東方紅緑譚:番外編   作:萃夢想天

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どうも皆様(土下座)
萃夢想天です(土下座)

先週は本編の方をサボったうえに投稿もせず(土下座)
あまつさえ気分で夜廻SSを書き上げてしまった事(土下座)

深く、深く反省しております(五点倒地)


言い訳にもなりませんが、どうも上手く文が書けなくなっていまして。
スランプだなんて言えるほどの文章力なんてありもしないくせに、
本当にどこまでも自分に甘い奴だと情けなくなってきます…………。

ですので今回は、気晴らしに番外編を書くことにしました。
リハビリも兼ねておりますので、どうかいつもとは真逆に、
厳しい視線を浴びせながら作者を罵倒しつつお読みください

念のため言っておきますが、私はMよりかはSなので御安心を。


それでは、どうぞ!





番外編「四月一日とは」

 

 

 

 

 

_____________それは全てを受け入れる残酷な楽園の、ありふれた一日の中の1ページ。

 

 

 

 

「嘘を吐いてもいい日? 何よそれ?」

 

 

呆れ返った様な溜め息とともに、レミリアの口からは今日という日の特異性への疑問が漏れ出る。

浮かべている表情からも察することが出来る通り、まさしく彼女は外見年齢にそぐわぬ呆れ振りを

披露して、彼女専用に作られた玉座にふんぞり返りながら、件の話を持ち出した男に問い返した。

 

 

「外の世界では本日、四月一日は公的に嘘を容認する日となっております」

 

「分からないわ………何で、嘘を吐いてもいいって第三者から認められる日なんか作るのよ」

 

「通常の場合ですと、嘘の度合いによってはまぁ、事が起こる場合もありますが」

 

「その日だけは特別ってこと? 本当に人間というものは、どこまでも度し難いのね」

 

「全くです」

 

「半分はまだ人間だったお前が言えた義理じゃないわよ」

 

理解し難い話を持ち出してきた男からの同意に、吸血鬼である彼女は憮然とした態度で言い返す。

当主からのキツめな皮肉に対して、漆黒の燕尾服を着こなす長身の男は、ただ肩を竦めて見せた。

仮にも従者であるはずの男の態度が軽く琴線に触れ、レミリアは眉を吊り上げて口を開く。

 

 

「少なくともお前は、この紅魔館においてはただ二人しかいない人間の片割れでしょう?

いくら外の世界とのけじめをつけてきたからって、お前自身の過去が塗り替わるわけじゃない」

 

「承知しております。無論、人間が馬鹿で愚劣極まる存在であることも」

 

「………分かってるならいいんだけど。というか、そんなアホみたいな日を作ったのは誰よ?

ただの一般人風情に作れるとは思ってないけど、まさか国の首脳が作らせたわけじゃ?」

 

「いえ、誰でもございません。正確に言えば、嘘を認める日の起源は、一切が不明なのです」

 

「いよいよ馬鹿なんじゃないの⁉」

 

 

何でもないような口振りで、詳細が不明であると男が告げると彼女は飲みかけの紅茶を吹き、

二、三度ほどむせた後に早口で人間という種の頭の悪さをなじり、肩で息をするほど疲弊した。

 

そんな当主の姿を無表情で見つめ続けた男は、周囲に飛び散った紅茶の水滴をハンカチですぐに

拭き取り、汚れた部分を内側に折りたたんでしまってから、佇まいを整えて言葉を返す。

 

 

「人間が愚かであることなど、今に始まったことではないでしょう。貴女様もよく御存知かと」

 

「それはまぁ、そうだけど。だからって、嘘を吐く事を認める日をわざわざ作るかしら?」

 

「わざわざ作るから、愚かなのでは?」

 

「…………人間の血を糧に生きる吸血鬼でも、何というかこう、哀れに思えてきたわ」

 

「食料相手に御心を添えるとは、流石スカーレット家の当主であらせられる」

 

「………お前との話は新鮮で愉しいけど、身の程を弁える事を忘れないことね」

 

