【完結】 艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話   作:しゅーがく

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久々の単発投稿ですね。
開発で狙った装備が出せるようになって以来のこれですので開発日記改め建造日記に変えようかなとか考えてますw


第三十八話  雪風の開発日記⑥

 

俺の快気祝いの翌日。

早々に執務を始めている訳で、今日は雪風も朝から執務室に来ていた。

 

「司令ぇ!建造ですね?」

 

そう元気よく雪風は言ったが、目線は俺の胸のあたり。いつもなら俺の顔を見て言うが、今日は違っている様だ。

視線の先は俺の撃たれた傷のところだった。

 

「空母2とレア軽巡レア駆逐2で頼む。それと傷は大丈夫だぞ?」

 

そう言うと雪風は笑顔になり、いつもの様に執務室を出て行った。

ちなみに今日の秘書艦は榛名だ。

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

「提督。」

 

雪風が出て行ってから数十分経って執務が終わった頃、榛名が話しかけてきた。

 

「提督はこれまで大規模作戦に参加されてませんでしたが、どうしてでしょう?」

 

俺はてっきり私的な事を聞かれると身構えていたが、全然違っていた。それは最近受けれる任務にある大規模作戦についてだった。因みに今は終わっていて届いていない。榛名の言っているのは、数日前まで行われていた『第二次SN作戦』の事だろう。

 

「榛名、よく考えてみろ。艦隊司令部のレベルと艦隊司令部所属の艦娘の練度、装備の充実性。どれをとってもとてもじゃないけど参加できない。」

 

そう言うとまだ腑に落ちないのか、榛名はその場を離れてあるファイルを出した。

『艦娘名簿』それを俺に渡してきた。

 

「練度は十分ですし、装備面もいいんじゃないでしょうか?先日まで警備に使っていた彩雲も作戦では十分通用するはずです。」

 

そう言って更に『装備帳簿』を出してきた。

 

「砲も手に入れにくいものはありませんが、46cm三連装砲だってあります。訊きましたよ?あれは決戦用なんですよね?三式弾はありませんが、九一式徹甲弾もあります。」

 

そう言った榛名に俺は呆れていた。そう言えば榛名も俺がこっちの世界に呼ばれる前からいたとしても古参ではなかった。

なら俺の意思も知らない訳だ。だが何故か金剛はそういったことに関しては知ってる様だった。

 

「それでも参加しなかったんだ。まぁそこまで言うなら次の大規模作戦に参加しようとは思うが、試しに榛名。艦隊編成を考えて俺に提出、説明をしてくれ。」

 

そう言って俺は背伸びをして外を眺め始めた。

後ろでは榛名が艦娘名簿と装備名簿、いろんなファイルを開いては閉じてを繰り返し、ペンの走らせる音を奏でていた。

 

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ーーー

 

 

「できましたっ!」

 

そう言って榛名が俺に編成の書いた紙と装備の変更を書いた紙を出した。

そこには『旗艦長門、陸奥、扶桑、山城、赤城、加賀。予備艦。金剛、比叡、榛名、山城、伊勢、日向、飛鷹、隼鷹、鳳翔、祥鳳、瑞鳳。装備。戦艦46cm三連装砲(長門型のみ)、41cm連装砲、九一式徹甲弾、水上偵察機。航空戦艦41cm連装砲、水上偵察機、瑞雲。空母彗星一二型甲、彗星、流星、流星改、零戦52型を組み合わせる。』とだけ書かれていて、榛名の説明が始まった。

終始黙って聞いていたが、どうやら昼戦で全てかたを付けて夜戦に入っても連撃に期待するとの事。

この編成はもろ俺の使うものだが、大規模作戦ではこれは通用しないと俺は考えていた。そもそも艦戦が零戦52型の時点で制空権を奪取できるかも考え物だし、榛名は雷電改を入れていない(※第二十九話参照)。

俺自身も大規模作戦に参加した事は無かったが、これでは負けると確信があった。基本的に大規模作戦に参加する時は12隻編成でない限り艦種に偏りのない混成艦隊が多い。というか普通の海域突破の際も普通は混成艦隊が主流だ。ウチの艦隊司令部では戦艦を基軸とした昼戦特化型の火力にものを言わせた艦隊で突破してきたので、榛名の意識にもその編成で大規模作戦を乗り切れるという自信に繋がったのかもしれない。

 

「どうでしょう、提督?」

 

そう言った榛名は不安げにこちらを見ているが、心を鬼にして言った。

 

「これでは初動作戦でも敗退だろうな。」

 

そう言って、俺は例えとして艦隊編成を書き出して説明を始めた。勿論、混成艦隊についてだ。

その説明には骨が折れたが最終的には榛名も納得してくれた。結局のところ主な原因は重巡以下の艦種のレベルが心持たない事だった。なので軽巡洋艦や駆逐艦の艦娘のレベリングが頻繁に行われているのだ。重巡は序の様にレベリングしているが、徐々に強くなっていってる。

 

「そうですか......ですが、よく分かりました!大規模作戦に参加することは当分ないという感じでしょうか?重巡、軽巡、駆逐の艦娘たちで練度が高い子、全然いませんものね。」

 

そう言って榛名は広げていたファイルを拾い上げるとしまい始めた。

案外あっさり納得してもらえたことに俺は驚きつつも、手元にあったキス島攻略に出撃させる艦隊編成を悩み始めた。

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

しばらくすると廊下から足音が聞こえてきた。いつもなら複数足音が聞こえるが、今日は1人だけだ。

 

「司令ぇ......ダメでした。」

 

そう言って入ってきた雪風はしょぼんとしていた。

どうやら建造に新造艦を引けなかったみたいだ。

 

「そうか、残念だ。でもたまにはこういう事もあっていいんじゃないか?」

 

「そうでしょうか?」

 

そう言って今にも泣きそうな雪風は報告を始めた。

 

「空母レシピでは何故か木曾さんの艤装と足柄さんの艤装が出ました......。レア軽巡レア駆逐レシピでは多摩さんと島風ちゃんの艤装が出ました......。」

 

雪風はそう報告するがちゃっかり島風の艤装を引いてる辺り、結構いつもの雪風じゃないかと思う提督であった。

 

「そうか、雪風。ありがとうな。」

 

「はい......。」

 

そうお礼を言うと雪風はトボトボと執務室を出て行った。

その後ろ姿を見送ると榛名は心配そうに俺に訪ねてきた。

 

「大丈夫でしょうか?雪風ちゃん。」

 

「分からん。だけど雪風はいつも新造艦を引いていたからな。いつも通りじゃなかった事がショックなんだろうな。」

 

そう言って俺はまたキス島攻略に向けた編成を考え始めた。その脇には近代化改修に充てる艤装と充てられる艦娘を書く書類がある。充てられる艦娘の欄には『雪風』の文字があった。

 





よく考えたら建造日記だとどっかの建設現場の人みたいですねw
取りあえず保留......。
因みに今日の開発(作者がプレイしている艦これ)の方では艦載機レシピ4回で流星改と零戦62型(爆戦)を手に入れました。零戦62型の使い道が.......。
これからは開発の報告は後書きに書かせていただきます。

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