獣憑きの少年も異世界に来るそうですよ?   作:モグモグラ

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初めに言っておきます。
今回は空たちは出てこないと。


閑話1

「‥‥それで、オレに探せと?」

ため息をつき、恩人に聞く。

「ああ。すまないが。流石に半月も姿が見えないのは、放任主義だとしても不安でね。」

「分かりましたよ。あんたには恩もあるからな。」

そう答え、座敷から出る。

「ああそうだ。估(あきな)を尋ねるといいよ。」

軽く会釈して、廊下に出る。

「ったく。あのアホは何処へ行ったんだか。」

自分の弟分の少年に届かない苛立ちをぶつけながら、つぶやく。

向かう先は決まっている。

「估か。 あの人は苦手なんだけど、しゃあねぇな。」

估は自分とアイツ、風魔空の陰陽術の師だ。多少どころではない変人なので、会いたくはないが、今回の件でおそらく知ってるだろうし、と一際大きなため息をつく。

「陰陽術は一流なのに‥‥、どうして性格が残念なんだよ。」

思い出せば、空の式神を作る手伝いをしてた時も、趣味丸出しだったし。

考えれば考える程、欝になってきたが、目的地に着いたのでひとまず考えるのをやめた。

「ジジイ、いやがるか!」

「ドアを蹴破りながらいうセリフではないだろ!?あとジジイ言うな。」

奥の部屋から返事が返ってきた。

「残念だったな。ドアノブ掴んでドアを引っこ抜いただけだ。」

「のォォォォ!!ちょおま、何してんだよ!?」

ドタドタ音を立てながら、四十代程の男が奥から出てきた。

「お、お前‥‥毎回毎回、何かしら壊さないと気が済まないのかよ!?」

「良いだろ。後で直しとっからよ。」

「ならいいや」

いいのかよ……

あっさりとした態度の男にため息をつく。

「それで……と、あの件か?」

「知ってるならさっさとしろ。」

「頼む態度じゃないよね!?」

オーバー気味に肩をすくめ、男こと估は叫ぶように言った。

「んじゃ、ちょっとその前に、ドアを直してくんない?」

「あいよ。」

いつも持っている工具でドアを修理する。

何でもってるかって?いつも何か壊すからだよ。わりぃーか。

 

ドアを修理した後、離れの小屋に連れていかれた。

「それじゃ、この真ん中、座ってくれるかい。 」

言われた通りに札で作られた魔法陣の中央に座り込む。

「……こいつはなんだよ?」

尋ねてみたが、無視しやがった。

「それじゃヾ( ゚∀゚)o いってら~☆」

「は? ……!? おい!待てや……」

言葉の意味が分からず、眉を顰めていると魔法陣が発光し始めた。

止める間もなくオレは光に包まれた。

「―――ッ! し、シャレになんねえじゃねえか!」

空中に投げ出されて落下しながら、叫ぶ。

「あんのックソジジイ!後で覚えてやがれよ!!」

地面に叩きつけられる前に手を打つ。

霊力を両手に集め、空気を叩く。

ドゴォォン!!と爆音を立てて、周囲の木々と下に広がる湖が吹き飛んだ。

勢いを殺したことで着陸する。

「……で、何処だよここ。」

背後で水が落ちる音を他所にオレはぽつりとつぶやく。




新キャラ登場です。




おそらくこれが今年最後の投稿だと思います。

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