【完結】 艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話 作:しゅーがく
朝起きてみると、今日の秘書艦は赤城だった。既に執務室におり、書類も持ってきてあった。
「おはよう。」
「おはようございます。」
そうにこやかに答えた赤城はいつもなら何も持っていない手に、封筒があった。
「それは?」
そう訊くと、赤城は俺にそれを手渡してきた。
中を見てみると、『お気に入り登録者1000人突破記念』とだけ書かれた紙が入っていた。
「どういうことだ?」
「そういうことです。」
そう赤城が答えると、執務室にノックして長門が入ってきた。
「お気に入り登録者1000人突破記念と聞いて。」
そう言った長門は赤城の横で腕を組んで立ち竦んだ。
「待って......全く状況が呑めない。」
そう言うと赤城は説明を始めた。
「私たちが登場する『艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話』がお気に入り登録者が1000人突破したんですよ!」
そう言って赤城はフンスとした。
「私たち?それはどういう......。」
「どういうもなにも物語ですからねー。」
そう言って赤城は俺の使っている机に置いてあったパソコンを引っ張ってきて、カタカタと入力。すぐにこちらに向けてきた。
「これですよ。」
そう言って見せられた画面にはそういう題名が書かれており、話の内容も俺が辿ってきた過去そのものだった。
「なにこれ。凄い怖い。」
そう言って俺は赤城からマウスを引っ手繰るとブラウザバックした。
「あぁー!今日の更新分が......。」
そう言ってしょんぼりする赤城に俺はマウスを返し、長門に訊いてみた。
「んで長門。どういうこと?」
そう言うと長門は腕を組んで唸った。
「うーん。どういうことだと聞かれても、そう言うことだとしか答えれないな。」
そう言って長門は組んだ腕を解くと、どこから出したか分からないボードをこちらに見せた。
「という訳で作者から、『メタな話でもしておけ』ということでするぞ。」
と言って長門はボードを投げた。
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ーーー
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俺は普段通り執務室に居るのだが、いつもとは様子が違う。何故なら、普段ならこんなにも居ないからだ。せいぜい俺と秘書艦、報告に来たり遊びに来るくらいで5人は超えたことなかったのに、今は10人いるだろうかというレベルだ。
「と言う訳で司会は私、長門と。」
「赤城でお送りしますこのコーナ。」
デデンという効果音の後、ホワイトボードがニョキっと出てきてそこには『つまるところ、メタな話。』と書かれていた。
「本作『艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話』の舞台裏なんかをボロボロと言っていきます!」
と言って赤城はボードを出した。
「最初はコチラ!『提督への執着ってなに?』ですね。最初にもってこいですね。」
そう言って赤城はボードを入れ替えた。
「『提督への執着』とは、公式(本作の)設定から引用すると『艦娘たちが自分らが艦隊行動するにあたって、必要な司令塔を欲した。だが、海軍本部(※今はありません)が制限を掛けたことによって全艦娘に起きた共通意識。提督が存在する鎮守府では艦娘が提督に対して過保護になる。』だそうです。噛み砕くと、『提督を大切にする。』ということですね。」
そう赤城が言うと、トークが始まった。
「提督がこっちに呼ばれてから色々変わったからな。」
と長門。
「ですがこれは強さがあります。執着意識が強いと、過保護過ぎるということが起きますね。金剛さんとかにそれが見られますね。」
「オゥ。そうデスカ?」
そう言った金剛に向かって全員が強く首を縦に振った。
「......自覚無いデース。」
「だけど、弱いのも居るよねー。大井っちとか。」
北上が丸まりながらそう言った。
「確かに......大井は過保護というか、うーん。」
それを聞いて唸っていたのは鈴谷だ。
「他にいませんでしたっけ?」
そう言って吹雪は指をおって数えだしたが、1で止まっている。
「......いませんねぇ。」
吹雪はそう言って目線を長門に向けた。
「わっ、私かぁ?そうだな......割と我を忘れてしまう事態でも我を忘れずに対応する奴が......雪風と夕立か?」
そう言った長門に皆が否定した。
「それは無いですね。雪風ちゃんは『私の運を使って司令ぇの役に立ちたいですっ!!』とか言ってますし、夕立ちゃんは『提督さんに褒めてもらいたいから今日も戦術指南書だよ!』とか言ってさっき分厚い本持って資料室行っちゃいましたよ?」
そう言ってごちゃごちゃとトークを繰り広げる皆に切りのいいところで赤城が止めに入った。