執事然とした男から向けられた言葉と笑みに、何やら侮蔑的な表現を感じ取ったレミリアは、

それまでの退屈を紛らわせる様な口調から一転して、高貴なる者特有の厳格さをまとわせる。

物理的な鋭さを持っているのではないかと錯覚しうる視線を受け、男は黙って頭を下げた。

 

その後、館の主人であるレミリアの暇つぶしに付き合うべく、彼はその後も話を持ち出したり、

あるいは逆に彼女からの話を適切に相づちを打つ様な聞き手に徹底したりと、臣下の責を果たす。

やがて用意していた分の紅茶が底をつき、楽しく優雅な夜明け前のひと時が終わりを迎える。

 

楽しかったわ、と柔らかな笑みとともにこぼしたレミリアに、男は恭しい礼を一つ。

紅茶や軽めの茶菓子が乗っていたワゴンを押して、当主の自室であるそこから退室していった。

 

給仕室へ片付けに向かう彼のその背中を、静かにかつ揺るぎのない視線で見守る影がひとり。

一般的に言われるメイド服にその身を包んでいる従者、彼の姉である咲夜その人であった。

 

 

「………嘘を吐いても認められる、か。どんな嘘でも認められるなら、活用しない手はないわ」

 

 

普段の冷静沈着な鉄面皮はどこへやら、去り行く弟の背中へ熱っぽくまとわりつくような

視線を躊躇なくぶつけ続けた彼女は、何やら妙案を思いついたらしく、その場を後にする。

 

紅魔館の当主たるレミリアと、彼女の妹に仕えている執事の十六夜 紅夜が語らった日、

つまりは本日四月一日の午後六時過ぎ。館の住人全員が集う食卓で、彼の姉は嘘を吐いた。

 

 

______________愛する人と結ばれ、その人の子を身籠った。

 

 

誰もが予期せぬ(彼女の言う愛する人も当然)衝撃の一言に、夕暮れの食卓は混乱を極める。

ある使い魔司書は、自分ですらそういった事をする仲になっていないのに、と泣き喚き。

ある大魔法使いは、不老長寿の自分でも子どもを作る方法があるはずだ、と真剣に考え。

ある居眠り門番は、同僚の"おめでた"に心の底から喜びつつ自分もいつか、と胸に誓い。

一瞬にして阿鼻叫喚、混沌極まる場となった食卓において、男の主人だけは冷静だった。

 

 

「おめでとう咲夜! これでまた、紅夜の家族が増えるのね!」

 

 

当主である姉ですら取り乱して狼狽する中で、狂気で満ちていた妹は至って真っ当だった。

しかしながらメイド長の発言に際して、紅魔館の住人で最も驚きに心揺すられた者がいる。

 

言うまでもなく、彼女が愛する人と頬を染めて見つめる男、弟の紅夜であった。

 

 

「待って姉さん、何がどうしてそうなったの?」

 

「あら、どこかおかしいかしら?」

 

「どうしよう。"どこか"と"全部が"の違いが分かってないみたいだ」

 

「男の子かしら? それとも女の子?」

 

「待って姉さん、お願いだから待って」

 

「子どもが出来るようなことはしたくせに、何を今さら慌てているの?」

 

「それはそうだけど____________って違うんだ姉さん、そうじゃないんだ」

 

 

滅多に見れないほど慌てふためく男の姿は、紅魔館の住人全員の記憶に深く刻まれ、

彼がうっかり漏らした発言についての審問会が急遽発足。彼はみっちり締め上げられた。

 

結局その日は、紅夜という男にとって厄日以外の何でもなく、ただ酷い目にあったという

事実のみを残すだけとなった。ただ、彼を苦しめた嘘は、後に現実となったのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って夢を見たんだけど、まさか本当に手を出してないわよね?」

 

「何年後の話をしてらっしゃるんですか⁉」

 

 









次回からは真面目に、心を入れ替えて本編書きます(土下座)
どうか厳しい評価をたたきつけ、それでも見捨てず見守ってください(土下座懇願)
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