【完結】 艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話   作:しゅーがく

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第四十話  観艦式①

軍法会議もとい海軍本部の公開処刑から数日が経ったある日。鎮守府に大本営の新瑞からの書類が届いていた。俺がそれを見たのは朝、執務を始めてすぐだった。

 

「提督?」

 

ちなみに今日の秘書艦は鳳翔である。

この前の格納庫での事は、結局精神が不安定になっていたらしくああなったらしい(by医療妖精)。人騒がせというかなんというか。だが、ああは言っていたが本当に思っていたらしく、今日の秘書艦という事で執務室に入るなり過去の出撃する艦隊の編成表を引っ張り出してみていた。もう満足したのか、俺がその光景を見ているとそう小首を傾げて聞いてきたのだ。

 

「なぁ鳳翔。」

 

「はい。」

 

「大本営から命令。『本日、東京湾沿岸部にて観艦式を行う。横須賀鎮守府の提督は至急、観艦式参加艦を編成せよ。』だってさ。」

 

そう言うと鳳翔は出撃編成表を渡してきた。

 

「ならばすぐに取り掛かりましょう。今日の何時開始ですか?」

 

「13時だ。」

 

俺はそう言って鳳翔と観艦式参加艦隊の編成を始めた。ちなみに新瑞から送られてきた書類には出来るだけの人数を任務で送るようにとのことだった。

考えた。どの編成で行かせようか。ど派手にやりたいところなので長門と陸奥は外せない。これ重要。金剛たちにも出てもらう。......考えているのが面倒になった俺は鳳翔に余った編成表を返すとこう言った。

 

「警備艦隊を編成。それ以外で行くぞ!!!」

 

ーーーーー

 

ーーー

 

 

結局警備艦隊として残る事になったのは天龍、龍田(※初登場だがずっと居た)、長良、名取、由良、祥鳳、瑞鳳、妙高型重巡四姉妹、朝潮型姉妹(※朝潮以外は都度登場だが以下略)、瑞鶴、吹雪型姉妹が残るといって他は全員が参加することになった。

 

「という訳で、警備頼む。天龍。」

 

「おう!任せろ!!!」

 

そうハキハキと返事を返してくれたのは天龍。俺の中の戦闘大好きっ子とは裏腹に、上官の命令には従順だった。命令の下で戦場に行って大いに活躍したいと言う(※龍田談)。

 

「じゃあ観艦式参加艦隊は準備にかかれ。妖精さんから演習弾貰っといてくれ。」

 

俺はそう言って食堂に集まって話していたところからさっさと出て行った。これから電話で新瑞に報告する為だ。

 

「提督、こんなに出してしまっても良かったのでしょうか?」

 

そう俺の横を歩いている鳳翔が訪ねてきた。

 

「大丈夫だ。」

 

そう言って俺は執務室に着くと、受話器を取って大本営の新瑞に電話を掛けた。緊張はするが、直通だと言っていたのでそこまで緊張はしなかった。

趣旨を伝えると新瑞は『そんなに出してくれるのか!ありがたい!』と言って電話を終えた。

ちなみに参加する艦娘は総勢60人参加する。全員乗り気だった。これまで苦しめられてきた海軍本部が消えたことと、まだ国民に自分らを知られていない状況なのでいい印象を与える事を望んでいた。勿論俺もだ。

 

「あー。あとで言うつもりだったが、鳳翔。」

 

「はい?」

 

「鳳翔には空母機動部隊で先頭に立ってもらうぞ?」

 

「りょっ、了解しました!」

 

俺はふと思いついた、鳳翔を空母機動部隊の先頭を任せるのには訳があった。

これを機に自信をつけてほしかったのだ。俺はそう思いつつ、鳳翔の手の中にある改装指示書に目をやった。

 




今回はキリがいいのでここで切らせてもらいました。
新瑞から来た急な命令に怒りもせず乗り気な提督w

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