狩人闘恋万華鏡〜迅竜の恋情と覇竜の傷跡〜   作:ドーントレス

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はい、どうも読者さん。最近後悔と懺悔の念が押し寄せてきて精神的に潰れそうなドーントレスです。

ハ「あんなぁ、いい加減過去のことなんか忘れっちまえって。どうにもならないんだから」

あぁ…俺もハンゾウさんみたいになりたい…

ハ「あんだテメェ喧嘩売ってんのか?買うぞ?言い値で買うぞ?」

では、ごゆるらんとどうぞ


第23話「とある目的地」

 

 

ハンゾウ到着の少し前

 

sideセニア

 

私はなんとなく寝付けずにいた。

迅竜は夜行性だし、私もナルガの狩猟に生活リズムを合わせていたから言ってしまえば私も夜行性だ。

 

…でも今回のそれは、違う何か凄く嫌な予感がして…

ローザは見張りを交代したと言って荷台に上がり寝てしまったようだ。

私は久しぶりに木の上で寝ることにした。

近くの手頃な木に登り、遠くの方を見ながら寝付くまでぼーっと過ごす。

いつもこんな感じでいたら大体朝になる。

 

つまり寝れない。

 

でも夜風は気持ちいいし、なんとなく木の上の方が落ち着く。

寝そべれる程のスペースがないので座って寝ることになるのだが…いや、寝れないから座っているだけか…いかんせん下が固いからお尻から背中にかけて痛くなる。

そういえば最近柔軟体操してないなぁ…体固まってたらどうしよ…

柔軟体操どころか、まともに動いてない気もする。

以前は1人で山や森に篭って1人で散策したり、1人で狩りしたり…

 

欠伸もしてないのになんだか涙が…

 

でも今は違う。

ローザがいて、なんか理由は分からないけどマツバさんがいて…

 

ーーー彼が、いてくれる。

 

そんな生活が今までないくらい楽しくて、嬉しくて、ちょっとドキドキしたりして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな時間が、ずっとずっと続けば良いと思ったーーー

 

これから先も、きっといろんな事がある。

…でも、全部ハンゾウさんに任せる訳にはいかないよね。

私も『ハンター』なんだし、少しでもハンゾウさんに追いつきた「ゴガァアァアア!!!」ーーっ!?

 

下からモンスターの鳴き声が響き、私は愛槍【黒雨】を幹から引っこ抜き木から降り立つ。

そして…

 

私は戦慄する。

 

そこには最大全長を余裕で超えるサイズの【狂暴竜『イビルジョー』】がいたのだ。

しかも出現場所が荷車のすぐ隣…

 

ローザが危ない!!!

そう思った時には私は駆け出し、イビルジョーの正面を突っ込んでいた。

 

そう…あの時にもっと冷静になればよかったのだ。

何故イビルジョーが現れたのか…

何故正面の私よりも辺りを警戒していたのか…

何故既に怒り状態にあったのか…

 

 

冷静に考えればこんなことにはならなかったかもしれない。

 

 

 

私はーーー

 

 

 

 

sideハンゾウ

 

「ちくしょぉ!!何が…何があったってんだよぉ!!!」

 

俺は自分のスタミナが切れているのにもかかわらず、無理やりだるさを感じる足を動かしセニアの元へ走った。

まだ理解出来ない。

なぜだ!なぜだ!なんでなんだ‼︎

セニアに駆け寄り、抱き抱えようと「待て、ハンゾウ。迂闊に触れるな」伸ばした腕を引っ込め、声の主の方へ振り向く。

 

そこには、ボロボロなローザに肩を貸し、肢の折れたハンマーを引きずるマツバがいた。

 

「ローザ…おい!触んなってどういうことだよ‼︎なんか知ってんなら「落ち着けと言っている愚か者が‼︎」っ⁉︎」

 

マツバはローザに負担をかけないようにゆっくりと歩いて来て、比較的柔らかい俺たちの荷物の上におろした。

そしてポーチから透明な液体の入った小瓶を取り出しセニアの傷にかける。

すると何か黒い靄のようなものが一瞬見えた気がした。

 

