魔装機神~THE HIGH SCHOOL D×D~ 作:半生
今回からやっと物語が動き始めます。
ではどうぞ~。
とある日の放課後、俺、兵藤正輝は部活が終わり帰ろうとしていた。
剣道がない日は基本的にイッセーと一緒に帰っている。
俺はイッセーが待っているであろう校門へと歩いていく。
校門につくとイッセーが女子と喋っていた。イッセーと同い年くらいの見た目をしている。
誰だろ。俺はイッセーの交友関係全く知らないからな。
あいつは俺の交友関係なぜか一方的に知ってるけども……。いったいどこからそういう情報を仕入れてくるんだ。
そうしているとイッセーがこっちに気付いた。
「あ、兄貴。部活終わった?」
「ん?ああ。終わったぞ。で、そっちの子は?イッセーの友達?」
「うん、新しいおっ……お友達の夕麻ちゃんです」
おい今何を言おうとしたこの妹は。その間は何だ。
……いいや、置いておこう。
「初めまして、天野夕麻です。よろしくお願いします」
「ああ、俺はこいつの兄の兵藤正輝だ。こっちからもよろしく」
うん、丁寧な子だな。
朱乃ちゃんが少し前までこんなんだったんだけどなぁ……。懐かしいなぁ……。どうしてああなったんだろうなぁ。
「じゃあ、夕麻ちゃん。また今度ね」
「ええ、では…」
そう言って夕麻さんは帰ってしまった。
「よし、じゃあイッセー。俺たちも帰るぞ」
「はーい。あ、今日の晩御飯何?」
「んー、今日はそうだなー…まあ、冷蔵庫の中見て決める。今何が冷蔵庫にあるか覚えてないし」
話をしながら帰路に就く。
その途中、サイフィスが急に話しかけてきた。
『主様……』
ん、どうしたんだサイフィス。何かあった?
『…いえ、何でもありません』
?なんだろう?
そうして、その日は過ぎていった。
************
その週の日曜日。
俺は、剣道の帰りに食料品の買い出しに出ていた。
いつも大体日曜日に買い出しを行ってる。イッセーも俺も結構食べるからな。
今日、イッセーはこの間の友達と遊んでくるといって出かけて行った。
珍しいな、あいつが休日に遊びに行くのは。
大体の場合、俺を堪能するだのなんだのといって家にいることが多いのに。
『違うことをしたい日もありますよ。主様だってそうでしょう?』
んー、まー、そっか、そういう日もあるか。
っと、今は買い出し買い出し。
そろそろ、タイムセールだ。
タイムセールは気を抜いてたらやられる。気合を入れないと!!
『タイムセールはいったい何なんでしょうか……』
タイムセール?タイムセールはね……戦争です。
ふう、大量大量。今日も何とか競り勝てたな。
今俺の手には、タイムセールで勝ち取った食材が入った袋が握られている。
うちは家計が結構厳しい方だからタイムセールは本当に助かる。
よし、それじゃ帰ろうとするかな。
そう思って、スーパーから出るとイッセーと夕麻ちゃん…だったかな?が歩いていた。
そろそろ帰るところかな?
ちょっとついていってみよう。
彼女たちについていくとスーパーの近くの公園についた。
ここの公園は人気が少ないので俺の初期の修行場として使っていた。
しかし、こんなところに何の用事があるんだろうか?
おっと、ベンチに座った。
俺は近くにあった木に身を隠し聞き耳を立てた。
「はー、今日は楽しかった。ありがとうね、イッセーちゃん」
「いいの、気にしないで。私も楽しかったから」
楽しかったんだろうな。イッセーはそういうところ素直なやつだから。
「……ところでね、イッセーちゃん」
「ん?なに、夕麻ちゃん」
「実はね…お願いしたいことがあるの」
頼みたいこと?いったい何なんだろうか。
「私にできること?だったら大丈夫だよ」
イッセーがそう言った瞬間、彼女はこう言った―――
「うん、それじゃあ――――――
死んでくれないかな」
……はぁっ!?
そう俺が驚いていると夕麻ちゃんは光でできた槍上の物を取り出し…振り上げた。
…っ!?まずい!!
俺は持っていた竹刀入れの中から木刀、桜花王を取り出し、全力で走り二人の間に割って入った。
「なっ、何!?」
ギィンという、まるで剣と剣がぶつかり合うような音が鳴る……これ木刀なんですが。
いや、そんなことはどうでもいい!!
