獣憑きの少年も異世界に来るそうですよ?   作:モグモグラ

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第6話

三毛猫を耀に渡した後、しばらくのんびりとして時間をつぶす。

全員が風呂を終えたのを見計らって浴場に向かう。風呂は一人でのんびりと入るものだと俺は思う。まあ、ルーはいるが、〈狼〉の状態は人ではないから除外。

『そらってほんとに一人でお風呂入るの好きだねー。』

「風呂は一人で入った方がのんびりできるだろ?」

『うーん‥‥そうだと思うけど、せっかくだから十六夜って人と仲良くすればいいと思うよ?』

「考えておくよ。」

という会話をルーとしながら浴場に到着した。

 

〜カット(野郎の入浴シーンなんざ見たいやついないだろうし)〜

 

「ふう‥‥。さっぱりした。」

風呂から上がり、寝間着がわりの和服をポーチから出して着る。

『‥‥さっぱりー。』

ほくほくとした表情をするルーを頭に乗せ、宛てがわれた部屋に向かう。

『ところでそら。明日の準備は?』

「バッチリってわけではないが、大方終わってるよ。」

答えながら部屋に入ろうとし、ふと思い出した。

「‥‥そういえば腹減ってたな。」

寝る前に何か腹に入れておこうか。そう思ってポーチを中を漁って出てきたチョコバーを食べる。

「よし。満足」一本で満足。現代技術の良さだ。

腹も満たされたのでもう寝る事にした。

 

 

翌朝、いつもどおり日が昇る前に起きる。場所は変わっても習慣は変わらないものだね。

着替えを終え、眠っているルーを起こさないように部屋を出る。

屋敷外の空き地に移動して中程で足を止める。

「さてと。」

大きく息を吸い込み、吐き出す。それを何度か繰り返してから御札を数枚取り出す。

「《焔》、《凍土》、《飛扇》」

使い慣れている三つの道具を出す。

”飛扇”はズボンのベルトに差し、緋色の刀身の短刀、”焔”は鞘に入れて腰に差す。結晶のような 刀身の ”凍土”も同様にだ。

その状態で普段通りの鍛練を行なう。”飛扇”の効果で風を操れるので空中での方向転換が楽だ。所持してるだけで効果が現れるって良いよね。

「って、そうじゃなかった。」俺が今からやりたいのは違う事だ。

下に降りて、道具をしまう。

”獣人化”で九尾の力を引き出す。そういえば、この尻尾ってどこから生えてるんだろと思って触ってみたら、妖力がただ具現しただけで透過した。もしかしたら消せるかもなと考えてやってみたら消せました。ちなみに実体化も出来た。服が破れない不思議。

これなら耳はフードで隠せばこの状態でも目立たないかもしれない。あ、でもそうするとルーを入れられないや。いや、そもそもルーを置いておけば良いのか。

「そうだ! 頭に乗せればいいじゃんか。」

‥‥俺は何を言ってるんだろうか? やっぱりまだ寝ぼけているのかな。

大きくあくびをしながら九尾の力を確認する。

(幻覚に変化、狐火。身体能力強化と五感強化か。)

”解析者”は便利だね〜。すぐに力の把握ができる。まあ、”解析不能”が何なのかは分からないけどさ。その内分かるのかもしれない。

軽く、九尾状態で身体を動かしてから元の姿に戻って音を立てずに屋敷に戻る。

 

 

全員揃った後、噴水の広場に向かう。

黒ウサギの案内で”フォレス・ガロ”のコミュニティ居住区に向かう途中、昨日のカフェテラスを通り掛かったら声を掛けられた。

「あー! 昨日のお客さん! もしや今から決闘ですか!?」

猫娘の店員が駆け寄って来た。

「あっ! 昨日は、どうもありがとうございました!」

こちらを見て深く一礼してきた。別に弁償しただけなんだから気にしなくても良いのにね。

「そういえば、空君。昨日は聞きそびれていたけれどもあの宝石の山はどうやって手に入れたの?」

「あれか。あれは知り合いの所有してる鉱山から出た宝石を貰った。」

飛鳥にそう答える。

「商品にならないらしくてな。」俺は何処が悪いのか分からないけど。

「‥‥あれで商品にならないんですか?」

「そうらしいんだよ。ほんと、何を基準にしてるんだろうか。」前に試しで宝石商に持っていったらひっくり返る値段つけられたんだけど。

プロのこだわりかな?

 

 

カフェテラスから更に進んでいく。

「あ、皆さん! 見えてきました‥‥‥‥けど、」

「見事な森だな。」

黒ウサギ曰く居住区らしいけど、門にはツタが絡んでいるし木々は鬱蒼と生い茂っていて、百人が百人、森と答えるような光景が目の前にある。

「虎の住むコミュニティだしな。おかしくはないだろ。」

いや十六夜。少なくともガルドは昨日の段階ではかろうじて文明的だったからそれはおかしいかもしれない。

「いや、おかしいです。”フォレス・ガロ”のコミュニティの本拠は普通の居住区だったはず‥‥‥‥それにこの木々はまさか」

ジンはそっと木々に手を伸ばした。樹枝は脈を打っていた。植物なのに動物のようだな。

「やっぱり―――”鬼化”してる? いや、まさか」

”鬼化”?何それ?

「ジン君。ここに”契約書類”が貼ってあるわよ。」

飛鳥の言葉に顔を向けると、門柱に羊皮紙が貼られていた。

その羊皮紙には今回のゲーム内容が記されていた。




今回は短くなってしまいました。m(。≧ _ ≦。)mス、スイマセーン
次の話は出来るだけ長く出来るように努力します。
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