「今かけたのは『ウチケシの実』から抽出した濃度の高い万能消毒液だ…これでも、奴の『アレ』は完全に消えるわけではないが…」

 

「…おいマツバ。

説明してくれないか?ここで何があった?そして、セニアの状態は?」

 

「……やれやれ、我が人間『如き』の為に動くなど…滑稽過ぎて笑えもせぬな?」

 

マツバは呆れたようにため息を吐き、俺に一度しか言わないからよく聞けと命令してきやがる。

…ちょっとムカついたが、仕方ない。

 

「ここに現れたのは二頭の竜。

一は食物連鎖より一脱し、全てを喰らわんとする【狂暴竜】。

一は黒き影を纏い、全てを蝕まんとする…【黒蝕竜】。

その二体がこの場所に現れたのは決して偶然などではない。

我と…貴様がいるからだろう。

あの狂暴竜に関しては以前より貴様を付けていたようだしな…黒蝕竜はおそらく…いや、今はそこの女の状態についてだな。

そやつは【黒蝕竜の呪い】に侵されている…しかし、呪いと言えどそんな魔術的なものでもない。

もっと単純で恐ろしいものだ…」

 

マツバはそこで区切り、ふと明るくなり始めた空を見やる。

そして「時間がない、重要なことだけを伝える」と、言うと再び俺の方を見て続けた。

 

「この世界の何処かに『古竜の秘薬』なるものを作れるものがいると聞いたことがある。

そいつを探し、その秘薬でそいつを直してやるといい。

…ふ、我がここまで手を貸したのだ。必ずやり遂げてみせよ覇龍よ」

 

そう言うとマツバはがくんと傾き、ぶっ倒れた。

ちょっと焦ったが、寝息が聞こえた瞬間に頭を(フルフェイスだから大丈夫だろう)ぶん殴って悶絶寝起きドッキリをしてやった。

しかし

 

「『古竜の秘薬』…ねぇ」

 

聞いたこともねぇし当然、見たこともねぇ…そんなもんをどうやって探せば…“ブジ?ダイジョウブ?”っ!?

 

振り向くとさっきのオオナズチがいた。

どうやら心配してくれているようだが、顔がアレなのでこちらの不幸を笑っている様にも見える。

 

“ヒドイ。ボク、ソンナコトシナイ”

 

「あぁ、悪かった…ってさらっと心読むんじゃぁねぇ!てか、いつまで付いてくんだよ⁉︎」

 

“ボク、ナカマミステナイ。セッカクミツケタナカマ。イッショイタイ”

 

「あぁ…気持ちは、嬉しくねぇ訳じゃぁないんだが…俺がよくても…なぁ?」

 

オオナズチはまた首を傾げる。

この動作にちょっと可愛さを感じ始めた俺はちょっと病気かもしれない。

 

“ボク、ダイジョウブ?ダヨ?”

 

「いやいや、お前さんが大丈夫でも俺の連れがダメなんだって」

 

“…ナンデ?”

 

「お前さんは、俺たちの言うところの『モンスター』だからな…」

 

“ボク、ワルイコ、ジャナイヨ?”

 

「〜〜〜っんなぁ!わぁかった‼︎責任は俺が取るから!だからそんな目で俺を見るな‼︎」

 

なんとなく、この手の奴に弱いのかも知れないな…俺は…

 

こうして新しい仲間(?)が加わり、俺たちは本格的に『古竜の秘薬』を探すことを目的に動くことにした。

ローザとマツバが起きるのを待って、状況を説明したらすぐに出発だな。

ウチケシの実もたくさん摘んどかねぇと…

 

「そういやぁ、お前さん『古竜の秘薬』って知ってるかい?」

 

“ウン!!シッテルヨ!!!”

 

「……作ってるとこも?」

 

“ウン!!!”

 

ーーー以外とこの旅は…短いかも知れないーーー

 




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