「イッセー、早く逃げろ!」
「へっ!?お、お兄ちゃん、どうしてここにいるの!?」
「いいから、さっさと逃げろ!!」
「えっ!!で、でも、お兄ちゃんが……」
「俺は大丈夫だ!!早く行け!!!」
俺は、イッセーを守りながら全力でイッセーを逃がそうとする。
俺にはイッセーを守りながら戦う技量はない。だから、こそせめてこいつが逃げ切るまでの時間を稼ぐ。
俺の声に不安そうにしながらも、イッセーは背中を向けて走り出した。
「てめぇ…家の妹に何しようとしてやがる…!!」
そう言いながら、彼女から離れ桜花王を構える。
「あら…誰かと思えば…イッセーちゃんのお兄さんじゃない。まあ、いいわ、誰であれ邪魔するなら殺すだけよ!!」
そう言った瞬間夕麻ちゃんは、黒い翼を出し光の槍を矢のように撃ってきた。
えっ!?堕天使の人!?いや、そんなことを考えてる暇は今はない!!飛んできた槍を桜花王ではじく。
こんな時が来る……それを知っていたからこそ鍛えてきた。この刀はそのための力だ。
でもまだ俺には本当に誰かを守れるくらいの力はない。このままじゃ、俺は何もできずジリ貧だ。イッセーを……知り合いを守ることすらできやしない。
だから今は――――――
「《
俺は、俺が神様からもらった守るための力に頼る。
「なっ!!なんだそれは…まさか
「すまないが…そいつは企業秘密だ!!」
『change earth!!』
夕麻ちゃんのセリフを受け流し、篭手をザムージュさんの力、大地の力に変更し、四方から岩を召還した。
しかし、夕麻ちゃんはそれを見たすべての岩を避け空へ逃げた。
「ふふっ…いくら強くたって所詮は人間…空に逃げれば……」
なんか、強がってるところ悪いですが!
『change wind!!』
「残念、空を飛ぶことができるんだな、これが!!」
「何っ!?」
今度はサイフィスの力に変更し、風を操り空を飛ぶ。
夕麻ちゃんは俺が翼なしで空を飛んだことに動揺しているらしい…その隙、見逃さない!!
「螺旋残流…一文字斬り!!はぁああああああ!!」
桜花王を両手で持ち横薙ぎする。
全力の一撃が効いたのか空中でよろめく。
「ついでだ!これでもくらえ!!」
空中で、大きな旋風を作り出す。それを思いっきり夕麻ちゃんにぶつけた。
彼女は、その旋風に対応できず錐揉み状態で地面に落下していった。
「これで形勢逆転だ。それで?まだやるのか。お前のおかげで買い出しした食料全部パーだ」
「クソ…この餓鬼がぁぁぁあああああ」
彼女は、そう怨嗟の声をあげながらさっきより大きな光の槍を作り出した。
俺はそれに対応するため桜花王を構えなおす。
その直後……。
「キャァアアアアアアアア」
声が響き渡った―――
この声は…イッセー!?
「……誰かが目的を達成したみたいね」
「!!イッセーに何をした!!」
「いやね、単純よ。……ただ殺しただけよ」
「!?」
人の死…それは周りを悲しみに包むことになる。不幸にすることになる。
妹が死んだこと…それが、うちの母親が…父親が…そして何よりも俺が悲しむ。
こいつは…それを…それを…!!
『主様!!落ち着いてください!!』
落ち着いていられるか!!
あいつは、俺の妹を殺したんだ!!
そんなことされて…ブチ切れないやつは……いない!!!
「何考えてるのイッセーちゃんのお兄さん。大丈夫よ、あなたもすぐに……あの子のところに送ってあげるわ」
その言葉で俺は完全にブチ切れた。
その瞬間、それに呼応するかのごとく俺の体からプラーナが噴き出す。
俺はその噴き出してくるプラーナを使い全力で飛翔する。
「な…なに……その光は…」
その言葉を完全に無視し俺は夕麻ちゃんにとんでもない速さで飛んでいく。
こいつを生かしては置けない……。その考えが俺の中で渦巻いていた。
その思いとともに俺は桜花王でやたらめったらに斬りつけた。
何度も、何度も、何度も、何度も……。
何度斬りつけたかわからない…それでも止まらない俺に――――――
『おやめください!!主様!兵藤正輝!!』
サイフィスの言葉が響いた。
その言葉を聞いた瞬間、俺は我に返った。
何度も斬りつけたことで少し落ち着いたらしい。
我に返り、夕麻ちゃんを見てみると傷だらけになっていた。
「ハァ…ハァ…いったい…何なのよ、あんたは……」
俺はそれを無視し…夕麻ちゃんを睨み付ける。
我には返ってはいるがもはや、動くことができない。
キレてしまったときにかなりの魔力、プラーナを消耗してしまったのが理由だろう。
「……チッ……今は、撤退してあげるわ……次に会った時には必ずあなたを殺す!!!」
そう言って、彼女はその場所から飛び去って行った。
俺は完全に去っていったのを確認して、地上に戻る。
……イッセーを探さないと……。
全く動こうとしない体を無理やり引きずるようにイッセーが走っていった方向に歩く。
少し歩いて俺が見つけたのは……紅……血の紅……。
紅い血の中に倒れた紅に染まった俺の妹、それを焦ったような顔をして見る、俺がよく知る…紅い髪の女性……。
それを見た瞬間、俺の体に限界が来たらしく俺は―――意識を手放した。
感想、誤字脱字報告、作者への罵倒、お待ちしております。