まぶしさを感じ、目を開けると気がつけば自分は華扇さんの家へと戻っていた。確か自分は幽香さんと戦ってボコボコにされて、大きな弾幕を放ち気絶したんだっけ...........?
記憶が飛んでいるからうまく思い出せない...........倒れた時に頭でも強く打ったのかな?
とりあえず、起きないと何もわからない。華扇さんに聞けばわかることだ。
体を起こそうと力を入れるとミシミシっと音が聞こえ、全身に痛みが電流のように流れた。痛みに耐えることもできず、自分は声にならない声で叫んだ。
「〜〜〜〜っ!!」
「な、何事ですか!?」
尋常ならざる声に驚いたのか心配そうな顔をした華扇さんが部屋に荒々しく入ってきた。
そして、原因がわかるとはぁっと安堵の息をついた。
「仙我起きたのですか、無理をしないでくださいよ。あなたは数ヶ月は動けない体なんですから」
「ど、どうゆうことですか...........?」
「覚えていませんか?風見幽香と戦った時のこと」
覚えていますが、なんというか自分が自分で無くなったようなそんな気分だった。
「覚えてます.........」
「.........仙我、私はあなたに謝らなければなりません」
「え?」
「あなたの能力を知っていながら試すような行為をしてしまいました。申し訳ありません」
そう言って華扇さんは深々と頭を下げた。まだ理解が追いつかないでいると説明をいただけた。
華扇さんが言うには自分の能力を無意識に起こさせるには死に至るようなことが起きなければならない。すなわち幽香さんのような大妖怪に襲われ、命の危機になれば発動する。
そのことがわかっていたから自分を幽香さんの元へけしかけたそうです。華扇さんって意外に鬼畜?
「じゃあ、教えてくれるってことですか?自分の能力を」
「はい、あなた自身が知り操れなければいけないですから」
とうとう自分の能力が使えるようになるのかぁ、なんか嬉しいな。
「それで自分の能力って.........?」
「あなたの能力は《あらゆるものに適応する程度の能力》です」
「.........あらゆるものに?」
「例えば、風見幽香の戦いの時に見せた弾幕がそうです」
じゃあ、つまり自分はあの時幽香さんと対等に戦えるような力を持つ体に適応したってこと?
なんというか自分のことながら、そうとうチートな力だと思う。
けど、適応しているはずなのにこの体の様は一体どうゆうこと?
自分の能力が本当なら幽香さんと対等に戦える体になっているはず、つまりあの攻撃も重傷にはならないはずだ。
「たぶんですが、今回の怪我は能力が発動する前の怪我だと考えています」
「.........ああそっか適応しても怪我が治るわけじゃないもんね」
「けれどその怪我にも適応すればいいのでは?」
「なるほど.........やってみます」
とは言ってみた物の.........能力ってどうやって使えばいいんだ?意識すれば自然と使える物とか?
知っておかなければならないってことは、認識が必要ってことだよね。
つまりは自分が意識すればいいってことか!よし、怪我がすぐに治る体になりたい.........
すると、自分の体の痛みが徐々になくなり起き上がってみると怪我は無くなっていた。
「す、すごい.........」
「どうやら使えこなせたようですね、よかった」
「華扇さんのおかげです!にしてもこの能力のおかげで自分は助けられてきたんだなぁ」
あの時の事故だって無意識に能力が発動したと考えれば自分が生きていることに合点がいく。もっと早くに能力に気がついていれば.........もしかしたら.........いや、考えるのはよそう、もう過去のことだ。
「そう言えば、あなたを助けたアルマって方が俺に会いたかったら地底に来いって言ってましたよ?」
「アルマさんが?というか魔王なのに地底に住んでるんだ.........なんか意外」
「魔王?あの人ただならない力を持っていると思ったら魔王だったですね」
今度会いに行こう、助けてもらったお礼をしたい。さて、ちょっと寝過ぎたから起きて能力の試運転でもしようかな?
立ち上がろうと手を付くとガクン!と腕に力が入らずバタッと床に倒れてしまった。
もしかして、怪我を治したけど体力は回復してないってことかな?
「だ、大丈夫ですか!?」
「あ、あははは......体力は回復しないみたいです、今度は体力回復を早めるように適応してみます」
意識を集中し適応させる感覚を思い浮かべ、心の中で念じた。だが、自分の能力はそこまでチートなわけではなかったようだ。
体が変化する不思議な感覚と先ほど消えたはずの痛みが神経を直接えぐるような感覚が走り回った。
「あぁぁぁああぁぁぁ!!!」
「せ、仙我!?」
自分が一度に適応することができるのは一つだけのようだ......