狩人闘恋万華鏡〜迅竜の恋情と覇竜の傷跡〜   作:ドーントレス

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はい、どうも皆さんドーントレスです!

今回はかなり短いです。
繋ぎの回だと思っていただければ幸いです。

ではごゆるりと…


第24話「とある深淵」

 

sideハンゾウ

 

俺たちは、オズ(オオナズチの愛称。自分からこっちがいいと言ってきた)の案内のもと、『古龍の秘薬』を探し早5日…

 

ローザは大した怪我もなく、気を失っていただけらしかったので、あの後すぐじゃぁねぇが、目を覚ました。因みに、オズのことは時間こそかかったが理解してくれた。

マツバはほっといても元気そのものだし…問題は…

 

 

 

 

 

この5日間…一度も目を覚まさないセニアのことだ…

 

 

 

セニアの傷は意外と浅く、応急処置は済ませ後はそういうことに慣れているローザに任せたのだが…

 

「傷口から化膿したりもしてないし…血も止まったから大事にはならないとおもうけど…ただ、あたいの気にしすぎかもしれないけど…」

 

その後のローザの言葉は俺を急かすのには充分過ぎた。

 

「ーーーあの子の傷が、塞がらないんだ…まるで人間の持つ『自然治癒力』が、何かに邪魔されてるみたいに…ね」

 

 

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捜索6日目…

日が高く昇り、俺たちから影を奪う。

荷車は壊されてしまったが、完全に壊れていた訳ではなく一部はそのまま使える状態にあった。

セニアとその看護役ローザは本人(?)の了解を得て取り付けた屋根付きのオズの背に乗り、俺とマツバはオズの左右で警戒しながら追従する。

 

本日2度目の食事を済ませ、変わらず空気の重たい俺たち一行の前にそれは現れ、オズが声を上げる。

 

 

“キタ!ココダ!ココダ!”

 

俺たちの前に姿を現したのは…

 

「…まじかよ」

 

 

3本の猛り立った一枚岩が突き出た大海原の岬…

つまりはそう…海だった。

 

 

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sideセニア

 

“……………”

 

ーー此処は…何処?真っ暗で何も見えない…

 

“…………”

 

ーー確か…私は…イビルジョーと闘ってる最中に…なにかに突き飛ばされて…

 

“………”

 

ーーあぁ…思い出してきた。あの時ローザがイビルジョーの攻撃で…それを見ていたら…

 

“……”

 

ーー私は…どうなったの?まさか…死んじゃって“…コワイ”…っ⁉︎

 

“…コワイ。コワイよ…”

 

ーーな、何?近くで誰か…子供みたいな声が⁉︎“…コワイよ。コワイよ”…やっぱり‼︎

 

“コワイモノ…ヤダよ…アレ…コワイ……コワイモノは……***す”

 

ーーへ?アレって?それに…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、最後の言葉をはっきりと聞き取ることができないまま、再び深淵えと堕ちる感覚に襲われ…知らず知らずのうち意識を手離した。




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