…あっはハハはハ‼︎」…てんめぇ何がおかs『ギャャャアァアォォア‼︎』ッ⁉︎」

 

刹那

 

ハンゾウ達がいた方角が光り、空気中に電流が走った。

 

「はナカら目的は貴様でハない。残念ダったナァ?」

 

「ッチ‼︎」

 

ハンゾウは鎧を砕かんばかりに力を込めもう一度踏みつけたが、衝撃で兜が外れ中身が露わになり、同時にハンゾウは戦慄した。

 

「なっ…カラッポ…だと⁉︎」

 

「フハハはハ‼︎ゼドアラで待っテイるぞ!『覇王ハンゾウ』‼︎」

 

どこからともなく声が響き、奴の気配そのものが消え去った。

俺は急ぎ野営場所に戻るが、そこにはまるで最初から何もなかったかのように自然に木が生え草が生え、不自然なほど静かであった。

 

そこで1人怒気とも殺気とも言えて全く違う『覇気』を纏った男は呟く

 

 

「イイゼェ…そんなに俺にコロサレタイなら望み通り…」

 

男はゆっくり歩き出す。

もはや月も叢雲に隠れ、光が殆ど失われた世界に煌々と赤き光を放ち、ただ一点を見据え歩むその姿は誰に見られる訳もなく

 

「煉獄の釜に叩き込んでヤルヨ」

 

その数日後、渓流近くの林が消滅し世界に新しい地図が配られたのはのちの話。




ハ「なぁ、あの後書きみたいな前書きはなんだ?」

深い意味はないよ

ハ「つかまた100字縛りしてんのかよ⁉︎いい加減やめるやめる詐欺やめろ?」

100字で伝えられることもあるさ

ロ「出番よこせー‼︎」

ね?

ハ「」

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