「『提督への執着』は皆あるんですから、強い弱いなんていいじゃないですか。そう言えばこの設定、他の作品と違いを出すためにわざわざ作ったらしいです。それでは、次行きますよ。」
赤城がそう言うとデデンという効果音が鳴った。一体どこから聞こえるんだ。そして唐突に何言ってんだ。『他の作品と違いを出すため』って。
「次はコチラ!『巡田さんって今何やってるの?』ですね。これは長門さんから説明を貰いましょうか。」
そう言って赤城はボードを長門に手渡した。
「警備部 諜報班の巡田がこの鎮守府に入った経緯は知っているな?提督の暗殺を企てた海軍本部(※今はあり以下省略)の犬だった頃に鎮守府に潜入したが失敗して捕縛された人間だ。軍法会議で裁かれ、死刑執行直前に提督が拾ったんだったな。」
そう言うとさっきまで黙っていた川内が話し出した。
「そうだよー。今では警備部 諜報班班長。鎮守府に近寄る敵性非艦娘勢力の動向を見張る諜報員だね。いつもは鎮守府の門の出入り口付近で擬態して監視してるけど、何かあったらすぐに捕まえてくるんだっけ?」
そう川内は俺に訊いてきた。
「そうだな。週一で警備棟に呼ばれるな。不審者を捕まえたって。」
そう俺は言ったが、捕まった奴の捕まった理由がしょぼいのだ。
「例えばどんな不審者?」
案の定、川内は聞いてきた。
「真似するぞ......コホン......『まっ、待ってたら、金剛ちゃんが出てくるかなって......金剛ちゃんカワイイ......ドゥフw』だそうだ。」
そう言うと金剛が俺の肩をぺシぺシ叩いてきた。
「カワイイってもぅ!提督ぅー!」
「真似って言ったからな。」
一方、聞いてきた川内や他のはドン引きしていた。
「......えっと、結局そいつはどうなったの?」
そう川内が訊いてきた。
「あぁ。確か、武下大尉の厳重注意と今後、近づかないという誓約書を書かせて、釈放。というか、蹴りだしてた。」
そう言うと皆大体想像できたのか『あぁー』と言っている。
「他にはありましたか?」
赤城はそう返してきた。
「他か......。あとは大体メディア系だな。」
そう言うと皆分かってたみたいな反応をした。
「では、次行くか。赤城。」
「はい。では、次!」
デデンという効果音と共に赤城はボードを出した。俺はもうツッコまないぞ。
「次は『近衛艦隊ってどんなメンツなの?』......あぁ......。」
そう言って赤城は黙って金剛に席を変わった。
「これは私から説明させてもらうネー。非公式艦隊『近衛艦隊』は提督の為に動く非組織的な非公式艦隊ダヨー。メンツはデスネ......私と、鈴谷、加賀、神通、叢雲が幹部でそれ以外が榛名、鳳翔、妙高、那智、足柄、羽黒、長良、名取、由良、那珂、暁、響、雷、電デス。」
そう言うと赤城が金剛の横に立っていった。
「ちなみに『親衛艦隊』は今金剛さんが挙げた艦娘以外ですね。」
そう言うと金剛は笑った。
「仕方ないデース。こっちは『提督への執着』が強い艦娘しかいませんからネー。」
そう言って笑う金剛だが、俺は笑えなかった。俺の中で一番『提督への執着』が強いのは、言ってる本人だからだ。しかも顕著に出た時、金剛は怖い。
「まぁ、次に行きましょうか。」
そう赤城が言った瞬間、デデンと効果音が鳴った。
「『艦これにない艦載機や滑走路がどうしてあるの?』です!」
そう言うと赤城はポイッとボードを投げた。
「これは私が説明しますね。といっても作者さんからもらったメモを読むだけですが。『提督が着任した鎮守府への特典みたいなもの。』だそうです。」
そう言って赤城はメモを仕舞った。
「これにて、終了です。ちなみにこの企画、メタな話をするものでしたが、結構メタくなかったような気がします。それでは最後に宣伝を。」
そう言うと赤城は咳ばらいをした。
「『艦隊これくしょん 艦娘たちに呼ばれた提督の話』は不定期更新です。毎日7時30分に更新されますが、たまに作者さんの都合で1日2日遅れる事があります。今後ともどうかよろしくお願いしますね。」
そう言って赤城は撤収していった。ちなみに居た長門たちも撤収していってしまった。
俺は1人状況を未だにつかめていない状態で執務室に居た。
「結局、なんだったんだ?というか、赤城っ!!秘書艦だろー!!」
執務室から大きい声で提督が呼んだので慌てて赤城が帰ってきたのは言うまでもない。
お蔭さまでお気に入り登録者1000人突破しました!ありがとうございます。
本作始まって3ヵ月ほど経ちましたが、始めた当初はここまで成長するとは思いもしませんでした。あれから考えると、不定期といいつつ毎日投稿してますね。
最近は忙しいというのもあり(2週間以上休みなし)、2日おきな時もありますが、できるだけ毎日出したいと思っています。
どうでもいいですが、自分は朝の8時頃と昼の1時、夜6時過ぎに定期的にチェックしてます。タイミングが合って、余裕があれば感想に返信したいのですが、基本的に夜に返してます。
今後とも宜しくお願いします。
ご意見ご感想お待ちしてます。